JPH0153971B2 - - Google Patents

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JPH0153971B2
JPH0153971B2 JP3092583A JP3092583A JPH0153971B2 JP H0153971 B2 JPH0153971 B2 JP H0153971B2 JP 3092583 A JP3092583 A JP 3092583A JP 3092583 A JP3092583 A JP 3092583A JP H0153971 B2 JPH0153971 B2 JP H0153971B2
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JP
Japan
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phenol
melamine
resin
formaldehyde
heat resistance
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JP3092583A
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Inventor
Takeshi Yoshida
Akira Toko
Akinobu Kusuhara
Naoji Takeda
Tetsuro Tomita
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Publication date
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    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/03Use of materials for the substrate
    • H05K1/0313Organic insulating material
    • H05K1/032Organic insulating material consisting of one material
    • H05K1/0326Organic insulating material consisting of one material containing O

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  • Laminated Bodies (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Phenolic Resins Or Amino Resins (AREA)
  • Reinforced Plastic Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、難燃性の優れた熱硬化性樹脂積層板
を製造する方法に関するものであり、詳しくはフ
エノールとフオルムアルデヒドを反応したあと、
更にメラミンとフオルムアルデヒドを添加して反
応したフエノール変性メラミン樹脂系合成樹脂用
難燃剤を配合してなる熱硬化性樹脂組成物を、積
層板用繊維素系基材に含浸し、乾燥後加熱加圧す
る事を特徴とする積層板の製造方法に関するもの
である。 その目的とするところは、従来公知の合成樹脂
用難燃剤を配合した積層板に見られる難燃性が高
い積層板は耐熱性が低くかつたり、耐熱性が高い
積層板は難燃性が低くかつたりするものが多いの
に対し、難燃性と耐熱性が共に高く、しかも電気
的特性も優れた熱硬化性樹脂積層板を製造する方
法に関するものである。 石油化学の著しい発展により、これから誘導さ
れる合成樹脂の生産量は膨大なものとなつてきた
が、合成樹脂はその優れた特性を巧みに利用する
ことにより広い範囲に使用され、今後もますます
その用途は広められようとしているが、合成樹脂
は燃え易いという欠点のため厳しい規制がなされ
る様になつてきた。本明細書記載のUL規格もそ
の1つである。ULとは米国アンダーラスター
