JPH02126907A - 濾過エレメントおよびその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、例えば、車両のフューエルフィルタ、オイル
フィルタ等、各種フィルタに好適に使用される濾過エレ
メントおよびその製造方法に関する。

〔従来の技術〕

フィルタ性能の向上のため、従来のシート状の濾材を菊
花形に折曲げ成形した濾過エレメントに代えて、単位容
積光たりの有効濾過面積の大きいハニカム構造を有する
ｔｐ濾過エレメント提案されている。

例えば、特公昭６１−５０６１２号公報あるいは米国特
許２５９９６０４号公報では、平面状濾材と波形濾材と
を溶着してスパイラル状に巻き、多数の小径孔を有する
円筒状の成形体となしたものが開示されている。

上記構造の濾過エレメントは、成形体の一方の端面では
、第３６図に示すように、波形濾材７の谷部７１と平面
状濾材８とで形成される流路９１の入口をシールしてあ
り、一方、他方の端面では上記流路９１の出口を開放し
、山部７２と平面状濾材８とで形成される流路９２の出
口をシールしである。そして、被濾過流体は、上記流路
９２より導入されて濾材７．８を通過する間に濾過され
、流路９１より清浄な流体が導出する。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかしながら、上記従来の構造においては、被濾過流体
の圧力、あるいは濾材の目詰り等により入口側の流路９
２と出口側の流路９１との差圧が増大して、平面状濾材
８が変形しく第３７図に点線で示す）、出口側の流路９
１を閉塞して濾過性能の低下をまねくという不具合があ
った。

また、スパイラル状に巻（際に内側の平面状濾材８と外
側の波形濾材７とで周長差が生じるため、流路のつぶれ
が生ずるなどの問題があった。

本発明は上記従来の問題を解決するもので、流体の圧力
あるいは差圧の増加による濾材の変形や流路の閉塞等の
不具合が生ずることがなく、濾過性能に優れた濾過エレ
メントを提供することを目的とする。さらにスパイラル
状に巻（際に流路のつぶれが生じず、占有容積を最大限
に活用して、濾過性能をより向上させることを目的とす
る。

〔課題を解決するための手段］ 本発明は、濾材からなり、かつ断面が略円形の多数の筒
部を、軸方向に並列させて筒体形状となし、 上記筒部の一方では上記筒部間を、他方では筒部内をそ
れぞれ閉鎖すると共に、 流体を前記筒部の一方より流し、かつ すべての筒部間の総表面積は、すべての筒部内の表面積
よりも小さく、さらに、前記筒部に流体を供給する系路
中の最小断面積よりも大きく設定することを特徴とする
？ｐ濾過エレメント提供するものである。

そして、第１図および第２図で説明すると、濾過エレメ
ントは、波形に成形した２枚の濾材１゜２を重ね合せて
谷部１２と谷部２２を接合し、接合された濾材をスパイ
ラル状に巻いて、軸方向に並列する略円形断面の多数の
流体路３を有する筒体形状となし、かつ該筒体の一方の
端面では上記流体路３間をシール５２するとともに他方
の端面では上記流体路３を閉鎖しである。

上記波形濾材１．２のうち、スパイラル状に巻いたとき
に内側となる濾材１の山部１１の周長は、外側となる濾
材２の山部２１の周長より短く設定しである。

スパイラルの内側と外側とで、流体路間の距離を変える
ことで、隣り合う上記流体路３が接するよう配置すれば
、有効濾過面積を増加することができる。

そして、すべての筒部間の総断面積を、すべての筒部内
の総断面積より小さくし、かつ流体を通す系路中の最小
断面積よりも大きく設定することがよい。

また、第１Ｏ図のように上記２枚の濾材１，２の接合を
部分的に行って上記谷部１２．２２に非接着部５１を設
けてもよい。

さらに、１枚の濾材を折り曲げ加工する際に、複数の重
なり部とこれら重なり部をつなぐ連結部を形成し、その
後、重なり部を拡げることで筒状部を形成するようにす
るようにしてもよい。

［作用］ 流体の圧力は、第１１図に矢印で示すように円方向に加
わる。本発明はこれに着目したもので、上記流体路３を
略円形断面としたので、被濾過流体の圧力、あるいは流
体路３内外の差圧が増大しても、その力が流体路３壁に
均等に加わり、流体路３の変形が生ずることはない。

