JP4222467B2 - コンポジット圧電体およびその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、厚み方向の共振(縦振動の共振)を利用する超音波診断機や超音波探傷機などの送受波機の超音波探触子として好適に用いられるコンポジット圧電体およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、コンポジット圧電体は、高い電気機械結合係数を有する圧電セラミックスと音響インピーダンスの低い高分子材料とを複合化することによって作製され、高い電気機械結合係数を有し、かつ、低い音響インピーダンスを有する圧電振動子として、超音波探触子に使用されている。
【0003】
そして、その超音波探触子を用いた超音波診断機や超音波探傷機などの送受波機では、超音波探触子に電圧を印加し、音波を発生させ、対象物から反射して帰ってくる音波を超音波探触子で受波し、電圧信号に変えて映像などにあらわしている。
【0004】
通常、上記超音波探触子中の電気を音波に変える(あるいは音波を電気に変える)作用をする圧電振動子には、電気機械結合係数の非常に高い材料〔例えば、チタン酸ジルコン酸鉛(以下、「PZT」と記す)やチタン酸亜鉛酸ニオブ酸鉛単結晶(以下、「PZNT単結晶」と記す)など〕で構成される圧電セラミックス(正確な定義では単結晶はセラミックスではないが、ここでは含める。)が使用されている。
【0005】
しかしながら、上記圧電セラミックスは比重が大きいため、音響インピーダンス(比重×音速)が約30Mraylと高く、そのため、対象物が音響インピーダンスの低い有機物であると、高い電気機械結合係数を有していても、音響インピーダンスに差があるため、効率良く音波が伝わらない。また、対象物が比重の比較的高いものであっても、対象物に達する中間層や媒体が水や有機物のようなものであると、それらの音響インピ−ダンスの相違から音波が効率良く伝わらない。
【0006】
そこで、高い電気機械結合係数を有していて、音響インピーダンスを比較的低くできるコンポジット圧電体が有効になる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
コンポジット圧電体は、比重が高くかつ高い電気機械結合係数を有する圧電セラミックスと比重が小さくかつ音響インピーダンスの低い高分子とが複合化されたものであり、高い電気機械結合係数を保持しつつ、音響インピーダンスを低くすることを目的として構成されている。
【0008】
このコンポジット圧電体中における圧電セラミックスの体積率(全体積中で圧電セラミックスの占める割合)を小さくすればするほど、音響インピーダンスを低くすることができるが、圧電セラミックスの体積率が小さくなると、高分子の圧電セラミックスの振動を拘束する因子が強くなるため、電気機械結合係数が低下するという問題があった。また、電気機械結合係数が高いところでは、音響インピーダンスも高くなるという問題があった。
【0009】
コンポジット圧電体を構成するための高分子として、柔らかく、弾力性があるシリコンゴム系材料を選定すれば、圧電セラミックスの体積率が比較的低くても高い電気機械結合係数を有するコンポジット圧電体が得られるが、上記のようなシリコンゴム系材料は超音波探触子の作製時に接着剤との接合性が悪く、また機械加工する際の切断加工性が非常に悪いため、超音波探触子の作製上実用性に乏しいという問題があった。また、コンポジット圧電体には、通常、その上面と下面に電気を取り出すための電極が形成されるが、上記のようなシリコンゴム系材料は電極との密着性も悪いため、前記同様に超音波探触子の作製上実用性に乏しい。また、高分子の嵩密度は低くてもせいぜい1であり、そのため、電気機械結合係数が高いままで、音響インピーダンスを下げることには限界があった。
【0010】
本発明は、上記のような従来技術における問題点を解決し、電気機械結合係数が高く、音響インピーダンスが低く、超音波探触子の作製時においても、加工性が優れていて、前記のような問題を生じることのないコンポジット圧電体を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、圧電セラミックスと高分子とを有してなるコンポジット圧電体において、高分子材としてアクリロニトリル系共重合樹脂を用い、内部に気泡を分散させて嵩密度を0.4g/cm以下にした高分子と圧電セラミックスとを主材としてコンポジット圧電体を構成することにより、上記課題を解決したものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明におけるコンポジット圧電体は、構造的には、一般にいわれているように、圧電セラミックス(ここでは単結晶も含む)と高分子との複合体を主材として構成される圧電体を意味する。コンポジット圧電体は、圧電セラミックスと高分子とをどのように複合化するかにより、1−3コンポジット、2−2コンポジット、0−3コンポジット、3−0コンポジットなどと呼ばれる。前記の「1−3」、「2−2」、「0−3」、「3−0」などの数字は圧電セラミックスが端面に出ることができるxyz方向の数と高分子が端面に出ることができるxyz方向の数を表している。
