JPH019467Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 昨今、みそ汁等の汁物或いはシチユー等を入れ
た鍋を保温するための電気保温鍋敷きが出回つて
いるが、従来の電気保温鍋敷きに於いては保温面
が硬質の平板状となつているため底面の平な鍋に
ついては効率良く保温できるが、底面が曲面とな
つている鍋については保温面との接触面積が小さ
いために効率良く保温することができないという
欠点が有つた。

本考案は上述欠点を除去すべく考案されたもの
で、以下図示の一実施例により詳細に説明する。

１は底面に支脚２，２を取着した受皿状の基板
にして、その上部にはガラス繊維或いは石綿布の
ように耐熱且つ柔軟性のある伝熱材３を設けて居
り、該伝熱材３内には耐熱性シリコン等で表面を
被覆した発熱体４を内装している。

５は基板１の片隅に設置されたスイツチにして
固定接点板５ａと可動接点板５ｂとからなり、こ
れら接点板５ａ，５ｂの閉成時に発熱体４に通電
する構造となつている。

６は基板１の底面に穿設された透孔７内に上下
可能に挿通される作動杆にして、常時スプリング
８にて下方に附勢されていると共に、その上端部
は上記可動接点板５ｂの遊端部に対向するように
なつている。そして、上記伝熱材３上に鍋等の被
保温体を載置した時に、該被保温体の重量によつ
て基板１が下動し、この時上記作動杆６の上端部
でスイツチ５の可動接点板５ｂを固定接点板５ａ
側に押圧接触させる。

９は上記伝熱材３内に埋設された温度制御手段
（例えばサーモスタツト）にして、伝熱材３内の
温度を検出して発熱体４への通電を制御し、該伝
熱材３内の温度を所定温度に保持するものであ
る。尚、１０は過熱防止のための温度ヒユーズで
ある。

ここで本考案の作用について説明する。先ず最
初に、電源プラグをコンセント（何れも図示せ
ず）に差し込み、被保温体を伝熱材３上に載置す
る。すると、基板１は上記被保温体の重量によつ
てスプリング８の附勢力に抗して下動し、この時
作動杆７の先端部でスイツチ５の可動接片５ｂを
押圧し該スイツチ５を閉成する。このため、発熱
体４に通電され、その発熱時の熱は上記伝熱材３
を介して被保温体に熱伝達される。この時、上記
伝熱材３は軟質材からなるため被保温体がその重
量によつて伝熱材３内に沈み込むため、被保温体
の底面形状が必らずしも平でなくても伝熱材３と
の接触面積が大きくなり、上記被保温体は効率良
く保温される。

又、上記発熱体４は温度制御手段９により通電
制御され、所定の温度を維持する。そして、何等
かの原因により発熱体４（延いては伝熱材３）の
温度が異常上昇すると、温度ヒユーズ１０が溶断
されて発熱体４への通電が停止される。尚、伝熱
材３上から被保温体を取り除くと、スプリング８
の附勢力により基板１が上動し、スイツチ５は開
成される。従つて、電源プラグをコンセントに差
し込まない状態か若しくは中間スイツチを設けて
これをOFFにした状態では通常の鍋敷きとして
使用できる。

本考案は、以上の如く基板上に設けられる耐熱
且つ柔軟性のある伝熱材と、該伝熱材内に埋設さ
れる発熱体と、上記伝熱材上に被保温体を載置し
た時に該被保温体の重量によつて接点を閉成し上
記発熱体への通電回路を形成するスイツチと、上
記発熱体への通電を制御して所定の温度に維持す
る温度制御手段とを備えたものであるから、必要
時以外は発熱体に通電されることがなく、消費電
力が少なくて済み経済的であると共に、被保温体
の底面形状が平坦でなくとも伝熱材との接触面積
を大きくとることができるので被保温体の形状に
関係なく熱効率良く保温することができるという
顕著な効果を奏し得るものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案電気保温鍋敷きの縦断面図を示
す。 １：基板、３：伝熱材、４：発熱体、５：スイ
ツチ、９：温度制御手段。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 基板上に設けられる耐熱且つ柔軟性のある伝熱
   材と、該伝熱材内に埋設される発熱体と、上記伝
   熱材上に被保温体を載置した時に該被保温体の重
   量によつて接点を閉成し上記発熱体への通電回路
   を形成するスイツチと、上記発熱体への通電を制
   御して所定の温度に維持する温度制御手段とを備
   えた事を特徴としてなる電気保温鍋敷き。