JPH0213499Y2 - - Google Patents
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- JPH0213499Y2 JPH0213499Y2 JP11070083U JP11070083U JPH0213499Y2 JP H0213499 Y2 JPH0213499 Y2 JP H0213499Y2 JP 11070083 U JP11070083 U JP 11070083U JP 11070083 U JP11070083 U JP 11070083U JP H0213499 Y2 JPH0213499 Y2 JP H0213499Y2
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- JP
- Japan
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- yarn
- hole
- nozzle
- diameter hole
- neps
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Landscapes
- Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】
本考案は意匠糸加工用ノズルに関するものであ
り、詳しくはマルチフイラメント糸条の長手方向
にわたつて該糸条で形成されたネツプを間歇的に
有するネツプヤーンを製造するための意匠糸加工
用ノズルに関するものである。 従来、マルチフイラメント糸条よりなるネツプ
ヤーンは芯糸と捲付糸及び押え糸を用いた撚糸機
による方法や起毛糸を流体乱流処理する方法等で
製造されているが、前者による方法は給糸機構が
複雑な上に多くの実撚を必要とするため生産性が
低いという欠点があり、一方後者による方法では
毛羽となる単糸が切断されるため糸条強度が低下
するという欠点がある。 本考案者らはこのような従来技術の欠点を解消
し、かつ従来にないマルチフイラメント糸条のみ
で形成されたループ状やスナール状のネツプヤー
ンを特開昭57−117641号で開示した。前記発明で
得られたネツプヤーンを用いた織編物はループや
スナール状のネツプが生地の表面に浮出ることと
なつて単に塊状のネツプに比較して表面意匠効果
が格段に優れている反面、次のような問題を生じ
る場合がある。すなわち上記ネツプヤーンは施回
作用と噴射作用を有するノズルでマルチフイラメ
ント糸条を処理して得られるものであるが、ノズ
ルに供給する圧縮流体の圧力が変動したり低下す
ると、実撚が入つてビリ状を呈する長めのネツプ
が形成されるので、このネツプが布帛から大きく
浮出て抗スナツギング性が低下し、さらには大き
く浮出たネツプの一端が切れて外観を損う恐れが
あり、またネツプをマルチフイラメント糸条に固
定する結節状部が十分形成されないので織編等の
加工時にビリ状のネツプが解けて曳け、はね等の
欠点を生じる場合がある。 本考案は上記の点に鑑みてなされたものであ
り、その目的とするところはビリ状のネツプが形
成されることなくて織編等の加工時や製品に上述
した欠点を生じることのないネツプヤーンを製造
可能な意匠糸加工用ノズルを提供するにある。 すなわち、本考案はノズル本体を貫通する糸条
導通孔の糸出口側を糸入口側より大径孔となし、
糸条導通孔の内壁横断面の切線方向に向けられか
つ糸条導通孔軸の糸入口側との交角が50゜〜70゜の
圧縮流体導入孔を設け、さらに糸条導通孔の圧縮
流体導入孔と糸条出口間に、糸条導通孔内壁面か
ら外部に向かつて開口した補助孔を形成してなる
意匠糸加工用ノズルである。 以下、本考案の一実施態様を添付図により詳細
に説明する。 第1図は本考案の意匠糸加工用ノズルの一例を
示すものであり、略角柱状をしたノズル本体1の
両側面間には断面円形の糸条導通孔2が貫通して
いる。糸条導通孔2には段部3を境にして糸入口
側が小径孔4、糸出口側が小径孔4より径の大き
な大径孔5となつており、小径孔4と大径孔5の
中心は同一軸上に存在する。大径孔5の内壁面に
は該内壁横断面の切線方向に向けられた圧縮流体
導入孔6が大径孔5軸の小径孔4側との交角θが
50゜〜70゜になるように穿設してある。また、大径
孔5の糸出口側内壁面には断面円形の凹部7が形