【0013】
ここで、本発明のコンポジット圧電体を図面に基づいて説明すると、図1は1−3タイプのコンポジット圧電体を模式的に示すものであるが、この図1に示すコンポジット圧電体では、圧電セラミックス1の端面がコンポジット圧電体のxyz方向に1方向(縦方向)のみ出ていて、高分子2の端面がコンポジット圧電体のxyz方向に3方向出ているので、1−3コンポジットになる。この図1に示す1−3タイプのコンポジット圧電体についてさらに説明すると、圧電セラミックス1は、複数本の角柱が独立して直立した状態で存在し、その周囲にアクリロニトリル系共重合樹脂を高分子材とする高分子2が配置していて、その高分子2には図示していないが気泡が分散した状態で存在し、その高分子2の嵩密度は0.4g/cm以下になっている。なお、コンポジット圧電体には、通常、その上面および下面に対向する電極が形成されているが、その電極を図示してしまうと、圧電セラミックス1と高分子2とのかかわりがわかりにくくなるので、この図1では電極の図示を省略しているが、実際には、上面および下面に対向する電極が形成されている。また、以下に説明する図2および図3においても、電極の図示を省略して、コンポジット圧電体を図示しているが、その上面および下面には対向する電極が形成されている。また、この図1をはじめ後に説明する図2や図3においても、圧電セラミックス1と高分子2とを視覚的に識別しやすくするために、圧電セラミックス1には色付けしている。
【0014】
図2は2−2タイプのコンポジット圧電体を模式的に示すものであり、この図2に示すコンポジット圧電体では、圧電セラミックス1の端面がコンポジット圧電体のxyz方向に2方向出ていて、高分子2の端面がコンポジット圧電体のxyz方向に2方向に出ているので、2−2コンポジットになる。この図2に示す2−2タイプのコンポジット圧電体についてさらに説明すると、圧電セラミックス1と高分子2とは両者とも長方形状の板状で交互に配置した状態で複合化していて、その高分子2には図示してないが気泡が分散した状態で存在し、その高分子2の嵩密度は0.4g/cm3 以下になっている。
【0015】
本発明のコンポジット圧電体は、その製造方法上の可能性から高分子が0となる3−0コンポジットのようなものは含まれないが、上記例示の1−3コンポジットや2−2コンポジットのみに限定されるものではなく、例えば、図3に示すように、下面側が全面にわたって圧電セラミックス1で構成されているコンポジット圧電体も本発明に含まれる。この図3に示すコンポジット圧電体にはついてさらに説明すると、この図3に示すコンポジット圧電体は、図1に示す1−3タイプのコンポジット圧電体の下部が全面にわたって圧電セラミックス1で構成されているものに相当する。すなわち、圧電セラミックス1で構成される複数本の角柱は下部でつながっていて、その圧電セラミックス1の角柱状部分の周囲に高分子2が配置していて、この高分子2には図示していないが内部に気泡が分散した状態で存在し、高分子2の嵩密度は0.4g/cm3 以下になっている。
【0016】
本発明のコンポジット圧電体は、上記のように、圧電セラミックスと内部に気泡が分散されていて嵩密度が0.4g/cm3 以下の高分子とを主材として構成されていることを特徴としていて、高分子中に気泡が分散された状態で存在していることによって、高分子が圧電セラミックスの振動を拘束することが軽減されるせいか、圧電セラミックスの体積率が低くても高い電気機械結合係数を有することができる。
【0017】
また、本発明のコンポジット圧電体では、高分子中に気泡が分散しているので、比重を小さくすることができ、そのぶん音響インピーダンスが低くなるという利点も有している。
【0018】
本発明のコンポジット圧電体における圧電セラミックスとは、セラミックスに電極を形成し、分極処理して圧電性を有するようにしたものを意味し、そのセラミックスとしては、PZT系セラミックス、PZNT単結晶、マグネシウム酸ニオブ酸チタン酸鉛(PMNT)単結晶、ニオブ酸鉛系セラミックス、チタン酸鉛系セラミックス、チタン酸ビスマス系セラミックスなどが電気機械結合係数が比較的高いことから、特に好適に用いられる。
【0019】
本発明のコンポジット圧電体における高分子材としては、厳しい機械加工性が要求される場合にも対応することができるアクリロニトリル系共重合樹脂が用いられる。
【0020】
