JPH0196199A - オカダ酸群に対するモノクローナル抗体およびそのモノクローナル抗体の製法 - Google Patents

オカダ酸群に対するモノクローナル抗体およびそのモノクローナル抗体の製法

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JPH0196199A
JPH0196199A JP62253782A JP25378287A JPH0196199A JP H0196199 A JPH0196199 A JP H0196199A JP 62253782 A JP62253782 A JP 62253782A JP 25378287 A JP25378287 A JP 25378287A JP H0196199 A JPH0196199 A JP H0196199A
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okadaic acid
acid group
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Taizo Uda
泰三 宇田
Yukimasa Ito
伊藤 幸勝
Takashi Usagawa
宇佐川 崇
Minoru Nishimura
西村 実
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野] 本発明は、下痢性貝母であるオカダ酸群に対するモノク
ローナル抗体およびそのモノクローナル抗体の製法に関
する。
〔従来の技術〕
ホタテガイ、ムラサキガイ、イガイ、アサリ、コタマガ
イなどの貝類で見出される下痢性貝母としては、オカダ
酸群、ペクチンフィシストキシン群、イエソトキシンな
どが知られている。
これらの下痢性貝母による中毒発生例としては、多数の
例があるが、中でも1976年の岩手系、1977年の
神奈川系・宮城系および1978年の茨城系・福島県で
発生した事件が有名である。
これらの事件では、−度に数十人から数百人の食中毒患
者が発生した。
そこで、食中毒を起こす恐れがある量の下痢性貝母が前
記のような貝類の中に含まれているか否かの検査が必要
とされるようになった。
このような問題点を解決する方法としては、下痢性貝母
(例えば、オカダ酸群、ペクチンフィシストキシン群お
よび/またはイエソトキシン)に対して非常に高い特異
的な反応性を示すモノクローナル抗体を試薬として用い
た免疫学的測定方法が優れた方法であると考えられてい
るが、これまでに、オカダ酸群に対するモノクローナル
抗体の作製に関する報告は認められていない。
〔発明が解決すべき問題点〕
本発明の目的は、下痢性貝母であるオカダ酸群に対して
非常に高い特異的な反応性を示すモノクローナル抗体お
よびそのモノクローナル抗体の製法を提供することであ
る。
〔問題点を解決するための手段] 本発明者らは、前記の問題点を解決するために鋭意研究
した結果、動物を免疫して得られた細胞株を培養するこ
とによって、オカダ酸群に対して非常に高い特異的な反
応性を示すモノクローナル抗体を得ることができること
を見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、動物を免疫して得られた細胞株が産生
したオカダ酸群に対するモノクローナル抗体に関するも
のである。
さらに、本発明は、オカダ酸群に対するモノクローナル
抗体を産生ずる細胞株を培養することを特徴とするオカ
ダ酸群に対するモノクローナル抗体の製法に関するもの
である。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明のモノクローナル抗体は、免疫した動物から得ら
れた細胞株が産生ずるものであり、下痢性貝母であるオ
カダ酸群に対して非常に高い特異的な反応性を有するも
のである。