また、すべての筒状部間の総面積を、系路中の最小断面
積より大きくすることで、流体の流れを妨げることなく
、流体路の表面積を大きくして、濾過効率を上げること
ができる。

さらに、スパイラル状に巻いたときに内側となる濾材１
の山部１ａの周長を短く設定したので、内側の濾材１と
外側の濾材２とに周長差が生じず、流体路３のつぶれは
生じない。

なお、１枚の濾材より、容易に円筒部を形成することが
でき、工程が筒略化できる。

〔発明の効果〕

本発明によれば、流体路を略円形断面としたので、流体
の圧力あるいは差圧の増加による濾材の変形が生ずるこ
とがなく、ｐ過性能に優れた濾過エレメントが得られる
。

また、スパイラル状に巻く際に内側となる濾材の山部の
周長を短（することにより、流体路のつぷれが防止でき
、スパイラル状に形成しやすい。

さらに、流体路を接するようにしたので、単位容積光た
りに、多くの流体路を収納でき、濾過効率が向上する。

また、隣合う流体路が互いに接するように配し、あるい
は濾過エレメントを構成する２枚の濾材の接合を部分的
に行うことにより単位容積光たりの有効濾過面積を向上
させることができ、濾過性能をより高めることができる
。

さらに、−枚の濾材より、円筒部を容易に作成すること
ができ、工程が筒略化できる。

〔実施例〕

以下、本発明を図示の実施例により説明する。

第１２図はエンジンに燃料を供給するフューエルライン
途中に設けられたフューエルフィルタで、鉄または樹脂
製のフィルタケースＦ内には、詳細を後述する本発明の
濾過ニレメン）Ｅが収納されている。上記濾過ニレメン
ｌ−Ｅは上端外周を上記フィルタケースＦ内壁に接着剤
Ｆ１にて接着固定しである。フィルタケースＦには上方
より蓋体Ｆ２が覆着され、該蓋体Ｆ２は外周を上記フィ
ルタケースＦ上端開口にかしめ固定しである。

燃料は、上記蓋体Ｆ２中夫に設けた導入口Ｆ３よりフュ
ーエルフィルタ内に導入され、濾過エレメントＥで濾過
されて、フィルタケースＦ底面に設けた導出口Ｆ４より
回路のエンジンに供給される。

第１図には本発明の濾過エレメントＥを示す。

図に示すように、濾過エレメントＥは円筒体形状で、軸
方向に並列する円形断面の流体路３を多数有し、以下第
３図〜第４図に示す手順で製作される。

上記濾過ニレメン）Ｅは、第３図に示すように、波形ロ
ーラー等で、はぼ半円形断面の山部１１゜２１と、平面
状の谷部１２．２２とを交互に形成した２枚の波形濾材
１，２により構成される。上記波形濾材１．２は、炉板
、不織布、金網１合成繊維織物等、任意の素材よりなる
。そして、フューエルフィルタは、濾過するフューエル
の流速が他のオイルフィルタ等に対し、小さいため、濾
材１．２の厚みを０．１４（ｍｍ）程度の薄いものを使
用できる。

これら波形濾材１．２を重ね合せて、谷部１２と谷部２
２とを接着剤５１で接合し、山部１１゜２１により囲ま
れる円筒状の空間を上記流体路３となす。そして、これ
を、第４図に示すように、上記流体路３の軸方向と交差
する方向にスパイラル状に巻いて濾過エレメントＥとす
る。この時、濾過エレメントＥの燃料導入側の端面では
、上記流体路３の外周部に接着剤５２を塗布して上記流
体路３間をシールし、他端面では上記流体路３内に接着
剤５３を充填してこれを閉鎖する。これにより燃料入口
側が開放し、他端が閉鎖した上記流体路３が形成される
とともに、上記流体路３間には燃料人口側が閉鎖され他
端が開放する流路３１が形成される（第５図）。

この時、第１図に示す流体路３の断面積ＳＩの合計値Σ
Ｓｌは、従来に対し、流体路３を円筒形状とすることで
、流体路３間で囲まれる断面積Ｓ２の合計値ΣＳｔより
も大幅に大きくとることができ、流体路３の内周表面積
を大きくとれ、濾過能力を大幅に向上させることができ
る。裏をかえせば、濾過能力を向上させる必要がなけれ
ば、流体路３の数を小さくすることにより、エレメント
全体の体格を小さくすることもできる。