本発明のコンポジット圧電体は、セラミックスに機械加工にて複数の溝を形成する第1工程と、上記第1工程で形成されたセラミックスの溝の中に所定の温度で気化する液体を封入した高分子粉体を充填し、上記液体が気化する温度で熱処理することにより、高分子を膨張させて嵩密度を0.4g/cm 以下にした高分子とセラミックスとを一体化させる第2工程とを経由することによって製造される。そして、上記コンポジット圧電体の製造工程において、必要に応じて、不要高分子やセラミックスを取り除き、厚みを調整する第3工程を取り入れてよい。また、上記のような溝の形成や高分子との一体化にあたっては、通常、分極処理前のセラミックスが用いられ、その後、電極形成や分極処理が行われるが、分極処理済みの圧電セラミックスを用いて溝の形成や高分子との一体化を行ってもよい。
【0021】
本発明のコンポジット圧電体の製造にあたって用いる液体を封入した高分子粉体とは、所定温度に加熱されることによって、高分子が軟化し、かつ、高分子粉体中に封入された液体が気化するように設定された高分子粉体をいい、その具体例としては、例えば、イソブタン、イソペンタン、ノルマルペンタン、ノルマルヘキサンなどの液体を封入したアクリロニトリル系共重合樹脂が用いられる。
【0022】
上記のような液体を封入した高分子粉体をセラミックスに形成された溝の中に充填した後、所定の温度で加熱すると、封入された液体の気化時の圧力と高分子の軟化とにより、高分子が膨張してセラミックスと固着し、非常に嵩比重の低い高分子となって、セラミックスと一体化する。その後、必要に応じて、余分なセラミックスや過剰に固着した高分子の除去や厚み調整の目的などで、研磨機でその表面を研磨した後、スパッタ、真空蒸着、メッキなどにより、電極を形成し、その電極形成後に直流の電圧を印加して、分極処理することによってコンポジット圧電体が製造される。例えば、図1に示す1−3タイプのコンポジット圧電体の製造にあたっては、図3に示す状態のものを製造し、その下面部の圧電セラミックスを研磨して下面に高分子2が露出するようにしていたが、図3に示す状態のもので利用に供すれば、下面部の圧電セラミックス1を研磨して除去する必要がない。
【0023】
本発明において、コンポジット圧電体中の高分子の嵩密度を0.4g/cm以下に規定しているが、これは高分子の嵩密度が0.4g/cm より高くなると、高分子の体積率が同じコンポジット圧電体で比較した場合、高分子による拘束が顕著になるためか、電気機械結合係数が低くなるからであり、高分子の嵩密度としては、0.05g/cm 程度まで低くすることができるが、実用上0.1g/cm程度までが好ましい。
【0024】
本発明のコンポジット圧電体の製造にあたり、溝を形成するための機械加工には、スライサ−、ダイシングマシ−ンなどが好適に用いられる。
【0025】
【実施例】
つぎに、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。ただし、本発明はそれらの実施例のみに限定されるものではない。
【0026】
実施例1
圧電セラミックス構成用のセラミックスとしては電気機械結合係数k33が80%で、嵩密度が7.8のPZT系セラミックスを用いた。
【0027】
上記セラミックスを厚みが1.00mmの板状にし、そのセラミックス板の一方の辺に平行に、200μmピッチで、100μmの幅のブレードでダイシングマシ−ンにて深さが0.800mmの溝を形成した。次に前記方向に対して垂直方向に、前記と同様の設定で溝を形成し、100μm×100μm×800μmのセラミックスの角柱が複数本直立した構造のPZT系セラミックスを得た。
【0028】
次に、イソペンタンが封入されたアクリロニトリル系共重合樹脂を上記PZTセラミックスに形成された溝の中に充填し、150℃で5分間熱処理することによって、内部に気泡が分散したアクリロニトリル系共重合樹脂とPZT系セラミックスとを一体化させた後、両面研磨機にて、過剰の樹脂とPZT系セラミックスを取り除き、厚み調整を行って、図1に示す構造で厚みが0.60mmでPZT系セラミックスの1ユニットのサイズが100μm×100μmでPZT系セラミックスの体積率が25%の1−3コンポジットを得た。
【0029】
得られた1−3コンポジットの幾何学的なサイズをマイクロメータとノギスにて測定し、精密天秤にて重量を測定して、測定値より1−3コンポジットの嵩密度を算出した。その結果を後記の表1に示す。なお、この1−3コンポジットにおける高分子成分の嵩密度は計算上0.2g/cm であった。
【0030】
得られた1−3コンポジットの上面および下面に対向する電極を形成する目的で、前記の1−3コンポジットにNiの無電解メッキを施し、さらに金のメッキを施すことにより、厚さ0.7μmのNiとその上の厚さ0.3μmの金とで構成される電極を形成した。
【0031】
上記1−3コンポジットの四方を切断して所定サイズにした後、1kv/mmの直流電圧を100℃で印加して分極処理することによって、目的とする1−3コンポジット圧電体を得た。
【0032】