ス・ラポラトリーズ・インコーポレーテツドとい
う公衆安全機関であり、その第94号にプラスチツ
ク材料の燃焼性規格(UL−94)がある。同規格
に定められた難燃性の評価は、難燃性の程度に応
じ、94V−0、94V−1、94V−2、94HBの順
で格付けされている。試験方法は、所定寸法の試
験片を5片用意し、該試験片の上端をクランプで
止めて試験片を垂直にセツトし、下端に所定の長
さのバーナ炎を10秒間あててはなし、試験片の燃
焼時間を測定する。消火したら直ちに再び10秒間
炎をあててはなし、燃焼時間を測定する。5片の
試験の燃焼時間の合計をTとし、最大値をMとす
ると、Tが50秒以下、Mが10秒以下でクランプま
で燃えず、炎のついた溶融物が落下し所定下の木
綿に着火しなければUL94V−0。Tが250秒以
下、Mが30秒以下で、その他はV−0と同様な条
件を満せばUL94V−1。T及びMがV−1と同
様な条件で炎のついた溶融物が落下し木綿に着火
すればUL94V−2。V−0、V−1、V−2に
不合格なものは水平燃焼試験を行ない、所定の標
線前で消火すればUL−94HBと評価する。世の
中の動向として難燃性に対する要求は年毎に厳し
くなり、現時点に於いては大半のものがUL94V
−0を要求するようになつてきた。これに対し合
成樹脂の難燃化は、ハロゲン化合物、リン化合
物、窒素化合物あるいは金属酸化物などの組合せ
による相乗効果によりなされてきたが、合成樹脂
に難燃性を添加すれば難燃性は向上するが、逆に
耐熱性、機械的性質あるいは電気的性質などの諸
特性が低下するのが必定であつた。そのためこれ
らの特性の低下を極力抑えた難燃化方法及び難燃
化された熱硬化性樹脂積層板が強く要求される様
になつてきた。 従来より難燃効果が大きく、価格が安いメラミ
ン系樹脂は難燃剤の窒素成分として不可欠のもの
とされて種々改良が行なわれてきた。本発明もま
たその1つであり、メラミン樹脂をフエノール変
性することにより、従来にはない優れた難燃剤を
開発し、これにより難燃性の優れた熱硬化性樹脂
積層板を開発したものである。 従来よりフエノール変性メラミン樹脂というも
のは公知である。たとえば特開昭53−56291号公
報では、フエノール類にアルデヒドを加えて反応
させたのち、さらにメラミンを添加して反応せし
めたフエノール変性メラミン樹脂が提案されてい
る。該公報の目的はフエノールに基因する変色の
しやすさをメラミンを添加することによつて防止
し、メラミンに基因する加工性の悪さをフエノー
ルを添加することによつて改良するというもので
ある。しかしながら該公報中難燃性及び耐熱性に
ついては一言の言及もなく、また該公報の方法に
より何のコントロールも行なわずに製造したフエ
ノール変性メラミン樹脂では、我々の目的とする
難燃性、耐熱性、電気特性がよい熱硬化性樹脂積
層板の製造は不可能である。 次に、特開昭56−16515号公報では、レゾール
型フエノール樹脂の生成前にメラミンを添加した
反応した熱硬化性樹脂ワニスが提案されており、
その目的とするところは難燃性、耐トラツキング
性、電気絶縁抵抗性、速硬化性を向上させる事に
あり、メラミン量はフエノール1モルに対して
0.05〜0.3モルでなければならないとしている。
その理由は該公報中に記載されている通り、メラ
ミンのが0.05モル未満では難燃性、耐トラツキン
グ性、電気絶縁抵抗性、速硬化性が不充分で、
0.3モルをこえると貯蔵安定性が悪くなるためで
あるとしている。しかしながら我々の発明はフエ
ノール1モルに対してメラミン0.4モル以上を使
用して、貯蔵安定性が良く、難燃性がよく、電気
特性がよく、しかも該公報中には一言の言及もな
い耐熱性をも優れたフエノール変性メラミン樹脂
を用いて積層板の製造方法を開発したものであ
る。次に特開昭56−109242号公報では、難燃性の
樹脂組成物の一成分としてメラミン変性フエノー
ル−ホルムアルデヒド樹脂を使用することが提案
されている。ところが、フエノール樹脂をメラミ
ン類で変性したことによるハンダ耐熱性の低下は
さける事ができず、そのため酸アミド化合物を混
合することにより解決したと該公報中に記載して
ある。同じ様に特開昭50−85648号公報でも難燃
性の樹脂組成物の一成分としてメラミンを含有す
