JPH0153516B2 - - Google Patents
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- JPH0153516B2 JPH0153516B2 JP12075281A JP12075281A JPH0153516B2 JP H0153516 B2 JPH0153516 B2 JP H0153516B2 JP 12075281 A JP12075281 A JP 12075281A JP 12075281 A JP12075281 A JP 12075281A JP H0153516 B2 JPH0153516 B2 JP H0153516B2
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- adhesive
- piezoelectric
- pzt
- cutting
- composite
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Links
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Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H10—SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H10N—ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H10N30/00—Piezoelectric or electrostrictive devices
- H10N30/01—Manufacture or treatment
- H10N30/09—Forming piezoelectric or electrostrictive materials
- H10N30/092—Forming composite materials
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Composite Materials (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Manufacturing & Machinery (AREA)
- Transducers For Ultrasonic Waves (AREA)
- Piezo-Electric Or Mechanical Vibrators, Or Delay Or Filter Circuits (AREA)
Description
本発明は、圧電体と有機物を複合させた圧電材
料の製造法に関するものである。圧電体を超音波
変換器、特に人体を対象とした医用超音波変換器
に応用する場合、電気と超音波の変換効率すなわ
ち電気機械結合係数が大きいのみならず、軟くて
音響インピーダンスの小さい材料が望ましい。し
かし、PZTセラミツクスなど電気機械結合係数
の大きい無機材料は硬くて音響インピーダンスが
高く、人体とのマツチングが悪い。また、有機物
のように軟いものは、圧電性がないか、あるいは
あつても電気機械結合係数が小さいという欠点が
ある。このように両者の条件を満足する材料は現
在のところ存在しない。そこで、PZTのような
無機材料と有機材料を複合させ、それぞれの特長
を同時にもつ複合材料を作ろうという試みが盛ん
に行なわれるようになつてきた。その先駆的な試
みは米国のニユーハムによつてなされ、例えばマ
テリアル・リサーチ・ブリテン誌13巻525〜536頁
にその有用性が記述されている。その中で、第1
図に示したような複合化が効果的であると述べら
れている。すなわち、有機物11の中に多数の柱
状PZT12が2次元的に埋め込まれている構造
にすると、電気機械結合係数がPZTのそれと比
較してそれほど低下することなく、圧電電圧定数
を大きくすることができる。ここで圧電電圧定数
とは、超音波を受けたときに現われる電圧の大き
さを規定する材料定数で、これが大きいほど受波
感度が高い。また、複合された材料はコンプライ
アンスが高くなる。これら、圧電電圧定数とコン
プライアンスはPZTと有機物の体積化によつて
制御することができる。 これを実現するために、ニユーハムらはフアイ
