JP3943731B2 - 超音波トランスデューサ用圧電板及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、超音波診断装置や超音波探傷装置等に用いられる超音波トランスデューサ用の圧電板及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
圧電セラミックス等の圧電体を主体として構成される超音波トランスデューサ(超音波振動子)は、電気的振動を機械的な振動に変換し、それによって超音波を発生し、その超音波を対象物に向けて照射すると共に、音響インピーダンスの異なる界面で反射して戻ってきたエコーを電気的振動に変換するという機能を担っており、超音波診断装置や超音波探傷装置等の心臓部をなす重要な構成要素の1つである。
【0003】
ところで、これまでに、高感度化を達成するために、超音波トランスデューサ自体または装置側から様々な試みがなされてきた。その中でも超音波送受信素子である圧電体の影響が大きく、圧電体としては電気機械結合係数が大きいジルコン・チタン酸鉛系圧電セラミック(PZT)が主として用いられている。さらに最近の研究ではジルコン・チタン酸鉛系圧電セラミック(PZT)が電気機械結合係数(k33)が75%程度であるのに対して、K33>90%という大きな電気機械結合係数を有するチタン酸鉛を含む固溶系圧電単結晶が報告されている。
【0004】
その圧電単結晶は、一般的に白金坩堝にてPbフラックス中に固有された原材料を局所的に冷却することで析出され、任意の方向へ結晶育成する。
この育成される圧電単結晶は、方位によって特性が異なる。例えば、91PZN−9PT単結晶では、自発分極方向及び成長方向は[111]方向であるが、この[111]では比誘電率が5000であり短冊状の電気機械結合係数k33′が55%しかない。しかし[100]方向では比誘電率が2500であり短冊状の電気機械結合係数k33′は、85%にも達する。
【0005】
すなわち、高い電気機械結合係数を達成するには、[100]方向を分極軸として振動子を構成する、つまり[100]方向を厚みとして振動子を構成して、この向きに振動を起こさせることが重要である。
【0006】
その為、図5に示すように、坩堝10内で育成した圧電単結晶のインゴット11の方位を、X線ラウエカメラ等を用いて同定し、分極軸(矢印A方向(Z軸とする))に垂直なXY面でインゴット11を薄くカットして、結晶板12を切り出す。そして、この結晶板12を研磨して、使用周波数に応じて厚みが調整された圧電板1を作り、その後、スパッタ等により表面にアース電極3を、そして背面に信号電極4を形成して、分極処理を行う。
【0007】
このような圧電板1は、図6に示すように、超音波トランスデューサの一部を構成する。つまり、超音波トランスデューサは、圧電板1を中心として、その表面上に、アース電極3を引き出すためのアース板(共通電極板)7を挟んで1つ又は複数の音響マッチング層5を積み重ね、さらにこの音響マッチング層5の上に音響レンズ6を取り付け、一方、圧電板1の背面には、信号電極4からのリード引き出しのためのフレキブル印刷配線板8を挟んでバッキング材2が設けられている。
【0008】
以上のように、高感度の超音波トランスデューサを実現するためには、電気機械結合係数の高い固溶系圧電単結晶を圧電板として使用することが望ましい。しかしながら、この固溶系圧電単結晶は、不純物の含有、クラックの発生などからなかなか大きなサイズのものが得られない。また、良好な単結晶が得られた場合でも、結晶の大きさは育成する坩堝の大きさを超えることは不可能である。
【0009】
一方、圧電板が使われる超音波トランスデューサは、比較的小型の体腔内用から、広視野で臓器を観測するための比較的大型の体表用のものまで幅広い。
上述したように固溶系圧電単結晶は従来では比較的小型のものしか作ることができないため、比較的大型の体表用超音波トランスデューサに適用できないという問題があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、体表用超音波トランスデューサに適用できるような比較的大型の固溶系圧電単結晶の圧電板及びその製造方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の超音波トランスデューサ用圧電板は、少なくともチタン酸鉛を含む固溶系圧電単結晶の複数個の圧電ブロックが、分極軸を揃えて、板状に集成されてなり、前記圧電ブロックは、エポキシ樹脂により貼り合わされ、前記エポキシ樹脂の音響インピーダンスは、1×10 6 <Zp<4×10 6 kg/m 2 sである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。 (第1実施形態)