るフエノール系樹脂を使用することが提案されて
いるが、トリフエニルフオスフエートを添加する
ことにより、トリフエニルフオスフエートの優れ
た熱安定性可塑化能から耐水性、耐熱性、電気性
能を低下することなく強靭なフエノール系樹脂組
成物を得ることができると該公報中に記載してあ
る。即ち、フエノール変性メラミン樹脂により難
燃性は賦与することができるが、耐熱性の低下を
ひきおこし、これの解決の為に第3添加物が必要
であるとしている。しかしながら本発明は正にこ
の点にあり、第3添加物を使用する事なくこの問
題を解決したものである。即ち、フエノール変性
メラミン樹脂の製造方法を詳細に検討することに
より、難燃性と耐熱性が共に優れ、電気特性も良
く、貯蔵安定性の良いフエノール変性メラミン樹
脂系難燃剤を開発し、これにより難燃性の優れた
熱硬化性樹脂積層板を開発したものである。 本発明者らは、合成樹脂が優れた機械的特性、
電気的特性、耐熱性、耐水性、耐薬品性、成形
性、加工性などを有するにも拘らず優れた難燃剤
が無い為にその発展性が著しく阻害されている事
に着目し、従来公知の難燃剤を使用した積層板の
諸欠点を除く方法につき鋭意研究の結果、本発明
を完成するに至つたものである。 即ち本発明の利点はメラミン含有量が多い為に
難燃性が良く、フエノール変性しかつその縮合度
及びメチロール化度をコントロールしている為に
耐熱性が優れている点である。メラミンそのもの
はトリアジン環を有し耐熱性が良いが、メチロー
ル化したものは硬化時に多量のガスを発生し半田
耐熱性が低い。ところがフエノール変性するとガ
スの発生が著しく少なくなり、半田耐熱性が向上
する。 本発明のもう1つの利点は、用いるフエノール
変性メラミン樹脂をエーテルを化せずに、縮合度
をコントロールすることにより貯蔵安定性を改良
したことである。一般にメラミン系樹脂の貯蔵安
定性は悪く、エーテル化することにより改良する
方法がとられているが、加熱硬化時にこのエーテ
ルが分解しガスとなり耐熱性を低下させるもとと
なる。本発明者等は、貯蔵安定性の悪化原因が、
メラミンの充分な反応による折出及び縮合度の行
きすぎによる溶解度の低下による事をつきとめ、
反応のコントロールにより、耐熱性を低下させる
事なく貯蔵安定性を改良したことである。 本発明の更にもう1つの利点は、フエノール変
性メラミン樹脂がメタノール溶解性、水溶解性を
有しているために基材に対する含浸性、なじみ性
がよく、このため樹脂が基材に十分にゆきわたる
ため電気特性、難燃性などが優れていることであ
る。また本発明に用いるフエノール変性メラミン
樹脂は、上述の通り基材に対する含浸性、なじみ
性がよい為に、基材の処理剤として使用すること
もできる。 本発明は、フエノール1モルに対してフオルム
アルデヒド1〜10モルを添加して水溶解率20〜
500%まで反応したあと、更にメラミン0.4〜1.9
モルとフオルムアルデヒドを、フエノールとフオ
ルムアルデヒドとの反応で未反応として残つたフ
オルムアルデヒドを加算した全フオルムアルデヒ
ドがメラミン1モルに対して2.0〜4.5モルになる
ように添加して、メタノール溶解率100〜2000%
まで反応したフエノール変性メラミン樹脂よりな
る合成樹脂用難燃剤を用いた熱硬化性樹脂積層板
の製造方法である。 本発明におけるフエノールとしては、フエノー
ル、クレゾール、キシレノール、ブチルフエノー
ル、オクチルフエノール、ノニルフエノールなど
が、またメラミンとしては、メラミン、ベンゾグ
アナミン、アセトグアナミン、ホルムグアナミン
などが、またフオルムアルデヒドとしては、フオ
ルムアルデヒド、パラホルム、ホルマリン、アセ
トアルデヒドなどがあげられる。 本発明におけるフエノールとフオルムアルデヒ
ドを反応させる方法は、フエノールとフエノール
1モルに対してフオルムアルデヒド1〜10モルに
相当するフオルムアルデヒドとを反応器に仕込ん
だあと、触媒を添加し、例えば60〜100℃の温度
で0.5〜4.5時間撹拌し反応させ、水溶解率20〜
500%に達するまで縮合させる。 触媒としてはアミン系のもの、たとえばエチル
アミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、トリ
メチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノー
ルアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレン
テトラミン、ジエチルアミノプロピルアミン、ベ
ンジルジメチルアミン、トリス(ジメチルアミノ
メチル)フエノール、メタフエニレンジアミン、
ジアミノジフエニルメタン、ジアミノジフエニル
スルホン、ジシアンジアミド、三ふつ化ほう素・
モノエチルアミン、メタンジアミン、キシレンジ
アミン、エチルメチルイミダゾール、1.8−ジア
ザ−ビシクロ−(5,4,0)ウンデセン−7な
どが挙げられるが特に限定するものではない。 フエノール1モルに対するフオルムアルデヒド
の添加量が1モルより少ないと、未反応で残るフ
エノールが多くなり歩留まりが悪く、またメチロ
ール基が少ないために硬化性が悪く、樹脂として
の特性が発揮されない。フエノール1モルに対す
るフオルムアルデヒドの添加量が10モルより多い
と、反応の進行が著しく速く、目標特性にコント
ロールすることが困難となる。 水溶解率が500%より大きいと、縮合度が小さ
くて樹脂としての特性が発揮されない。水溶解率
が20%より小さいと、縮合度が大きすぎて樹脂の
貯蔵安定性が悪く、また基材に対する含浸性、な
じみ性が小さくなつて電気特性などが低下する。
(ここにいう水溶解率また後述するメタノール溶
解率とは、検体Amlに水またはメタノールを添加
していつて、検体の溶解液が白濁するまでに、水
またはメタノールがBml必要であつた場合、式
B/A×100=C(%)におけるC%を溶解率とい う。) 次にフエノールとフオルムアルデヒドを反応し
たあと、更にメラミンとフオルムアルデヒドを添
加して反応させる方法は、フエノール1モルに対
して0.4〜1.9モルのメラミンと、メラミン1モル
に対してフエノールとフオルムアルデヒドとの反
応で未反応として残つたフオルムアルデヒドを加
算して2.0〜4.5モルに相当するフオルムアルデヒ
ドを、上記反応釜に仕込み、例えば50〜80℃の温
度で1.5〜5.0時間撹拌し反応させ、メタノール溶
解率100〜2000%に達するまで縮合させる。 フエノール1モルに対するメラミンの添加量が
0.4モルより少ないと、樹脂中の窒素分が小さく
なり難燃性が発揮されない。フエノール1モルに
対するメラミンの添加量が1.9モルより多くなる
と、加熱硬化時のガス発生量が多くなり、半田耐
熱性が低下する。 メラミン1モルに対するフオルムアルデヒドの
添加量が2.0モルより少ないと、十分な樹脂化が
なされないために他の樹脂成分との相溶性が悪
く、また未反応で残るメラミンが多くなり、これ
が経時と共に折出し、樹脂の貯蔵安定性を低下せ
しめる。メラミン1モルに対するフオルムアルデ
ヒドの添加量が4.5モルより多くなると、メチロ
ール基量が多くなり、加熱硬化時のガス発生量が
多くなり、半田耐熱性が低下し、また樹脂の極性
が強くなりすぎて他の樹脂成分との相溶性が悪く
なり、貯蔵安定性が低下する。 メタノール溶解率が2000%より大きいと、未反
応または未反応に近い低メチロール化度のメラミ
ンが多く残存し、これが経時と共に折出し、樹脂
の貯蔵安定性を低下せしめる。メタノール溶解率
が100%より小さいと、縮合度が大きすぎて樹脂
の貯蔵安定性が悪く、また基材に対する含浸性、
なじみ性が小さくなつて電気特性などが低下す
る。 本発明における熱硬化性樹脂とは、フエノール
樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ユリヤ樹
脂、ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹
脂、ポリブタジエン樹脂、ポリウレタン樹脂、ア
ルキツド樹脂などの加熱により硬化する樹脂類で
ある。また本発明になる難燃剤を配合してなる熱
硬化性樹脂組成物には、必要に応じて他の公知の
難燃剤、例えば窒素系化合物、燐系化合物、ハロ
ゲン系化合物を併用してもよく、また必に応じて
酸化アンチモン、酸化モリブデン、酸化スズの様
な難燃助剤として従来から使用されている化合物
を併用することもできる。さらに必要に応じて公