バ状のPZTセラミツクを焼結し、これを多数本
規則正しく束ねて、溶かした有機物の中に浸した
後これを固化する方法を用いている。しかしこの
方法は、 (1) 細いPZTフアイバの作製が困難である、 (2) 複合化してから分極処理が必要であるが、一
様に高電圧を印加するのが難しい、 (3) 薄板加工が困難で、高周波用変換器を得にく
い、 などの欠点がある。 そこで、本発明の目的は、これらの欠点を解消
し、簡単な複合圧電材料の製造方法、特に高周波
変換器用に適した複合圧電材料の製造方法を提供
することにある。 本発明の製造方法は、まず、例えば厚み方向に
分極処理を施してあるPZTセラミツクス板を溶
解可能な接着材で平坦な面を有する基板上に接着
した後、セラミツクス板にセラミツクス板を完全
に分離する多数の溝を形成する。次に、溝の中に
有機物を充填固化した後、接着材を溶解しこれを
基板から剥離するというもので、容易に薄板状の
複合材料を得ることができる。しかも、厚電セラ
ミツクスと有機物の体積比や組織の細かさは、溝
を入れる刃の厚さや切断ピツチを選ぶことにより
自由に変えることができる。さらに、セラミツク
スはすでに分極処理されているので複合材料形成
後に分極処理をする必要がない。得られる複合材
料は充分フレキシブルで任意の形に変形されて用
いることができる。 以下本発明を実施例によつて詳しく説明する。
第2図は本発明の一実施例を説明するための図で
ある。 実施例 1 第2A図のように厚み方向に分極処理を施した
長さlが10mm、幅Wが10mm、厚さtが400μmの
PZTセラミツクス板21をフエライト基板23
上にエレクトロンワツクス22を用いて接着し、
厚さ90μmのダイヤモンド刃を用い300μmピツチ
Pで第2B図のように網の目状にPZTを切断し
て溝24を形成した。なお、本実施例では、長さ
方向のピツチと幅方向のピツチを等しくしたが、
異ならしめてもよいことは勿論である。上述の工
程により、2次元的に規則正しく配列された
210μm角、高さ400μmの多数のPSTセラミツク
ス角柱25が得られたことになる。次にポリウレ
タンを角柱25の間の溝24の中に充填し固化さ
せた後、エレクトロンワツクス22を溶かして
PZTの板をフエライト基板23から剥離した。
これにより、第2C図のような、PZT25とポ
リウレタン26の体積率が約1:1で、10mm角板
厚が400μmの複合材料30が得られた。この複
合材料30は変形が自由で任意の形にすることが
できる。電極として、両面にクロムと金を蒸着し
た複合材料30の電気機械結合係数kt、圧電定数
d33および誘電率εT 33などを測定した。この得られ
た結果を複合材料を製造するのに用いたPZTの
特性とともに表1に示す。PZTと比較すると、
誘電率εT 33が約半分になり、電気機械結合係数kt
が約1.5倍の大きさになつている。また圧電定数
d33はほとんど変化していない。したがつて、受
波感度の尺度であるg33=d33/εT 33で表わされる圧
電電圧定数は、PZTに比較して約2倍になる。
さらに周波数定数すなわち音波の速度vがあまり
変化しないことから、密度ρとvの積で表わされ
る音響インピーダンスは密度の減少分だけ小さく
なる。 実施例 2 厚み方向に分極処理を施した10mm角、400μm
厚のPZTセラミツクス板をフエライト基板上に
エレクトロンワツクスを用いて接着し、厚150μ
mのダイヤモンド刃を用い300μmピツチで網の
目状にPZTを切断した。この工程により規則正
しくならんだ150μm角、高さ400μmの多数の
PZTセラミツクス角柱が得られたことになる。
次にシリコンゴムを角柱の間の溝に充填し固化さ
せた後、エレクトロンワツクスを溶かしてPZT
の板を剥離した。その結果得られた、PZTとシ
リコンゴムの体積比率が1:4で板厚が400μm
の複合材料は実施例1の場合に比較してさらにフ
レキシブルであつた。電極として、複合材料の両
面にクロムと金を蒸着後、実施例1の場合と同様
に材料定数を測定した。その結果を表1に同時に
示す。誘電率は約1/4になつているが、圧電定数
d33はわずかに小さくなつているだけなので約3
倍圧電電圧定数が大きくなる。
料の製造法に関するものである。圧電体を超音波
変換器、特に人体を対象とした医用超音波変換器
に応用する場合、電気と超音波の変換効率すなわ