本発明で動物の免疫に用いる免疫原としては、オカダ酸
群に対して非常に高い特異的な反応性を有するモノクロ
ーナル抗体を得ることができるものであれば特に制限さ
れないが、例えば、オカダ酸(以下、OAと略す)、デ
ィノフィシストキシン−1(以下、DTX、と略す)、
ディノフィシストキシン−3、これらの塩顕、およびこ
れらを分子量1万以上の担体に結合させたものなどを挙
げることかできるが、好ましくはこれらを分子量1万以
上の担体に結合させたものをもちいるのが良い。この時
用いる分子量1万以上の担体としては、ウシ血清アルブ
ミン、卵白アルブミン、陣笠貝ヘモシアニン、免疫グロ
ブリンなどのような生体高分子を挙げることができる。
そして、動物の免疫方法としては、これらの免疫原の中
の1種または2種以上をそのまま免疫原として用いるこ
ともできる。
本発明のモノクローナル抗体は、前記のようにして免疫
された動物(例えば、マウス、ラント、ウサギなどの哺
乳動物)から得られたリンパ球をウィルス、変異原性物
質などを用いて形質転換する方法によって作製された細
胞株を培養することによっても得られるが、免疫された
動物から得られたリンパ球に細胞増殖能を有する遺伝子
を導入して形質転換する方法(例えば、リン酸カルシウ
ム沈澱吻とした遺伝子の導入、同種または異種動物の細
胞融合りこよる遺伝子の導入など)によって作製された
細胞株を培養して得ることが好ましく、例えば、本発明
者らが、免疫マウスから得られたリンパ球とマウスのミ
エローマ細胞とを融合して作製して得たハイブリドーマ
の0A−1株、0A−2株(微工研条寄第 1491号
)、0A−3株を培養することによって得られる。
このようなハイブリドーマの作製は、従来公知の方法、
例えば、MilsteinとKholerの方法[Na
ture、256,495 (1976)]に準じて行
うことができる。そのようなハイブリドーマ株の好まし
い作製方法について、概略を以下順次説明する。
モノクローナル  産生ハイブリドーマ株の作m1I(
i)免疫原および分析用抗原の調製 免疫原は、例えば、オカダ酸(以下、OAと略す)、デ
ィノフィシストキシン−1(以下、DTX、と略す)、
ディノフィシストキシン−3などの化合Thを1−シク
ロへキシル−3−(2−モルホリノエチル)カルボジイ
ミドメト−P−1−ルエンスルホン酸塩(以下、CME
Cと略す)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプ
ロピル)カルボジイミド塩酸塩(以下、EDPCと略す
)などのカルボジイミドなどを用いて活性エステル化し
た後に、ウシ血清アルブミン(BSA)、卵白アルブミ
ン(OVA)、陣笠貝ヘモシアニン(KLH)、T−グ
ロブリンなどのような生体高分子と結合することによっ
て作製することができる。
一方、分析用抗原としては、免疫原の調製において用い
た担体とは異なったものを用いて、免疫原の調製法と同
様にして調製したものを用いる。
(ii )免疫動物リンパ球の調製 動物(例えば、マウス、ラットなど)の免疫方法は、P
BS (中性のリン酸緩衝液)に溶解した前記(i)の
免疫原(1〜400ug)を動物に1回または敗退間隔
で数回投与することで行うことができる。
1回目の免疫は、アジュバント(ミョウハ′ン、結核死
菌体、核酸などを含む免疫促進物質)を投与せずに行う
こともできるが、アジュバントを用いて調製したエマル
ジョンを投与することが好ましい。
リンパ球は、その免疫動物の充分な抗体(西を躍如後、
最終免疫から数日後の、血液、リンパ節、肺臓などから
得ることができるが、実験操作上は、肺臓から得た方が
好ましい。
(iii )ミエローマ細胞の準備 細胞融合には、マウス由来のMPC−11、P3−X6
3−Ag8・653 (653L P3−X63−Ag
8−U’l (P3U1)、P3−NS−1(NS−1
)、SP210−Ag14 (SP210)など、およ