成してある。なお、糸条導通孔2は糸入口側より
糸出口側が径の大きなテーパー状とし、糸入口側
を小径孔4、糸出口側を大径孔5としてもよい。 上述のように本考案の意匠糸加工用ノズルは、
糸条導通孔2の糸入口側が小径孔4、糸出口側が
大径孔5となり、糸条導通孔2には傾斜して切線
方向に向けられた圧縮流体導入孔6が設けてある
ので、該ノズルは小径孔4側で吸引作用を、大径
孔5側では旋回作用と噴射作用をそれぞれ有し、
さらに大径孔5側に設けた補助孔7によつて旋回
流の一部に乱流を起生させることができる。 第2図は本考案の意匠糸加工用ノズルを用いた
ネツプヤーンの製造工程図であつて、1本のマル
チフイラメント糸条8をフイードローラ9を経て
デリベリローラ10による取出速度より大なる供
給速度でノズル本体1内に供給し、小径孔4から
大径孔5に導入された該糸条8に、高圧流体供給
源(図示せず)に連結された圧縮流体導入6から
大径孔5の噴射される流体の旋回流によつて該糸
条8に高速回転を与える。高速回転によつてトル
クを付与された該糸条8を流体の旋回流に沿つて
旋回させながら補助孔7によつて起生される乱流
域を経て大径孔5中を糸出口側に移行させ、糸出
口から噴出する流体とともにノズル本体1外に引
出す。ノズル本体1外に引出された該糸条8をデ
リベリローラ10によつてフイードローラ9によ
る供給速度より小なる取出速度で流体の噴出方向
と略直角方向に取出して第3図のように該糸条8
の長手方向にわたつて基端に該糸条8の単糸が絡
まり合つて結び目状となつた結節状部11を有す
るループ状のネツプ12aやスナール状のネツプ
12b等のネツプ12をランダムな出現頻度で間
歇的に形成し、次いで捲取ドラム13によつて該
糸条8を捲取る。 上記のように本考案の意匠糸加工用ノズルを使
用すると、糸条8の長手方向にわたつて基端が絡
まり合つて結び目状の結節状部11となつたルー
プ状やスナール状のネツプ12a,12bが形成
され、結節状部がなくて実撚が入つた長めのビリ
状ネツフが形成されない理由については明確では
ないが、以下のように推定される。 すなわち、流体とともにノズル本体1から大気
中に引出される際の急激な速度差によつて、大径
孔5側で付与された旋回運動によるトルクが発現
して該糸条8にループ状やスナール状のネツプ1
2a,12bが間歇的に形成され、次いで流体の
噴出方向と略直角方向に取出される該糸条8の側
面に噴出する流体が作用してネツプ12a,12
bが複雑に旋回し、ネツプ12a,12bの基部
に結節状部11が形成されるが、該糸条8は大径
孔5側で補助孔7を通じてノズル外部に流体が流
出する際に発生する乱流によつて各フイラメント
が不規則に交絡作用を受けることになり、この交
絡作用によつて結節状部11が強固に形成される
ものと認められる。本考案者らの実験によると、
結節状部11は、補助孔7がない以外は本考案と
同一のノズルを用いた場合にも形成されるが、そ
の形態堅牢性はきわめて悪く、流体圧力の変動や
低下に対して不安定になる。 一方、本考案の意匠糸加工用ノズルを用いる場
合は、補助孔7によつて起生される乱流と圧縮流
体導入孔6からの噴流による旋回流とが相乗的に
糸条に作用し、糸条は撹乱と旋回と推進の複合作
用を受けて強固な結節状部11を形成するものと
認められ、この糸加工中に流体圧力が変動した
り、少々低下しても、強固な結節状部11の形成
に支障をきたすことがない。 上述のように本考案の意匠糸加工用ノズルは、
糸条導通孔の糸出口側が糸入口側より大径孔なの
で、糸入口側が吸引作用を有し、このため加工時
の糸通しが容易である。ノズルに吸引作用のみを
付与するためには大径孔の糸出口側端部と小径孔
のと糸入口側端部の直径比Rは1より大であれば
よいが、糸条にネツプを形成するためにR≧3以
上でかつ大径孔端部の直径が3mm以上と通常の流
体処理ノズルより大きくすることが望ましい。ま
た、糸条導通孔には該孔軸の糸入口側との交角θ
が50゜〜70゜の圧縮流体導入孔が設けてあるので、
大径孔側に生じる旋回力と噴射力が程よくバラン
スし、噴射力過大によるネツプの分解や噴射力過
小による結節状部の結束不良がなく、結節状部で
強固に固定されたネツプの形成が可能である。一
方、交角θ50゜未満になると噴射力が著しく大きく
なつて一旦形成されたネツプが分解されやすく、
交角θが70゜を超えると噴射力が不足してネツプ
基端に形成される結節状部の結束が不十分になる
