JPH0160868B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〈技術分野〉 本発明は、グラフイツクデザインにおける版下
等の作図システムに関し、特にCAD／CAMを利
用したパターン自動作図システムに関するもので
ある。

〈従来技術〉 近年コンピユータ分野におけるハードウエアの
急速な発展に伴ないCAD／CAMをベースとした
ソフトウエアにおいても目ざましい進展がみら
れ、従来手作業や一部機械化された手法によつて
いた各種の作業がCAD／CAMに置き換えられ、
種々の工業分野にコンピユータ技術が実用化され
るようになつてきた。

各種図柄を描写するグラフイツクデザインの分
野でも例外ではなく、コンピユータを利用したグ
ラフイツクデザインの手法が提案されている。

ラジカセや冷蔵庫の電化製品に限らず各種工業
製品は、購入者の関心を引くと共に、使用に際し
て操作し易いように、製品外観面に種々の文字や
図柄が表示されている。これらの表示情報は多く
の場合印刷によつて形成されている。

この種の情報を印刷する場合、特にグラフイツ
クデザイン分野における印刷のための情報は、新
聞、雑誌等の単純な文字情報に比べて意匠的な効
果が要求されるため、版下の作製にあたつては製
品との釣合いや周辺パターン情報等を考慮する必
要が高いことから、デザイナーの手作業によつて
いた。

第１図は従来の版下作製作業を説明するための
システム図である。作業にあたつては、製版台１
上にレイアウトの位置情報を示す図面やラフにレ
イアウトされた原稿２をセツトし、デジタイザー
等の入力装置３を使用して一点毎に位置情報をコ
ンピユータ４のメモリに記憶させる。メモリされ
たレイアウト図情報は自動製図機５に出力され、
与えられた情報に基いて製図機５はフイルムをカ
ツテイングし、レイアウト図が印されたマスク６
を作成する。一方このマスク６を源にしてボール
ペン等にて白紙上にケイ線を描いて当り台紙７を
作成し、その位置情報に合せて透明台紙８上に写
植機で印刷された文字Ａを貼り込む作業が行われ
る。即ち、予め寸法や形状にアレンジを施こして
印刷された多数組の文字や図柄Ａの中から、作業
者がレイアウト図にマツチングする文字や図形を
選択し、当り台紙７上の透明台紙８にその都度手
作業で繁雑な位置調整を実行しながら貼り合せて
いた。その後更に写植貼り込みされた台紙８をカ
メラ９にセツトし、写真撮影して現像焼付けを行
ない、フイルム化された写植貼り込み版下とマス
ク６を重ね合わせて多重撮影し、印刷のための版
下１０を作成していた。

上記のように従来のグラフイツク版下の作製
は、特に文字や図形の写植貼り込みが手作業によ
つているため版下作製に非常に人手と時間を要し
て経済性が非常に悪いだけではなく、同じ文字配
置或いは図柄が望ましい場合でも、作業者の技術
レベルによつてグラフイツクのばらつきが生じ、
再現性が得られず、グラフイツクデザインが不安
定になることは避けられなかつた。

〈発明の目的〉 本発明は上記従来の版下等のパターン作図シス
テムの問題点に鑑みてなされたもので、特に写植
原稿の貼り込み作業をCAD／CAMシステムによ
り自動化して、グラフイツクデザインの作業能率
を著しく改善すると共に、精度の高いパターンを
迅速に作製し得るパターン自動作図システムを提
供する。

〈実施例〉 第２図は本発明による一実施例によるシステム
のブロツク図である。

本実施例におけるシステムは、入出力部１１、
作図制御のためのコンピユータ装置１２及び自動
製図機１３からなり、前記従来システムに比べて
特に写植貼り込み作業を自動化したものである。

図において、入出力部１１には表示手段として
グラフイツクデイスプレイ１４及びキヤラクタデ
イスプレイ１５が、入力手段としてタブレツト１
６及びキーボード１７が設けられ、これらの入出
力手段間は従来の情報処理装置と同様に、制御装
置であるコンピユータ１２を介して相互に接続さ
れ、文字、図形等のパターンを描くための情報の
入出力が実行される。

ここで本実施例におけるパターン自動作図シス
テムは、コンピユータ１２のメモリ部にグラフイ
ツクデザインのために必要な情報が予め収納され
る。

まずコンピユータ１２のメモリ部に収納するた
めに必要な情報を挙げ、第３図を用いてコンピユ
ータ１２のメモリ部及びその周辺要素を説明す
る。

グラフイツクデザインのために必要な情報とし
て、英文字、日本語等のタイプフエース及び各種
マーク等の図柄によるパターン情報がある。この
パターン情報は、文字情報については、ヘルベチ
カ、レギユラー等の書体が持つ特徴を表現するべ
く、予め各パターン毎にその特徴が分析され、ア
ングル、字高、基準点等がXY座標値データとし
て抽出される。抽出されたデータは、上記入出力
部に設けられたワークステーシヨン１８のタブレ
ツト１６から、グラフイツクデイスプレイ１４を
観察しながら入力され、コンピユータ本体のメモ
リ部に設定されたグラフイツクデータフアイル１
９に収納される。

尚上記パターンの特徴抽出にあたつては、情報
の単純化を図るために予め統一された大きさの基
準パターンについて分析が実行され、パターンの
大小に伴う変更は比例的に処理される。尚角度や
曲率等のデータについてはそのまま保持される。