知の可塑剤、硬化剤、硬化促進剤、表面処理剤、
界面活性剤、保護コロイド、熱安定剤、光安定
剤、着色剤、充填材、滑剤、溶剤、水等の添加物
を添加することができる。 本発明における積層板用基材とは、各種セルロ
ーズ系繊維よりなる紙や布あるいは、これに更に
合成繊維、ガラス繊維や鉱物繊維などを併用して
なる紙、布、シート、マツト、不織布などであ
る。またこれらの基材を予め樹脂で処理したもの
も用いることができる。 本発明によつて得られる新しい難燃剤を配合し
てなる熱硬化性樹脂組成物を積層板用基材に含浸
し、乾燥後加熱加圧することによつて得られる積
層板は、優れた耐熱性と耐熱性を有し、しかも機
械的特性、加工性も良好な優れた積層板であつ
た。 以下実験例にて本発明を詳細に説明する。 実験例 1 フエノール1モルとホルマリン(37%フオルム
アルデヒド水溶液)0.8〜10.5モルを撹拌器、冷
却管、温度計及び仕込口を備えた四ツ口フラスコ
に入れ撹拌する。触媒としてトリエタノールアミ
ンをフエノールとホルマリンの合計量の0.5%分
投し徐々に加熱を開始する。30分から40分をかけ
て100℃にしたあと、この温度で水溶解率が15〜
510%になるまで反応続ける。水溶解率が目標値
に到達したら冷却し、未反応フオルムアルデヒド
量を測定する。次にメラミン1.1モルとホルマリ
ンを、上記未反応フオルムアルデヒド量を加算し
た全フオルムアルデヒド量が、メラミン1モルに
対し3.3モルになるように投入し、徐々に加熱を
開始する。20分から30分かけて80℃にしたあと、
この温度でメタノール溶解率が825%前後になる
まで反応を続ける。メタノール溶解率が目標値に
到達したら冷却し、全仕込量の10%のメタノール
を反応停止剤として投入し反応を終了する。生成
したフエノール変性メラミン樹脂は低粘度の黄褐
色透明溶液状の難燃剤である。 本難燃剤を、積層板用油変性フエノール樹脂
100部(固形分重量)に対し20部添加し、更にク
レジルジフエニルフオスフエート20部、2,2−
ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロムフエニ
ル)プロパン25部及び低分子量多メチロールフエ
ノール樹脂10部を混合して樹脂組成物を作つた。
この組成物に積層板用クラフト紙を浸漬して含浸
せしめ、150℃で乾燥してBステージの樹脂分52
%、揮発分1.5%のブリブレグを得た。このブリ
ブレグを8枚積層し、片面に35μ厚の接着剤付き
銅箔を重ねてプレスにセツトし、170℃で90分間
加熱加圧し、1.6mm厚の銅張積層板を得た。難燃
剤及び積層板の特性を第1表に示した。第1表に
示す様に、フエノール1モルに対するフオルムア
ルデヒドの添加量が1〜10モルで、水溶解率が20
〜500%の難燃剤は貯蔵安定性よく、また本難燃
剤を配合した積層板はUL−94V−0に合格する
優れた難燃性積層板であり、半田耐熱性も絶縁抵
抗も優れたものであつた。
【表】 〃 〃
しない ○
これに対し、フエノール1モルに対するフオル
ムアルデヒドの添加量が0.8モル(No.11)と少な
いものは、未反応フエノールが多く、硬化性も劣
る為に樹脂本の優れた電気特性が発揮されず、半
田耐熱性も低かつた。また反応にフオルムアルデ
ヒドの添加量が10.5モル(No.19)と多いものは、
反応のコントロールが出来ず難燃剤とすることが
出来なかつた。また水溶解率が15%(No.13)と小
さいものは、樹脂の縮合が進みすぎた為に室温で
も溶解度が急速に小さくなる為、貯蔵安定性が悪
く、かつ分子が大きい為に基材に対する含浸性、
なじみ性が悪く、難燃性や絶縁抵抗が悪くなつて
しまつた。また一方水溶解率が510%(No.17)と
大きいものは、樹脂の反応が不充分で樹脂本来の
優れた電気特性が発揮されず。半田耐熱性も低か
つた。 実験例 2 実験例1に於いて、フエノール1モルに対する
ホルマリンの添加量を4.6モルとし、水溶解率が
290%になるまで反応した。この時の未反応フオ
ルムアルデヒドは12.1%であつた。 次にメラミン0.3〜2.0モルとホルマリンを全フ
オルムアルデヒド量がメラミン1モルに対し3.3
モルになるように投入し、メタノール溶解率が