ち電気機械結合係数が大きいのみならず、軟くて
音響インピーダンスの小さい材料が望ましい。し
かし、PZTセラミツクスなど電気機械結合係数
の大きい無機材料は硬くて音響インピーダンスが
高く、人体とのマツチングが悪い。また、有機物
のように軟いものは、圧電性がないか、あるいは
あつても電気機械結合係数が小さいという欠点が
ある。このように両者の条件を満足する材料は現
在のところ存在しない。そこで、PZTのような
無機材料と有機材料を複合させ、それぞれの特長
を同時にもつ複合材料を作ろうという試みが盛ん
に行なわれるようになつてきた。その先駆的な試
みは米国のニユーハムによつてなされ、例えばマ
テリアル・リサーチ・ブリテン誌13巻525〜536頁
にその有用性が記述されている。その中で、第1
図に示したような複合化が効果的であると述べら
れている。すなわち、有機物11の中に多数の柱
状PZT12が2次元的に埋め込まれている構造
にすると、電気機械結合係数がPZTのそれと比
較してそれほど低下することなく、圧電電圧定数
を大きくすることができる。ここで圧電電圧定数
とは、超音波を受けたときに現われる電圧の大き
さを規定する材料定数で、これが大きいほど受波
感度が高い。また、複合された材料はコンプライ
アンスが高くなる。これら、圧電電圧定数とコン
プライアンスはPZTと有機物の体積化によつて
制御することができる。 これを実現するために、ニユーハムらはフアイ
バ状のPZTセラミツクを焼結し、これを多数本
規則正しく束ねて、溶かした有機物の中に浸した
後これを固化する方法を用いている。しかしこの
方法は、 (1) 細いPZTフアイバの作製が困難である、 (2) 複合化してから分極処理が必要であるが、一
様に高電圧を印加するのが難しい、 (3) 薄板加工が困難で、高周波用変換器を得にく
い、 などの欠点がある。 そこで、本発明の目的は、これらの欠点を解消
し、簡単な複合圧電材料の製造方法、特に高周波
変換器用に適した複合圧電材料の製造方法を提供
することにある。 本発明の製造方法は、まず、例えば厚み方向に
分極処理を施してあるPZTセラミツクス板を溶
解可能な接着材で平坦な面を有する基板上に接着
した後、セラミツクス板にセラミツクス板を完全
に分離する多数の溝を形成する。次に、溝の中に
有機物を充填固化した後、接着材を溶解しこれを
基板から剥離するというもので、容易に薄板状の
複合材料を得ることができる。しかも、厚電セラ
ミツクスと有機物の体積比や組織の細かさは、溝
を入れる刃の厚さや切断ピツチを選ぶことにより
自由に変えることができる。さらに、セラミツク
スはすでに分極処理されているので複合材料形成
後に分極処理をする必要がない。得られる複合材
料は充分フレキシブルで任意の形に変形されて用
いることができる。 以下本発明を実施例によつて詳しく説明する。
第2図は本発明の一実施例を説明するための図で
ある。 実施例 1 第2A図のように厚み方向に分極処理を施した
長さlが10mm、幅Wが10mm、厚さtが400μmの
PZTセラミツクス板21をフエライト基板23
上にエレクトロンワツクス22を用いて接着し、
厚さ90μmのダイヤモンド刃を用い300μmピツチ
Pで第2B図のように網の目状にPZTを切断し
て溝24を形成した。なお、本実施例では、長さ
方向のピツチと幅方向のピツチを等しくしたが、
異ならしめてもよいことは勿論である。上述の工
程により、2次元的に規則正しく配列された
210μm角、高さ400μmの多数のPSTセラミツク
ス角柱25が得られたことになる。次にポリウレ
タンを角柱25の間の溝24の中に充填し固化さ
せた後、エレクトロンワツクス22を溶かして
PZTの板をフエライト基板23から剥離した。
これにより、第2C図のような、PZT25とポ
リウレタン26の体積率が約1:1で、10mm角板
厚が400μmの複合材料30が得られた。この複
合材料30は変形が自由で任意の形にすることが
できる。電極として、両面にクロムと金を蒸着し
た複合材料30の電気機械結合係数kt、圧電定数
d33および誘電率εT 33などを測定した。この得られ
た結果を複合材料を製造するのに用いたPZTの
特性とともに表1に示す。PZTと比較すると、
誘電率εT 33が約半分になり、電気機械結合係数kt
が約1.5倍の大きさになつている。また圧電定数