ただし、流体路３間で囲まれる断面積Ｓ２の合計値ΣＳ
２は、フューエルフィルタにフューエルを供給するため
の導入口Ｆ３もしくは導出口Ｆ４等の最小径の断面積Ｓ
、よりも大きく設定する必要がある。なぜなら、流体路
３間で、フューエル（流体）の流れを妨げることをなく
すためである。

次に、流体路３の外周径ｄの大きさにつき、第１３図に
基づいて考察する。この第１３図では、横軸に外周径ｄ
（ｏ＋＋ａ）、縦軸に、エレメント容積Ｖ（ｃｆｆｌ）
および流体路の数Ｎをとっている。ここで、実線Ａ、Ｂ
はエレメント容積に対する曲線、破線Ａ＋、Ｂ＋　は流
体路の数に対する曲線、−点鎖線Ｃは流体路中の圧力損
失を示す曲線である。

この図から明らかな如く、流体路３の外周径ｄを小さく
すれば、流体路３の内周表面積を多くとることができる
ため、実線Ａ、Ｂに示すように、エレメント容積■は小
さくできるが、一方、破線Ａ１、Ｂ１に示すように、流
体路の数Ｎを多くしなければいけないため、製作時の工
数が急激に増大してしまうことがわかる。また、−点鎖
線Ｃにおいて、流体路中の圧力損失については、流体路
の外周径を１．５　　（＋＋＋＋＋＋）よりも小さくす
ると、増すことがわかった。

そこで、上述したエレメント容積■、流体路数Ｎおよび
圧力損失から考慮すると、流体路の外周径αが１．５〔
ｍｍ〕から２．５〔ｍｍ〕の間が、最も効率的であるこ
とが判明した。

さらに、第２図に示す如く、濾過エレメントＥは、スパ
イラル状に巻いたときに内側となる濾材１の山部１１の
周長を、外側となる濾材２の山部２１の周長より僅かに
短く設定しである。すなわち、スパイラル径ｒに対応す
る円Ｃ上に、上記波形濾材１．２の接合部が位置するよ
うに、山部１１．２１の長さをそれぞれ設定する。

上記構成の濾過エレメントＥの作動を第５図で説明する
と、燃料は図中矢印に沿って上記流体路３内に導入され
、波形濾材１．２を通過する間に濾過される。上記流体
路３間には燃料入口側をシールした流路３１が形成され
ており、該流路３１を経て清浄な燃料がエンジンに供給
される。

この時、上記流体路３はほぼ円形断面となるように構成
されているから、被濾過流体の圧力上昇、あるいは濾材
の目詰りで上記流体路３内外の差圧の増大によって上記
流体路３が変形することがなく、濾過性能の低下を防止
することができる。

また、本実施例では波形濾材１，２の山部１１゜２１の
周長を、スパイラル径ｒに応じた長さに設定しているか
ら、スパイラル状に巻いたときに外周部において流体路
３の変形やつぶれが生ずることがなく、占有容積を最大
限に活用し、濾過性能をさらに向上させることができる
。

第６図ないし第８図には本発明の第２実施例を示す。

上記第１の実施例では、スパイラル径ｒに対応する円Ｃ
上に波形濾材１．２の接合部、すなわち谷部１２．２２
が位置するようにしたので、接合部を挾んで隣合う流体
路３が接することがないが、この接合部をスパイラル径
ｒに対応する円Ｃの外側（あるいは内側）に設けること
により隣合う流体路３が密着した構造とすることができ
る。

第６図において、外側の波形濾材２は、山部２１の高さ
を、内側の波形濾材１の山部１１のそれに比べて低く形
成してあり、波形濾材１を内側としてスパイラル状に巻
いた際に、スパイラル径ｒに対応する円Ｃの外側に、上
記波形濾材１．２の接合部が位置するように、波形濾材
１．２の山部１１．２１の形状および周長を設定しであ
る（第７図）。

上記構造によれば、隣合う流体路３間の隙間が縮小され
、単位容積光たりの流体路３の密度が増大するので、有
効濾過面積が大幅に増加する。また、従来と同等の濾過
性能を実現するために必要な容積が少なくて済むので、
濾過エレメントの小型・軽量化を図ることができる。

