JPH0211393Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 技術分野 この考案は複写機の転写紙給紙装置に関する。

従来技術 静電複写機の転写紙給紙装置としては、第１図
に示す如く、昇降可能な給紙台１上に転写紙束Ｓ
を載置し、給紙台１を上昇させて転写紙上面をそ
の上部に設けられたピツクアツプコロ２に圧接さ
せ、給紙信号に応じてピツクアツプコロを給紙方
向に回転させて、用紙を上から順に送り出し、給
紙方向に関しその下流に給紙方向に回転可能なフ
イードコロ３と反給紙方向にのみ回転可能なセパ
レートコロ４より成る分離搬送コロ対を設け、フ
イードコロと用紙との間、セパレートコロと用紙
との間及び用紙相互間の摩擦力の差を利用して、
コロ対３，４の間に１枚のみ用紙が送られてきた
場合はこれを給紙し、２枚以上重送されてきた場
合は分離してフイードコロ３に接する１枚のみを
給紙するようにした給紙装置がよく知られてい
る。

上記セパレートコロ４は常時反給紙方向に回転
させ、重送を分離しながら分離された用紙を給紙
台の方に戻すようにしたものも広く用いられてい
るが、給紙時には静止させて重送を分離し、機械
異常時、ジヤム時、用紙交換時には給紙台を下降
させるとともに、これに連動させてセパレートコ
ロを反給紙方向に回転させて、用紙を給紙台の方
に戻し給紙台の脱着が容易になるようにした型式
のものも使用されている。第１図及び第２図はこ
の型式の給紙装置の１例を示す図である。セパレ
ートコロ４は、セパレートコロ軸５に軸方向に左
右対称に２個固定されており、軸５の一端には一
方向クラツチ６を介してギヤ７が設けられてい
る。ギヤ７は、駆動源により回転駆動されるギヤ
８と噛合つておりこれによりセパレートコロ４は
反給紙方向にのみ回転可能となつている。２個の
セパレートコロ４の間の中央で軸５の下側に加圧
レバー９の一方の腕の先端が係合し、加圧レバー
９の他方の腕の先に設けた引張りスプリング１０
により軸５は、セパレートコロ４がフイードコロ
３に圧接する方向に常時付勢されている。

このような構成の装置では給紙時、セパレート
コロ４には給紙台、図示せぬ駆動モータの全負荷
がフイードコロ３、用紙の摩擦力を介して掛る
が、一方向クラツチ６の作用によりセパレートコ
ロ４は不回転となり、フイードコロ３と用紙との
間、セパレートコロ３と用紙との間及び用紙相互
間の摩擦力の差によつて重送が分離される。

その場合、第２図に示す如く、セパレートコロ
軸５の一方の端に駆動ギヤ７を設けたものにあつ
ては、給紙時ギヤ７の逃げにより、両方のセパレ
ートコロ４間にフイードコロ３との間の圧力の不
均衡を生ずる。左右のセパレートコロ４のフイー
ドコロ３に対する圧力に不均衡があつた場合、用
紙の左右の給紙力に差を生じスキユー（斜送り）
が生じ、安定した給紙が妨げられたり、画像が
やゝ斜めに転写されたりする不具合の原因とな
る。

目 的 この考案は、上に例示したような構成の従来の
給紙装置の上記欠点を除去した、左右のセパレー
トコロのフイードコロに対する圧力の均衡がくず
れることがなく、もつて、転写紙のスキユーを防
止することのできる給紙装置を提供することを目
的とする。

構 成 以下、本考案を図面に示す実施例に基いて詳細
に説明する。

第３図及び第４図は本考案を適用した給紙装置
の実施例の分離搬送コロ対の近傍の構成を示す図
である。

この装置では、駆動ギヤ８により、ギヤ７及び
一方向クラツチ６を介して駆動される軸はセパレ
ートコロ４の軸５ではなく、それに平行なセパレ
ートコロとは独立の軸１１となつている。セパレ
ートコロ軸５の両セパレートコロ４の間の中央に
は、ボスの両端に２つの歯車を有し、２つの歯車
の対向する面とボスの周面とにより環状切欠部が
形成れたギヤ１２が設けられ、軸１１にはこれに
対応した位置に同じくボスの両側に上記のギヤ１
２の歯車と噛合う歯車を有するギヤ１３が設けら
れている。又、上記のギヤ１２の環状切欠部中央
下面に加圧スプリング１０で回動付勢される加圧
アーム９の一端が係合し、セパレートコロ４をフ
イードコロ３に圧接する方向に加圧している。

この装置は以上の如く、構成されているので、
給紙時、フイードコロ３の回転に伴いセパレート
コロに負荷が掛り、ギヤ１２，１３、軸１１、ギ
ヤ７を介して一方向クラツチにより回転を阻止さ
れた場合に、ギヤ７の逃げにより軸１１にはギヤ
１３を中心とする回動モーメントが作用するが、
２つのセパレートコロ４は軸１１には取付けられ
ておらず、両セパレートコロ間の中央の位置でギ
ヤ１２，１３が噛合つていること、及び加圧アー
ム９が両セパレートコロの間の中央の位置でギヤ
１２のボスを加圧していることにより、左右のセ
パレートコロ４とフイードコロ３との間には概ね
均等な圧力が作用する。

効 果 その結果、分離搬送される用紙のスキユーは回
避され、安定した給紙が可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の分離搬送コロ対を有する給紙装
置の一例を示す縦断面図、第２図はその分離搬送
コロ対の側面図、第３図は本考案の実施例の分離
搬送コロ対を示す側面図、第４図は第３図の−
線による断面図である。 １……給紙台、３，４……分離搬送コロ対、３
……フイードコロ、４……セパレートコロ、５…
…セパレートコロ軸、６……一方向クラツチ、８
……駆動ギヤ、９……加圧部材、１２，１３……
ギヤ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 給紙台上に載置された転写紙束の上面より給送
   された転写紙を重送を分離して１枚ずつ給送する
   分離搬送コロ対を有し、上記分離搬送コロ対は転
   写紙経路の上側に設けられ給紙方向に回転可能な
   フイードコロと、転写紙経路の下側に設けられ、
   該転写紙経路を挟んで上記フイードコロに圧接
   し、駆動ギヤにより一方向クラツチを介して反給
   紙方向にのみ回転可能に１本のセパレートコロ軸
   に左右対称に設けられた２個のセパレートコロと
   より成る複写機の給紙装置において、 上記２個のセパレートコロの間の中央の位置で
   上記セパレートコロ軸に設けられ、中央に環状切
   欠部を有し、左右対称の形状を有するギヤ、 上記駆動ギヤにより、一端に配設された上記一
   方向クラツチを介して回転駆動され、上記セパレ
   ートコロ軸に平行に設けられた中間軸、 該中間軸に設けられ、上記の左右対称形ギヤに
   噛合うギヤ、 上記の左右対称形ギヤの上記環状切欠部中央下
   面に一端が係合し、該ギヤを下方より上方に向つ
   て加圧する加圧部材、及び 該加圧部材の上記係合部が上方に移動する方向
   に該加圧部材を付勢する付勢手段 を有することを特徴とする給紙装置。