d33はほとんど変化していない。したがつて、受
波感度の尺度であるg33=d33/εT 33で表わされる圧
電電圧定数は、PZTに比較して約2倍になる。
さらに周波数定数すなわち音波の速度vがあまり
変化しないことから、密度ρとvの積で表わされ
る音響インピーダンスは密度の減少分だけ小さく
なる。 実施例 2 厚み方向に分極処理を施した10mm角、400μm
厚のPZTセラミツクス板をフエライト基板上に
エレクトロンワツクスを用いて接着し、厚150μ
mのダイヤモンド刃を用い300μmピツチで網の
目状にPZTを切断した。この工程により規則正
しくならんだ150μm角、高さ400μmの多数の
PZTセラミツクス角柱が得られたことになる。
次にシリコンゴムを角柱の間の溝に充填し固化さ
せた後、エレクトロンワツクスを溶かしてPZT
の板を剥離した。その結果得られた、PZTとシ
リコンゴムの体積比率が1:4で板厚が400μm
の複合材料は実施例1の場合に比較してさらにフ
レキシブルであつた。電極として、複合材料の両
面にクロムと金を蒸着後、実施例1の場合と同様
に材料定数を測定した。その結果を表1に同時に
示す。誘電率は約1/4になつているが、圧電定数
d33はわずかに小さくなつているだけなので約3
倍圧電電圧定数が大きくなる。
【表】
以上説明したように、本発明の製造方法を用い
ると、高周波超音波技術に適した薄板状の複合圧
電材料が得られる。この薄板状の複合材料は、任
意の形に変形できるほどフレキシブルで、受波感
度の目安となる圧電電圧定数がPZT系セラミツ
クスより数倍大きい。 PZTセラミツクス板などの圧電体薄抜21を
マトリツクス状に切断する際、切断ピツチPが小
さくなるにつれ、圧電体薄板21の固定が困難と
なり、切断した圧電体角柱25が基板23からは
がれてしまうことがある。これを解決するには圧
電体薄板21を基板23に接着する際、強力な接
着剤を用いることが考えられるが、今度は複合材
料を基板からの剥隣が困難となる場合がある。ま
た圧電体薄板21を切断する際に、第3図に示す
ように基板23までにも溝24が形成されてしま
うことがあり、これがため有機物26を充填した
時有機物26により基板23に接着され、剥離が
困難となる場合もある。 かかる問題点をも解決した製造方法を以下に述
べる。 第4A図〜第4F図は本発明の他の実施例を説
明するための図である。第4A図に示すように分
極処理を施してある圧電体薄板41を接着剤42
で切断用基板43に接着し、第4B図のようにダ
イヤモンドカツターなどでマトリツクス状に圧電
板41を切断し、次に有機物44を充填硬化させ
る。この接着剤42は切断時に圧電材料41が切
断用基板43からはがれないだけの接着力を有す
るものでなければならない。なお、第4図ではま
ず、切断溝が切断用台43に形成される場合につ
いて述べる。次に第4C図のように有機物44を
充填した圧電材料41を基板45に接着剤46で
接着する。この時、基板45は引張り機(図示せ
ず)に固定するための台で、接着剤46は接着剤
42より接着強度が強くなければならない。次に
引張機にて引きはがすと第4D図のようになる。
すなわち接着剤42は接着剤46より接着力が弱
いため、接着剤42の部分で破損する。第4D図
の状態の材料を第4E図のように溶剤47にひた
し、接着剤46を取り去ると、第4F図のような
複合材料48が得られる。これらの材料に要求さ
れる性質は次のようになる。接着剤42はダイヤ
モンドカツターに目づまりを起こさず、切断に耐
えるだけの接着力を有し、かつ接着剤46より接
着力が小さくなければならない。有機物44はポ
リウレタンやシリコンゴム等のように接着力が小
さく、溶剤47に対してはほとんど影響を受けな
い材料であることが必要である。接着剤46は接
着剤42、有機物44より接着力が強く、溶剤4
7に溶けることが必要である。本実施例では、接
着剤42として、エポキシ系接着剤(商品名「エ
コポンド45クリア」)を、接着剤46としてエポ
キシ系接着剤(商品名「エコポンド45LV」)を、
溶剤47としてはトリクロールエチレンを使用し
た。なお、第4B図の状態では接着剤42に溶剤
を作用させてようとしても、有機物44によつて
接着剤42が囲まれているため、接着剤42に溶
剤を直接作用させることができないのである。し
かし、第2B図のように切断用台23に溝24を
