JPH0211666Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は二次側の圧力を検出する圧力検出部を
備えた弁装置に係り、特に、流出入口の一次側と
二次側とを交換しても常に二次側の圧力を検出で
きるようにした弁装置に関するものである。

一般に、二次側圧力を検出する圧力検出部を備
えた弁装置として、ソレノイド駆動式のガス安全
確認弁がある。このガス安全確認弁は二次側に圧
力低下がないことを確認してから開弁するように
なつており、このため、初期開弁時には最初の数
秒間で二次側の圧力を検出し、下流側の洩れ等に
よつて二次側圧力が所定値以下であれば、直ちに
閉弁させる安全確認弁として使用されている。ま
た、この安全確認弁は二次側圧力を圧力検出部に
導いて当該二次側圧力の監視をすべく、常時、圧
力検出部よりバルブ操作盤に検出信号を出力し、
異常な洩れ等によつて二次圧が低下した場合等、
異常が発生したときには操作盤から遮断信号を出
力して緊急閉弁させる機能も有している。

ところで、従来技術によるこの種のガス安全確
認弁は、一次側配管と二次側配管とが直交するよ
うに一次側通路と二次側通路とが弁座を挾んで形
成されたアングル型の弁本体と、前記弁座に離着
座する弁体と、該弁体を前記弁座に離着座させる
ソレノイドを有する駆動部と、前記二次側通路内
の圧力を検出する圧力センサとから構成されてい
る。

そして、このように構成された弁装置において
は、ソレノイドを作動させることにより弁体を離
座させて一次側配管と二次側配管とを連通させ
る。

一方、二次側通路内の圧力を圧力センサにより
監視し、二次側通路内の圧力が降下したときには
漏洩とみなして弁体を着座させることにより流体
の流通を遮断させるようにしている。

しかしながら、このように構成された従来技術
による弁装置は、前記のように一次側配管と二次
側配管とが直交したアングル型となつているた
め、該弁装置はガスメータに直結して取付けるこ
とができるという利点を有する。この反面、該弁
装置に接続されるべき配管はその一次側配管と二
次側配管とを該弁装置のアングル形状に合わせて
接続する必要があり、既設の配管の形状によつて
は、ガスメータとの位置関係からして弁装置を取
付けることができない場合があるという欠点を有
している。

本考案は前記従来技術の欠点に鑑みてなされた
もので、一次側と二次側とを交換しても使用でき
るようにし、もつて、既設の配管形状、または流
体の流れの方向に左右されずに広く取付けること
ができるようにした弁装置を提供することを目的
とするものである。

前記目的を達成するために、本考案が採用する
弁装置の構成は、弁座を隔てて一次側または二次
側となる１対の通路が形成された弁本体と、前記
弁座に離着座する弁体と、前記弁座の中心から同
一半径上で異なる位置に形成され、前記各通路に
それぞれ連通する導圧孔と、前記弁座中心を中心
として所定角度異なる回転位置で前記弁本体に取
付けられることができるカバー部材と、前記カバ
ー部材に形成され該カバー部材が一の回転位置に
あるとき前記一方の導圧孔に連通し、他の回転位
置にあるとき他方の導圧孔に連通する圧力導出路
と、該導出路を介して二次側となる通路内の圧力
を検出する圧力検出部とから構成したことにあ
る。

以下、本考案の実施例を図面に基づき説明す
る。

図中、１は弁本体で、該弁本体１は上面が開口
１Ａとなり、内部が隔壁１Ｂによつて上下の通路
１Ｃ，１Ｄに隔成されている。また該弁本体１は
後述するカバー部材に密着状態で係合するよう前
記開口１Ａ周縁が平面状取付部１Ｅとなつてお
り、また一側面には前記通路１Ｃに連通する流出
入口１Ｆが形成され、さらに下面側には前記通路
１Ｄに連通する流出入口１Ｇが前記流出入口１Ｆ
と直交するように形成されている。そして、前記
隔壁１Ｂには前記通路１Ｃ，１Ｄ間を連通させる
開口が形成され、該開口の周縁は弁座２となつて
いる。

