JPH018020Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はTVセツトのチヤンネル表示用の文
字板のようなチヤンネル表示板を支持する支持部
材をキヤビネツトにワンタツチで取付け、取外し
できるようにした係脱装置に関する。

例えばTVセツトのチヤンネル表示部にはチヤ
ンネル毎にそれに応じたチヤンネル表示用の文字
板が所定配列で設けられ、選局操作によりその背
面部に配したLEDなどの発光体によつて所定チ
ヤンネルが照光表示されるようになつている。

これら文字板は、通常１枚のプレート状をなす
支持板上に取付けられ、この支持板と共にチヤン
ネル表示面の背面部に装着されるようになつてい
る。

ところで、上記チヤンネル表示部は、一般にセ
ツト本体の前面パネル背面に設けられるのである
が、TVセツトのシンプル化あるいは多機能化を
図るため、等によりこの表示部がセツト本体と別
体に形成され、これに支持板が着脱交換可能に取
付けられる場合がある。この場合には、支持板の
着脱が外部より容易に行えるよう、その一端に突
部又は凹部などの手掛け手段を設けるとともに、
これを取付面から外側に突出させておくことが必
要となる。

しかしながら、このように手掛け手段を突出さ
せた場合には、チヤンネル表示部を構成するキヤ
ビネツトはもとより、全体として製品の外観が極
めて見苦しくなる問題が生ずる。

この考案はかかる問題に鑑みなされたもので、
上記手掛け手段のような突出部分をなくし、製品
の外観上の見栄えを向上するとともに、上記文字
板のようなチヤンネル表示板を支持する支持部材
をキヤビネツトにワンタツチで簡単に取付け、取
外しできるようにしたチヤンネル表示板の係脱装
置を提供するものである。

以下、この考案の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。

第１図は本係脱装置の１例を示すものであつ
て、１はTVセツトのチヤンネル表示部を形成す
るキヤビネツトで、このチヤンネル表示部はセツ
ト本体と別体に構成され、例えばセツト本体の上
面に出没自在に取付けられるようになつている。
キヤビネツト１の前面にはチヤンネル表示用の開
口部１ａ…が長手方向に所定数開設されており、
その前面にガラス、樹脂などからなる透明体２が
透光可能に設けられている。

キヤビネツト１の一側部壁面には長孔状をなす
取付孔３が設けられており、この孔３を通して支
持部材、すなわち支持プレート５が上記開口部１
ａ…の背面側に取付けられるようになつている。
取付孔３の開口端周縁には所要深さの段部４が凹
設されている。

支持プレート５は、ポリプロピレン等の弾力性
を有する樹脂からなり、長方形状をなすととも
に、長手方向に所定数の支持枠材５ａ…が形成さ
れ、この枠部５ａ…にチヤンネル表示用の文字板
６が所定配列で挿嵌支持されるようになつてい
る。文字板６は、所定チヤンネルに対応する数字
６ａが打ち抜き又は透光可能に形成され、かつそ
の周縁部６ｂが印刷等によりつや消し着色された
もので、キヤビネツト１内に各文字板毎に配置さ
れるLEDなどの発光体によりその背面側から照
光表示されるようになつている。

次に、支持プレート５の一端には、第１図に示
すように、略〓状をなす切溝７が穿設され、その
上方に先端方向にＬ状をなす折曲部８が弾性変形
可能に形成されており、かつその上面所定位置に
上記段部４の端縁４ａ内側と係合する係止爪９が
突設されている。更に、折曲部８先端には、これ
に連接する弾性片１０が上向きかつ係止爪９方向
に湾曲して一体に突出形成されている。そして、
支持プレート５の基部５ｂ、及びこれら折曲部８
の先端部、弾性片１０の一側、すなわち紙面表裏
方向の裏面側がツバ状に延出しており、その幅が
段部４の幅と等しくなつている。そして支持プレ
ート５が上記開口部１ａ…の背面に取付けられた
とき、段部４内に嵌入されその前面に押圧支持さ
れるようになつている。