また、濾材１．２をスパイラル状に巻くときに、第８図
（ａ）、　（ｂ）に示す如く、内側に巻くものは、曲率
半径が大きくなり、一方、外周側にいくにつれて、曲率
半径が小さくなる。そこで、内側に巻くものについては
、外側に巻くものに対して、濾材２の山部２１間の長さ
１１を長さ１２よりも長くする必要がある。

従って、本実施例では、第７図に示す如く、濾材１の山
部１１の円弧長１４と濾材２の山部２１の円弧長１３と
の関連は、以下表１の如く設定している。

（以下余白） 表　　１ つまり、内側に巻くものから順に円筒の所定数に応じて
、円弧長１３と円弧長Ｅ４との関係を変えることで、流
体路３間の隙間を失（して、密にスパイラル状に巻くこ
とができる。

第９図には本発明の第３実施例を示す。本実施例では、
予め濾過ニレメンｌ−Ｅの外周が略真円となるように各
流体路３の配置を決め、それに応じて山部１１．２１の
形状および周長を設定してあり、スパイラル状に巻く際
に、各流体路３の位置を制御して濾過ニレメンｌ−Ｅの
外周がほぼ真円をなすようにしである。

第１図に示した第１の実施例では、濾材の巻き終わり位
置において段差ａを生じ、フィルタケースに収納する際
にケース内周面に完全に密着せず、シール作業が難しい
場合があったが、本実施例では、濾過エレメント外周を
ほぼ真円としたので、濾過エレメント外周がケース内周
に完全に密着し、シールが容易である。また、ケース内
の空間を有効に利用することができる。

第１０図には本発明の第４実施例を示す。本実施例では
波形濾材１．２を谷部１２．２２で接合する際に、接着
剤５１を谷部１２の全面に塗布せず、部分的に塗布して
谷部１２に非接着部１３を設けである。これにより非接
着部１３が濾過機能を有し、有効濾過面積が増大して濾
過性能が向上する。

上述した実施例では、第４図に示す如く、接着剤５２．
５３を用いて、流体路３の閉鎖を行っているが、第１４
図ないし第１８図に示すようにしてもよい。

つまり、第１４図および第１５図に示す如く、波状濾材
１，２の端部に、ポリアミド系ホットメルト接着剤より
なる接着シート５４をあらかじめ熱圧着等により仮接着
する。ここで、接着シート５４は１００μの板厚で形成
されている。そして、接着シート５４を仮接着した帯状
濾材１を波形ローラー等でほぼ半円形断面の山部１１と
平面状の谷部１２を形成し、同様に形成した濾材２と重
ね合せて、谷部１２と２２を接着剤５１で接着すると共
に、第１７図（ａ）から第１７図（ｂ）に示す如く、端
部を熱圧着して、接着シート５４を貼りあわせて、流体
路３を閉鎖する。

流体路３間のシールは、第１６図に示すごとく、両側を
波形に成形されたポリアミド系接着部材６を流体路３の
入口側へ挟みながら巻回し、熱風等で加熱溶着しシール
される。接着部材６は山部６１、谷部６２をもつ波形状
であり、それぞれ波形濾材の山部１１，２１、谷部１２
．２２と対応した形状となっており巻回した時に、流体
路３が谷部６２に入り、加熱接着することにより、流体
路３間をシールすることができる。

上述の如く、流体路３の閉鎖を第１７図（ｂ）のごとく
、接着シート５４を用いたため、第４図に示す接着方法
では円筒部の隅々まで接着が完全に回り切らず部分的に
シール不良を起す恐れがあったが、本接着シートを用い
て熱圧着することで、閉鎖の信幀性が高く、工法も簡易
である。

また、流体路間３のシール方法としてスパイラル状に巻
いた時に流体路間で形成されるシール部形状に所定幅で
波状に形成した接着部材６を用いたため、従来方法では
流体路近傍の微少隙間でシール不良が発生する恐れがあ
ったが、完全なシール性と接着工程の簡素化を計ること
ができる。

接着シート５４および接着部剤６は、前記ポリアミド系
接着剤に限らず、ポリマステル系、ウレタン系等のホン
トメルト系接着剤、あるいはエポキシ系、ポリウレタン
系の熱硬化型の可撓性接着剤を用いてもよい。

