JPH0211568Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、サツシ、ドアー等の框に装着され
る施錠金物、あるいは障子、枠間を密封するため
の障子引き寄せ金物等の建具用金物を作動させる
ための駆動装置に関するものである。

〔従来の技術〕

一般にこの種の駆動装置は、施錠あるいは引き
寄せ用金物を作動させるロツドに連接したラツク
と噛み合うピニオンを、ハンドル操作によつて回
転することにより、回転変位を直線変位に変換し
て、建具の施錠あるいは引き寄せを行なうような
構造となつている。

〔考案が解決しようとする課題〕

しかし従来のこの種装置においては、例えばＬ
字形の２つのケース半体と、ピニオンと軸とから
なるものにおいて、各ケース半体に設けた複数タ
ツプ穴のうちの一部でこれら両ケース半体をビス
止めして、それら間に前記軸でピニオンを回転可
能に組み付けたケースを、前記残りのタツプ穴を
介して框にビスで固定するようにしており、この
間に軸とケースとをカシメる作業と、タツプ穴同
士を合わせてビス止めする作業とを必要としてお
り、組み立てに手間がかかるという問題があつ
た。

〔課題を決するための手段〕

ここにおいてこの考案は、建具を構成する框
に、ピニオン及びＬ字状の枠体を収容したブツク
カバー状ケースを取り付け、上記ピニオンは両面
に耳軸を突設し、上記枠体は側片に、ピニオンの
耳軸を回転可能に嵌装する透孔を有し、上記ケー
スは両側壁に、ケースの開口部から内方に向つて
ほぼＵ字状の支承溝を有し、この支承溝にピニオ
ンの耳軸が回転可能に支承され、上記ケース及び
枠体の底片を上記框にビス止めして成る建具用金
物の駆動装置を提案するものである。

〔作用〕

上記構成になるこの考案の装置において、ピニ
オンとこのピニオンを支承するケースとを別個に
形成し、現場での施工時に建具側に形成された狭
隘開口状の空所に両者を組み込むようにするもの
である。

〔実施例〕

以下にこの考案の実施例を図面に基づいて説明
する。

図示の実施例はこの考案の駆動装置を回転窓の
施錠用に使用した場合を示すもので、第１図にお
いて方形状の枠１内に内外二重のガラスを嵌装し
た二重障子からなる回転障子２を、ピボツトヒン
ジ３によつて垂直方向に回転可能に形成し、回転
窓２の框４に装着されたハンドル５の操作によつ
て、後述するピニオン６及びラツク７を介して、
建具用金物を作動させるロツド８を駆動させるも
ので、本例にあつては、ロツド８の適所に固定さ
れたピン（図示せず）を、枠１の施錠受け（図示
せず）に対して係脱可能に駆動させるように形成
したものである。この場合、第２図、第３図に示
すように、前記框４の枠１と対向する面には、ロ
ツド８を摺動可能に嵌装する摺動溝９が形成する
とともに、この摺動溝９の底部に、狭隘開口状の
空所１０を形成し、この空所１０を構成する底部
当接壁１０ａと、この底部当接壁１０ａに対峙す
る開口部側支持壁１０ｂとで挾持し、かつ前記框
４にねじ止めされる合成樹脂により形成されたブ
ツクカバー状のケース１１内に、前記摺動溝９、
空所１０の開口部１０ｃ及びケース１１の開口部
１１ａを介してピニオン６を前記ケース内に回転
可能に支承させ、前記ピニオン６に噛み合うラツ
ク７を、前記摺動溝９内で摺動するロツド８にね
じ１４で固定するのである。なおハンドル５の軸
５ａは、前記框４の室内側面に穿設された取付孔
４ａを介してピニオン６に連結される。

上記のように構成されるこの考案の装置は、ピ
ニオン６とケース１１とを別個に形成し、施工時
に両者を組み付けるようにしたことを特徴とする
もので、その詳細は第４図に示すように、空所１
０内に収容されるブツクカバー状のケース１１の
対峙する両側壁１１ｂ，１１ｂに、それぞれケー
ス１１の開口部１１ａから内方に向かつて、ほぼ
Ｕ字状の支承溝１１ｃ，１１ｃを穿設し、このケ
ース１１内に収容されるピニオン６の両面に突設
した耳軸６ａ，６ａを、前記支承溝１１ｃ，１１
ｃに回転可能に架設するようにしたものである。
なおピニオン６の耳軸６ａを回転可能に嵌装し、
かつ抜け出しを阻止した透孔１２ａを有する側片
１２ｂと、ねじ孔１２ｄを有する底片１２ｃとか
ら成るＬ字状の枠体１２は、ピニオン６と共にケ
ース１１内に収容されるようになつており、この
枠体１２は前記当接壁１０ａ、ケース１１を介し
て補助ねじ１３によりケース１１と共に枠１に強
固に固定される。なおピニオン６には、ハンドル
５の軸５ａを嵌装する角状貫通口６ｂが穿設され
ている。

〔考案の効果〕

以上に説明したように、この考案の駆動装置に
よれば、ピニオンの耳軸をＬ字状の枠体の透孔に
嵌装し、更にケースの支承溝に嵌合するだけであ
るから、組立てが著しく容易で、しかも安価な製
品を提供できるという効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の装置を具備する回転窓を示
す正面図、第２図は第１図の−線に沿う断面
図、第３図は第２図の−方向断面を示す部分
の一部の断面図で、第４図はこの考案におけるピ
ニオンとケースを示す分解斜視図である。 図において、１……枠、４……框、５……ハン
ドル、６……ピニオン、６ａ……耳軸、７……ラ
ツク、８……ロツド、９……摺動溝、１０……空
所、１０ａ……底部当接壁、１０ｂ……開口側支
持壁、１０ｃ……開口部、１１……ケース、１１
ａ……開口部、１１ｂ……側壁、１１ｃ……支承
溝、である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. サツシ、ドアー等の框に装着される施錠金物等
   の建具用金物を作動させるための駆動装置におい
   て、建具を構成する框に、ピニオン及びＬ字状の
   枠体を収容したブツクカバー状ケースを取り付
   け、上記ピニオンは両面に耳軸を突設し、上記枠
   体は側片に、ピニオンの耳軸を回転可能に嵌装す
   る透孔を有し、上記ケースは両側壁に、ケースの
   開口部から内方に向つてほぼＵ字状の支承溝を有
   し、この支承溝にピニオンの耳軸が回転可能に支
   承され、上記ケース及び枠体の底片を上記框にビ
   ス止めして成る建具用金物の駆動装置。