図1に本発明の第1実施形態に係る集成圧電板とその製造方法を示している。まず、固溶系圧電単結晶のインゴット21を次のように作成する。出発原料として化学的に高純度のPbO,ZnO,Nb2 O5 ,TiO2 を用い、これらを純度補正した後、亜鉛ニオブ酸鉛(PZN)とチタン酸鉛(PT)とが、91:9のモル比で秤量し、さらにフラックスとして同量のPbOを添加する。この粉末に純水を添加し、ZrO2 ボールが収納されたボールミルで1時間混合し、得られた混合物の水分を除去した後、ライカイ機で十分に粉砕し、さらにゴム容器に入れて2トン/cm2 の圧力でラバープレスを行う。
【0013】
そして、ゴム型から取り出した固形物600gを、直径50mm、容量250ccの白金容器に入れ、900℃まで4時間で昇温して溶解する。冷却後、さらに固形物を400g入れ、白金製の蓋で密閉し、前記容器を電気炉の中心に設置した。1260℃の温度まで5時間で昇温し、0.8℃/hrの速度で800℃まで徐冷した後、室温まで冷却する。その後、白金製容器に30%濃度の硝酸を添加し、8時間煮沸して固溶系圧電単結晶のインゴット21を取り出した。
【0014】
このようにして得られた固溶系圧電単結晶のインゴット21は、矢じりの形状をなしており、その大きさは約20mm角である。この固溶系圧電単結晶のインゴット21の一部を粉砕し、X線回折を行って結晶構造を調べたところ、ペロブスカイト構造を有することが確認される。
【0015】
その後、固溶系圧電単結晶のインゴット21の[100]軸、すなわち図1ではA(Z軸とする)の方位をラウエカメラを用いて同定し、この同定したZ軸(分極軸)を基準として、この分極軸に平行、すなわち図1ではYZ面でカッターにて切断固溶系圧電単結晶のインゴット21を切断する。これにより約10mm角の固溶系圧電単結晶の圧電ブロック22が切り出される。
【0016】
医用腹部診断の超音波トランスデューサのためには、口径が約20mm×約120mmの圧電板が必要とされる。そこで、約10mm角の固溶系圧電単結晶の圧電ブロック22を24個用意し、この24個の圧電ブロック22を、Z軸、つまり分極軸を揃えて、2×12配列に並べ、エポキシ樹脂系の接着剤で貼り合わせて、1個の板状の一次集成圧電板23として集成する。なお、用いたエポキシ樹脂系接着剤の音響インピーダンスは、3×106 kg/m2 sである。
【0017】
そして、一次集成圧電板23を、Z軸に垂直に、すなわちXY面でカッターにて約1mm厚に切断し、さらにその切断面を#2000の研磨材で厚さ300μmに研磨する。これにより、必要な共振周波数に応じた厚さに調整された二次集成圧電板24が得られる。
【0018】
この二次集成圧電板24の両面に、スパッタ法により、Ti/Au電極25,26を形成する。なお、二次集成圧電板24の表面に形成される電極25は最終的にアース電極とされ、また二次集成圧電板24の背面に形成される電極26は最終的に信号電極とされるものである。
【0019】
次に、この二次集成圧電板24を常温にて、1kV/mmの電界を印加して、分極処理を施す。
こうして製造された二次集成圧電板24からアレイ型超音波トランスデューサを作成するには、まず、回し込み電極部形成のため、一方の電極25又は26にエッチングにより縁にほぼ平行に1本のスリットを入れ、次に、端部を導電ペーストにより導通をとって回し込み電極とした。本実施形態では、回し込み電極を作製したが、これにこだわる必要はない。
【0020】
次に、電極25,26を形成した二次集成圧電板24に、図5に示したように、フレキシブル配線基板8とアース板(共通電極板)7を導電ペーストを用いて接続し、表面(超音波放射面)に音響マッチング層5を形成した後、バッキング材2をエポキシ樹脂系接着剤で接着する。
【0021】
次にダイシングソーにより厚さ50μmのブレードで、二次集成圧電板24を音響マッチング層5及び電極25,26を含めて200μmピッチで平行に切断し、1個1個が1つのチャンネルを構成する複数の圧電素子に分割する。そして、音響マッチング層5の上に、音響レンズ6を接着する。これに静電容量110pF/m、長さ2mの同軸ケーブルをフレキシブル配線基板8に接続することにより、中心周波数3MHzの腹部用アレイ型トランスデューサが完成する。
【0022】
以上のように本実施形態によれば、最大でも坩堝の大きさ程度の比較的小型にしか製造できない固溶系圧電単結晶のインゴットから、圧電ブロックを切り出し、この圧電ブロックを複数個張り合わせることにより、比較的大型の固溶系圧電単結晶の圧電板を提供することができる。さらに、クラック(ひび割れ)は生じたり不純物が部分的に混入して従来では廃棄処分送りとなっていたインゴットから、これらクラック等の不良部分を削り落として、使用することができるので、製品コストの低下にも寄与するものである。
(第2実施形態)
