JPH0157346B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、二成分系現像剤を使用する電子写真
複写機のトナー回収装置に係り、特にトナーボツ
クス内に回収されたトナーを滞溜させること無く
現像剤撹拌槽へ供給する技術に関するものであ
る。

従来技術 電子写真プロセスによる複写方法は、先ず、暗
所に於いて、導電性支持体上に光導電性絶縁体フ
イルムを付した感光体表面に均一な電荷を付与
し、次いで、複写すべき原稿像を感光体表面に投
影して静電像を形成せしめ、この静電像にトナー
を吸着させてトナー画像を得、これを紙に転写
し、定着を行うものである。

ところで、感光体上のトナーは、用紙に100％
転写される訳では無いから、残留トナーをクリー
ニングして除去しなければ、次の複写工程で良質
の画像が得られなくなる。

そのためのクリーニング手段として、ブラシを
用いたものがある。このブラシ・クリーニング装
置では、回転する感光体ドラム表面に回転ブラシ
を接触させ、残留トナーをブラシで掻き取り、空
気流に乗せて引出している。引出されたトナー
は、サイクロンフイルター集塵装置０１（第１図
参照）に捕集され、その下部に配設された複数の
ブレード０３を有するロータリーバルブ０２の回
転によつて順次取出され、スクリユー式搬送体で
あるオーガー（auger）０４によつて連続的に現
像器のトナーボツクス０５へ排出、回収される。

然るに、オーガー０４の排出口０４ａをトナー
ボツクス０５のどの位置に配置するかによつて問
題がある。

即ち、従来装置では、排出口０４ａをトナーボ
ツクス０５の中央部（第２図参照）乃至は側壁０
５ａに寄せて配置していた。中央部に配置してい
た理由は、回収トナーをニユートナーの表層に対
して均等に散布せしめんがためであり、側壁０５
ａに寄せていた理由は、トナーボツクス０５内の
トナーＴがトナー供給ロール（以下デイスペン
ス・ロールと称する）０６の回転（矢印方向）に
より、側壁０５ａの下端側から現像剤撹拌槽内へ
排出されるため、その排出位置に近い方が、回収
トナーをスムーズに排出し得るものと考えていた
からである。

ところが、トナーボツクス０５内のトナーＴの
挙動を子細に観察すると、デイスペンスロール０
６の回転方向に位置する側壁０５ａと対向する側
壁０５ｂ側に偏して第２図の様にトナーＴが沈下
することが判る。これは、側壁０５ｂ側でデイス
ペンスロール０６と接触するトナーＴが、デイス
ペンスロール０６の回転に付随して移動し、優先
的に現像剤撹拌槽内へ排出されるからである。従
つて、回収トナーの排出がスムーズに行われず、
表層部に滞溜し、或る時点で、回収トナーが集中
的に現像剤撹拌槽内へ排出される。

斯くして、現像剤中に逆極性の回収トナーが増
え、ニユー・トナーの比率が低下すると、現像
時、感光体表面に対する“地肌かぶり”現象、即
ち静電潜像部以外の地肌部分に対してトナーが付
着する現像が生じ、良質のコピーが得られなくな
る。しかも、“地肌かぶり”現像によつて、クリ
ーニング装置で回収されるトナー量が増え、前記
現像は更に加速される。

発明の目的 本発明は斯かる技術的背景の下に案出されたも
のであり、その目的とする処は、トナーボツクス
に回収したトナーを滞溜させることなく、スムー
ズに現像剤撹拌槽内へ排出させる点にある。

発明の構成 本発明のトナー回収装置は、感光体表面上に残
留したトナーをクリーニング装置でクリーニング
してトナーボツクスに回収するための回収搬送手
段の排出口を、トナーボツクス底部のデイスペン
スロールの回転方向に位置するトナーボツクスの
側壁と対向する側壁に寄せたことを特徴としてい
る。

斯かる構成により、回収搬送手段の排出口から
トナーボツクス内に給送された回収トナーは、滞
溜することなく、ニユー・トナーと混合されなが
らスムーズに現像剤撹拌槽内に排出される。

実施例 以下、本発明の一実施例を第３図、第４図に則
して説明する。

電子写真複写機に於ける感光体ドラム１の周囲
には、通常のレイアウトで、帯電器、露光器、現
像器１０、転写器、クリーニング装置２が配設さ
れている。感光体ドラム１上のトナー像は、転写
工程で用紙に転写されるが、転写は100％行われ
る訳ではなく、転写後の感光体表面には、残留ト
ナーが付着している。この残留トナーは、クリー
ニング装置２によつて除去される。