ので好ましくない。また、糸条導通孔の圧縮流体
導入孔と糸条出口間に設けた、糸条導通孔内壁面
から外部に向かつて開口する補助孔の断面は、大
きすぎると起生される乱流域が広くなつて旋回流
によるネツプの形成を阻害し、一方小さすぎると
乱流による撹乱作用が低下し、強固な結節状部を
形成できないので、補助孔の直径は0.5〜1.5mmが
好ましい。 次に本考案の意匠糸加工用ノズルを用いた加工
の実施例について説明する。 実施例 1〜3 第1図に示したノズルを第2図のようにフイー
ドローラとデリベリローラ間にマルチフイラメン
ト糸条の走行方向と略直角に設け、圧縮空気の噴
出方向と該糸条の取出方向とのなす角度を略直角
にするとともに空気圧を変化させてネツプヤーン
を製造した。製造条件を表1に示す。 得られたネツプヤーンは、いずれも糸条の長手
方向にわたつてループやスナール状のネツプを間
歇的に有し、各ネツプは基端を結節状部で固定さ
れた意匠糸であり、ビリ状で結節状部がないため
長めのネツプは見られなかつた。 比較例 1〜3 補助孔がない以外は第1図に示したノズルと同
様のノズルを用いて実施例1と同様にしてネツプ
ヤーンを製造した。 空気圧5Kg/cm2で得られたネツプヤーンには強
固な結節状部を有するループやスナール状のネツ
プ間にビリ状で結節状部がない長めのネツプが散
在する程度であつたが、空気圧が低くなるのに従
つてビリ状ネツプの数が多くなり外観が不良とな
つた。 【表】
り、詳しくはマルチフイラメント糸条の長手方向
にわたつて該糸条で形成されたネツプを間歇的に
有するネツプヤーンを製造するための意匠糸加工
用ノズルに関するものである。 従来、マルチフイラメント糸条よりなるネツプ
ヤーンは芯糸と捲付糸及び押え糸を用いた撚糸機
による方法や起毛糸を流体乱流処理する方法等で
製造されているが、前者による方法は給糸機構が
複雑な上に多くの実撚を必要とするため生産性が
低いという欠点があり、一方後者による方法では
毛羽となる単糸が切断されるため糸条強度が低下
するという欠点がある。 本考案者らはこのような従来技術の欠点を解消
し、かつ従来にないマルチフイラメント糸条のみ
で形成されたループ状やスナール状のネツプヤー
ンを特開昭57−117641号で開示した。前記発明で
得られたネツプヤーンを用いた織編物はループや
スナール状のネツプが生地の表面に浮出ることと
なつて単に塊状のネツプに比較して表面意匠効果
が格段に優れている反面、次のような問題を生じ
る場合がある。すなわち上記ネツプヤーンは施回
作用と噴射作用を有するノズルでマルチフイラメ
ント糸条を処理して得られるものであるが、ノズ
ルに供給する圧縮流体の圧力が変動したり低下す
ると、実撚が入つてビリ状を呈する長めのネツプ
が形成されるので、このネツプが布帛から大きく
浮出て抗スナツギング性が低下し、さらには大き
く浮出たネツプの一端が切れて外観を損う恐れが
あり、またネツプをマルチフイラメント糸条に固
定する結節状部が十分形成されないので織編等の
加工時にビリ状のネツプが解けて曳け、はね等の
欠点を生じる場合がある。 本考案は上記の点に鑑みてなされたものであ
り、その目的とするところはビリ状のネツプが形
成されることなくて織編等の加工時や製品に上述
した欠点を生じることのないネツプヤーンを製造
可能な意匠糸加工用ノズルを提供するにある。 すなわち、本考案はノズル本体を貫通する糸条
導通孔の糸出口側を糸入口側より大径孔となし、
糸条導通孔の内壁横断面の切線方向に向けられか
つ糸条導通孔軸の糸入口側との交角が50゜〜70゜の
圧縮流体導入孔を設け、さらに糸条導通孔の圧縮
流体導入孔と糸条出口間に、糸条導通孔内壁面か
ら外部に向かつて開口した補助孔を形成してなる
意匠糸加工用ノズルである。 以下、本考案の一実施態様を添付図により詳細
に説明する。 第1図は本考案の意匠糸加工用ノズルの一例を
示すものであり、略角柱状をしたノズル本体1の
両側面間には断面円形の糸条導通孔2が貫通して
いる。糸条導通孔2には段部3を境にして糸入口
側が小径孔4、糸出口側が小径孔4より径の大き
な大径孔5となつており、小径孔4と大径孔5の
中心は同一軸上に存在する。大径孔5の内壁面に
は該内壁横断面の切線方向に向けられた圧縮流体
導入孔6が大径孔5軸の小径孔4側との交角θが
50゜〜70゜になるように穿設してある。また、大径
