JPH0213159Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は、印刷元から仕入れたカレンダーに得
意先名を刷り込む際に使用するカレンダー印刷機
の供給装置に関する。

〈従来技術〉 従来カレンダーに得意先名を刷り込むには、得
意先名用印刷機の前部所定位置へ月捲カレンダー
を人為的に１冊宛供給し、得意先名を印刷するも
のであつた。

〈考案が解決しようとする問題点〉 しかし、中間印刷業者において得意先名を印刷
する場合、カレンダーを印刷機へ１冊宛人為的に
供給しなければならず、その為に必ず１人の係り
用員を必要としていたので作業性が悪く、しかも
１件費用の負担増となつていた。

そこで本考案において、上記従来例で述べたよ
うに簡単な作業であるにも拘らず多くの人手を要
し不経済となるので、こうした不経済をなくする
と共に、生産性の向上を図ることを目的とする。

〈問題点を解決する為の手段〉 支持基枠上の支柱上端に、カレンダーの供給方
向へ移動するように取り付けた数条の磁性体から
なる吸着具と、該吸着具に吸着垂下せしめたカレ
ンダー群の最前端のカレンダーに直面して、該カ
レンダーを１冊宛取り出して傾動自由な水平印刷
台上へ供給するようにした吸着取出機構とからな
る。

〈作用〉 数条の磁性体からなる吸着具の下面に各カレン
ダーの綴金部で多数吸着せしめてカレンダー群を
形成し、最前端のカレンダーを吸着取出機構によ
つて１冊宛吸着して前記磁性吸着具から引き離し
て水平印刷台上の所定位置へ供給せしめると共
に、前記吸着具のカレンダーを吸着具と共に吸着
取出機構にて取り出された間隔だけ、該吸着取出
機構へ向かつて移動せしめて次の取り出しに備え
るように作用するものである。

〈実施例〉 以下、本考案について図面に示す実施例により
詳細に説明すると、支持基枠１の上面に一対の支
柱２，２を平行に立設すると共に、該支柱２，２
の上下間の途中に水平印刷台３を軸４に揺動自由
に枢設し、該水平印刷台３の前端寄り下面を前記
支持基枠１上に枢設したシリンダー５のピストン
杆６端に接続し、該ピストン杆６を伸縮させるこ
とにより該水平印刷台３を前記軸４を支点に傾動
するようにし、前記支持基枠１の上面端部寄りに
立設した支柱２７，２７の上端で水平印刷台３を
水平に保持するようにしている。

そして、該水平印刷台３の上面には、支持杆
８，８…にて支持された板体７の中程に形成した
スリツト内にカレンダー抑止具９，９を前後方向
に位置調節可能に取り付け、長さの異なる種々の
カレンダーに対応可能にしている。

そして、該支柱２，２の最上端には、前記水平
印刷台３と平行な水平支持枠１７を定設し、該支
持枠１７の長手方向の左半部（第１図）に２本の
案内杆２０，２０を横架並設して、該案内杆２
０，２０上に被嵌した四隅の摺動金具２１，２１
上には、細長い磁性体２３，２３…を収納保持し
た複数条の吸着具２２，２２…を前後の連結体２
１₁，２１₂を介して夫々同一平面上にあるように
取付保持しており、前記支持枠１７の右半部に
は、該支持枠１７上の横棧１７₁，１７₂間に亘り
且つ前記案内杆２０，２０の中央部延長線上に一
致してシリンダー１８を横架定設し、該シリンダ
ー１８のピストン杆１９と前記連結体２１₁とを
連結することにより、該ピストン杆１９の伸縮動
作で吸着具２２，２２…を一挙に少量宛移動せし
めるようにすると共に、前記支柱２，２間には、
軸受１２₁，１２₂にて枢支した軸１３上に先端即
ちカレンダーの綴金付近に対応する吸盤１５，１
５…を設けたアーム１４，１４…を等隔列設し、
該軸１３の一端に連結した駆動装置１１の回動に
より前記アーム１４，１４を軸１３と共に反転回
動するようにし、前記支柱２，２の上位即ち吸着
具２２，２２…に吸着垂下したカレンダーの上端
寄りに対応する位置にカレンダーを定位置に保持
し且つ取り出しの際に案内作用をするローラ１６
を軸受２５，２５により横架枢設してなる。

尚、図中の符号２４はカレンダー３２の大きさ
（幅）に合わせて左右の位置を規制する為の位置
決め杆であり、２６はカレンダーを反転し乍ら取
り出す際に先端が他の部分に接することを防止す
る為の接触防止板、２９は支持板体７からカレン
ダーのはみ出した部分を支承する為の補助受板、
２８は印刷済みカレンダーを受け入れる為の容器
を示す。