形成せずに切断できれば、接着剤22に溶剤を作
用させ複合材料30を作ることができることは勿
論である。この時、有機物26は使用する溶剤に
影響を受けない材料であることが必要である。第
4C図から第4D図の状態にするのに、引張り
力、剪断力のいずれを使つても良い。また、台4
5は第4C図に示すような直方体である必要はな
い。本実施例は、所定の性質を有する接着剤を使
い、引張り機にて引きはがす工程と、溶剤によつ
てはがすという工程とを含むことを特徴とする。
次に本発明の別の実施例を説明する。本実施例で
は、圧電材料を切断用台に貼付ける時、熱を加え
ると軟かくなる接着剤(例えばエレクトロンワツ
クス)を用いることを特徴とする。本実施例で
は、第2B図のように切断用台に溝を作らないよ
うに切断することが望ましい。そして有機物を切
断溝に充填し、硬化させた後、加熱して前記の熱
軟化性接着剤を溶かし複合材料をはがすのであ
る。また、第4B図のように切断用台に溝ができ
た時は、有機物を充填硬化させた後、切断台から
はがすのに上述の方法のように引張り機を使つて
も良いが、第5図のように加熱して接着剤50を
軟かくしておき、10〜100μm程度の金属片49
を接着層50に入れ、有機物44を切断すること
で複合体を切断用台43からはがす方法がより好
ましい。この時、有機物44としてポリウレタン
やシリコンゴム等の軟かい材料を用いれば、金属
片49にて有機物の切断は容易である。第6図は
本発明のさらに別の実施例を示す図である。本実
施例は切断のピツチが100μm程度の細かい切断
をする場合でも圧電材料がはがれることなく、さ
らに高密度の複合材料を製造する場合に特に有効
である。第6A図に示すように圧電材料61を切
断用台63に接着剤62で貼り付け図示のx方向
に切断し、第1の有機物64を充填硬化させる。
この有機物64としては、上述の方法で要求され
る性質の他に、カツターの目づまりを起こさない
ものが望ましい。次に第6B図のように図示のy
方向に切断し、第2の有機物65で充填硬化させ
る。第1の有機物64と第2の有機物は同じもの
でよいし、または違つていても良い。これ以後、
複合材料を台63からハクリする方法は上述の方
法のいずれを用いてもよい。 以上のように、使用する材料の熱的性質、接着
強度、化学的性質を利用することにより加工困難
である複合材料を簡単に作製することが可能とな
り、その効果は大きい。 なお、上述の説明では、圧電材料を切断する方
向は互いに直光する方向であつたが、これに限定
されるものでないことは勿論である。
ると、高周波超音波技術に適した薄板状の複合圧
電材料が得られる。この薄板状の複合材料は、任
意の形に変形できるほどフレキシブルで、受波感
度の目安となる圧電電圧定数がPZT系セラミツ
クスより数倍大きい。 PZTセラミツクス板などの圧電体薄抜21を
マトリツクス状に切断する際、切断ピツチPが小
さくなるにつれ、圧電体薄板21の固定が困難と
なり、切断した圧電体角柱25が基板23からは
がれてしまうことがある。これを解決するには圧
電体薄板21を基板23に接着する際、強力な接
着剤を用いることが考えられるが、今度は複合材
料を基板からの剥隣が困難となる場合がある。ま
た圧電体薄板21を切断する際に、第3図に示す
ように基板23までにも溝24が形成されてしま
うことがあり、これがため有機物26を充填した
時有機物26により基板23に接着され、剥離が
困難となる場合もある。 かかる問題点をも解決した製造方法を以下に述
べる。 第4A図〜第4F図は本発明の他の実施例を説
明するための図である。第4A図に示すように分
極処理を施してある圧電体薄板41を接着剤42
で切断用基板43に接着し、第4B図のようにダ
イヤモンドカツターなどでマトリツクス状に圧電
板41を切断し、次に有機物44を充填硬化させ
る。この接着剤42は切断時に圧電材料41が切
断用基板43からはがれないだけの接着力を有す
るものでなければならない。なお、第4図ではま
ず、切断溝が切断用台43に形成される場合につ
いて述べる。次に第4C図のように有機物44を
充填した圧電材料41を基板45に接着剤46で
接着する。この時、基板45は引張り機(図示せ
ず)に固定するための台で、接着剤46は接着剤
42より接着強度が強くなければならない。次に
引張機にて引きはがすと第4D図のようになる。
