JPH02117347A - 多孔性養魚飼料の吸水性改良法 - Google Patents

多孔性養魚飼料の吸水性改良法

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JPH02117347A
JPH02117347A JP63269501A JP26950188A JPH02117347A JP H02117347 A JPH02117347 A JP H02117347A JP 63269501 A JP63269501 A JP 63269501A JP 26950188 A JP26950188 A JP 26950188A JP H02117347 A JPH02117347 A JP H02117347A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明は、多孔性養魚飼料の吸水性を改良する方法に関
する。
〔従来技術〕
従来、養魚用飼料としては、魚粉、生魚、サナギ等が単
独で粉末状のまま、またはそれらをねり餌にして使用さ
れてきた。しかし、近年、これらの魚粉、生魚等の成分
に植物油粕、穀粉、澱粉、ビタミン、ミネラル等の他の
成分を配合したものを固形状に加工したペレットタイプ
の固形飼料が、取り扱い易さ、各種栄養成分のバランス
の良さ、良好な摂餌性等の点から広く使用されるように
なっている。
しかしながら、ペレットミル等を使用して製造されるか
かる固形飼料は沈降性が大きく、投与後急速に沈降して
しまうために、魚類による摂取が充分に行われにくく、
そのため魚類の発育不良を招き、かつ水底で腐敗して水
質の汚染や魚病の発生の原因にもなっていた。
このような固形飼料の欠点を改良するために、養魚用飼
料を多孔性にして浮遊性を持たせた多孔性養魚飼料が製
造され使用されるようになってきている。多孔性養魚飼
料は、通常、飼料用の各種成分を配合してなる原料を押
出機で混練して高圧下にノズルから押出すことによって
製造されるが、その際に、押出機中で圧搾熱と圧力で糊
化した原料が大気中に押出されて常圧に戻るときに、水
分の急速な蒸散によって飼料が発泡多孔化することによ
って製造されるものである。
かかる多孔性養魚飼料は、水面に浮き、吸水破損するこ
とが少ないので、急速に沈降する上記固形飼料とは異な
り水を汚す恐れが少なく、これまでコイ、テラピア等の
飼料として広く使用されてきた。
また、この多孔性養魚飼料を油脂の水性エマルジョンに
含浸させて処理すると油脂分をlO〜20%程度含んだ
ソフトタイプの飼料となるが、かかるソフトタイプの多
孔性飼料は、/1マチ、マダイ、トラ7グ、アジ、シマ
アジ等の魚による摂餌性が良好であるため、これらの魚
の養殖に使用されている。
ところで、ハマチ、マダイ、ドラフグ、アジ、シマアジ
等の魚は、コイ等とは異なり、元来、水面に浮いている
飼料よりも水中に浮遊する飼料を摂取する習性があり、
まt;水を含んで柔らかくなった多孔性養魚飼料を好ん
で摂取する傾向がある。
一方で、多孔性養魚飼料は水を吸収しにくく、水面に浮
いたままになってなかなか水中に落下してこず、かつ該
難吸水性のため柔軟化しにくいという傾向がある。した
がって、多孔性養魚飼料を予め吸水処理せず、そのまま
直接養殖池等に散布して魚に給与した場合には、いつま
でも水面に浮いていて水中に落下しないため、魚による
摂餌性が劣り、充分な養殖効果を上げることができなか
った。そしてこの傾向は、上記ソフトタイプのような水
との親和性がない油脂分を含んだ多孔性養魚飼料におい
て特に著しい。
したがって、多孔性養魚飼料をハマチやマダイ等の魚に
給餌するにあたっては、従来、多孔性養魚飼料に予め給
水して飼料に水を吸い込ませてその浮遊性や柔らかさを
調節してから魚に給与することが行われていた。
しかしながら、その場合には多孔性養魚飼料に吸水させ
るのに時間がかかり、また多孔性養魚飼料の種類によっ
ては吸水させても芯が残り食感の悪いものとなる場合も
多かった。
よって、これらの点から、速やかに、かつ充分に吸水可
能な多孔性養魚飼料の開発が求められていた。
〔発明の内容〕
上記の点から、本発明者等は、速やかにかつ充分に吸水
可能な多孔性養魚飼料を得ることを目的として色々研究
を続けてきt;。
その結果、多孔性養魚飼料を減圧下に吸引処理する方法
が、簡便であるにも拘らず極めて有効であることを見出