次にこれらの一連動作について述べると、本考
案供給装置を得意先名印刷装置３１の前面に隣接
静置し、これからカレンダーに得意先名を印刷し
ようとするには、表面を供給方向にしてカレンダ
ー３２の綴金３３を本考案供給装置の吸着具２２
に奥端部から順次手前に向かつて多数吸着垂下さ
せる。

そして印刷を開始すると、先ず水平印刷台３
は、下部のシリンダー５の操作即ちオイル或は空
気など流体圧によるピストン杆６の伸出動作によ
つて押し上げられ、軸４を中心に鎖線で示すよう
に傾斜し、容器２８と補助受板２９とに跨る姿勢
となるように動作する。

そして該水平印刷台３はその状態を一時保持
し、次にアーム１４の先端にある吸盤１５，１５
…によつて最先端のカレンダーを吸着して支柱２
の側面に定設した駆動装置１１を流体圧或は電動
にて動作することによりアーム１４，１４の回動
で吸盤１５，１５…にて吸着されたカレンダー
は、磁性吸着具２２，２２…から引き離され、鎖
線矢印のような軌跡を経て１冊宛取り出される。
そしてその時のカレンダーの様子はローラ１６に
より常に最初の位置にあるように制止し乍ら綴金
３３をトツプにして引き出すのでカレンダーの方
向は反転する。そして該綴金３３の部分が抑止具
９にて挟持されると同時に該カレンダー３２は支
持板体７上に定置保持される。次にアーム１４，
１４…は直ちに反転復帰し、これと同時にカレン
ダー吸着具２２は、供給したカレンダー１冊分の
間隔だけシリンダー１８のピストン杆１９の動作
によつて前進し、次のカレンダー吸盤１５，１５
…との正規の対応が図られるように動作する。

又、前記支持板体７上に保持されたカレンダー
は、シリンダー５の動作でピストン杆６を引き込
むことにより水平印刷台３を支柱２７，２７の上
端に接した状態で水平支持し、印刷機３１にて印
刷可能な所定位置に静置して捲り機３０によつて
カレンダー３２を自動的に１枚宛捲り上げ乍ら所
定欄に得意先名３４を刷り込むように動作するも
のである。

そして印刷に供されるカレンダー３２には模様
や絵画など印刷内容が異なつたり、大きさ例えば
幅ＳがS₁からS₂までの範囲で異なつたり或は得意
先名刷り込み欄の位置が夫々異なる場合でも自由
に対応できるように調節機能を備えている。

例えば、カレンダー３２の幅Ｓに対しては位置
決め杆２４，２４の調節によつて幅がS₁からS₂の
カレンダーにも適応できるようにしており、又、
支持板体７においても抑止具９の位置を左右（第
１図）へ移動可能にしており、これにより印刷位
置がカレンダー３２の端縁から浅いものや、深い
ものに対しても容易に対応できるような配慮が図
られている。

本考案は上述のように一度に大量部数のカレン
ダーを吸着具に装填して、これを最先端のカレン
ダーから順次１冊宛確実に印刷台上へ供給するよ
うにしたものであり、夫々の機構各部に使用され
た各シリンダーは、センサー（図示せず）からキ
ヤツチした各セクシヨンからの情報に基づいて、
予めコンピユータにプログラムされた手順によつ
て自動的に動作するようにしている。

〈考案の効果〉 本考案は上述のように構成されている為に印刷
機への供給動作が自動となり、人手がいらず一人
でも数台の印刷機を運転でき、経済性、作業性が
著しく向上する。

又、印刷機とは完全に独立した機構となつてい
るので何れの印刷機へも容易に利用することがで
き汎用性が高い。

そして磁石の吸着力を利用してカレンダーの綴
金部を吸着するようにしているので装填操作が極
めて容易である。

又、磁性吸着具の条数を増加すれば吸着力は自
由に加減ができ、構造も簡単、操作容易な実用価
値の高い考案である。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案供給装置の要部切欠側面図、
第２図は、同上右側面図、第３図は、印刷済みカ
レンダーの斜視図である。 １……支持基枠、２……支柱、３……水平印刷
台、１７……水平支持枠、１８……シリンダー、
２２……吸着具。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 支持基枠上に立設した支柱の上端に、水平支持
   枠を定設し、該水平支持枠の下面に、少なくとも
   ２条或はそれ以上の磁性体からなる吸着具をカレ
   ンダーの供給方向へ移動可能に装着して、該吸着
   具を上記水平支持枠体に設置したピストンによつ
   て逐次前進せしめるようにすると共に、前記吸着
   具にて垂下保持したカレンダー群のうち最前端の
   カレンダーに直面する位置に、該カレンダーを傾
   動自由な水平印刷台上へ１個宛順次供給する吸着
   取出機構を対設したことを特徴とするカレンダー
   印刷機の供給装置。