びラット由来の210.RCY3.Ag1.2.3 (
Y3)などのミエローマ細胞を用いることができるが、
653、P3UL NS−1、S P 210なとの細
胞外に抗体を産生分泌しないミエローマ細胞を用いた方
が好ましい。
(iv )細胞融合 細胞融合は、前記のようにして免疫された動物のり・ン
パ球とミエローマ細胞との細胞数を(5〜20):1の
割合で、細胞融合に支障をきたさない細胞懸濁溶液、例
えば、一般に用いられるリンパ球培養用培地成分(M 
E M、 D M E M、 M CCoy、RPMI
1640などの培地成分)溶液、等張塑衝液などを用い
て良く混合し、遠心分離した後のペレツト(細胞塊)に
、HVJ (センダイウィルス)またはPEG (ポリ
エチレングリコール)溶液を添加することによって行う
ことができるが、好ましくはPEG溶液を用いるのがよ
く、さらに好ましくは平均分子量が1000〜8000
で30〜60重量%0PEC溶液を用いるのがよい。こ
の時、細胞融合を促進するために、コルヒチン、ジメチ
ルスルホキシド、ポリーL−アルギニンなどを添加して
併用することもできる。
細胞融合に用いるミエローマ細胞としては、免疫された
動物と異種の動物由来のものを使用することもできるが
、得られるモノクローナル抗体産生ハイブリドーマ株の
抗体産生量および安定性の面を考えると、免疫された動
物とは同種のミエローマ細胞を用いた方がよく、さらに
好ましくは同系のものを用いた方がよい。
(v)ハイブリドーマの選択 ハイブリドーマの選択は、細胞融合の操作後の細胞をH
AT培地(ヒボキサンチン、アミノプテリン、チミジン
、ウシ胎児血清を含有した培地、この培地成分としては
一般に用いられるリンパ球培養用培地成分を用いること
ができる)で培養して行うことができる。
ハイブリドーマの培養は、培養プレートの各ウェル(培
養ウェル)に抗体産生ウェルの検索に適した細胞個数を
入れて行い、この時、ハイブリドーマの増殖促進物質ま
たはそれを産生ずる細胞(例えば、胸腺、肺臓、リンパ
節由来のリンパ球など)をフィーダー細胞として必要に
応じて使用することができる。
HAT培地で増殖することによって選択されたハイブリ
ドーマは、抗体産生ウェルの検索に適した細胞個数に達
するまで、HT培地(ヒボキサンチン、チミジン、ウシ
胎児血清を含有した培地、この培地成分としては一般に
用いられるリンパ球培養用培地成分を用いることができ
る)で数日間培養し、さらに、−船釣に用いられるウシ
胎児直清を含有するリンパ球培養用培地で培養する。
(vi)抗体産生ハイブリドーマの選択前記(V)で得
られたハイブリドーマが、目的とする抗体を産生じてい
るか否かの検討は、例えば、EL I SA法(酵素免
疫測定法)、プラーク形成法、凝集反応法、RIA(ラ
ジオアイソトープを用いた方法)などで行うことができ
るが、ELISA法でおこなうことが好ましい。
このELISA法は、以下のようにして行う。
(i)で調製した分計用抗原を固定化したELISAプ
レートの各ウェル(測定ウェル)に、ハイブリドーマ培
養上清を加えて一定時間静置する。
そして、これらの洗浄した各測定ウェルに結合した動物
由来の抗体と反応して結合することができる酵素標識抗
体(標識に用いる酵素は、例えば、ペルオキシダーゼ、
アルカリフォスファターゼ、β−ガラクトシダーゼなど
を挙げることができる。
標識される抗体は測定ウェルに結合した動物出来の抗体
だけと反応して結合することができる躍り特に限定され
ず、例えば、マウス、ラット、ウサギ、ヤギなどから得
られた血清、またはマウス細胞などを用いて作製された
ハイブリドーマ株が産生したモノクローナル抗体を挙げ
ることができる。
)をこれらの測定ウェルに加えて一定時間静置する。次
に、これらの測定ウェルを洗浄し、用いた酵素に対応し
た基質溶液を加えて酵素活性を測定する。そして、酵素
活性が認められれば、その培養上清をとった培養ウェル