クリーニング装置２に於いて、ブラシロール３
で掻き取られた残留トナーは、クリーナー・ダク
ト４、接続ダクト５を通じて空気流と共にサイク
ロンフイルター集塵装置６へ搬送される。同集塵
装置６に於いて、トナーは空気流から分離され、
下方へ沈降する。斯くして、サイクロンフイルタ
ー集塵装置６の下部に沈積した回収トナーは、第
１図図示の装置と同様に、ロータリーバルブ７の
回転によつて取出され、オーガー８によつて、現
像器１０のトナーボツクス１１に排出される。

オーガー８の排出口８ａは、トナーボツクス１
１の側壁１１ａに近接して設けられており、この
側壁１１ａは、トナーボツクス１１底部に配設さ
れたデイスペンスロール１２の回転方向（矢印Ａ
方向）に位置する側壁１１ｂと対向する（第４図
参照）。

而して、トナーボツクス１１内のトナーは、デ
イスペンスロール１２の回転に従つて、現像剤撹
拌槽１３内に排出され、ブレンダー１４の回転に
よつて磁性キヤリヤと共に撹拌、混合される。キ
ヤリヤとトナーが適正比率で混合された現像剤
は、パドルホイール１５の回転によつて磁気ロー
ル１６側へ供給され、更に感光体ドラム１上の静
電潜像部へ運ばれる。

然るに、デイスペンスロール１２が第４図の矢
印Ａ方向に回転するときは、側壁１１ａの下端部
寄りの位置ｐでデイスペンスロール１２に接する
トナーＴが、同ロール１２に付随して、側壁１１
ｂの下端部側へ運ばれ、現像剤撹拌槽１３側へ排
出されるため、回収トナーは、排出口８ａから排
出された後、ニユー・トナーと混ざり合いつつ、
矢印Ｂの様にスムーズに下方へ流れる。故に、ト
ナーボツクス１１内で回収トナーが滞溜すること
は無く、現像剤中の回収トナー量の変動が可及的
に低減化され、常時“地肌かぶり”の無い安定し
た画像が得られる。

なお、本実施例は磁気ブラシ現像器について説
明したが、カスケード現像器に対しても本発明を
適用し得ることは勿論である。

発明の効果 以上の説明から明らかな様に、本発明では、感
光体表面上に残留したトナーをクリーニング装置
でクリーニングしてトナーボツクスに回収するた
めの回収搬送手段の排出口を、トナーボツクス底
部のデイスペンスロールの回転方向に位置するト
ナーボツクスの側壁と対向する側壁に寄せたの
で、回収トナーは滞溜することなくニユー・トナ
ーと混合されながらスムーズに、現像剤撹拌槽内
に排出される。故に、現像剤中の回収トナー混合
率の変動が少なく、常に安定した良質の画像が得
られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は公知に係る残留トナー回収装置の要部
説明図、第２図は同残留トナー回収装置のトナー
ボツクスに対する接続関係を示す説明図、第３図
は本発明の一実施例に係るトナー回収装置を備え
た電子写真複写機の要部概略説明図、第４図は同
要部拡大図である。 １……感光体ドラム、２……クリーニング装
置、３……ブラシロール、４……クリーナー・ダ
クト、５……接続ダクト、６……サイクロンフイ
ルター集塵装置、７……ロータリーバルブ、８…
…オーガー、１０……現像器、１１……トナーボ
ツクス、１２……デイスペンスロール、１３……
現像剤撹拌槽、１４……ブレンダー、１５……パ
ドルホイール、１６……磁気ロール。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 感光体表面上に残留したトナーをクリーニン
   グ装置でクリーニングして、回収搬送手段を以つ
   てトナーボツクスに回収し、トナーボツクス底部
   のトナー供給ロールの回転によつて、トナーボツ
   クス内のニユー・トナーと共に現像剤撹拌槽内に
   供給するタイプの現像器を備えた電子写真複写機
   に於いて、前記回収搬送手段の排出口を、前記ト
   ナー供給ロールの回転方向に位置する前記トナー
   ボツクスの側壁と対向する側壁に寄せたことを特
   徴とするトナー回収装置。