さて以上の構成において、支持プレート５をキ
ヤビネツト１に取付けるにあたり、第２図に示す
ようにこれを取付孔３を通して開口部１ａ…背面
部に挿入すると、その所定位置で係止爪９が取付
孔３上端すなわち段部４の端縁４ａと当接すると
ともに、弾性片１０の先端がこの段部４の前面に
当接する。係止爪９は、図に示すように、支持プ
レート５の挿入方向下方に傾斜するクサビ状をな
しており、したがつてその後更に支持プレート５
を押込むと、この傾斜に沿つて折曲部８が矢印１
１で示すように下方に弾性変形するとともに、段
部４内に入り込み、かつこれとともに弾性片１０
が段部４の前面を押圧して弾性変形しつつこの段
部４内に入り込む。この段部４には弾性片１０の
先端部を受け入れる溝４ｂが形成されている。次
いで係止爪部９が取付孔３を通過して段部４の端
縁４ａ内側と係合すると、折曲部８が矢印１２で
示すように上方に弾性復帰する。これにより折曲
部８の先端部が段部４内に完全に入り込み、段部
前面で位置決め係止されると同時に、弾性片１０
が段部４前面を押圧した状態でこれに当接係止さ
れる（第３図参照）。したがつて支持プレート５
は、弾性片１０による押圧と係止爪９による係合
とによつて段部４により位置決め保持され、開口
部１ａ…背面の正規の位置に取付けられるのであ
る。またこれにより、各文字板６が支持枠部５ａ
…を介して開口部１ａ背面にこの開口部１ａ…と
対応合致すべく所定配列で配置されるのである。

なお、本例ではプレート基部５ｂ、折曲部８の
先端部、弾性片１０の厚みは段部４の深さと略等
しく設定され、したがつて支持プレート５を取付
けた際、これらが段部４内に完全に嵌入されその
前面がキヤビネツト１の側面と略同一面に位置す
るようになつている。このため、従来のように手
掛け手段が外側に突出するといつた不都合が生じ
ないようになつている。

その後適宜選局操作すれば、背面側に配された
LEDなどの発光体により所定チヤンネルに対応
する文字板６が照光され、開口部１ａ…を通して
当該チヤンネルが表示されるのである。

他方、支持プレート５を取外すにあたつては、
弾性片１０を手指等で下方にわずかに押込操作す
ると、第２図の矢印１１で示すように折曲部８が
下方に弾性変形し、係止爪９と段部４の端縁４ａ
との係合が解ける。これにより支持プレート５が
弾性片１０の弾性復元力によつて同第３図の仮想
線で示すようにキヤビネツト１の外側方に飛び出
すとともに、折曲部８が上述の如く弾性復帰する
のである。その後手指等で引き出せば支持プレー
ト５がキヤビネツト１から完全に取り出される。

尚、この際、第４図に示すように、弾性片１０
の先端部に突起１３を突設するとともに、折曲部
８の先端面に所要数の凹凸１４…を刻設しておけ
ば、これらを手掛りとして上記手指による押込み
操作を行うことができ、その操作が更に容易にな
り、支持プレート５の取外し操作が簡単に行える
効果がある。

かくして、支持プレート５の取付け、又は取外
しが手指等のわずかな押込操作によりワンタツチ
で極めて簡単に行えるのである。

尚、上記実施例においては、この考案をTVセ
ツトのチヤンネル表示部に取付けられる文字板の
挿脱に適用した場合について説明したが、この考
案はこれに限らず、同様のチヤンネル表示板の挿
脱構造を必要とする電気製品であつてこの考案を
採用することが有利であるもの一般に広く適用で
きることは勿論である。

以上詳細に説明した通り、この考案に係る係脱
装置にあつては、チヤンネル表示板が挿抜可能に
取付けられるキヤビネツト壁面に従来の如き手掛
け手段のような突出部分を一切設ける必要がな
く、したがつて外観が極めて簡潔になり、製品の
外観上の見栄えが向上する利点がある。

又、この考案にあつては、手指等による簡単な
押込操作により、チヤンネル表示板を支持する支
持部材の取付け、取外しがワンタツチで極めて容
易に行えるため、チヤンネル表示板の着脱交換が
能率よく行える。したがつてこの考案にあつて
は、上記のようなチヤンネル表示板の着脱交換を
行う必要のある製品に広く適用して極めて好適で
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例を示す分解斜視
図、第２図及び第３図は本案装置で用いられる文
字板支持プレートの取付け状態を説明する要部断
面図、第４図は同支持プレートの他の例を示す部
分側面図である。 １……キヤビネツト、３……取付孔、６……文
字板（表示板）、５……支持プレート（支持部
材）、８……折曲部、４……段部、９……係止爪、
（係合片）、１０……弾性片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. キヤビネツト壁面に開口された取付孔を通して
   チヤンネル表示板を支持した支持部材を挿抜可能
   に取付ける係脱装置において、前記支持部材の一
   端に弾性変形可能な略Ｌ状の折曲部を形成すると
   共に、この折曲部に前記取付孔周囲に設けた段部
   と係合する係合片を設け、前記取付孔から挿入さ
   れた支持部材が前記折曲部の弾性変形による前記
   係合片と前記段部との係合及び折曲部による前記
   壁面への押圧により前記取付孔内部に位置決め保
   持され、かつ前記折曲部への押込みによる前記係
   合片と段部との係合の解除により前記支持部材が
   前記折曲部の押圧復元力により前記取付孔部から
   抜け方向へ浮上するように構成したことを特徴と
   するチヤンネル表示板の係脱装置。