第１９図ないし第２１図に、本発明の第５実施例を示す
。この第５実施例では、第２０図に示す如く、１枚の濾
材１にて、濾材同士を合わせた重ね部１３と、これら重
ね部１３を連結する平面状の連結部１４とを交互に形成
した後、濾材１の平面に、シート状のポリアミド系ホッ
トメルト接着剤シート５５を重ね合わせて接合する。そ
して、接着シート５５は接着剤５５ａと支持材５５ｂで
構成されている。

その後、重ね部１３の濾材間に、断面円形のピンを差し
込んで、第２１図に示す如く、円筒状の流体路３を有す
る円筒部１５を形成する。

そして、第１実施例の第４図で示したものと同様に、流
体路３の軸方向と交差する方向にスパイラル状に巻いて
濾過エレメントを作成する。

また、第２２図に示す如く、円筒部１５を内側にして、
スパイラル状に巻いたときに隣接する円筒部１５が接す
るように、連結部１４の長さを、第２３図において示す
円筒径ｄ１円筒間ピンチＰを、Ｐａｄ＋αに設定すれば
、スパイラル状に巻いた時に、流体路３が接する構造と
なり、同−容積内に最大濾過面積を確保することができ
る。ここでαはスパイラル状に巻く時の曲率により、設
計的に求められる。

つまり、第２８図（ａ）に示す円筒部１５を内側に巻く
時には、連結部１４（円筒部１５間の長さ）の長さｌＩ
を、第２８図（ｂ）に示す外側に巻くものである連結部
１４の長さ１２に対し、長さを長くとる必要がある。

また、エレメントＥの製造段階において、流体路３の形
成は、濾材折曲げ、重ね部１３を形成後、平板状の接着
剤シート５５を接合することによって行うため、工程が
簡略化できる。

第２４図（ａ）、　（ｂ）および第２５図（ａ）、　（
ｂ）の第６゜第７実施例は、１枚の平板濾材を折曲げ後
、重ね部１３の窪みの部分でのみ、接着剤５６で接合を
行うものであり、接着剤５６の使用量を削減することが
できる。

第２６図の第８実施例は、濾材１の連結部１４と平板状
の濾材２の間に、接着剤５７を、重ね部１３の軸方向と
平行に間歇的に配置したものである。第２７図に示す第
９実施例では、重ね部１３の軸方向と垂直に配置したも
のであり、非接着部１６もが退部となるため有効濾過面
積を増加し、また接着剤の使用量削減にもなる。

第２２図では、円筒部１５を内側に、接着シート５５を
外側にして、巻いたが、第２９図に示すごとく、流体路
３を外側に接着シート５５を内側にして巻くこともでき
る。この場合、円筒径ｄ。

円筒間ピッチＰをＰ≒ｄ−αとすれば、スパイラル状に
巻いた時に、流体路３が接する構造となる。

この場合には、円筒部１５は、スパイラル状に巻くと同
時に、第２０図に示す如く、ピンを挿入して、円筒部１
５を形成しなければいけない。

次に、第３０図に示す第１０実施例について説明する。

第３１図において、濾材１．２に重なり部１３゜２３お
よび連結部１４．２４を形成し、重なり部と連結部を接
着剤５８で互いに接着する。続いて、第２０図に示す如
く、先細りの断面円形ピンを使用し、重なり部１３．２
３を開いて、円筒部１５゜２５を形成すると共に、上述
した第４図に示す如く、流体路３２．３３の出口側をシ
ールし、袋状とし、流体路３２．３３の外側を接着剤５
２でシールしながら、スパイラル状に巻層し、ｐ週休Ｅ
を得る。

また、第３２図に示す円筒部１５．２５の径ｄｌ＋ｄ２
と、円筒部１５．２５との間のピンチＰ１．Ｐｚについ
ては、Ｐｔ埃ｄ２±α、　　Ｐ　＋’、　ｄ　＋−αの
関係が成りたつようにする。ここで、αはスパイラル状
に巻く時の曲率により、設計的に求められる。

上記第１０実施例においては、ピッチＰ＋、Ｐｚを円筒
径ｄ、、ｄ２に対し、大きくとっているため、スパイラ
ル状に巻いた時に隣り合う円筒部１５゜２５同志が離れ
ているが、第３３図に示すごとく、円筒部１５．２５同
士が接し合う形状にすれば、単位容積当り最大の濾過面
積を確保でき、最大効果を得ることができる。