中に目的とする抗体を産生ずるハイブリドーマが存在し
ていたことがわかる。
このようにして、細胞増殖が認められ、かつ抗体を産生
じているハイブリドーマを得ることができる。
(vii)ハイブリドーマの株化(クローニング)抗体
産生が認められた培養ウェル中のハイブリドーマは、限
界希釈法、シングル・セル・マニプレーション法(倒立
顕微鏡下、1ウエルに1個のハイブリドーマを入れる方
法)、軟寒天を用いてコロニーを拾い上げる方法、FA
C3(F l u 。
recent   Activated   Ce1l
Sorter)を用いた方法などでクローニングするこ
とができる。この時、前記のいずれかのクローニング方
法によって(vi)で見出した抗体産生ハイブリドーマ
を培養し、ハイブリドーマの増殖が認められた培養ウェ
ルの上清を用い、(vi)の抗体産生ハイブリドーマの
選択で行ったELISA法と同様の方法で、抗体産生ウ
ェルを検索し、抗体産生が認められた培養ウェルの上清
については、さらに他の抗原との反応性も検討する。
このようにして、オカダ酸群に対して特異性が高く、か
つ抗体価の高いモノクローナル抗体を産生ずるハイブリ
ドーマ株を選択することができる。
モノクローナル−本の製法 オカダ酸群に対して特異性が高(、かつ抗体価が高いモ
ノクローナル抗体の産生は、前記(vii)で得たハイ
ブリドーマ株をフラスコ内で培養したり、または動物の
腹腔内で培養することによって行うことができる。
前記(vii)で得たハイブリドーマ株のフラスコ内培
養での該モノクローナル抗体の生産は、例えば、O〜2
0%ウシ胎児血清を含む一般的に用いられるリンパ球培
養用培地(例えば、MEM、DMEM、McCoy、R
PMI 1640などの培地成分を含む培地)で細胞濃
度が上限に達するまで培養することによって行うことが
できる。この時、該モノクローナル抗体は、遠心操作で
得た培養上清中に含まれている。
一方、前記(Vl+)で得たハイブリドーマ株の動物脂
腔内培養での該モノクローナル抗体の生産は、細胞融合
に用いた細胞が由来する動物とは異種の動物を用いて行
うこともできるが、同種の動物を用いて行った方が好ま
しく、さらに好ましくは同系の動物を用いて行った方が
よい。
このような方法によるオカダ酸群に対して特異性が高く
、かつ抗体価が貰いモノクローナル抗体の産生は、マウ
ス、ラット、ハムスターなどの適当な動物の腹腔内にこ
の動物の免疫能を低下させる物質、例えば、ブリスタン
などの鉱物油を投与し、数週間後に前記(vi)で得た
ハイブリドーマ株細胞を10b−10’個腹腔内投与し
、その腹腔内でこの株細胞を数週間で高密度に増殖させ
ることによって行うことができる。この時、該モノクロ
ーナル抗体は、遠心操作で得た腹水上清中に含まれてい
る。そして、その抗体濃度は、フラスコ内培養で得た時
の培養上清の抗体濃度の10〜1000倍である。
ハイブリドーマ株のフラスコ内または動物腹腔内での培
養で得られた該モノクローナル抗体は、蒼白質の一般的
な精製法に適用されている塩析、透析、イオン交換クロ
マトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィーな
どを行うことによって精製され、高純度のモノクローナ
ル抗体となる。
前記のようにして得た該モノクローナル抗体は、オカダ
酸群に対して非常に高い特異的な反応性を有するもので
ある。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を具体的に説明する。なお、これ
らの実施例は、本発明の範囲を限定するものではない。
実施例1 〔免疫原および分析用抗原の調製〕 免疫原は、・以下のようにして調製した。
95%のジオキサン1mfに、オカダ酸群の1種である
オカダ酸(OA)を0.5 m g溶解し、これに1.
5 m gのN−ヒドロキシコハク酸イミドおよび2.
