JPH0211982Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、ターボ機関の吸気安全弁の弁軸をガ
イドするガイドパイプを、これを支持するカバー
に溶接するための装置に関する。

（従来技術） ターボ装置を備える内燃機関においては、シリ
ンダに供給される加圧混合ガスの圧力が高くなり
過ぎるのを防止するために、シリンダに混合ガス
を送るマニホールドに、混合ガスの一部を外部に
にがすための、第１図に示すような吸気安全弁が
設けられている。

すなわち、吸気安全弁１のケース２の下部に設
けられた筒状の接続部３は、混合ガスをシリンダ
に送るマニホールドに螺合するためのねじ部４
と、この螺合時に回転力を伝えるための把持面５
とからなつておりこの接続部３内の連通口６は、
マニホールドに連通している。

ケース２の底板は、接続部３内に固嵌されてい
る止め部材７により、接続部３の上端に固着され
ている。

連通口６の内端を開閉する開閉板８とばね９に
より、弁軸１１の基部の大径部が挟持されてお
り、弁軸１１の上部は、カバー１２に圧入などに
よつて仮止めされているガイドパイプ１３に、挿
入されている。

カバー１２の周縁の適所に設けられた爪１２ａ
は、各端がばね受け９とカバー１２とに圧接して
いる圧縮ばね１４の弾力により、ケース２の内周
上部に設けられた突部２ａに係合している。

ところで、弁軸１１をアガイドするガイドパイ
プ１３と、これが仮止めされているカバー１２と
は、従来、外側の角隅部１５において、吸気安全
弁１を組立てた状態で、電気溶接されている。

この溶接を行なうために、吸気安全弁１は第２
図に示すように、回転板１６上に設けられた上方
に開口する支持板１７内に、取付け部３を挿入し
て保持されている。支持部１７の底部には、導電
性のアース１８が設けられており、このアース用
の電極板１８に、取付け部３の底面１９を当接さ
せた状態で、溶接が行なわれていた。

このような溶接装置においては、溶接終了後
に、取付け部３の底面１９と、把持部５の縁部と
に、スパーク跡が遺つてしまう欠点があつた。ま
た、取付け部３内の導通口６に、アース用電極部
材（図示略）を挿入した場合にも、電極部材と導
通口６の内周面との接触が確実でない部分おい
て、スパーク跡を生じていた。

（考案の目的） 本考案の目的は、吸気安全弁を、内端が把持部
の把持面に当接可能な複数の爪で保持し、かつ、
上記爪を、アースに接続するための導電部材で形
成することにより、従来の欠点を解消した吸気安
全弁を提供することにある。

（実施例） 以下、本考案の一実施例を、第３図に基づいて
説明する。

矢印方向に回転可能な円形の支持板２１には、
その半径方向に、複数（例えば３本）のガイド溝
２２が、等角のピツチで穿設されている。このガ
イド溝２２には、導電性の爪２３が、それぞれ装
着され、半径方向に互いに同期して進退しうるよ
うになつている。

前記吸気安全弁１のねじ部４を、支持板２１中
心部に穿設された穴２１ａ内に挿入した状態で、
爪３を内方に移動させ、その内端面を把持面５ａ
に圧接させることにより、吸気安全弁装置は保持
される。

溶接部材２４は、爪２３の動きと連動して上下
動するようになつており、爪２３により吸気安全
弁１が保持されると、所定の位置まで下降し、そ
の端部２４ａが、カバー１２とガイドパイプ１３
との角隅部１５の近傍に位置し、角隅部に対する
溶接を行なう。

支持板２１がほぼ１回転して、角隅部に対する
溶接が終了すると、溶接部材２４が上方へ退避し
た後、各爪２３が外方へ移動して、吸気安全弁１
を釈放する。

爪２３の内端面は、把持部５の把持面５ａに対
し確実に接触し、空隙部が存在しないので、放電
現象がおこらず、吸気安全弁１の溶接を、スパー
ク跡を生ずることなく行なうことができる。

（考案の効果） 以上述べたように本考案によれば、支持板の半
径方向に、進退自在の導電性の爪により、吸気安
全弁の把持面を把持して、吸気安全弁を保持する
とともに、この爪を溶接時におけるアース用の電
極として機能させることにより、吸気安全弁の溶
接を、スパーク跡を生ずることなく行なうことが
できて便利である。

【図面の簡単な説明】

第１図は、吸気安全弁の一例を示す右半分の縦
断した正面図、第２図は、従来の吸気安全弁用溶
接装置の概略を示す正面図、第３図は、本考案一
実施例を示す吸気安全弁用溶接装置の斜視図であ
る。 １……吸気安全弁、２……ケース、３……溶接
部、４……ねじ部、５……把持部、６……導通
口、７……止め部材、８……開閉板、９……ばね
受け、１１……弁軸、１２……カバー、１３……
ガイドパイプ、１４……圧縮ばね、１５……角隅
部、１６……支持板、１７……支持部、１８……
電極板、１９……底面、２１……支持板、２２…
…ガイド溝、２３……爪、２４……溶接部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 内燃機関のシリンダーに混合ガスを送るマニホ
   ールホールドに連通する連通口を備える接続部
   を、ケースの下部に備え、かつ空気逃し口を形成
   しているカバーを、上記ケースの上部に係合する
   とともに、前記連通口を閉塞する向きに付勢され
   て、ケース内の開閉板に基部を接続された弁軸の
   上部を、上記カバーに仮止めされたガイドパイプ
   に挿入してなる内燃機関の吸気安全弁の溶接にお
   いて、アースに接続するべき導電性の爪を、吸気
   安全弁の取付け部に形成された複数の把持面の適
   所に当接可能となるようにして、回転可能な支持
   板に、半径方向に進退自在に設けたことを特徴と
   する吸気安全弁用溶接装置。