して本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、多孔性養魚飼料を減圧吸引処理す
ることを特徴とする多孔性養魚飼料の吸水性改良法であ
る。
一般に、多孔性養魚飼料は、魚粉、肉粉、骨肉粉、生肉
等の動物性原料;穀類、まめ類、糟糠類、油粕、澱粉類
、穀粉等の植物性原料;油脂類;ビタミンやミネラル等
の原料;のうちから給与する魚の種類等に応じて任意の
成分を選択配合し、これに更に必要に応じて成型性を良
くする他の材料等の他の成分を配合し、これを押出機で
高圧下に混練して混練による圧搾熱と圧力によって糊化
した後、大気中に押出し、押出すと同時に膨化多孔化し
t;ものを連名な大きさに切断してベレットとしt;も
のを乾燥させることによって製造され、かかる方法によ
り製造されI;多孔性養魚飼料は、通常、径1.5〜3
0mm。
長さ1.5〜50m+a、見掛は比重0.35〜0.7
を有している。
しかしながら、本発明で対象とする多孔性養魚飼料は、
特に上記のものに限定されず、多孔性の養魚用飼料であ
ればいずれでもよく、原料の種類や配合割合、製造法、
寸法や比重、形状等の如何は問わない。
さらに、多孔性養魚飼料は、製造後に上記したような油
脂類の水性エマルジョン等に含浸させて処理したもので
もよい。
また、本発明において、多孔性養魚飼料を減圧吸引処理
する際の、減圧度(圧力)、温度、処理時間等の各種の
処理条件およびその際に使用する処理装置は、多孔性養
魚飼料の変質、破損、崩壊等を招かないものであればい
ずれでも良く、特に限定されない。−殻内には、約5〜
30℃の温度で、1気圧から約50+nmHgの圧力に
まで、3〜20分、好ましくは5〜lO分間かけて減圧
するのが、多孔性養魚飼料の変質防止、破損防止、処理
効率等の点から好ましい。
さらに、本発明では減圧吸引処理時の減圧の程度や処理
時間を調節することによって、多孔性養魚飼料中への吸
水量を調節することができ、その結果、魚の種類等に応
じて、飼料の水中での浮遊状態や沈降速度、飼料の柔ら
かさ等を適宜調節することができる。
多孔性養魚飼料の減圧吸引処理は、例えば下記の3つの
方法によって行うことができる。
(1)多孔性養魚飼料を水に浮かせた状態で減圧吸引処
理して、減圧吸引処理とほぼ同時に飼料に吸水させる方
法。
(2)多孔性養魚飼料をまず減圧吸引処理してから、減
圧状態を保ったまま次に水を供給して吸水させる方法。
(3)多孔性養魚飼料を液体および気体不透過性の材料
からなる袋やその他の容器に入れた状態で減圧吸引処理
し、そのまま袋等の容器を密閉し包装する方法。
上記(1)の方法は、例えば、減圧吸引装置を備えた飼
料充填槽内に予め水を入れておき、そこに多孔性養魚飼
料を入れて飼料を水に浮かせた状態で減圧吸引処理する
ことにより行われる。
そして、この場合には多孔性養魚飼料は、減圧吸引処理
の進行と共に徐々に水を吸って比重の増した吸水多孔性
養魚飼料が得られる。したがって、この(1)の方法で
得られた飼料を養魚池等に散布した場合には、水面に浮
かず直ちに水中に浮遊および/または沈降してゆく。こ
の場合、そこで使用する減圧吸引処理装置は、必ずしも
給水装置を備える必要はなく、その際には飼料充填槽の
上部等から任意の方法で予め槽内に水を供給しておけば
よいが、操作の簡便性等の点から減圧吸引処理とともに
給水装置を備えた処理装置を使用するのが便利である。
上記(2)の方法は、例えば、減圧吸引装置および給水
装置を有する飼料充填槽を備えた装置を使用して行うこ
とができる。その場合には、多孔性養魚飼料を減圧吸引
処理した後、減圧状態を保ったまま給水装置から飼料充
填槽内に水を供給する。この(2)の方法による場合に
も(1)の方法による場合と同様に、既に水を吸って比
重の大きくなった多孔性養魚飼料が得られるので、この
(2)の方法で得られた飼料を養魚池等に散布した場合
には、水面に浮かず直ちに水中に浮遊および/または沈
降してゆく。
上記(1)および(2)のいずれの方法も、減圧吸引処
理装置の規模や該装置内に導入しておく多孔性養魚飼料
の量等を適宜選択することによって、1度に大量処理す
ることも少量処理することもできる。
また、上記(1)および(2)の方法のいずれの場合に
も、予め充填槽に入れておく水の量または減圧吸引処理
後に充填槽に供給する水の量を調節することによって、