３は下端が前記通路１Ｃに開口し、上端が前記
弁本体１の取付部１Ｅ上面に開口する導圧孔を示
し、また第２図中、４は下端が前記通路１Ｄに開
口し、上端が前記取付部１Ｅ上面に開口する導圧
孔で、両導圧孔３，４は前記弁座２の中心位置を
中心とする同一半径上であつてかつ互いに90度離
間した位置に形成されている。

５は前記弁本体１上面の開口１Ａおよび前記導
圧孔３，４を閉塞するカバー部材で、該カバー部
材５は周縁部が前記弁本体１の取付部１Ｅ上面に
密接する四角形状の平板部５Ａと、該平板部５Ａ
の下面中央に突設され前記開口１Ａに嵌入する円
柱状突部５Ｂとからなり、該突部５Ｂの中心には
軸孔５Ｃが形成されている。また、６，６，…は
前記カバー部材５を前記弁本体１に着脱自在に取
付けるボルトを示す。

また、７は前記カバー部材５に形成された圧力
導出路で、該圧力導出路７は上端が該カバー部材
５の上面に開口し、また下端は前記弁本体１に形
成されている導圧孔３，４の上端開口と同一円周
上に開口しており、該圧力導出路７は前記弁本体
１をカバー部材５に対し90度回転させて取付ける
ことにより前記導圧孔３または４と択一的に連通
するようになつている。

８は前記弁本体１の弁座２に離着座する弁体
で、該弁体８の中心には支持軸９の下部が貫通し
て取付けられ、また該支持軸９の上部は前記カバ
ー部材５の軸孔５Ｃを摺動自在に貫通して上方へ
突出している。

１０は内部にソレノイド（図示せず）が設けら
れ、該ソレノイドによつて上下動するプランジヤ
１０Ａを有する駆動部で、前記プランジヤ１０Ａ
の下部は前記支持軸９の上部に係合している。従
つて、前記プランジヤ１０Ａが上下動すると前記
弁体８は前記弁座２に離着座することになる。

１１は前記弁体８の上面と前記カバー部材５と
の間に張設された圧縮ばねで、該ばね１１によつ
て弁体８は常時閉弁方向に付勢されている。

１２は前記カバー部材５の上部に位置する圧力
検出部で該圧力検出部１２はケーシング１２Ａ
と、該ケーシング１２Ａ内に内蔵された圧力セン
サ１２Ｂとから構成され、該圧力センサ１２Ｂは
降圧を検出したときに制御盤を介して駆動部１０
に信号を出力して弁体８を着座させられるように
なつている。そして、前記ケーシング１２Ａには
一端が前記カバー部材５の圧力導出路７の上面側
開口と連通し、他端が前記圧力センサ１２Ｂに連
通する連通路１２Ｃが形成されている。従つて、
前記圧力センサ１２Ｂは前記連通路１２Ｃ、圧力
導出路７、導圧孔３または４を介して、前記通路
１Ｃまたは１Ｄ内の圧力を検出することができ
る。

なお、図中、１３は駆動部１０の取付部材、１
４は蓋、１５は制御盤に連なる端子である。

本考案に係る弁装置はこのように構成される
が、次にその作用を説明する。

まず、１次側配管と二次側配管との位置関係か
ら、流体を弁本体１の流出入口１Ｆから流入させ
て流出入口１Ｇから流出させるように、弁装置を
接続しようとしたとする。この場合には、第１図
ないし第３図に示すように通路１Ｄ内が導圧孔
４、圧力導出路７、圧力検出部１２の連通路１２
Ｃを介して圧力センサ１２Ｂに連通させる。

