JPH019871Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 １ 考案の目的 本考案は、雨樋取付具に関するもので、特に大
型の屋根において取付ける雨樋の取付具に関する
ものである。

従来、屋根棟に固定して吊下げた取付金具は存
するが、屋根工事の終了後に取付工事を行つた
り、間隔をおいて取付ける取付具の配置列が一致
しなかつたり、雨樋を水平位置に保持するように
取付けることができなかつたり等の欠点があつ
た。

そこで、本考案は従来のこのような欠点を一掃
した実用性の高い雨樋取付具を提供することを目
的とするものである。

２ 考案の構成 本考案の構成および作用を図面の実施例に基い
て説明する。

１は上端部が水平および鈎手状に曲折した接合
部２を設けた吊り板で、この吊り板の接合部２は
後記するように屋根板ａを構成する畝部ｂと一体
に曲折して取付けるようになる。３，３は前記吊
り板１の適所に水平に穿設した長孔で、この長孔
の数は１個でも２個以上でもよいが、ボルトおよ
びナツトから成る締付具４は１個の長孔３にのみ
取付く。５は上端部を前記締付具４のボルトに係
合した吊り杆で、この吊り杆の上側部は扁平面６
に成り下側部はねじ部７に成り、このねじ部７に
はナツト７′，７′が螺合する。８は中央部に設け
た長孔９に前記吊り杆５のねじ部７を挿入して緊
締する雨樋の取付部材で、その左右両側部は略コ
形に曲折した掛止部１０，１０を設けている。こ
の掛止部１０，１０の入口部１１，１１には上向
きの発条板１２，１２が臨設する。

而して、いま屋根板ａによつて屋根を施工して
いるときに、軒先の所定個所に一列に雨樋を設置
するときは、まず屋根板ａの畝部ｂの継ぎ合わせ
部に、本考案の吊り板１の鈎手状に成る接合部２
を挿入し、ここで当該部分を一体に曲折成形して
取付ける。このようにして屋根部への吊り板１の
適当間隔をおいた取付け作業が終つた後は、吊り
板１上の長孔３の一つを選んで吊り杆５の上端部
に取付いているボルトを長孔３に通してナツトを
螺合して締付ける。その締付け時には、屋根の勾
配面に沿つて取付けられる吊り板１に対して、吊
り杆５は垂直状態に取付けられる。（第３図参
照）。

吊り杆５が垂直に取付けられた後は、取付部材
８を隣接する取付部材８に一致する位置に配置す
るように、吊り杆５のねじ部７を長孔９上を適位
置まで微調節しながら移動してナツト７′，７′を
挟んで緊締する。

このようにして屋根の軒先箇所において取付具
が一列に取付けられたときは、所定の雨樋体ｃ
を、その上端の左右取付部ｄ，ｄを取付部材８の
掛止部１０，１０にその入口部１１，１１から挿
入して掛止めればよい。

３ 考案の効果 本考案はこのように、上端に接合部２を設けた
吊り板１の適所に水平の長孔３，３を設け、この
長孔に吊り杆５の上端に設けた締付具４を取付
け、吊り杆５ねじ部７を雨樋の取付部材８の中央
の長孔９に挿通して螺着７′するように成ること
を特徴とするものであるため、第１に雨樋の取付
具を屋根の施工時に同時に取付けてしまうもので
あるから、孔をあけたりする等の手数のかかる工
事がなくなり、取付具の取付工事が迅速かつ簡単
になり、また屋根板を穿孔しないから雨洩りなど
の発生は妨止され、第２に取付具は屋根の軒先箇
所の状態によつてその取付位置にずれが起ること
があるが、吊り杆の上端部と下端部における長孔
を介装して自由に調節してその障害を克服するこ
とができるようになり、第３に雨樋は常に水平状
態に保持されなければならないから、それは吊り
杆の上端部を傾斜状態になる長孔を介して角度の
調節を行うことによつてそれを簡単に実行するこ
とができるようになる等、その実用的効果は大き
いものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図は全体の
一部切欠の正面図、第２図は同上Ａ−Ａ線の断面
図、第３図は施工時の要部の正面図、第４図は同
上の一部切欠の側面図である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 上端に接合部を設けた吊り板の適所に水平の
   長孔を設け、この長孔に吊り杆の上端に設けた
   締付具を取付け、吊り杆のねじ部を雨樋の取付
   部材の中央部の長孔に挿通して螺着するように
   成ることを特徴とする雨樋取付具。 (2) 吊り板上の長孔が複数個に成る実用新案登録
   請求の範囲(1)に記載した雨樋取付具。