多孔性養魚飼料に吸水させろ水の量、ひいては吸水後の
飼料の硬度、並びに水中での飼料の浮遊性や沈降の程度
を調節することができる。
そして、上記したように、上記(1)および(2)の方
法による場合には、減圧吸引処理とともに既に吸水して
比重が増し柔らかくなった飼料が得られるから、飼料の
運搬等に要する手間の省略や吸水による飼料の腐敗等を
避けるために、かかる(1)および(2)の方法は、養
魚施設内やその近くで、かつ魚に給餌する直前に行うの
が好ましい。
上記(3)の方法は、通常、多孔性養魚飼料を液体およ
び気体不透過性の袋等の容器に充填しておき、それを減
圧吸引処理してそのままいわゆる真空包装することによ
って行うことができる。そして、かかる(3)の方法に
よるときは、真空包装されt;多孔性養魚飼料は、吸水
が未だ行われていないので変質しにくく、かつ軽量であ
り、そのため、長時間安定に貯蔵することができ、かつ
流通にも便利である。かかる真空包装された多孔性養魚
飼料を給餌用に使用する際には、真空包装された多孔性
養魚飼料を袋等の容器から取り出して直ちに養魚池等に
散布する方法を採用してもよい。しかしながら、該多孔
性養魚飼料の真空包装物を密封状態のまま直接水中に入
れ、水中で開封するのが、多孔性養魚飼料の吸水が速や
かにかつ確実に行われるので好ましい。真空包装する飼
料の量や包装用容器の大きさ等を適宜選択することによ
って、この場合にも多量の減圧吸引処理から少量の減圧
吸引処理が可能である。
また、本発明では、多孔性養魚飼料を減圧吸引処理する
ものであれば上記(1)〜(3)の方法以外の他の方法
も当然採用できる。
〔発明の効果j 本発明では、多孔性養魚飼料に対して予め減圧吸引処理
を施すことによって、多孔性養魚飼料の吸水性を大幅に
向上させることができ、多孔性養魚飼料の吸水時間の短
縮および吸水量の増加を図ることができる。
さらに、本発明では減圧吸引処理の程度(例えば圧力や
処理時間等)を調節することによって、多孔性養魚飼料
の吸水時間や吸水量を調節することができる。特に、吸
水量の調節は、吸水後に得られる多孔性養魚飼料の柔ら
かさ、水中での浮遊状態、沈降速度を魚の種類に応じて
調節することを可能にする。
そして、本発明の減圧吸引処理は、例えばソフトタイプ
の多孔性養魚飼料のような油脂分を含有する吸水しにく
い多孔性養魚飼料の吸水性の向上に特に有効である。
以下に、例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発
明はそれらの例により限定されない。
例1  [多孔性養魚飼料の製造例1 [多孔性養魚飼料の原料配合] 魚 粉              730重量部コー
ンスターチ        100  /1馬鈴薯殿粉
          50〃ビタミンミツクス    
   12重量部ミネラルミックス       15
〃塩化コリン          8 〃上に示した配
合からなる多孔性養魚飼料原料を、押出fiEP−50
(上田鉄工社製)のフィーダーに1時間当たりloOk
gの割合で供給するとともに、該フィーダ一部にフィー
ドオイルを1時間当たり8.4kgで、かつ水を1時間
当たり18.512の割合で供給して80°Cで混合し
、この混合された原料を次にフィーダーに直結した押出
機本体部分に同一速度で供給し、更に押出機本体部分の
バレル部に1時間当たり13.5kgの蒸気(3kg/
c+m”)および5I2の水分を供給してバレル内温度
を120℃に保ちながらスクリュー回転数900rpm
圧力5.5kg/cm”で、混練し直径3mmの孔を3
個有するグイから棒状に押出し、押出された棒状体をカ
ッターで切断し、直径3.5mm、長さ4.0mmおよ
び見掛は比重0.40の多孔性養魚飼料90kgを得た
例2〜7  減圧吸引処理] 減圧吸引装置を備えた内容積3aのガラス製の容器に温
度20℃の水500mffを入れた。これに上記例1で
製造した多孔性養魚飼料2009を入れて水面に浮かせ
た。
次に、減圧吸引装置を容器内の圧力が79mmHgにな
るまで3分間作動させ、その後直ちに飼料を容器から取
り出して、その吸水率、見掛は比重、芯の有無、水中で
の浮遊状態およびハマチによる摂餌性を調べた(例2:
実施例)。
減圧吸引時間を各々5分、7分、10分および20分と
した以外は上記例2と同様の減圧吸引処理を行い、その
