JPH0211273Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、車体のヘツドパイプを乗員用シート
と略同レベルに配置し、該ヘツドパイプに後下方
にのびるアンダフレーム部材を連結して成る自動
２輪車や３輪車等の車両のパーキングレバ装置に
関する。

（従来の技術） 従来、この種の装置して、特開昭58−149879号
公報により、車輪ロツク装置を操作するパーキン
グレバをヘツドパイプとアンダフレーム部材との
連結部近傍に配置したものは知られる。

（考案が解決しようとする課題） ところで、車両の駐車中はハンドルもロツクし
得るようにすることが望まれ、そのために従来イ
グニツシヨンスイツチを操作するキーにより操作
されるハンドルロツク機構を設けたものが知られ
るが、パーキングレバによる車輪のロツク操作と
キーによるハンドルのロツク操作とを別々に行な
う必要がつて、ロツク操作が面倒になる。

本考案は、かかる問題点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、車輪ロツク用
のパーキングレバの操作によりハンドルロツクも
行なえるようにした装置を提供することにある。

（課題を解決するための手段） 上記目的を達成すべく、本考案では、車体のヘ
ツドパイプを乗員用シートと略同レベルに配置
し、該ヘツドパイプに後下方にのびる左右一対の
アンダフレーム部材を連結して成る車体に車輪ロ
ツク装置を操作するパーキングレバを設けるもの
において、該ヘツドパイプと該アンダフレーム部
材との連結部近傍に該パーキングレバを配置し、
さらに該パーキングレバの下方の該ヘツドパイプ
と該左右一対のアンダフレーム部材との間にハン
ドルロツク装置を配置し、かつ該ハンドルロツク
装置の支柱部材をヘツドパイプの下部に固定して
ロツクピンを進退自在に配置し、該ロツクピンが
ロツクするロツクプレートをボトムブリツジに固
定し、該ロツクピンを該パーキングレバのロツク
操作に連動してロツク作動自在とした。

（作用） パーキングレバを操作すれば車輪ロツク装置の
ロツク作動とハンドルロツク装置のロツク作動と
が同時に行なわれる。

パーキングレバとハンドルロツク装置とは近接
して配置されるため該レバをハンドルロツク装置
に連結するための連結部材が短くて済みその取廻
しも容易になる。

また、ハンドルロツク装置のロツクピンは、ヘ
ツドパイプと左右のアンダフレームの連結部の下
方に配置されるから、該下方の空間が有効に利用
されると共に、該ロツクピン及びロツクプレート
は、ヘツドパイプ及びアンダフレームに隠れて人
目につきにくい。

（実施例） 以下、本考案の実施例を図面につき説明する。
第１図及び第２図を参照して１は前輪２と乗員用
シート３とを備える前部車体４と、駆動輪である
左右１対の後輪５，５を有する後部車体６とから
成る自動３輪車の車体を示し、該前部車体４は該
乗員用シート３と略同レベルに配置したヘツドパ
イプ４ａと、これに連結した後下方にのびる左右
１対のアンダフレーム部材４ｂ，４ｂとから成
り、該ヘツドパイプ４ａにトツプブリツジ７ａと
ボトムブリツジ７ｂとを軸支して、該両ブリツジ
７ａ，７ｂに下方にのびる１対のフオークパイプ
８，８を取付けると共に、該トツプブリツシ７ａ
に操向ハンドル９を取付け、又該後部車体６は該
両後輪５，５の車軸１０を挿設した伝動ケースと
エンジンとを一体的に組付けたパワーユニツト１
１と、該ユニツト１１の前部にローリングジヨイ
ント１２を介して連結したジヨイントシヤフト１
３とから成り、該前部車体４の略中間部下方に該
ジヨイントシヤフト１３の前端を防振リンク１４
を介して連結すると共に、該ジヨイントシヤフト
１３を上下方向の緩衝器１５で該前部車体４に懸
架し全体としてアンダボーン型のパンク式３輪車
を構成した。

該車体１には車輪ロツク装置１７が設けられて
おり、該車輪ロツク装置１７を操作するパーキン
グレバ１９をヘツドパイプ４ａと両アンダフレー
ム部材４ｂ，４ｂとの連結部近傍に配置し、該パ
ーキングレバ１９の下方の該ヘツドパイプ４ａと
該両アンダフレーム部材４ｂ，４ｂとの間にハン
ドルロツク装置１６を配置すると共に、該ハンド
ルロツク装置１６を該パーキングレバ１９のロツ
ク操作に連動してロツク作動自在とした。

さらに詳述するに、前記車輪ロツク装置１７は
第７図に示する如く、パワーユニツト１１の伝動
ケースに枢着したロツク爪１７ａと、該伝動ケー
ス内のギヤ機構に介設したロツクギヤ１７ｂとで
構成され、また前記ハンドルロツク装置１６は第
３図に明示する如く、ヘツドパイプ４ａに固定し
た支持部材１６ｃに摺動自在に支持されるロツク
ピン１６ａと、ボトムブリツジ７ｂの後端に固着
したロツクプレート１６ｂとで構成され、前記パ
ーキングレバ１９は第３図乃至第６図に示す如
く、前記ヘツドパイプ４ａと両アンダフレーム部
材４ｂ，４ｂとで形成されるく字形の後部空間に
位置させて、該ヘツドパイプ４ａに固定のステー
２０にビス２１止めされる支持板２２にその根部
の軸２３において上下方向に揺動自在に取付ける
ようにした。