5 m gの1−シクロへキシル−3−(2−モルホリ
ノエチル)カルボジイミドメト−2−スルホン酸塩(C
MEC)を添加し、室温下3時間攪拌し、0A−N−コ
ハク酸イミドエステルを生成させた。この反応液を20
m1の水に加え、さらに、20mfの酢酸エチルを加え
て攪拌し、酢酸エチル層を得、この層を水洗後、溶媒を
減圧留去して0A−N−コハク酸イミドエステルを精製
分離した。そして、この全量を0.05 Mのリン酸緩
衝液(pH7,3)2.5mI!、に溶解し、2.5 
m lのピリジンと10mgの卵白アルブミン(OVA
)を添加し、4°C下24時間攪拌し、この溶液を純水
に対して透析し、非透析画分を凍結乾燥して、免疫原で
あるオカダ酸とOVAとの結合物(以下、0A−OVA
と略す)を1.5 m g得た。
分析用抗原は、以下のようにして調製した。
前記の免疫原の調製方法でCMECのかわりに1mgの
1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カル
ボジイミド塩酸塩(EDPC)を用い、OVAのかわり
に牛血清アルブミン(BSA)を用いる以外は同様にし
て、分析用抗原であるオカダ酸とBSAとの結合物(以
下、0A−BSAと略す)を6mg得た。
実施例2 〔OA群に対するモノクローナル抗体産生ハイブリドー
マ株の作製〕 (a)マウスの免疫及び肺臓リンパ球の調製400ug
の0A−OVA (免疫原)を溶解した1mlのPBS
 (リン酸緩衝液、p H7,4)と1mj2のフロイ
ントの完全アジュバントとを十分に混合して得られたエ
マルジョンの0.5 m lをBA L B / cマ
ウス(♀、8週齢)の腹腔内に投与した。
この初回免疫から2周間後、および4週間後に前記と同
様にして調製したエマルジョンの0.5 mlを前記マ
ウスの腹腔内に投与した。
さらに、2週間後に、最終免疫として、前記の抗原10
0μgを溶解したPBSの0.5 m lを前記マウス
の尾静脈に投与した。
このようにして免疫されたマウスから、最終免疫から3
日日に摘出した肺臓を、氷冷下に、RPM11640液
(リンパ球培養用培地粉末を蒸溜水に溶解したもの)を
入れたシャーレ中で洗い、新たに用意したRPMII6
40液の中に移して、ビンセットでほぐした。
このようにして得た浮遊リンパ球を、RPM11640
液に懸濁して、遠心分離しく回転数;11000rp、
時間;5分間)、RPM11640?vLに再懸濁し、
細胞融合に使用するマウス肺臓リンパ球とした。
(b)細胞融合 5X10’個の対数増殖期にある8−アザグアニン耐性
のマウスミエローマI胞(X63−Ag・653;65
3)と前記のマウスの肺臓リンパ球2.5 X 10 
”個とを50mj2容プラスチック製コニカル遠心管に
入れ、混合し、次いで、上清を遠心分離した後に(回転
数;1400rpm、時間;6分間)、同遠心管を軽(
たたいてペレットをほぐした。
このペレットを激しく振とうしながら、この中に、50
%PEG4000溶液(37°C)を1分間かけて1m
2入れ、さらに、1分間激しく振とうした。
同遠心管を穏やかに振とうしながらRPMII640液
(37’C)を徐々に加え、最終的には10m1.とじ
、室温で遠心分離(回転数;800rpm、時間;6分
間)して、上清を吸引除去した。
同遠心管を軽(たたいてペレットをほぐし、150mf
のHAT培地(I X 10−’Mヒポキサンチン、4
X10−’Mアミノプテリン、1.6X10−’Mチミ
ジン及び20%ウシ胎児血清を含有するRPM1164
0培地)に懸濁して、96ウエルの培養プレートの各ウ
ェルに100μβづつ分注して、CO2インキュベータ
ーを用いて培養した(5%COz、95%空気、37°
C1湿度100%)。
(C)ハイブリドーマの選択 前述(b)の培養開始から2〜4週間かけて、細胞増殖
が認められた培養プレートの各ウェルの培養上清中に、
OAに対する抗体が含まれているか否かを、次に示すE
L I SA法で検討した。
まず、96ウエルU底EL I SAプレートの各分析
ウェルに、実施例1で調製した分計用抗原である0A−
BSA溶液C5ug/ml!、PH9,8の0.05 
M炭酸緩衝液1?8解)を50μ2づつ分注し、4°C
で1晩静置した(このような処理によって、0A−BS
Aが各分析ウェルの表面に吸着する。)。