すなわち接着剤42は接着剤46より接着力が弱
いため、接着剤42の部分で破損する。第4D図
の状態の材料を第4E図のように溶剤47にひた
し、接着剤46を取り去ると、第4F図のような
複合材料48が得られる。これらの材料に要求さ
れる性質は次のようになる。接着剤42はダイヤ
モンドカツターに目づまりを起こさず、切断に耐
えるだけの接着力を有し、かつ接着剤46より接
着力が小さくなければならない。有機物44はポ
リウレタンやシリコンゴム等のように接着力が小
さく、溶剤47に対してはほとんど影響を受けな
い材料であることが必要である。接着剤46は接
着剤42、有機物44より接着力が強く、溶剤4
7に溶けることが必要である。本実施例では、接
着剤42として、エポキシ系接着剤(商品名「エ
コポンド45クリア」)を、接着剤46としてエポ
キシ系接着剤(商品名「エコポンド45LV」)を、
溶剤47としてはトリクロールエチレンを使用し
た。なお、第4B図の状態では接着剤42に溶剤
を作用させてようとしても、有機物44によつて
接着剤42が囲まれているため、接着剤42に溶
剤を直接作用させることができないのである。し
かし、第2B図のように切断用台23に溝24を
形成せずに切断できれば、接着剤22に溶剤を作
用させ複合材料30を作ることができることは勿
論である。この時、有機物26は使用する溶剤に
影響を受けない材料であることが必要である。第
4C図から第4D図の状態にするのに、引張り
力、剪断力のいずれを使つても良い。また、台4
5は第4C図に示すような直方体である必要はな
い。本実施例は、所定の性質を有する接着剤を使
い、引張り機にて引きはがす工程と、溶剤によつ
てはがすという工程とを含むことを特徴とする。
次に本発明の別の実施例を説明する。本実施例で
は、圧電材料を切断用台に貼付ける時、熱を加え
ると軟かくなる接着剤(例えばエレクトロンワツ
クス)を用いることを特徴とする。本実施例で
は、第2B図のように切断用台に溝を作らないよ
うに切断することが望ましい。そして有機物を切
断溝に充填し、硬化させた後、加熱して前記の熱
軟化性接着剤を溶かし複合材料をはがすのであ
る。また、第4B図のように切断用台に溝ができ
た時は、有機物を充填硬化させた後、切断台から
はがすのに上述の方法のように引張り機を使つて
も良いが、第5図のように加熱して接着剤50を
軟かくしておき、10〜100μm程度の金属片49
を接着層50に入れ、有機物44を切断すること
で複合体を切断用台43からはがす方法がより好
ましい。この時、有機物44としてポリウレタン
やシリコンゴム等の軟かい材料を用いれば、金属
片49にて有機物の切断は容易である。第6図は
本発明のさらに別の実施例を示す図である。本実
施例は切断のピツチが100μm程度の細かい切断
をする場合でも圧電材料がはがれることなく、さ
らに高密度の複合材料を製造する場合に特に有効
である。第6A図に示すように圧電材料61を切
断用台63に接着剤62で貼り付け図示のx方向
に切断し、第1の有機物64を充填硬化させる。
この有機物64としては、上述の方法で要求され
る性質の他に、カツターの目づまりを起こさない
ものが望ましい。次に第6B図のように図示のy
方向に切断し、第2の有機物65で充填硬化させ
る。第1の有機物64と第2の有機物は同じもの
でよいし、または違つていても良い。これ以後、
複合材料を台63からハクリする方法は上述の方
法のいずれを用いてもよい。 以上のように、使用する材料の熱的性質、接着
強度、化学的性質を利用することにより加工困難
である複合材料を簡単に作製することが可能とな
り、その効果は大きい。 なお、上述の説明では、圧電材料を切断する方
向は互いに直光する方向であつたが、これに限定
されるものでないことは勿論である。
第1図は従来の複合材料の一例を示す図、第2
A図〜第2C図は本発明の一実施例を示す図、第
3図は本発明の他の実施例を説明するための図、
第4A図〜第4F図は本発明の他の実施例を示す
図、第5図は本発明の別の実施例を示す図、第6
A図及び第6B図は本発明のさらに別の実施例を
示す図である。
A図〜第2C図は本発明の一実施例を示す図、第
3図は本発明の他の実施例を説明するための図、
第4A図〜第4F図は本発明の他の実施例を示す
図、第5図は本発明の別の実施例を示す図、第6