そして、該軸２３に該支持板２２の軸受カラ２
２ａを挾んで第１アーム２４と先端にローラ２５
ａを枢支させた第２アーム２５とを設け、該第１
アーム２４を前記ロツクピン１６ａに操作ロツド
２６を介して連結し、また該支持板２２に中間部
を枢着させたリンクアーム２７の上側をばね２７
ａで該第２アーム２５のローラ２５ａに当接さ
せ、該リンクアーム２７の下側を前記ロツク爪１
７ａにワイヤ２８を介して連結し、かくてパーキ
ングレバ１９を第３図示の状態から第６図示のよ
うに上動すれば、該ロツクピン１６ａのロツクプ
レート１６ｂへの係合によるハンドルロツクと、
該ロツク爪１７ａのロツクギヤ１７ｂへの係合に
よる後輪ロツクとが行なわれるようにした。

また、実施例では、車体１にローリングジヨイ
ントロツク装置１８を設け、該ローリングジヨイ
ントロツク装置１８を前記パーキングレバ１９の
ロツク操作に連動してロツク作動し得るようにし
た。即ち、該ローリングジヨイントロツク装置１
８は第８図に明示する如く、ローリングジヨイン
ト１２の外周に固定のブラケツトに枢着したロツ
ク片１８ａと、ジヨイントシヤフト１３に固着し
たロツク板１８ｂとで構成され、該ロツク片１８
ａをリンク機構を介して前記ワイヤ２８に連結
し、かくて前記パーキングレバ１９の上動により
該ロツク片１８ａが該ロツク板１８ｂに係合しロ
ーリングジヨイントロツクが行なわれるようにし
た。

図面で２９は支持板２２に設けたパーキングレ
バ１９のストツパラバ、３０は両アンダフレーム
部材４ｂ，４ｂの外側に夫々突設したステツプバ
ー、３１はステー２０に配置したキースイツチ３
２に差込まれるキーを抜取り位置に回動したとき
これに連動してパーキングレバ１９の揺動軌跡に
突出して該レバ１９を上方位置にキーロツクする
ロツクピンを示す。

尚、図示のものでは前記ハンドルロツク装置１
６のロツクピン１６ａの支持部材１６ｃをヘツド
パイプ４ａと両アンダフレーム部材４ｂ，４ｂと
の連結部の補強ガゼツトで兼用したもので、この
場合部品の削減に有利である。

また、ステツプバー３０，３０を両アンダフレ
ーム部材４ｂ，４ｂの両外側に突設すると、乗員
が比較的足を開いた状態で搭乗することになり、
パーキングレバ１９との干渉がより確実に避けら
れ有利である。

（考案の効果） このように本考案によれば、パーキングレバの
操作により車輪ロツク装置のロツク作動とハンド
ルロツク装置のロツク作動とを同時に行ない得ら
れロツク操作を簡単に行なうことができ、しかも
ハンドルロツク装置とパーキングレバとを近接し
て配置できるため該レバをハンドルロツク装置に
連結するための連結部材が短くて済みその取廻し
も容易となり、さらにハンドルロツク装置とパー
キングレバとをヘツドパイプの後側部に集中して
配置できるためその取付作業性も向上する効果を
有する。

そして、ロツクピン及びロツクプーレトは、ヘ
ツドパイプと２本のアンダフレームの下に隠れる
ため、該部分のスペースが有効に利用されると共
に人目につかず悪戯されることも防止される効果
を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案装置を搭載した自動３輪車の側
面図、第２図はその平面図、第３図は要部の拡大
側面図、第４図はその平面図、第５図は第３図の
−線截断背面図、第６図は第３図の作動状態
の側面図、第７図は車輪ロツク装置の截断側面
図、第８図はローリングジヨイントロツク装置の
平面図である。 １……車体、３……乗員用シート、４ａ……ヘ
ツドパイプ、４ｂ，４ｂ……アンダフレーム部
材、１６……ハンドルロツク装置、１７……車輪
ロツク装置、１９……パーキングレバ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 車体のヘツドパイプを乗員用シートと略同レベ
   ルに配置し、該ヘツドパイプに後下方にのびる左
   右一対のアンダフレーム部材を連結して成る車体
   に車輪ロツク装置を操作するパーキングレバを設
   けるものにおいて、該ヘツドパイプと該アンダフ
   レーム部材との連結部近傍に該パーキングレバを
   配置し、さらに該パーキングレバの下方の該ヘツ
   ドパイプと該左右一対のアンダフレーム部材との
   間にハンドルロツク装置を配置し、かつ該ハンド
   ルロツク装置の支柱部材をヘツドパイプの下部に
   固定してロツクピンを進退自在に配置し、該ロツ
   クピンがロツクするロツクプレートをボトムブリ
   ツジに固定し、該ロツクピンを該パーキングレバ
   のロツク操作に連動してロツク作動自在としたこ
   とを特徴とする車両のパーキングレバ装置。