しかる後、流出入口１Ｆに一次側配管を接続
し、流出入口１Ｇに二次側配管を接続する。その
後、駆動部１０のソレノイドに通電し、ばね１１
に抗して弁体８を弁座２から離座させれば流体は
側面の流出入口１Ｆから流入して下面の流出入口
１Ｇから流出するように流通するが、この際、二
次側となる通路１Ｄ内の圧力は導圧孔４、圧力導
出路７、連通路１２Ｃを介して圧力検出部１２に
よつて検出されることができる。このため、仮に
前記通路１Ｄ内の圧力が降下したときには二次側
配管で漏洩しているものとみなして駆動部１０へ
の通電を断ち、ばね１１によつて弁体８を弁座２
に着座させ、流体の流通を遮断させることができ
る。

一方、一次側配管と二次側配管との位置関係か
らして、流体を弁本体１の下面側の流出入口１Ｇ
から流入させて側面の流出入口１Ｆから流出させ
るよう弁装置を接続しようとしたとする。この場
合には、第１図ないし第３図に示す状態からボル
ト６，６，…を外した後、弁本体１をカバー部材
５に対し第３図中時計方向へ90度回転させ、その
後、再び該ボルト６，６，…により弁本体１をカ
バー部材５に取付ける。これにより通路１Ｃ内が
導圧孔３、圧力導出路７、連通路１２Ｃを介して
圧力検出部１２に連通することになる。

しかる後、流出入口１Ｇに一次側配管を接続
し、また流出入口１Ｆに二次側配管を接続する。
その後、弁体８を弁座２から離座させれば、流体
は下面の流出入口１Ｇから流入して側面の流出入
口１Ｆから流出するよう流通する。この際、二次
側となる通路１Ｃ内の圧力は、導圧孔３、圧力導
出路７、連通路１２Ｃを介して出力検出部１２に
よつて検出されることができ、仮に、前記通路１
Ｃ内の圧力が降下したときには二次側配管内で漏
洩しているものとみなして、前記弁体８を着座さ
せ、流体の流通を遮断させることができる。

なお、前記の実施例では弁本体１をカバー部材
５に対し90度回転させることにより、該カバー部
材５の圧力導出路７を弁本体１の各導圧孔３，４
に連通させるようにしたが、該弁本体１を適宜角
度回転させることにより、前記圧力導出路７を各
導圧孔３，４に連通させるようにしてもよい。ま
た、前述の実施例では弁本体１の側面に流出入口
１Ｆを、下面側に流出入口１Ｇを有するアングル
型の弁本体として述べたが、各流出入口１Ｆ，１
Ｇを弁本体１の左右側面に開口させてなる直管型
の弁本体としてもよく、この場合には各流出入口
を同一軸線に配設することができる。さらに、本
考案の弁装置はソレノイド型の駆動部として述べ
たが、ダイアフラム、ベロー等を用いた流体圧型
駆動部としてもよく、この場合には防爆上好適で
ある。さらにまた、本考案の弁装置はガス安全確
認弁に限ることなく、緊急遮断弁等として広範囲
な用途に適用しうるものである。

本考案に係る弁装置は以上詳細に説明した如く
構成したので、一次側と二次側とを交換して使用
することができ、このため、既設の配管の状態に
左右されることなく、弁装置を取付けることがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の縦断面図、第２図は第１図の
−矢示方向断面図、第３図はカバー部材の平
面図である。 １……弁本体、１Ｃ，１Ｄ……通路、２……弁
座、３，４……導圧孔、５……カバー部材、７…
…圧力導出路、１２……圧力検出部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 弁座を隔てて一次側または二次側となる１対の
   通路が形成された弁本体と、前記弁座に離着座す
   る弁体と、前記弁座の中心から同一半径上で異な
   る位置に形成され、前記各通路にそれぞれ連通す
   る導圧孔と前記弁座中心を中心として所定角度異
   なる回転位置で前記弁本体に取付けることができ
   るカバー部材と、前記カバー部材に形成され該カ
   バー部材が−の回転位置にあるとき前記一方の導
   圧孔に連通し、他の回転位置にあるとき他方の導
   圧孔に連通する圧力導出路と、該導出路を介して
   二次側となる通路内の圧力を検出する圧力検出部
   とから構成してなる弁装置。