JPH0211480Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、擁壁面に通称間知ブロツクと称する
多数のブロツクを併列し、その一段おきまたは数
段おきに他のブロツクを併列して積上げ、傾斜部
内には土壌を充填して植物を植成し、擁壁面の緑
化を計ることを特徴とした緑化ブロツクに関する
ものである。

「従来の技術」 従来の方形主板の背面に控部を設けたブロツ
ク、すなわち通称間知ブロツクと称されているも
のは、その周囲を突合せて積上げて擁壁を構成し
ていた。また、従来の緑化ブロツクは、殆んど空
積であり、上下左右は凹凸の係合状態となつて積
上げられて擁壁を構成していた。

「考案が解決しようとする問題点」 前記の間知ブロツクは、これのみをもつて施工
すると、前面の方形主板で擁壁面を覆つてしまう
ので植生して緑化することはできない。また、従
来の緑化ブロツクは殆んど空積みなので受働土圧
を増すため断面積を大きくしなければならない
し、そして土量が大きく基礎土も広くなるので工
費が嵩む不都合があつた。

「問題点を解決するための手段」 そこで本考案は、方形主板の背面に控部を一体
に突設したブロツク、すなわち通称間知ブロツク
と呼ばれているブロツクと、方形板の前面に、前
方に行くに従つて高くなる傾斜部を、背面に杆状
控部を一体に突設したブロツクとからなるもの
で、通称間知ブロツクと呼ばれているブロツクの
多数を側面を突合せて併列した１段おき、またこ
の数段おきに前面に傾斜部を有するブロツクを積
上げ、ブロツクの背面にコンクリートを打設し、
傾斜部内に土壌を充填し、植生して擁壁面を緑化
するものであつて安価に構成して前記の不都合を
解消したものである。

その構造を図面について説明するに、Ａは通称
間知ブロツクと称されるものであつて、方形主板
１の背面に、後方に行くに従つて細くなる角錐状
の控部２が一体に構成されている。Ｂは方形板３
の前面に、前方に行くに従つて次第に高くなる傾
斜部４を一体に設け、その背面の上部には後方に
向う杆状控部５を一体に設けたブロツクである。
６は基礎、７は裏込めコンクリート、８は土壌、
９は植物である。

「作用」 本考案は前記のような構造であるので、基礎６
上に、多数のブロツクＢの方形板３の側面を突合
せて併列し、次でその上に多数のブロツクＡの方
形主板１を、下段のブロツクＢの方形板３上に積
重ねると同時に側面を突合せて積上げ、ブロツク
Ａの控部２、ブロツクＢの杆状控部５間に裏込め
コンクリート７を充填しつゝ、ブロツクＡ，Ｂを
交互に、または、ブロツクＡの数段毎にブロツク
Ｂを積上げ、ブロツクＢの傾斜部４内に土壌８を
充填し、土壌８に植物９を植生するものである。

「考案の効果」 本考案は前記のように施工されるものであつ
て、ブロツクＡの１段おきまたは数段おきにブロ
ツクＢを積上げることによつて、簡単に緑化ブロ
ツク積とすることができ、従来の通称間知ブロツ
クと呼ばれているブロツクと同様に積上げること
ができるので、格別の技能も必要とせず容易に施
工できるし、従来の間知ブロツク積と同様にでき
るので基礎も同一ものでよく安価にできるし、ブ
ロツクＢは、杆状控部５が背面に突出し、これが
裏込めコンクリート７と一体になつて抵抗するの
で乱りに突出することなく、強固な擁壁を構成す
る。また、傾斜部４には土壌８を充填し、これに
植物９を植生するので、これが生長したときは擁
壁面を覆つて環境が良好となるものである。よつ
て本考案は従来の間知ブロツクであるブロツクＡ
とブロツクＢを併用することで簡単に緑化ブロツ
ク積とすることができる効果を奏する。

なお、ブロツクＢの杆状控部５の断面を、下面
を傾斜の五角形とすることによつて、裏込めコン
クリート７を打設したとき、その傾斜にそつてコ
ンクリートの充填が円滑にできるものである。

【図面の簡単な説明】

図面は、本考案の一実施例を示すものであつ
て、その第１図はブロツクＡの斜視図、第２図は
ブロツクＢの斜視図、第３図はその施工状態を示
した正面図、第４図は、第３図Ａ−Ａ線断面図で
ある。 Ａ，Ｂ……ブロツク、１……方形主板、２……
控部、３……方形板、４……傾斜部、５……杆状
控部である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 方形主板１の背面に控部２を一体に突設したブ
   ロツクＡと、方形板３の前面に、前方に行くに従
   つて高くなる傾斜部４を、背面に杆状控部５を一
   体に突設したブロツクＢとからなることを特徴と
   した緑化ブロツク。