JPH02125980A - 圧縮機のスラスト受装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （イ）産業上の利用分野 この発明は圧縮機のスラスト受装置の改良に関する。

（ロ）従来の技術 従来の圧縮機は例えば実公昭６１−２０３１７号公報に
示されているように構成されている。ここで、この公報
を参考に従来例を説明する。第４図において、密閉容器
５０内の下部に位置する圧縮要素５１はその上部の電動
要素５２より表面を硬化処理された回転軸５３を介して
駆動されるようになっている。そして、この駆動により
吸入ガスは吸入管５４を経て、シリンダ５５内へ吸入さ
れ、回転軸５３の偏心部５６で回転するローラ５７によ
って圧縮されて密閉容器５０内へ吐出され、この密閉容
器内は吐出ガスによって高温高圧となる。また、圧縮要
素５１は密閉容器５０内の底部のオイルに浸されている
。このオイルは油キャップ５８により回転軸５３の内部
に設けられた給油孔５９へ汲上げられて圧縮要素５１の
各摺動面に供給される。シリンダ５５の両端面は上軸受
部６０と下軸受部６１とで気密に室がれている。回転軸
５３の偏心部５６には下端に下軸受部６１に接するスラ
スト面６２が設けられている。

ローラ５７の上下端面には上軸受部６０と下軸受部６１
との間でクリアランスが設けられている。

回転軸５３には圧縮要素５１の各摺動面にオイルを供給
する導出孔６３が給油孔５９に連通して設けられている
。

この構造の圧縮機では油キャップ５８から給油孔５９へ
汲上げられたオイルを偏心部５６に設けられた導出孔６
３からローラ５７の内部に供給し、この内部に溜ったオ
イルをローラ５７の上下端面に設けられたクリアランス
からシリンダ５５内に供給して、このシリンダ内のシー
ル性と耐摩耗性とが向上するようにしている。

（ハ）発明が解決しようとする課題 しかしながら、下軸受部６１は表面を硬化処理された回
転軸５３の偏心部５６のスラスト方向の荷重を受けるた
め、オイルが供給きれにくくなると、摩耗を起こす問題
があった。そして、摩耗を防止するために、下軸受部６
１と回転軸５３とのスラスト受面に高硬度のスラストワ
ッシャを介在させるようにすると、部品点数が多くなっ
たり、組付は後の寸法精度を確保するのが難かしくなっ
たりする等の問題があった。

この発明は上記の問題を解決するもので、回転軸のスラ
スト方向の荷重を受ける軸受部のスラスト受面を部分的
に硬くし、摩耗が生じにくくするとともに、その他の軸
受部の後加工を簡単にすることを目的としたものである
。

（ニ）課題を解決するための手段 この発明は回転軸を軸支する軸受部にこの回転軸のスラ
スト方向の荷重を受けるスラスト受面を設け、前記軸受
部のスラスト受面の外周に環状溝を設け、かつ、このス
ラスト受面に高周波焼入れを施したものである。

（＊）作用 この発明は上記のように構成したことにより、環状溝で
軸受部のスラスト受面のみに高周波焼入れが施されるよ
うにし、回転軸のスラスト方向の荷重を受けても摩耗し
ないようにするとともに、その他の軸受部の面が硬くな
らないようにして、後加工を筒単にできるようにしたも
のである。

（へ）実施例 以下この発明を第１図乃至第３図に示す実施例に基いて
説明する。

１は密閉容器で、この容器内には上側に電動要素２が、
下側にこの電動要素の回転軸３によって駆動される回転
圧縮要素４が夫々収納されている。回転圧縮要素４はシ
リンダ５と、回転軸３の偏心部６と、この偏心部によっ
てシリンダ５内を回転するロー２７と、このローラに接
してシリンダ５内を高圧室と低圧室とに区画するベーン
８と、シリンダ５の開口を封じる上軸受部９及び下軸受
部１０とで構成されている。回転軸３には表面を硬くす
るパーツ処理が施されている。下軸受部１０には偏心部
６に接して回転軸３のスラスト方向の荷重を受けるスラ
スト受面１１が設けられている。このスラスト受面の外
周の下軸受部１０には環状溝１２が設けられている。

１３は高周波誘導加熱器で、この加熱器は下軸受部１０
のスラスト受面１１に焼入れを施すようにしている。ス
ラスト受面１１の焼入れ深さは高周波誘導加熱器１３の
周波数を高くするほど浅くなる。高周波誘導加熱器１３
はコイル部１４と、このコイル部に高周波電流を流す高
周波発振器１５とで構成されている。

このように構成された圧縮機のスラスト受装置において
、下軸受部１０のスラスト受面１１は高周波発振器１５
でコイル部１４に高周波電流を流し、電磁誘導によって
表面部分にだけ高周波磁束による電流が流れ、焼入れ温
度にまで加熱されて焼入れされる。下軸受部１０はスラ
スト受面１１のまわりに環状溝１２を設けることにより
、高周波誘導加熱器１３でスラスト受面１１に焼入れを
行なっても、その他の下軸受部１０の面が焼入れきれな
いようにしている。そのため、下軸受部１０はスラスト
受面１１以外の加工面が硬くならず、後加工を簡単にす
るとともに、他部品を摩耗させないようにしている。

しかも、焼入れは下軸受部１０のスラスト受面１１だけ
に施すことにより、消費エネルギーを小さくできるよう
にしている。

下軸受部１０のスラスト受面１１は焼入れされることに
より、硬くなり、回転軸３のスラスト方向の荷重を受け
ても、摩耗しないようにされている。

（ト）発明の効果 この発明の圧縮機のスラスト受装置は回転軸を軸支する
軸受部にこの回転軸のスラスト方向の荷重を受けるスラ
スト受面を設け、前記軸受部のスラスト受面の外周に環
状溝を設け、かつ、このスラスト受面に高周波焼入れを
施したのであるから、まわりに環状溝を設けたスラスト
受面に高周波焼入れを施すことによって、スラスト受面
のみが焼入れられ、回転軸のスラスト方向の荷重で軸受
部のスラスト受面に摩耗が生じるのを防止できるととも
に、その他の軸受部の加工面が焼入れられて硬くなるの
を防止でき、加工を簡単にできるようにしたものである
。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例を示す圧縮機の要部断面図
、第２図は同じくスラスト受部の要部拡大断面図、第３
図は同じくスラスト受面に高周波焼入れを施す状態を示
す断面図、第４図は従来例を示す圧縮機の要部断面図で
ある。 １・・・密閉容器、　２・・・電動要素、　３・・・回
転軸、　　４・・・回転圧縮要素、 １１・・・スラスト受面、　　１ 高周波誘導加熱器。 １０・・・下軸受部、 ２・・・環状溝、　　１３・・・

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、密閉容器内に電動要素と、この電動要素の回転軸に
   よって駆動される圧縮要素とを収納し、この圧縮要素に
   回転軸を軸支する軸受部を設け、この軸受部に回転軸の
   スラスト方向の荷重を受けるスラスト受面を設けた圧縮
   機において、前記軸受部のスラスト受面の外周に環状溝
   を設け、かつこのスラスト受面に高周波焼入れを施した
   ことを特徴とする圧縮機のスラスト受装置。