また、第３４図に示すごとく、ピッチＰ、、Ｐ。

は、それぞれ同一の必要はなく、ピッチＰ４をピッチＰ
５に対して大きくするようにしてもよい。

なお、上述した実施例において、第３５図（ａ）。

（ｂ）に示す如く、円筒部１５．２５の内周面に、接着
剤シート５９を接合し、第１７図に示すように接着して
、円筒部１５．２５の流体路３２．３３をふさぐように
してもよい。

上記実施例では、円筒部１５．２５を形成するのに、円
形ピンを差し込んで形成したが、圧縮空気を吹付ける方
法、重なり部１３．２３を押圧して、形成する方法等種
々考えられる。

なお、上記実施例では複数の流体路３が全て同径となる
ように構成したが、本発明では、複数の流体路３の径が
部分的に異なるように構成してももちろんよい。これに
より、部分的に濾過速度を変えてｐ過性能の異なる領域
を設けることができる。

また、流体路３の断面形状は、楕円形、長円形。

もしくは多角形状でもよい。さらに濾材をスパイラル状
に巻いて構成した筒体の断面形状も、円形に限らず、楕
円形、長円形あるいは多角形状であってもよい。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第５図は本発明の一実施例を示し、第１図は本
発明の濾過エレメントの全体斜視図、第２図は濾過エレ
メントの要部断面図、第３図、第４図は本発明の濾過エ
レメントの製造工程を示す図、第５図は本発明の濾過エ
レメントの作動を示す図であり、第６図および第７図は
本発明の第２の実施例を示す濾過エレメントの要部拡大
図、第８図（ａ）、　（ｂ）は、上記第２実施例におけ
る流体路３の内周側および外周側の状態を示す模式図、
第９図は本発明の第３の実施例を示す濾過エレメントの
断面図、第１０図は本発明の第４の実施例を示す濾材の
斜視図、第１１図は被濾過流体の作用を示す図、第１２
図は本発明を適用したフューエルフィルタの全体構成図
、第１３図は流体路の外周径に対する容積、数および圧
力損失を示す特性図、第１４図および第１５図は波状濾
材の平面図および斜視図、第１６図は接着部材の斜視図
、第１７図（ａ）、　（ｂ）はそれぞれ波状濾材を貼り
あわせる状態と貼りあわせた後の状態を示す正面図、第
１８図は本発明の濾過エレメントの製造工程の他の実施
例を示す斜視図、第１９図ないし第２１図は本発明の第
５実施例を示し、第１９図は本発明の濾過エレメントの
全体斜視図、第２０図、第２１図は上記濾過エレメント
の製造工程を示す図、第２２図および第２３図は濾過エ
レメントの要部拡大図、第２４図（ａ）、　（ｂ）は本
発明の第６実施例の製造工程を示す図、第２５図（ａ）
、　（ｂ）は本発明の第７実施例の製造工程を示す図、
第２６図および第２７図は本発明の第８．第９実施例の
濾材を示す斜視図、第２８図（ａ）、　（ｂ）は第２２
図における円筒部の内周側および外周側の状態を示す模
式図、第２９図は濾過エレメントの要部拡大図、第３０
図は本発明の濾過エレメントの第１Ｏ実施例の全体斜視
図、第３１図および第３２図は第１０実施例の製造工程
を示す図、第３３図および第３４図は上記第１０実施例
の変形例を示す濾過エレメントの要部拡大図、第３５図
（ａ）、　（ｂ）は流体路の接着工程を示す図、第３６
図および第３７図は従来の濾過エレメントの要部拡大図
である。 ■、２・・・濾材、１１．２１・・・山部、１２．２２
・・・谷部、１５．２５・・・円筒部、３，３１，３２
゜３３・・・流体路、５１〜５９・・・接着剤。 第 図 第 図 第 図 第 図 第 図 第 図 （ｂ） 第 図 第 図 第 図 第 図

Claims (15)