825%前後になるまで反応した。 以下実験例1と同様な配合及び試験を行ない、
第2表に示す結果を得た。第2表に示す様に、メ
ラミン添加量が0.4〜1.9モルの難燃剤は貯蔵安定
性がよく、また本難燃剤を配合した積層板は、
UL−94・V−0に合格する優れた難燃性積層板
であり、半田耐熱性も絶縁抵抗も優れたものであ
つた。
【表】 〃 〃
しない ○
これに対しフエノール1モルに対するメラミン
添加量が0.4モルより少ないもの(No.21、No.22)
は、樹脂中の窒素含有量が少ない為に難燃性が不
充分である。また反対に1.9モルより多いもの
(No.28、No.29)は、相対的にフエノール樹脂が少
なくなること、ガス発生量が多いことの為に半田
耐熱性が低く、貯蔵安定性も良くなかつた。 実験例 3 実験例1に於いて、フエノール1モルに対する
ホルマリンの添加量を4.6モルとし、水溶解率が
290%になるまで反応した。この時の未反応フオ
ルムアルデヒドは12.1%であつた。 次にメラミン1.1モルとホルマリンを、全フオ
ルムアルデヒド量がメラミン1モルに対し1.8〜
5.0モルになるように投入し、メタノール溶解率
が90〜2100%になるまで反応した。 以下実験例1と同様な配合及び試験を行ない、
第3表に示す結果を得た。第3表に示す様に、全
フオルムアルデヒド量が2.0〜4.5モルで、メタノ
ール溶解率が100〜2000%の難燃剤は貯蔵安定性
がよく、また本難燃剤を配合した積層板はUL−
94・V−0に合格する優れた難燃性積層板であ
り、半田耐熱性も絶縁抵抗も優れたものであつ
た。
【表】 〃 〃
しない ○
これに対し全フオルムアルデヒド量が1.8モル
((No.31)と少ないものは、十分な樹脂化がなされ
ない為に絶縁抵抗が低く、また未反応で残るメラ
ミンが多くなり、貯蔵安定性が悪かつた。また反
対に5.0モル(No.39)と多いものは、ガス発生量
が多くて半田耐熱性が低く、極性が強くなりすぎ
て他成分との相溶性が悪くなり、貯蔵安定性が悪
かつた。またメタノール溶解度が90%(No.33)と
小さいものは、樹脂の縮合が進みすぎた為に室温
でも溶解度が急速に小さくなる為、貯蔵安定性が
悪く、かつ分子が大きい為に基材に対する含浸
性、なじみ性が悪く、難燃性や絶縁抵抗が悪くな
つてしまつた。また一方メタノール溶解率が2100
%(No.37)と大きいものは、未反応または未反応
に近い低メチロール化度のメラミンが多く残存
し、これが経時と共に折出し、樹脂の貯蔵安定性
を低下せしめた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 フエノール1モルに対してフオルムアルデヒ
    ド1〜10モルを添加して水溶解率20〜500%まで
    反応したあと、更にメラミン0.4〜1.9モルとフオ
    ルムアルデヒドを、フエノールとフオルムアルデ
    ヒドとの反応で未反応として残つたフオルムアル
    デヒドを加算した全フオルムアルデヒドが、メラ
    ミン1モルに対して2.0〜4.5モルになるように添
    加して、メタノール溶解率100〜2000%まで反応
    したフエノール変性メラミン樹脂よりなる合成樹
    脂用難燃剤を配合してなる熱硬化性樹脂組成物
    を、積層板用繊維素系基材に含浸し、乾燥後加熱
    加圧する事を特徴とする積層板の製造方法。
JP3092583A 1983-02-28 1983-02-28 積層板の製造方法 Granted JPS59157126A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008013773A (ja) * 2007-08-09 2008-01-24 Hitachi Chem Co Ltd 難燃性非ハロゲンエポキシ樹脂組成物、それを用いたプリプレグ及び電気配線板用積層板
JP2007302904A (ja) * 2007-08-09 2007-11-22 Hitachi Chem Co Ltd 難燃性非ハロゲンエポキシ樹脂組成物、それを用いたプリプレグ及び電気配線板用積層板

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