次いで、ELISAプレートの各分析ウェルを洗浄液(
0,05%のTween20を含むPBS)で洗浄した
後、0.5%のBSA溶液(PBSに溶解)を各分析ウ
ェルに100μ2づつ分注して室温で2時間静置し、こ
れらの各分析ウェルを洗浄液で洗浄し、前記培養プレー
トの各培養ウェルの培養上清を、これらの各分析ウェル
に50μ2づつ分注して室温で2時間静置した(陰性対
照には、融合前のマウス肺臓リンパ球とマウスミエロー
マ細胞との混合物を同様に培養して得た上清を用いた。
一方、陽性対照には、本発明での細胞融合に用いたマウ
スの血清を洗浄液で100倍に希釈したものを用いた。
)。
次に、ELISAプレートの各分析ウェルを洗浄し、マ
ウス免疫グロブリンに対するアルカリフォスファターゼ
標識抗体溶液を、50μlづつ、各分析ウェルに分注し
、室温で1時間静置した。
そして、EL r SAプレートの各分析ウェルを洗浄
後、p−ニトロフェニルリン酸ナトリウム・6H20溶
液(1mg/mjlりを100afづつ各分析ウェルに
分注し、室温で30分反応後、マイクロプレート用の吸
光度測定装置を用いて各ウェルの405nmにおける吸
光度を測定した。
このような検討の結果、培養プレート中の888個の培
養ウェルの中の7個で、OAに対する抗体の産生が認め
られた。
これらの抗体を産生した7個の培養ウェルについて、O
Aを用いた阻害試験(前記のELISAで培養ウェルの
上清のかわりに、その上清に1ugのOAを含む溶液を
入れる以外は同様な操作を行う。)を行った。
その結果、OAで阻害される抗体を含有している培養ウ
ェルは、3個認められた。即ち、この3個の培養ウェル
には、OAとだけ反応する抗体を産生ずるハイブリドー
マが存在することが確認された。
(d)ハイブリドーマの株化(クローニング)20%ウ
シ胎児血清を含むRPM11640培地を用いて、前述
の(C)工程において示した抗体産生が確認された3個
のウェルについてシングル・セル・マニプレーション法
(倒立顕微鏡下、1ウエルに1個のハイブリドーマを入
れる方法)でハイブリドーマをクローニングした。
培養には、96ウエル培養プレートを用い、支持細胞と
してB A L B / cマウスの胸腺細胞懸濁液(
107個/m2)を使用して、(ハイブリドーマ1個)
/(胸腺細胞懸濁液100μf)/ウェルで培養した。
前記の培養において、10日日日から単一コロニーとし
て観察される培養プレートのウェルの上清を採取して、
分析用抗原として0A−BSAを用いたELISA法(
前述の(C)工程と同様の方法)で抗体産生ウェルのス
クリーニングを行い、抗体産生が認められた上清につい
ては、さらに他のオカダ酸群の1種であるDTX、との
反応性を検討した。
このようにして、OAおよびDTX、のいずれとも反応
性が認められた3株を得、これらを再クローニングした
このようにして得られた株を0A−1株、0A−2株(
微工研条寄第 1491号)および0A−3株と称し、
これらの株が産生したモノクローナル抗体を、それぞれ
0A−1,0A−2および0A−3と称す。
これら3株の培養上清中に含まれるモノクローナル抗体
のクラス・サブクラス、L鎖の型を次の測定試験Iで決
定し、各種抗原に対する反応性を測定試験■で検討した
皿定試並土 [OA群に対するモノクローナル抗体のクラス・サブク
ラスの決定] 0A−1株、0A−2株および0A−3株が産生した免
疫グロブリンのクラス・サブクラスの決定は、マウス抗
体の各クラス・サブクラスに特異的なペルオキシダーゼ
標識抗体溶液(即ち、IgG+ 、IgC,a、IgG
zb、IgG:+、IgM、IgA、に型り鎖またはλ
型り鎖などに対する西洋ワサビペルオキシダーゼで標識
された抗体)を用い、前述の(C)工程と同様のELI
SA法およびマウス抗体の各クラス・サブクラスに特異
的な抗体溶液(即ち、IgG+ 、IgGza、■gG
−z b 、 1gG3、IgM、 I gA、に型り
鎖またはλ型り鎖などに対する抗体)を用いたオフタロ
ニー法で行った。
その結果、0A−1株が産生したモノクローナル抗体(
OA−1)は、に型のし鎖を有するIgAに属する抗体
であり、0A−2株および0A−3株が産生したモノク
ローナル抗体(OA−2および0A−3)は、いずれも
に型のし鎖を存するrgc、に属する抗体であることが
わかった。
