JPH0210891Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案はトラクターの腹部等に装着して、牧草
等刈取作業を行うロータリーモアのうち、刈取つ
た牧草等をトラクターの後輪の間に向けて放出す
るリアデイスチヤージモアの集草ガイド板に関す
るものである。

(ロ) 従来技術 従来からリアデイスチヤージモアに関する技術
は公知とされているのである。

例えば特開昭56−124312号公報や、実開昭57−
91428号公報や、実開昭57−104824号公報や、実
開昭48−44827号公報に記載の技術の如くである。

(ハ) 考案が解決しようとする問題点 リアデイスチヤージモアは、安全性向上の為に
開口を後向きに配置し後輪タイヤの間に設け、後
方へ草を排出する刈取装置であるが、多連式のブ
レード、特に３枚ブレードの場合に草の持ち回り
を防ぐには、従来構造のデツキでは放出方向が定
まらず、必ずしも後方へ向けて放出されなかつた
のである。

これを解消する為に本考案ではデツキの下面に
おいてブレード軸の周囲にサブデツキを垂設し、
ブレードの外周と放出口へ向けてブレードガイド
を垂設したものである。

これによりデツキ内に付着する草が少なくな
り、作業が迅速・スムーズに行え、エンジン馬力
のロスも減らすことができたものである。

(ニ) 問題を解決するための手段 本考案の目的は以上の如くであり、次に該目的
を達成する為の構成を説明すると。

ブレード８Ｌ…を多連とした多連リアデイスチ
ヤージモアにおいて、ブレード８Ｌ…の上部を覆
うデツキ９の後方を放出口９ａとして開口し、各
ブレード駆動軸１７Ｌ…の周囲に、デツキ９の下
面より突出して円筒状のサブデツキ１９Ｌ…を垂
設し、該円筒状のサブデツキ１９Ｌ…の中心を、
反排出側にブレード駆動軸の中心より距離ｔだけ
偏心し、該サブデツキ１９Ｌ…の外周より放出口
９ａへ向けて、刈草を案内する直線状のブレード
ガイド２０Ｌ…を連設したものである。

(ホ) 実施例 本考案の目的・構成は以上の如くであり、次に
添付の図面に示した実施例の構成を説明すると。

第１図は本考案のリアデイスチヤージモアを付
設したトラクターの斜視図、第２図はリアデイス
チヤージモアの斜視図、第３図は同じく平面断面
図、第４図はサブデツキ１９とブレードガイド２
０の斜視図である。

第１図において、ボンネツト１内のエンジンよ
りフロントPTOプーリー３が回転されている。
フロントPTOプーリー３からＶベルト５が直角
掛けされている。４はテンシヨンプーリーであ
り、Ｖベルトの向きを直角に変える役目と、Ｖベ
ルトの緊張の役目を果たしている。

リアデイスチヤージ方式のロータリーモアは、
メインフレーム２の下面で前輪１２，１２と、後
輪１３，１３の間にクロスリンク装置６，７にて
吊下げられている。

この吊下げられた状態で、リフトレバー１８を
オペレーターが回動することによりリフトアーム
を介して、ロータリーモアが上下動される。

２９はリフトレバー１８の回動位置におけるロ
ツク装置である。

実施例では３連モアを示しており、中央のブレ
ード８ｃが前方へ配置され、２等辺３角形の底辺
の頂点の位置に左右のブレード８Ｌ，８Ｒが配置
されている。

中央のブレード８Ｃのブレード駆動軸３２が入
力軸となつており、このブレード駆動軸３２上に
入力プーリー１４と、左右ブレード駆動プーリー
１６が固設されている。

入力プーリー１４へ前述のＶベルト５が巻回さ
れ、左右ブレード駆動プーリー１６にはＶベルト
３１が巻回されて、左右ブレード駆動プーリー１
５Ｌ，１５Ｒへ動力を伝えている。

左右ブレード駆動プーリー１５Ｌ，１５Ｒに
は、左右のブレード駆動軸１７Ｌ，１７Ｒが固設
されている。

２２はガイドローラー、１０はガイド前輪、１
１はガイド後輪である。

リアデイスチヤージモアは第２図、第３図に示
す如く構成されている。

従来のロータリーモアの場合には、右又は左の
方向へデツキ９を開放し、放出口を設けていたの
であるが、石や障害物を跳ねとばすので危険であ
り、後輪１３，１３の間の後方へ放出すべく放出
口９ａを設けたのである。

１連式や２連式のロータリーモアの場合には、
左右側方へ放出することは簡単に行えるが、３連
４連となると右端又は、左端のブレードで刈られ
た草が他端の放出口まで送られにくいのである。
後方に放出口を設けるリアデイスチヤージによる
場合は、放出口とブレードとの距離が近く、各ブ
レードから同じ条件で放出できるのである。

