JPH0211836Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、リード線を有しないチツプ状電子部
品を１個毎にプリント基板に装着するためのチツ
プ状電子部品装着機において、チツプ状電子部品
を保持したパレツトから、プリント基板上にチツ
プ状電子部品を装着する装着ヘツドの吸着ピンに
前記パレツト上のチツプ状電子部品を移し変える
ためのチツプ状電子部品移し変え機構に関する。

先に、本出願人よりチツプ状電子部品を保持し
て移送するパレツトを垂直面内で走行する無端帯
機構に取付けて駆動するチツプ状電子部品装着機
が提案されている。この場合には、パレツトが水
平をなして直線的に走行する水平走行路と、パレ
ツトが円弧に沿つて傾いて走行する走行路とが存
在することになり、パレツトの構造のみならず、
チツプ状電子部品を保持したパレツトから装着ヘ
ツドの吸着ピンにチツプ状電子部品を移し変える
ためのチツプ状電子部品移し変え機構の構造にも
工夫を要する。

本考案は、上記の点に鑑み、パレツトを垂直面
内で走行させる構成において、チツプ状電子部品
を保持したパレツトから装着ヘツドの吸着ピンに
前記パレツト上のチツプ状電子部品を確実に移し
変え可能で信頼性の高いチツプ状電子部品移し変
え機構を提供しようとするものである。

以下、本考案に係るチツプ状電子部品移し変え
機構の実施例を図面に従つて説明する。

第１図はチツプ状電子部品装着機の要部構成を
示す。この図において、一対のスプロケツト１間
にチエーン２が架設されて垂直面を間欠走行する
チエーンコンベア機構３が構成されている。チエ
ーン２の外周側にはパレツト４が等間隔で多数取
付けられ、チエーン２の間欠走行に伴つて間欠的
に移送されるようになつている。前記チエーンコ
ンベア機構３においてチエーン２が水平に走行す
る上辺部分、すなわちパレツト４が水平を成して
直線的に移動する水平走行路５の両側には、前記
パレツト４の直線配列群に対向するように供給ユ
ニツト（図示省略）がパレツトと同一配列間隔で
配設されている。この場合、各供給ユニツトは
夫々１種類のチツプ状電子部品をパレツト４に供
給するものである。

前記スプロケツト１に隣接して装着ヘツド機構
１１が設けられている。該装着ヘツド機構１１
は、インデツクス円板１２上に等角度間隔（45度
間隔）で装着ヘツド１３を放射状に配置した構成
を有しており、インデツクス円板１２は１回に45
度ずつ回転するものである。そして、パレツト４
がスプロケツト１に沿つて円弧状に走行する部分
の中間点がパレツト４から装着ヘツド１３へのチ
ツプ状電子部品２０の移し変え位置となつてお
り、ここにチツプ状電子部品移し変え機構４０が
設けられている。

装着ヘツド機構１１の下方にはXYテーブル１
５が配置されている。前記装着ヘツド１３はチツ
プ状電子部品２０を吸着ピン１７で真空吸着して
XYテーブル１５上のプリント基板１６の接着剤
塗布位置に装着する機能を有している。

第２図乃至第５図において、パレツト４の詳細
を示す。チエーン２に取付けられたパレツト基台
３０の中央部分には超硬台板３１が設けられ、こ
の上には超硬材の一対の保持丸棒３２Ａ，３２Ｂ
が移動自在に設けられる。ここで各保持丸棒３２
Ａ，３２Ｂは両端が先細のテーパー面となつてい
る。パレツト基台３０の両端は一段高くなつた段
状凸部３３となつており、この内側面と保持丸棒
３２Ａ，３２Ｂとの間にそれぞれ湾曲した圧縮板
ばね３４が設けられている。従つて、両保持丸棒
３２Ａ，３２Ｂは密接する方向に付勢されること
になる。また、パレツト基台３０には前面中央か
ら上面中央に開口する部品検出時及び移し変え時
に用いる吸着用穴３５が形成されている。このよ
うなパレツト基台３０上には保持丸棒３２Ａ，３
２Ｂ及び圧縮板ばね３４を配設した状態において
上蓋３６が被せられる。この上蓋３６はそれぞれ
ビス３７を基台側の螺子穴３８に螺合することに
より取り付けられる。

上記のパレツト４は、両側よりのチツプ状電子
部品２０の受入れが可能であり、第４図Ａのごと
く矢印Ａの方向よりチツプ状電子部品２０を挿入
すれば、保持丸棒３２Ａ，３２Ｂは先端が開いて
チツプ状電子部品２０を受け入れ、第５図のごと
くパレツト基台３０の超硬台板３１と両保持丸棒
３２Ａ，３２Ｂとの間でチツプ状電子部品２０を
保持する。そして、通常チツプ状電子部品２０は
保持丸棒３２Ａ，３２Ｂの中間の吸着用穴３５の
開口部分３５Ａの所まで押し込まれ、この開口部
分３５Ａを塞ぐようになつている。

一方、第４図矢印Ｂのごとく保持丸棒３２Ａ，
３２Ｂの後端よりチツプ状電子部品２０を挿入し
た場合には、保持丸棒３２Ａ，３２Ｂの後端が開
き同様に第５図のごとくチツプ状電子部品２０を
受け入れることができる。