上記1−3コンポジット圧電体の周波数−インピ−ダンス特性をHP製のインピーダンスアナライザー4194Aで測定し、得られた縦振動(厚み振動)の共振周波数(fr)と反共振周波数(fa)から、厚み方向のk定数(kt)を日本電子材料工業界の圧電セラミックス振動子の試験方法に準じて算出した。その結果を表1に示す。また、得られた共振周波数(fr)と嵩密度とから音響インピーダンスを算出した。その結果も後記の表1に示す。
【0033】
また、このコンポジット圧電体の加工性を調べるため、片方の電極面に0.6mmの厚みの整合層用樹脂を接着した後、10mm×0.1mmのサイズにダイシングマシ−ンで切断して50本の厚さが1.2mmで10mm×0.1mmの短冊状に加工して試験片とした後、その試験片の切断面を実体顕微鏡にて観察して、電極の剥離、コンポジット圧電体の折れなどが無いかを調べた。その結果も表1に示す。
【0034】
比較例1
実施例1と同様にして得た100μm×100μm×800μmのセラミックスの角柱が複数本直立した構造のPZT系セラミックスの溝に同種のアクリロニトリル系共重合樹脂(樹脂の嵩密度は1.1g/cm3 )を充填した後、硬化して1−3コンポジットを作製し、その1−3コンポジットを用いた以外は、実施例1と同様の方法により圧電セラミックスの体積率が25%の1−3コンポジット圧電体を得た。
【0035】
この比較例1の1−3コンポジット圧電体についても、前記実施例1の場合と同様に嵩密度、kt、加工性を調べた。その結果を表1に示す。
【0036】
比較例2
実施例1と同様にして得た100μm×100μm×800μmのセラミックスの角柱が複数本直立した構造のPZT系セラミックスの溝にシリコンゴム系接着材(シリコンゴムの嵩密度は1.0g/cm3 )を充填した後、硬化して1−3コンポジットを作製し、その1−3コンポジットを用いた以外は、実施例1と同様の方法により圧電セラミックスの体積率が25%の1−3コンポジット圧電体を得た。
【0037】
この比較例2の1−3コンポジット圧電体についても、前記実施例1の場合と同様に嵩密度、kt、加工性を調べた。その結果を表1に示す。なお、加工性の評価(電極剥がれおよび折れの評価)に関しては、評価の対象とした試験片(前記の整合用樹脂を接着した状態での厚さが1.2mmで10mm×0.1mmの短冊状加工品)の数を分母に示し、電極剥がれや折れが生じたコンポジット圧電体の試験片の数を分子に示す態様で表1に表示する。
【0038】
【表1】
Figure 0004222467
【0039】
表1に示す結果から明らかなように、実施例1のコンポジット圧電体は、従来のコンポジット圧電体に相当する比較例1〜2のコンポジット圧電体とセラミックスの種類や体積率が同じであるにもかかわらず、kt、すなわち、電気機械結合係数が高く、音響インピーダンスが低く、しかも超音波探触子の作製にあたって必要な加工性が優れていた。
【0040】
これに対して、比較例1〜2のコンポジット圧電体は、実施例1のコンポジット圧電体と同一材質の圧電セラミックスを使用し、同一の体積率や同一の1−3コンポジット構造にしているにもかかわらず、比較例1のコンポジット圧電体のように、加工性が良好な場合には、ktが低く、かつ音響インピーダンスが高くなり、比較例2のコンポジット圧電体のように、ktが比較的良好な場合には、加工性が非常に悪く、特に電極との密着性が非常に悪かった。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、嵩密度が低く、圧電セラミックスの体積率が小さいにもかかわらず、電気機械結合係数が高く、音響インピーダンスが低く、しかも加工性が優れていたコンポジット圧電体を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るコンポジット圧電体の一例を電極を除いた状態で模式的に示す図である。
【図2】 本発明に係るコンポジット圧電体の他例を電極を除いた状態で模式的に示す図である。
【図3】本発明に係るコンポジット圧電体の他例を電極を除いた状態で模式的に示す図である。
【符号の説明】
1 圧電セラミックス
2 高分子

Claims (2)

  1. 圧電セラミックスと高分子とを有してなるコンポジット圧電体であって、上記高分子がアクリロニトリル系共重合樹脂を高分子材とし且つその内部に気泡が分散されていて嵩密度が0.4g/cm以下であることを特徴とするコンポジット圧電体。
  2. 高分子材としてアクリロニトリル系共重合樹脂を用い、セラミックスに機械加工にて複数の溝を形成する第1工程と、上記第1工程で形成されたセラミックスの溝の中に所定の温度で気化する液体を封入した高分子粉体を充填し、上記液体が気化する温度で熱処理することにより、高分子を膨張させて嵩密度を0.4g/cm 以下にした高分子とセラミックスとを一体化させる第2工程とを経由することを特徴とする請求項1記載のコンポジット圧電体の製造方法。
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