【特許請求の範囲】
1. （１）濾材からなり、かつ断面が略円形の多数の筒部を
   、軸方向に並列させて筒体形状となし、上記筒部の流体
   の流入口となる一方では上記筒部間を、他方では筒部内
   をそれぞれ閉鎖すると共に、 すべての筒部間の総断面積は、すべての筒部内の総断面
   積よりも小さく、さらに、前記筒部に流体を供給する系
   路中の最小断面積よりも大きく設定することを特徴とす
   る濾過エレメント。
2. （２）断面が略円形の複数の筒部とこれら筒部間を連結
   する連結部とを有する濾材をスパイラル状に巻いて、上
   記筒部をスパイラルの軸方向に並列させて筒体形状とな
   し、かつ流体の流入口となる上記筒部の一方では上記筒
   部間を、他方では筒部内をそれぞれ閉鎖すると共に、流
   体を前記筒部の一方より流すようにしたことを特徴とす
   る濾過エレメント。
3. （３）すべての前記筒部間の総断面積は、すべての前記
   筒部内の総断面積よりも小さく、かつ前記濾過エレメン
   トに流体を供給する系路中の最小断面積よりも大きく設
   定することを特徴とする請求項（２）記載の濾過エレメ
   ント。
4. （４）前記連結部を前記筒部間の中心よりも外周側にず
   らして、前記筒部間を近づけることを特徴とする請求項
   （２）記載の濾過エレメント。
5. （５）前記筒部間の外周側の距離ｌは、内周側に巻く筒
   部間ｌ＿１に対し、外周側に巻く筒部間ｌ＿２を小さく
   することで、隣り合う筒部を接するようにしたことを特
   徴とする請求項（４）記載の濾過エレメント。
6. （６）上記筒部の外周直径をｄ、筒部間のピッチをＰ、
   スパイラル状に巻く時の曲率をαとして、Ｐ≒ｄ＋αと
   することで、上記円筒部間を接触させたことを特徴とす
   る請求項（５）記載の濾過エレメント。
7. （７）前記濾過エレメントはフューエルフィルタに適用
   され、かつ円筒部の外周径を１．５〔ｍｍ〕〜２．５〔
   ｍｍ〕の範囲とする請求項（２）もしくは請求項（３）
   記載の濾過エレメント。
8. （８）波形に山部と谷部を成形した２枚の濾材を重ね合
   わせて谷部と谷部を接合し、接合された濾材をスパイラ
   ル状に巻いて、 軸方向に並列する略円形断面の多数の流体路を有する筒
   体形状となし、 かつ上記筒体の一方の端面では上記流体路間を、他方の
   端面では上記流体路をそれぞれ閉鎖すると共に、 上記２枚の濾材のうち、スパイラル状に巻いたときに内
   側となる濾材の山部の周長を、外側となる濾材の山部の
   周長より長く設定した濾過エレメント。
9. （９）上記内側となる濾材の山部の周長に対する、上記
   外側となる濾材の山部の周長の比を、スパイラルの内周
   側に対し、外国側を小さくすることを特徴とする請求項
   （８）記載の濾過エレメント。
10. （１０）前記濾材は、スパイラルの外周にいくにつれて
    前記流体路の数が多くなるように複数の領域に分割し、
    これら領域毎に、上記比を変えたことを特徴とする請求
    項（９）記載の濾過エレメント。
11. （１１）上記２枚の濾材の接合を部分的に行い、上記谷
    部に非接着部を設けた請求項（８）記載の濾過エレメン
    ト。
12. （１２）前記２枚の濾材の他方の端部には、接着シート
    が仮接合されており、これら濾材の端部を熱圧着するこ
    とで、前記シートを溶着して、前記流体路を閉鎖するこ
    とを特徴とする請求項（８）記載の濾過エレメント。
13. （１３）濾材を折り曲げ加工を施すことで、所定の幅を
    重ねた複数の重なり部と、これら重なり部をつなぐ複数
    の連結部とを形成する第１工程と、隣接する連結部の端
    部間を接着により接続する第２工程と、 前記重なり部を筒状にひろげて、筒状部を形成する第３
    工程と、 上記筒状部が軸方向に並列する如く、スパイラル状に巻
    く第４工程と、 上記筒状部の一方の端面では、上記円筒部間をシールす
    るとともに、他方の端面では上記円筒部内を閉鎖する第
    ５工程と、 から成る濾過エレメントの製造方法。
14. （１４）前記第３工程においては、前記重なり部間に、
    先細りで断面円形状のピンを挿入して、筒状部を形成す
    る請求項（１３）記載の濾過エレメントの製造方法。
15. （１５）前記第２工程において、前記隣接する連結部間
    には、シート状の熱溶着部材を重ね合わせて接合させる
    ことを特徴とする請求項（１３）記載の濾過エレメント
    の製造方法。