しかし、或る程度刈取られた草の方向を示すガ
イドを設けなければ、いつまでもデツキ内でブレ
ードが草を持ち回りすることとなり放出作用に悪
影響を与えるのである。

本考案ではブレードの取付基部側に草が巻き付
いたり、この部分に固まらぬようにブレード軸の
周囲にサブデツキ１９を設けている。

サブデツキ１９は円筒状であり、デツキ９の下
面から垂設されている。

又、ブレード８の外周における持ち回りや、ブ
レード８とブレード８の間の回転ブレードの通過
しない死角に草が停滞しないようにブレードガイ
ド２１Ｌ，２１Ｃ，２１Ｒを、ブレード回転外周
に沿つて設けている。

そして、サブデツキ１９とブレードガイド２１
の間でブレードに持ち回られて回転する草を後方
の放出口９ａへ導くべく、直線状のブレードガイ
ド２０Ｌ，２０Ｃ，２０Ｒを、サブデツキ１９
Ｌ，１９Ｃ，１９Ｒの円周接線方向へ突出してい
る。

サブデツキ１９Ｌ，１９Ｃ，１９Ｒと、直線状
ブレードガイド２０Ｌ，２０Ｃ，２０Ｒの形状は
第３図に示している。

直線状ブレードガイド２０は平面視で三角形状
であり、一方はサブデツキ１９Ｌ，１９Ｃ，１９
Ｒの外周接線方向でサブデツキと連結され、他方
は隣接するブレードガイド２１Ｌ，２１Ｃ，２１
Ｒの外周に固設された三角形である。

又、第３図に示す如く、サブデツキ１９Ｌ，１
９Ｃ，１９Ｒは、ブレード駆動軸１７Ｌ，３２，
１７Ｒより右方へ距離ｔだけ偏心しており、サブ
デツキ１９の外周とブレードガイドの内壁が構成
する放出通路が渦巻状に徐々に広くなるようにし
ている。

(ヘ) 考案の効果 本考案は以上の如く構成したので、次のような
効果を奏するものである。

第１に、従来の技術の如く、ブレードと共に回
転する回転ドラムや、該回転ドラムの周囲に突設
した突起により、跳ね飛ばしフアンを構成し、該
フアンの周囲にケーシングを設けたような複雑な
構成とすることがなく、単にデツキ９より垂設し
固定したサブデツキ１９Ｌ，１９Ｃ，１９Ｒによ
り刈草をガイドするので、大きな回転部分を構成
する必要がなく、構成や組み立てが簡単となつた
のである。

第２に、該サブデツキ１９Ｌ，１９Ｃ，１９Ｒ
から延長して直線状のブレードガイド２０Ｌ，２
０Ｃ，２０Ｒを設けたので、サブデツキ１９によ
り案内した刈草を、更に直線状のブレードガイド
２０Ｌ，２０Ｃ，２０Ｒにより、確実に素早く放
出口９ａに案内することができるのである。

第３に、円筒状のサブデツキ１９Ｌ，１９Ｃ，
１９Ｒの中心を、ブレード駆動軸１７Ｌ，３２，
１７Ｒの中心と、反排出側に距離ｔだけ偏心させ
たことにより、刈草ガイドの通路が放出口９ａの
側に向かつて徐々に拡大方向となるので、刈草の
排出が円滑に出来るのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本件考案のリアデイスチヤージモアを
付設したトラクターの側面図。第２図はリアデイ
スチヤージモアの斜視図。第３図は同じく平面断
面図。第４図はサブデツキ１９とブレードガイド
２１の斜視図である。 ８……ブレード、９……デツキ、９ａ……放出
口、１７Ｌ，１７Ｒ，３２……ブレード駆動軸、
１９Ｌ，１９Ｃ，１９Ｒ……サブデツキ、２０
Ｌ，２０Ｃ，２０Ｒ……直線状ブレードガイド、
２１……ブレードガイド。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ブレード８Ｌ…を多連とした多連リアデイスチ
   ヤージモアにおいて、ブレード８Ｌ…の上部を覆
   うデツキ９の後方を放出口９ａとして開口し、各
   ブレード駆動軸１７Ｌ…の周囲に、デツキ９の下
   面より突出して円筒状のサブデツキ１９Ｌ…を垂
   設し、該円筒状のサブデツキ１９Ｌ…の中心を、
   反排出側にブレード駆動軸の中心より距離ｔだけ
   偏心し、該サブデツキ１９Ｌ…の外周より放出口
   ９ａへ向けて、刈草を案内する直線状のブレード
   ガイド２０Ｌ…を連設したことを特徴とするリア
   デイスチヤージモア。