結果得られた吸水後の飼料について上記例2と同様に吸
水率、見掛は比重、芯の有無、水中での浮遊状態および
ハマチによる摂餌性を調べた(例3〜6:実施例)。
さらに、上記の減圧吸引処理を施さない多孔性養魚飼料
についてもその吸水状態、見掛は比重、水面での浮遊状
態及びハマチによる摂餌性を調べた(例7:比較例)。
その際に、飼料の吸水率、見掛は比重、芯の有無、水中
での浮遊状態およびハマチによる摂餌性は下記により試
験または検査した。
[飼料の吸水率の測定1 供試飼料を所定時間水に浸漬した後に供試飼料を目開き
1 、19mmのふるいにのせ、軽く水を切った後供試
飼料の重量を測定し、下記式により吸水率を求めた。
吸水率(%)− 〔見掛は比重の測定] 供試飼料を100IIIaのメスシリンダーに100m
(2の目盛まで入れる(409)。このものを所定時間
水に浸漬した吸水から取り出し、目開き1−19mmの
ふるいにのせ軽く水を切った後その重量を測定し見掛は
比重を求めた。
〔芯の有無の検査] 例2〜7で得られた飼料から各々20粒ずつを取り出し
、それをナイフで半割りして芯の有無を肉眼で観察し、
芯のある粒の数を調べ、そのに示した。
[水中での浮遊状態の検査] 例2〜7で得られた飼料から各々別の20粒ずつを取り
出し、これを水に散布して散布直後における水面に浮く
粒の数、中層に漂う粒の数、および下層に存在する粒の
数を数えた。
[ハマチによる摂餌性の試験] 例2〜7で得られた試料の各々をハマチのイケスに入れ
、そのときのハマチの摂餌性を下記の基準により評価し
た。
A・・・・供試した飼料は全てイケスの中層ないし下層
に存在し、ハマチはこれらの飼料の全てをよく食べた。
B・・・・供試しt;飼料の大半がイケスの中層ないし
下層に存在したため、ハマチによりよく摂取され、且つ
水面に浮いた少量の飼料も吸水していて軟かいためにハ
マチはそれらのほとんどを食べた。
C・・・・供試した飼料の半分程度がイケスの中層ない
し下層に存在したため、ハマチはこれをよく食べt;。
まl;水面に浮(残りの半分程度の飼料も吸水していて
軟かいためにハマチはそれらのほとんどを食べた。
D・・・・供試した飼料は全て水面に浮き、ハマチは飼
料を口に入れても硬いためすぐ吐き出しtこ。
上記の結果を、下記の表−1に示す。
/ 上記衣−1の結果から、多孔性養魚飼料を減圧吸引処理
する本発明(例2〜6)の場合には、減圧吸引処理を何
ら施さない場合(例7)に比べて、多孔性養魚飼料の吸
水が極めて迅速に行われ、かつ飼料の硬度や水中での浮
遊性も良好に保つことができ、ハマチによる摂餌性も極
めて高いことがわかる。
さらに、上記衣−1の結果から、減圧吸引処理の程度や
その時の給水量を調節することによって、多孔性養魚飼
料の吸水率、芯の有無、水中での浮遊状態等を調節でき
ることがわかる。
例8 【減圧吸引処理] 縦×横の寸法が25cm X 40cmのキューパック
〔旭化成工業(株)製の袋〕に、例1で製造した多孔性
養魚飼料2kgを充填した後、真空吸引ポンプPKS−
030(5本真空技術(株)社製〕を使用して300a
++++)Igの真空度になるまで減圧吸引処理し、次
いでその減圧状態を保ちながら袋をヒートシールした。
上記により得られた真空包装多孔性養魚飼料を温度25
℃および湿度80%の状態に14日間貯蔵した後、マダ
イ養殖場に搬送し、シールしたままの袋をそのまま20
αの水中に浸け、水中で開封した。
その結果、吸水率200%および見掛は比重0.8の吸
水した多孔性養魚飼料を得た。この飼料をマダイ養殖池
に散布したところ、まず水中に1分間程度浮遊し、次い
で1分間かけて水底に徐々に沈降した。このためマダイ
による摂餌性が極めて高かった。
手続補正書 昭和63年12月 1日 特許庁長官  吉 1)文 毅  殿 1、事件の表示 昭和63年特許願第269501号 2、発明の名称 多孔性養魚飼料の吸水性改良法 3、補正をする者 事件との関係 特許出願人 住所 東京都中央区日本橋小網町19番12号名称日清
製粉株式会社 4、代理人

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 多孔性養魚飼料を減圧吸引処理することを特徴とする多
    孔性養魚飼料の吸水性改良法。
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