JPH029600Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、パレツトで保持されたチツプ状電子
部品が所定位置に存在しているかどうかを検出す
るためのチツプ状電子部品検出装置に関する。

最近、チツプ状電子部品の移送をパレツトで行
ない、パレツトから装着ヘツドにチツプ状電子部
品を移し変えた後、装着ヘツドによつてプリント
基板上にチツプ状電子部品を装着するチツプ状電
子部品装着機が本出願人によつて提案されてい
る。

第１図乃至第４図はこの場合にチツプ状電子部
品を保持して移送するためのパレツトの一例を示
す。これらの図において、パレツト１のパレツト
基台２はチエーン、ベルト等の無端帯機構に取り
付けられており、この基台２の中央部分には超硬
台板１３が設けられ、この上には超硬材の一対の
保持丸棒５Ａ，５Ｂが移動自在に設けられる。こ
こで各保持丸棒５Ａ，５Ｂは両端が先細のテーパ
ー面となつている。パレツト基台２の両端は一段
高くなつた段状凸部７となつており、この内側面
と保持丸棒５Ａ，５Ｂとの間にそれぞれ湾曲した
圧縮板ばね８が設けられている。従つて、両保持
丸棒５Ａ，５Ｂは密接する方向に付勢されること
になる。また、パレツト基台２には前面中央から
上面中央に開口する移送時の吸着用穴９が形成さ
れている。このような基台２上には保持丸棒５
Ａ，５Ｂ及び圧縮板ばね８を配設した状態におい
て上蓋１０が被せられる。この上蓋１０はそれぞ
れビス１１を基台２側の螺子穴１２に螺合するこ
とにより取り付けられる。

上記のパレツト１は、両側よりのチツプ状電子
部品位置２０の受入れが可能であり、第３図Ａの
ごとく矢印Ａの方向よりチツプ状電子部品２０を
挿入すれば、保持丸棒５Ａ，５Ｂは先端が開いて
チツプ状電子部品２０を受け入れ、第４図のごと
く基台２の超硬台板１３と両保持丸棒５Ａ，５Ｂ
との間でチツプ状電子部品２０を保持する。そし
て、通常チツプ状電子部品２０は保持丸棒５Ａ，
５Ｂの中間の吸着用穴９の開口部分９Ａまで押し
込まれる。

一方、第３図Ｂの矢印Ｂのごとく保持丸棒５
Ａ，５Ｂの後側よりチツプ状電子部品２０を挿入
した場合には、保持丸棒５Ａ，５Ｂの後端が開き
同様に第４図のごとくチツプ状電子部品２０を受
け入れることができる。

ところで、上記のパレツト１でチツプ状電子部
品２０を保持して装着ヘツドへ移送するが、チツ
プ状電子部品２０が常時パレツトの所定位置、例
えばパレツト１の中心、すなわち保持丸棒５Ａ，
５Ｂの長手方向中心に位置していないと、装着ヘ
ツドへの移し変えが円滑に行なわれなくなる。こ
のため、チツプ状電子部品２０がパレツト１から
装着ヘツドに移し変えられる前に、パレツト上の
所定位置にチツプ状電子部品２０が存在している
かどうかを検出する必要がある。

本考案は、上記の点に鑑み、パレツト上の所定
位置にチツプ状電子部品が存在しているか否かを
簡単かつ確実に検出可能なチツプ状電子部品検出
装置を提供しようとするものである。

以下、本考案に係るチツプ状電子部品検出装置
の実施例を図面に従つて説明する。

第５図及び第６図において、本体フレーム３０
の前面に沿つてチエーンガイド３１が設置され、
これによりチエーン３２が水平を維持して間欠走
行するようになつている。第１図乃至第４図に示
したパレツト１は取付具３３を介してチエーン３
２に固定され、このチエーン３２の間欠走行によ
つて間欠移送される。