A図及び第6B図は本発明のさらに別の実施例を
示す図である。
Claims (1)
- 1 基板上に接着されたあらかじめ分極処理され
ている圧電体薄板を切断して多数の溝を形成する
工程と、該溝内に有機物を充填する工程と、これ
を上記基板から剥離する工程からなることを特徴
とする複合圧電材料の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP56120752A JPS5821883A (ja) | 1981-08-03 | 1981-08-03 | 複合圧電材料の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP56120752A JPS5821883A (ja) | 1981-08-03 | 1981-08-03 | 複合圧電材料の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5821883A JPS5821883A (ja) | 1983-02-08 |
JPH0153516B2 true JPH0153516B2 (ja) | 1989-11-14 |
Family
ID=14794107
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP56120752A Granted JPS5821883A (ja) | 1981-08-03 | 1981-08-03 | 複合圧電材料の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5821883A (ja) |
Families Citing this family (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2554468B2 (ja) * | 1985-12-03 | 1996-11-13 | 日本電波工業株式会社 | 超音波探触子及びその製造方法 |
JPS6484152A (en) * | 1987-09-28 | 1989-03-29 | Sekisui Plastics | Acceleration sensor |
JPH0251289A (ja) * | 1988-08-15 | 1990-02-21 | Sekisui Plastics Co Ltd | レーザー光線による複合圧電素子材料の製作方法 |
DE19637397C2 (de) * | 1995-09-13 | 2000-11-30 | Toshiba Kawasaki Kk | Ultraschall-Meßkopf und Verfahren zur Herstellung eines Oxid-Monokristalls |
US7288069B2 (en) | 2000-02-07 | 2007-10-30 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Ultrasonic probe and method of manufacturing the same |
JP3849976B2 (ja) | 2001-01-25 | 2006-11-22 | 松下電器産業株式会社 | 複合圧電体と超音波診断装置用超音波探触子と超音波診断装置および複合圧電体の製造方法 |
CN1263173C (zh) | 2001-12-06 | 2006-07-05 | 松下电器产业株式会社 | 复合压电体及其制造方法 |
US6984922B1 (en) | 2002-07-22 | 2006-01-10 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Composite piezoelectric transducer and method of fabricating the same |
-
1981
- 1981-08-03 JP JP56120752A patent/JPS5821883A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5821883A (ja) | 1983-02-08 |
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