JP2006326535A - 静的破砕用スティックパック及び静的破砕用スティックの吸水方法 - Google Patents
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Abstract
膨張性破砕材を透水性のある袋体内に収容した静的破砕用スティックが吸水に要する時間を短縮し、作業性が高く、効果的に破砕力を発現させることのできると共に、大掛かりな装置を必要としない静的破砕用スティックパック及び静的破砕用スティックの吸水方法を提供すること。
【解決手段】
膨張性破砕材を透水性のある袋体内に収容した静的破砕用スティック30と、該静的破砕用スティックを真空包装する包装体31とを有することを特徴とする静的破砕用スティックパックである。また、膨張性破砕材を透水性のある袋体内に収容した静的破砕用スティックに水を吸収させるための静的破砕用スティックの吸水方法において、該静的破砕用スティックを真空包装する包装体31内に収容し、水中34で該包装体を開封することを特徴とする。
【選択図】 図4
Description
また、これらの方法は機械的な衝撃振動が発生するため、コンクリート補修の必要部分のみではなく不必要部分の内部に亀裂が生じる可能性や、鉄筋等の補強部材に損傷を与える可能性があるという問題があった。
このように膨張性破砕材と水とをミキサーで混練する場合には、破砕材の粉体の粒度のバラツキ、風化、嵩比重等の影響は無視でき、均一なスラリーを作ることができるが、上向きや横向きの穿孔には使用できず、混練から穿孔への充填に係る作業が煩雑な上、各穿孔毎に混練から充填までの作業時間が異なり、膨張圧の発現性が異なるという欠点を有する。
袋入り膨張性破砕材を水に浸漬させる場合では、粉体の粒度のバラツキ、風化、袋内の嵩比重により、袋内部への浸水状態が大きく変化し、破砕能力の発揮にも影響する。また、破砕能力を高くするには、膨張性破砕材の充填率を上げる必要があり、このため、適用範囲内の細かめの粒度を持ち、嵩比重を高く設定することが行なわれている。これにより、袋内は、空気が少なく粉体が詰まっている状態となり、より一層、内部まで水が浸透しにくい状態となる。結果として、袋中心部の粉体はドライな状態又は水分が不足した状態であるため、破砕力が低下し、破砕不良の原因ともなっていた。
この補助具は、穿孔内に配置される底板と、該底板より面積が大きくかつ穿孔外に配置される天板と、両者を連結する連結手段とを有することを特徴とする。しかも、袋体内に収容された膨張性破砕材(以下、「静的破砕用スティック」という)と静的破砕用補助具とを一体化しているため、静的破砕用スティックの操作性を改善すると共に、天板と底板とを近接可能とすることにより、破砕対象物の表面付近における膨張性破砕材の充填率をより高めることが可能となるものである。
このため、静的破砕用スティックを水中に浸漬させる時間が長くなり、作業性が低下することとなっていた。また、スティックの表面側と内部側とでは膨張性破砕材の水和反応の開始時間が異なるため、穿孔内への充填作業のタイミングが調整し難く、袋内の膨張性破砕材の嵩比重を高くし過ぎると、表面側の破砕材の膨張により充填作業が完了する前に袋が破損するなど不具合も懸念されていた。
なお、本発明における「静的破砕用スティック」とは、膨張性破砕材のみを透水性のある袋体内に収容したものだけに限られるものでは無く、静的破砕用補助具を該袋体に一体的に組み込んだものも含むものである。
さらに、静的破砕用スティックを真空包装しているため、静的破砕用スティックの表面や内部に空気中等の水分が浸透するのを防止でき、保存の長期化や安定化を図ることが可能となる。
本発明の静的破砕用スティックパックは、膨張性破砕材を透水性のある袋体内に収容した静的破砕用スティックと、該静的破砕用スティックを真空包装する包装体とを有することを特徴とする。
具体的には、不織布などの袋体25内に、連結手段である連結用具23を取り付けた底板3を挿入し、該袋体を静的破砕材で満たす。袋体25の開口は、ヒートシールなど適切な締結手段により閉塞し、袋体25から突出する連結用具23には、天板20、固定手段26及び連結用具を引っ張るための牽引手段24が取り付けられる。
図1に示した補助具を取り付けた静的破砕用スティック全体を、水に浸漬し、袋体25の内部に充填された膨張性破砕材に水分を含ませる。そして、図2に示すように、破砕対象物に形成した穿孔1の内部に設置される。
次に、静的破砕用補助具は、穿孔1に装填後(図2(a)参照)、連結用具23を引っ張り、底板3を天板20に対して引き寄せ、両者間に配置される膨張性破砕材2の充填密度を高めるよう調整する(図2(b)参照)。この充填作業により、破砕材の膨張圧力の発生を早め、さらに、穿孔方向と垂直な方向(図の横方向)により高い膨張圧力を効果的に発生させることが可能となる。
破砕対象物に設けられた穿孔1に対し、穿孔1の下面7から離れた位置に底板3が配置されている。連結用具23の上部には、天板20が固定手段21により連結され、天板20と底板3との間には、膨張性破砕材が穿孔内部に充填されている。
しかも、図3に示すように穿孔下面7の付近には隙間が形成されるため、穿孔下面7には全く膨張圧が掛らない。
図4(a)に示すように、静的破砕用スティック30を包装体31に入れ、包装体内を真空に脱気し、熱シール32を施し、図4(b)のように静的破砕用スティックを真空包装する。
また、包装体には、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン、ポリプロピレンなどのガスバリヤー性のある樹脂フィルムの内面に、ポリエチレンなどの熱接着性のある樹脂層が形成されている。
水中で静的破砕用スティックパックの包装体を開封することにより、図4(d)の水34が矢印36のように、包装体内に急速に侵入し、静的破砕用スティック内にも水が浸入する。
また、真空包装したものは、従来のものに比較し吸水量が約10%向上しているこことが分かった。
これらのことからも、真空包装し、水中で真空包装を開封する方法が、静的破砕用スティックの吸水方法として有効であることが確認された。
2 膨張性破砕材
3 底板
20 天板
21,26 固定手段
22 圧力分布
23 連結用具
24 牽引手段
25 袋体
31 包装体
32 熱シール
33 容器
34 水
35 切断手段
40 パイプ状手段
41,42 切り取り線
100 真空デシケーター
101 浸漬用容器
103 減圧装置
104 静的破砕用スティック
Claims (4)
- 膨張性破砕材を透水性のある袋体内に収容した静的破砕用スティックと、該静的破砕用スティックを真空包装する包装体とを有することを特徴とする静的破砕用スティックパック。
- 請求項1に記載の静的破砕用スティックパックにおいて、該袋体は不織布で形成されていることを特徴とする静的破砕用スティックパック。
- 請求項1又は2に記載の静的破砕用スティックパックにおいて、該静的破砕用スティックには、天板及び底板と、両者を連結する連結手段とを有する静的破砕用補助具が、一体的に組み込まれていることを特徴とする静的破砕用スティックパック。
- 膨張性破砕材を透水性のある袋体内に収容した静的破砕用スティックに水を吸収させるための吸水方法において、
該静的破砕用スティックを真空包装する包装体内に収容し、水中で該包装体を開封することを特徴とする静的破砕用スティックの吸水方法。
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JP2005156211A JP2006326535A (ja) | 2005-05-27 | 2005-05-27 | 静的破砕用スティックパック及び静的破砕用スティックの吸水方法 |
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Citations (6)
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2005
- 2005-05-27 JP JP2005156211A patent/JP2006326535A/ja active Pending
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