前記本体フレーム３０の前面には、パレツト１
が水平に直線的に走行する水平走行路３４の上方
へ直角に突出する如く支持部材４０が設けられ、
該支持部材４０に対し矢印Ｃの如く水平方向に摺
動自在にスライドブロツク４１が設けられてい
る。該スライドブロツク４１の下面には取付部材
４２を介し検出棒４３が水平方向に摺動自在に支
持される。この検出棒４３は途中に設けたリング
４４を前方に押す圧縮ばね４５によつて前方に付
勢されている。検出棒４３の後端の止めリング４
６は検出棒の抜け防止のためのものである。前記
スライドブロツク４１は、本体フレーム３０側に
軸支されたカムフオロアとしてのベルクランク４
７の一端にリンク４８で連結され、ベルクランク
４７の他端のローラー４９はカム５０に当接して
いる。なお、ベルクランク４７はばね等によりロ
ーラー４９が常時カム５０に接する方向に付勢さ
れている。前記検出棒４３の前面はゴム等のパツ
キン材５１で構成されており、該パツキン材５１
の前端面に開口し検出棒４３の中心を貫通する如
く検出用吸引穴５２が形成されている。

上記の構成において、パレツト１が一時停止し
ている時に、カム５０によりベルクランク４７を
左回りに回動させ、検出棒４３の先端面をパレツ
ト基台２の前面中央に押し当てる。この結果、パ
レツト１側の吸着用穴９と検出用吸引穴５２とが
一致して連通する。このとき、チツプ状電子部品
２０がパレツト１の中央所定位置に存在していれ
ば、第２図の吸着用穴９の開口部分９Ａをチツプ
状電子部品２０がふさぎ、検出用吸引穴５２後端
は真空吸引されているため、該検出用吸引穴５２
の負圧は大きい（大気圧より大幅に圧力が低い）
状態となる。これにより、パレツト上の正しい位
置にチツプ状電子部品２０が存在していることを
検出でき、以後のパレツトから装着ヘツドへの移
し変え動作が可能になることがわかる。

一方、チツプ状電子部品２０がパレツト１上に
全く無いか、所定位置よりかなりずれて保持され
ているような場合には、吸着用穴９の先端は大気
中に開口することになり、検出用吸引穴５２内の
負圧は殆んどなくなる。これにより、チツプ状電
子部品２０の無し又は位置ずれを検出でき、この
ときは、パレツトの移送を中止し、以後の処理は
行わない。

以上説明したように、本考案のチツプ状電子部
品検出装置によれば、チツプ状電子部品保持位置
に開口した吸着用穴を有するパレツトの当該吸着
用穴に連通可能な検出用吸引穴を形成した検出棒
と、前記パレツト停止時に前記検出棒をパレツト
に押し当てる機構とを備える構成とし、前記パレ
ツト上のチツプ状電子部品により前記吸着用穴の
開口が塞がれているときは、前記検出棒押し当て
時にその検出用吸引穴の負圧が増大することによ
つてチツプ状電子部品検出を行うようにしたの
で、パレツト上の所定位置にチツプ状電子部品が
存在しているか否かを簡単かつ確実に検出可能で
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図はチツプ状電子部品を保持して移送する
パレツトの一例を示す分解斜視図、第２図は同平
面図、第３図は動作説明図、第４図はチツプ状電
子部品保持状態の部分断面図、第５図は本考案に
係るチツプ状電子部品検出装置の実施例を示す側
面図、第６図は同平面図である。 １……パレツト、５Ａ，５Ｂ……保持丸棒、９
……吸着用穴、３０……本体フレーム、４０……
支持部材、４１……スライドブロツク、４２……
取付部材、４３……検出棒、４５……圧縮ばね、
５２……検出用吸引穴。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 パレツト基台上面に配設されて相互に密接する
   向きに付勢された一対の保持丸棒でチツプ状電子
   部品を保持するパレツトに、前記一対の保持丸棒
   の中間の前記基台上面のチツプ状電子部品保持位
   置に開口した吸着用穴を設け、該パレツトを間欠
   走行させ、 さらに前記吸着用穴に連通可能な検出用吸引穴
   を形成した検出棒と、前記パレツト停止時に前記
   検出棒をパレツトに押し当てて前記吸着用穴の他
   方の開口に前記検出用吸引穴を連通させる機構と
   を前記パレツトの走行路に沿つて設け、 前記パレツト上のチツプ状電子部品により前記
   吸着用穴の開口が塞がれているときは、前記検出
   棒押し当て時にその検出用吸引穴の負圧が増大す
   ることによつてチツプ状電子部品検出を行うこと
   を特徴とするチツプ状電子部品検出装置。