皿足跋狂工 (OA群に対するモノクローナル抗体の他の貝母に対す
る反応性の検討〕 0A−1,0A−2および0A−3などのモノクローナ
ル抗体の反応特異性について、ペクテノトキシン群の1
種であるペクテノトキシン−1(PTX、)およびイエ
ソトキシン(YTX)などのOA群とは異なる貝母との
反応性を前述の(C)工程と同様のEL I SA法で
検討した(ただし、測定に用いる試薬は2倍量とし、ハ
イブリドーマ培養上清のかわりに洗浄液で多段階に希釈
した50μ2の貝母の溶液と50〃2のモノクローナル
抗体溶液との混合溶液を用いた。)。
これらの抗体のOA、、DTX+ 、、PTX、および
YTXとの反応性をOAとの反応性比で表1に示す。
表   1 実施例3 〔フラスコ培養でのオカダ酸群に対するモノクローナル
抗体の生産] 15%ウシ胎児血清を含むRPM11640培地で培養
して得た0A−2株の培養細胞を10m1のRPM11
640液(ウシ胎児血清を含まない)に移しかえて、死
滅直前まで培養した。
オカダ酸群に対するモノクローナル抗体(OA・−1)
は、培養液を遠心分M(回転数;3000r’p m、
時間;5分間)して得られる上滑中に38μg/m1(
−次元平板免疫拡散法法により測定)含有されていた。
実施例4 〔マウス腹腔内でのオカダ酸群に対するモノクローナル
抗体の生産〕 オカダ酸群に対する大量のモノクローナル抗体を得るた
めに、マウス腹腔内で○A−1株の細胞を培養した。
B A L B / C7ウス(♀、6周齢、2週間前
にブリスタンを0.5 m l腹腔内に投与しておく)
の腹腔内に、RPM11640で浮遊させた0A−1株
の細胞を5X106個投与した。
このマウスの体重は、1週間目頃から顕著な増加を示し
、2週間口に腹水(7,5m 17匹)を採取した。こ
の腹水を遠心分離(回転数;3000rpm、時間;5
分間)して、腹水上清を得た。
オカダ酸群に対するモノクローナル抗体(OA−1)は
、この腹水上清中に8.5mg/mI!。
(−次元平板免疫拡散法により測定)含有されていた。
〔発明の効果〕
本発明のr細胞株の培養によって得られた下痢性貝母で
あるオカダ酸群に対して非常に高い特異的な反応性を有
するモノクローナル抗体jは、オカダ酸群の検査、測定
などに利用できる。
特許出願人  宇部興産株式会社

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)動物を免疫して得られた細胞株が産生したオカダ
    酸群に対するモノクローナル抗体。
  2. (2)細胞株が、ハイブリドーマ株である特許請求の範
    囲第1項に記載のオカダ酸群に対するモノクローナル抗
    体。
  3. (3)ハイブリドーマ株が、マウスの細胞を用いて作製
    されたものである特許請求の範囲第2項に記載のオカダ
    酸群に対するモノクローナル抗体。
  4. (4)オカダ酸群に対するモノクローナル抗体を産生す
    る細胞株を培養することを特徴とするオカダ酸群に対す
    るモノクローナル抗体の製法。
  5. (5)細胞株が、ハイブリドーマ株である特許請求の範
    囲第4項に記載のオカダ酸群に対するモノクローナル抗
    体の製法。
  6. (6)ハイブリドーマ株が、マウスの細胞を用いて作製
    されたものである特許請求の範囲第5項に記載のオカダ
    酸群に対するモノクローナル抗体の製法。
JP62253782A 1987-10-09 1987-10-09 オカダ酸群に対するモノクローナル抗体およびそのモノクローナル抗体の製法 Pending JPH0196199A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO1993003365A1 (fr) * 1991-08-09 1993-02-18 Iatron Laboratories, Inc. Dosage immunologique, anticorps monoclonal et hybridome

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
J.TOXICOL.TOXIN.REV=1986 *

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