第６図及び第７図はチツプ状電子部品移し変え
機構４０の詳細を示す。これらの図において、ス
プロケツト１に沿つたパレツト走行路５０を両側
より挟むように先端のとがつた一対のやげん５１
１Ａ，５１Ｂが夫々スライドブロツク５２Ａ，５
２Ｂに固着されている。これらのスライドブロツ
ク５２Ａ，５２Ｂは本体フレーム８に固定された
支持部材５３に対し矢印Ｃの如く水平方向に摺動
自在に設けられている。また、支持部材５３はガ
イド溝５４を有し、上下スライダ５５を摺動自在
に支持している。そして、前記スライドブロツク
５２Ａ，５２Ｂは等長リンク５６を介して夫々上
下スライダ５５に連結されている。この場合、パ
レツト４の中心線と上下スライダ５５の中心線と
を一致させておくことにより、両やげん５１Ａ，
５１Ｂはパレツト中心に対し左右対称に移動す
る。上下スライダ５５は本体フレーム８に固定さ
れたブラケツト５７で軸支されているレバー５８
の一端に連結され、レバー５８の他端はカムより
の駆動力を伝えるロツド５９に連結されている。

前記スライドブロツク５２Ｂの支持部６１には
移し変え用吸着棒６０がやげん５１Ｂに平行で横
方向に摺動自在に設けられ、該移し変え用吸着棒
６０の途中に嵌められたリング６２と支持部６１
との間に配設された圧縮ばね６３により前方（パ
レツト４側面に当たる方向）に付勢されている。
移し変え用吸着棒６０の中心には移し変え用吸着
穴６４が形成され、この移し変え用吸着穴６４は
移し変え用吸着棒６０後端に接続されたパイプ６
５を介して真空吸引されるようになつている。ま
た、移し変え用吸着棒６０の後部寄り位置にはス
トツパ円板６６が形成され、移し変え用吸着棒６
０の先端面はゴム等のパツキン部材６７で構成さ
れている。前記本体フレーム８に固定されたブラ
ケツト６８にはベルクランク６９が軸支され、そ
の一端のローラー７０は前記ストツパ円板６６に
当接して移し変え用吸着棒６０の位置を規制す
る。ベルクランク６９の他端はロツド７１を介し
カムよりの駆動力を受けるようになつている。

以上の構成において、チツプ状電子部品２０を
保持したパレツト４が移し変え位置、すなわち第
１図のＰ点の装着ヘツド１３に対向する位置に来
て停止したとき、ロツド７１が矢印Ｄの如く上昇
し、この結果、ベルクランク６９が右回りに回動
してローラー７０によるストツパ円板６６の規制
が外れる。このため、移し変え用吸着棒６０は圧
縮ばね６３により前進してパレツト４の側面にお
ける吸着用穴３５の他方の開口部分に押し当た
る。これにより移し変え用吸着棒６０側の移し変
え用吸着穴６４がパレツト側の吸着用穴３５に連
通する。そして、吸着用穴３５内を真空吸引して
その開口部分３５Ａを塞いでいるチツプ状電子部
品２０を真空吸着してその落下を防止した状態と
しておく。この状態においてロツド５９が矢印Ｅ
の如く上昇し、上下スライダ５５が下方に駆動さ
れ、両やげん５１Ａ，５１Ｂの間隔が狭くなりパ
レツト４の保持丸棒３２Ａ，３２Ｂのテーパー面
間に当接し、これらを開き、その後、装着ヘツド
１３が前進してチツプ状電子部品２０をその吸着
ピン１７で吸着保持する。その後、移し変え用吸
着棒６０は後退し、装着ヘツド１３が復帰した
後、やげん５１Ａ，５１Ｂも後退する。そして次
のパレツトの到来を待機する。

以上説明したように、本考案によれば、パレツ
トを垂直面内で走行させる構成において、チツプ
状電子部品を保持したパレツトから装着ヘツドの
吸着ピンに前記パレツト上のチツプ状電子部品を
確実に移し変え可能で信頼性の高いチツプ状電子
部品移し変え機構を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案が適用されるチツプ状電子部品
装着機の要部を示す側面図、第２図はパレツトの
分解斜視図、第３図は同平面図、第４図は同動作
説明図、第５図は同部分断面図、第６図は本考案
のチツプ状電子部品移し変え機構の実施例を示す
第１図のＸ矢視図、第７図は同側断面図である。 １……スプロケツト、２……チエーン、３……
チエーンコンベア機構、４……パレツト、５……
水平走行路、１３……装着ヘツド、１７……吸着
ピン、２０……チツプ状電子部品、３２Ａ，３２
Ｂ……保持丸棒、３５……吸着用穴、４０……チ
ツプ状電子部品移し変え機構、５０……パレツト
走行路、５１Ａ，５１Ｂ……やげん、５２Ａ，５
２Ｂ……スライドブロツク、５５……上下スライ
ダ、６０……移し変え用吸着棒、６４……移し変
え用吸着穴。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 パレツト基台上に移動自在に配設されかつ相互
   に密接する向きに付勢されてチツプ状電子部品を
   当該基台との間で保持する一対の保持丸棒を備え
   るとともに前記基台面への開口が該チツプ状電子
   部品で閉塞される吸着用穴を備えたパレツトか
   ら、装着ヘツドの吸着ピンに前記パレツト上のチ
   ツプ状電子部品を移し変えるチツプ状電子部品移
   し変え機構であつて、 各保持丸棒の両端を先細のテーパー面に形成
   し、前記一対の保持丸棒の両端のテーパー面間に
   それぞれ当接する先端のとがつた一対のやげんを
   移動自在に設けるとともに、前記パレツト側の吸
   着用穴に連通する移し変え用吸着穴を形成した移
   し変え用吸着棒を移動自在に設け、 前記移し変え用吸着棒を前記パレツト側吸着用
   穴の他方の開口部分に押し当てて前記吸着用穴を
   真空吸引した状態で前記一対のやげんの前記テー
   パー面間への当接、移動により前記一対の保持丸
   棒を開けることを特徴とするチツプ状電子部品移
   し変え機構。