孔5の糸出口側内壁面には断面円形の凹部7が形
成してある。なお、糸条導通孔2は糸入口側より
糸出口側が径の大きなテーパー状とし、糸入口側
を小径孔4、糸出口側を大径孔5としてもよい。 上述のように本考案の意匠糸加工用ノズルは、
糸条導通孔2の糸入口側が小径孔4、糸出口側が
大径孔5となり、糸条導通孔2には傾斜して切線
方向に向けられた圧縮流体導入孔6が設けてある
ので、該ノズルは小径孔4側で吸引作用を、大径
孔5側では旋回作用と噴射作用をそれぞれ有し、
さらに大径孔5側に設けた補助孔7によつて旋回
流の一部に乱流を起生させることができる。 第2図は本考案の意匠糸加工用ノズルを用いた
ネツプヤーンの製造工程図であつて、1本のマル
チフイラメント糸条8をフイードローラ9を経て
デリベリローラ10による取出速度より大なる供
給速度でノズル本体1内に供給し、小径孔4から
大径孔5に導入された該糸条8に、高圧流体供給
源(図示せず)に連結された圧縮流体導入6から
大径孔5の噴射される流体の旋回流によつて該糸
条8に高速回転を与える。高速回転によつてトル
クを付与された該糸条8を流体の旋回流に沿つて
旋回させながら補助孔7によつて起生される乱流
域を経て大径孔5中を糸出口側に移行させ、糸出
口から噴出する流体とともにノズル本体1外に引
出す。ノズル本体1外に引出された該糸条8をデ
リベリローラ10によつてフイードローラ9によ
る供給速度より小なる取出速度で流体の噴出方向
と略直角方向に取出して第3図のように該糸条8
の長手方向にわたつて基端に該糸条8の単糸が絡
まり合つて結び目状となつた結節状部11を有す
るループ状のネツプ12aやスナール状のネツプ
12b等のネツプ12をランダムな出現頻度で間
歇的に形成し、次いで捲取ドラム13によつて該
糸条8を捲取る。 上記のように本考案の意匠糸加工用ノズルを使
用すると、糸条8の長手方向にわたつて基端が絡
まり合つて結び目状の結節状部11となつたルー
プ状やスナール状のネツプ12a,12bが形成
され、結節状部がなくて実撚が入つた長めのビリ
状ネツフが形成されない理由については明確では
ないが、以下のように推定される。 すなわち、流体とともにノズル本体1から大気
中に引出される際の急激な速度差によつて、大径
孔5側で付与された旋回運動によるトルクが発現
して該糸条8にループ状やスナール状のネツプ1
2a,12bが間歇的に形成され、次いで流体の
噴出方向と略直角方向に取出される該糸条8の側
面に噴出する流体が作用してネツプ12a,12
bが複雑に旋回し、ネツプ12a,12bの基部
に結節状部11が形成されるが、該糸条8は大径
孔5側で補助孔7を通じてノズル外部に流体が流
出する際に発生する乱流によつて各フイラメント
が不規則に交絡作用を受けることになり、この交
絡作用によつて結節状部11が強固に形成される
ものと認められる。本考案者らの実験によると、
結節状部11は、補助孔7がない以外は本考案と
同一のノズルを用いた場合にも形成されるが、そ
の形態堅牢性はきわめて悪く、流体圧力の変動や
低下に対して不安定になる。 一方、本考案の意匠糸加工用ノズルを用いる場
合は、補助孔7によつて起生される乱流と圧縮流
体導入孔6からの噴流による旋回流とが相乗的に
糸条に作用し、糸条は撹乱と旋回と推進の複合作
用を受けて強固な結節状部11を形成するものと
認められ、この糸加工中に流体圧力が変動した
り、少々低下しても、強固な結節状部11の形成
に支障をきたすことがない。 上述のように本考案の意匠糸加工用ノズルは、
糸条導通孔の糸出口側が糸入口側より大径孔なの
で、糸入口側が吸引作用を有し、このため加工時
の糸通しが容易である。ノズルに吸引作用のみを
付与するためには大径孔の糸出口側端部と小径孔
のと糸入口側端部の直径比Rは1より大であれば
よいが、糸条にネツプを形成するためにR≧3以
上でかつ大径孔端部の直径が3mm以上と通常の流
体処理ノズルより大きくすることが望ましい。ま
た、糸条導通孔には該孔軸の糸入口側との交角θ
が50゜〜70゜の圧縮流体導入孔が設けてあるので、
大径孔側に生じる旋回力と噴射力が程よくバラン
スし、噴射力過大によるネツプの分解や噴射力過
小による結節状部の結束不良がなく、結節状部で
強固に固定されたネツプの形成が可能である。一
方、交角θ50゜未満になると噴射力が著しく大きく
なつて一旦形成されたネツプが分解されやすく、