上記グラフイツクデータフアイル１９のパター
ン情報は、各パターンの形状を示す情報のみであ
るため、次に各パターンを配置した場合に、最も
整合のとれたパターン配列を得るための相関位置
情報が形成される。即ち各パターンの特徴に基い
て、隣接する両パターンが最も整合のとれた位置
関係を得るための間隔がスペーシングデータとし
て、経験等から導き出され、上記ワークステーシ
ヨン１８から同様にメモリ部のスペーシングデー
タフアイル２０に収納される。上記スペーシング
データは例えば隣接するパターン間の最も近接す
る点間の距離が、書体毎及び文字の組み合せ毎に
情報として与えられ、上記統一された大きさに対
応するパターンについてデータが形成される。

続いてグラフイツクデザイン作業の効率化を図
るために、複数個の文字や図形を配列してなる語
句や図形のうち使用頻度の高いものはワードパタ
ーンとして予めワークステーシヨンで作成され、
作成されたワード情報はメモリ部のパターンライ
ブラリイ２１に登録される。パターンライブラリ
イ２１への登録のための情報作成は、特に語句、
数字、図形配列からなるワード情報については、
上記グラフイツクデータフアイル１９から読出さ
れた各文字に対して、隣接する文字との間隔がス
ペーシングデータフアイル２０から読出され、隣
接文字の組み合せに個有の間隔を持つワードパタ
ーンが自動的にレイアウトされ、デイスプレイに
表示される。デイスプレイ上に現出されたワード
パターンがパターンライブラリイ２１に登録され
る。尚パターンライブラリイ２１への登録は、使
用時の操作性を考慮して頻度順、製品毎或いはア
ルフアベツト順等に登録される。また各ワード情
報にナンバーを付して検索リスト２２を作成する
等の工夫を加えることによつて読出し作業を容易
にすることができる。

尚メモリ部には作図システムを稼動させる制御
装置として必要な、従来装置と同様の操作プログ
ラム等が収納されると共に、更には必要に応じて
印刷条件、例えばスクリーン印刷、オフセツト印
刷等に適したカツテイング等の版下作成条件を与
えるための加工情報がプロツトデータフアイル２
３に登録される。上記各フアイルを備えたパター
ン作図システムにおいて、複数の文字、図形等が
配置されてなる所望のワードパターンを持つ版下
を作成する手順を次に説明する。

ワークステーシヨンのキー入力１７及びキヤラ
クタデイスプレイ１５と作業者との対話によつ
て、ラフレイアウト構想に従い所望ワードリスト
が持つ、例えば先頭文字情報を利用して、パター
ンライブラリイ２１に登録されたワードパターン
がデイスプレイ上に読出される。キー入力１７及
びタブレツト１６から大きさ、配置角度、位置情
報を入力し、グラフイツクデイスプレイ１４上に
版下のための原図パターンを形成する。既にパタ
ーンライブラリイ２１に登録されているワードパ
ターンは、上述の作業によつて作成されたもので
あるため、読出し操作によつて直ちにワードを構
成し得るが、未登録のワード等については、登録
と同様の操作によりグラフイツクデイスプレイ１
４上に原図パターンを形成することができる。

形成された原図パターンは、オンライン結合さ
れた自動製図機１３に供給するため一旦デイスク
或いは磁気テープ等のメモリ手段に書込まれる。
原図パターンが記録されたメモリ手段が製図機を
制御するコンピユータのメモリデータとしてセツ
トされ、該メモリから読出されたデータに基いて
製図機のカツタが作動し、パターンデータに対応
する図が製版フイルム２４に自動的に形成され、
印刷のための版下が作成される。

尚自動製図機を制御するためのコンピユータ
が、入出力と一体のコンピユータで兼用し得る場
合は原図パターンを一旦メモリ手段に写し変える
必要はなく、オンライン処理し得る。前記実施例
は版下作製を挙げて説明したが、機械設計製図や
電気回路プリント基板にも適用することができ
る。

〈効果〉 以上本発明によれば、少なくとも文字、数字図
形等のパターン情報及び各パターン情報の組合せ
に個有の各隣接相互間の間隙情報を予め記憶させ
ることにより、版下作成等のグラフイツクデザイ
ンに際して、メモリ内容を読出すことによつて各
パターンの特徴に基いて、隣接する両パターンが
最も整合のとれたパターン配列をもつて簡単に作
図することが出来、作業が簡略化され、時間が著
しく短縮されると共に、標準化された高品質のパ
ターンを得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来システムの概要を示す図、第２図
は本発明による一実施例のシステムを示す図、第
３図は同実施例の要部を詳細に示すブロツク図で
ある。 １２；コンピユータ、１３；製図機、１４，１
５；デイスプレイ、１６；タブレツト、１７；キ
ー入力、１９；グラフイツクデータフアイル、２
０；スペーシングデータフアイル、２１；パター
ンライブラリイ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 作図される複数のパターンを各パターン毎に
   形状情報として予め収納するグラフイツクデータ
   フアイルメモリと、 上記各パターンの組合せに個有の各隣接相互間
   の間隔情報を予め収納するスペーシングデータフ
   アイルメモリと、 上記各メモリ部から読出されたパターンの複数
   個の組合せによつて形成されたワード情報を収納
   するパターンライブラリメモリと を少なくとも備えてなる制御装置と、 上記制御装置の各メモリ部に書き込み或いは読
   出し情報を入力する入力手段と、 操作手順或いは作図パターンが表示される表示
   手段と からなることを特徴とするパターン自動作図シス
   テム。