交角θが70゜を超えると噴射力が不足してネツプ
基端に形成される結節状部の結束が不十分になる
ので好ましくない。また、糸条導通孔の圧縮流体
導入孔と糸条出口間に設けた、糸条導通孔内壁面
から外部に向かつて開口する補助孔の断面は、大
きすぎると起生される乱流域が広くなつて旋回流
によるネツプの形成を阻害し、一方小さすぎると
乱流による撹乱作用が低下し、強固な結節状部を
形成できないので、補助孔の直径は0.5〜1.5mmが
好ましい。 次に本考案の意匠糸加工用ノズルを用いた加工
の実施例について説明する。 実施例 1〜3 第1図に示したノズルを第2図のようにフイー
ドローラとデリベリローラ間にマルチフイラメン
ト糸条の走行方向と略直角に設け、圧縮空気の噴
出方向と該糸条の取出方向とのなす角度を略直角
にするとともに空気圧を変化させてネツプヤーン
を製造した。製造条件を表1に示す。 得られたネツプヤーンは、いずれも糸条の長手
方向にわたつてループやスナール状のネツプを間
歇的に有し、各ネツプは基端を結節状部で固定さ
れた意匠糸であり、ビリ状で結節状部がないため
長めのネツプは見られなかつた。 比較例 1〜3 補助孔がない以外は第1図に示したノズルと同
様のノズルを用いて実施例1と同様にしてネツプ
ヤーンを製造した。 空気圧5Kg/cm2で得られたネツプヤーンには強
固な結節状部を有するループやスナール状のネツ
プ間にビリ状で結節状部がない長めのネツプが散
在する程度であつたが、空気圧が低くなるのに従
つてビリ状ネツプの数が多くなり外観が不良とな
つた。 【表】
第1図Aは本考案の意匠糸加工用ノズルの一実
施例の断面図、第1図Bは同上のX−X線断面
図、第2図は本考案のノズルを用いるネツプヤー
ンの製造工程図、第3図は同上で得られたネツプ
ヤーンの側面図であり、図中1はノズル本体、2
は糸条導通孔、5は大径部、6は圧縮流体導入
孔、7は補助孔である。
施例の断面図、第1図Bは同上のX−X線断面
図、第2図は本考案のノズルを用いるネツプヤー
ンの製造工程図、第3図は同上で得られたネツプ
ヤーンの側面図であり、図中1はノズル本体、2
は糸条導通孔、5は大径部、6は圧縮流体導入
孔、7は補助孔である。
Claims (1)
- ノズル本体を貫通する糸条導通孔の糸出口側を
糸入口側より大径孔となし、糸条導通孔の内壁横
断面の接線方向に向けられ、かつ糸条導通孔軸の
糸入口側との交角が50゜〜70゜の圧縮流体導入孔を
設け、さらに糸条導通孔の圧縮流体導入孔と糸条
出口間に、糸条導通孔内壁面から外部に向かつて
開口した補助孔を形成してなる意匠糸加工用ノズ
ル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11070083U JPS6020576U (ja) | 1983-07-14 | 1983-07-14 | 意匠糸加工用ノズル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11070083U JPS6020576U (ja) | 1983-07-14 | 1983-07-14 | 意匠糸加工用ノズル |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6020576U JPS6020576U (ja) | 1985-02-13 |
JPH0213499Y2 true JPH0213499Y2 (ja) | 1990-04-13 |
Family
ID=30257339
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11070083U Granted JPS6020576U (ja) | 1983-07-14 | 1983-07-14 | 意匠糸加工用ノズル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6020576U (ja) |
-
1983
- 1983-07-14 JP JP11070083U patent/JPS6020576U/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6020576U (ja) | 1985-02-13 |
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