図2に本発明の第2実施形態に係る集成圧電板とその製造方法を示している。第1実施形態で説明したのと同様に育成された固溶系圧電単結晶のインゴット21を、分極軸に平行、すなわち図2ではYZ面でカッターにて切断し、約0.5mm厚の固溶系圧電単結晶の薄板27を切り出す。その固溶系圧電単結晶の薄板27のYZ面を#2000の研磨材でX方向に180μmに厚み研磨する。この厚み(X方向)は最終的に圧電板として必要な分極軸に垂直な厚み(X方向)の300μmに対して0.6以下である必要がある。
【0023】
この固溶系圧電単結晶の薄板27を、分極軸を揃えて数百枚重ね合わせ、エポキシ樹脂系の接着剤28により張り合わせ集成して、一次圧電ブロックを作成する。この一次圧電ブロックをさらにZX面でカッターにて約0.5mm厚に切断し、そのZX面を#2000の研磨材でY方向に180μmに厚み研磨することにより、二次圧電ブロック29を作成する。この二次圧電ブロック29を分極軸を揃えて数十枚平面的に配列し、エポキシ樹脂系接着剤28で貼り合わせて、一次集成圧電板に集成する。この一次集成圧電板を、Z軸に垂直、すなわちXY面でカッターにて約1mm厚に切断し、さらにその切断面を#2000の研磨材で厚さ300μmに研磨することにより二次集成圧電板30を作成する。
【0024】
この二次集成圧電板30の両面に、スパッタ法により、Ti/Au電極31,32を形成する。次に、この単結晶を常温にて、1kV/mmの電界を印加し分極処理を施す。
【0025】
この二次集成圧電板30を用いて、第1実施形態と同様に中心周波数3MHzの腹部用アレイ型トランスデューサを組み立てる。
このように本実施形態によっても、第1実施形態と同様に、比較的小型の固溶系圧電単結晶のインゴットから、その薄板を切り出し、その薄板を集成して圧電ブロックを作り、この圧電ブロックを複数個張り合わせることにより、比較的大型の固溶系圧電単結晶の圧電板を提供することができる。さらに、クラック(ひび割れ)は生じたり不純物が部分的に混入して従来では廃棄処分送りとなっていたインゴットから、これらクラック等の不良部分を削り落として、使用することができるので、製品コストの低下にも寄与するものである。
(第3実施形態)
図3に本発明の第3実施形態に係る集成圧電板とその製造方法を示している。第1実施形態で説明したのと同様に育成された固溶系圧電単結晶のインゴット21を、分極軸に平行すなわち図3ではYZ面,ZX面でΦ0.5mmのワイヤーソーにて、1mmピッチで切断する。これにより固溶系圧電単結晶の0.5mm角の柱体41を切り出す。その後、固溶系圧電単結晶の0.5mm角の柱体41を、Φ300mmの円筒形のジグに挿入して、1mmピッチに固定し、バインダーとなるエポキシ樹脂系接着剤を充填して硬化させ、一次集成圧電板42に集成する。
【0026】
この円柱形の一次集成圧電板42を、Z軸に垂直にすなわちXY面でカッターにて約2mm厚に切断し、その切断面を#2000の研磨材で厚さ1.8mmに研磨することにより、二次集成圧電板43を作成する。この二次集成圧電板43の両面に、スパッタ法により、Ti/Au電極44,45を形成する。次に、この二次集成圧電板43を常温にて、1kV/mmの電界を印加し、分極処理を施す。
【0027】
この二次集成圧電板43を用いて第1実施形態と同様に中心周波数500kHzの超音波探傷用トランスデューサが作成され得る。
このように本実施形態によっても、第1実施形態と同様に、比較的小型の固溶系圧電単結晶のインゴットから、その柱体を切り出し、その柱体を集成して比較的大型の固溶系圧電単結晶の圧電板を、円板状又は任意形状で提供することができる。さらに、クラック(ひび割れ)は生じたり不純物が部分的に混入して従来では廃棄処分送りとなっていたインゴットから、これらクラック等の不良部分を削り落として、使用することができるので、製品コストの低下にも寄与するものである。
(第4実施形態)
図4に本発明の第4実施形態に係る集成圧電板とその製造方法を示している。第1実施形態で説明したのと同様に育成された固溶系圧電単結晶のインゴット21を、分極軸に平行すなわち図4ではYZ面,ZX面でΦ0.5mmのワイヤーソーにて、1mmピッチでカットする。このカット深度は、底面部47は切り離さない程度に調整されている。これにより底面部47から0.5mm角の複数本の柱体48が剣山状にたっている圧電ブロック46が形成される。この圧電ブロック46を数十個、30mm×30mm×10mmの直方体のジグに底面47を下にして敷き詰め、その柱体48の隙間にバインダーとなるエポキシ樹脂系接着剤49を充填して硬化させる。これにより一次集成圧電板50が作成される。この一次集成圧電板50を、Z軸に垂直にすなわちXY面でカッターにて約2mm厚に切断し、その切断面を#2000の研磨材で厚さ1.8mmに研磨することにより、二次集成圧電板51を作成する。この二次集成圧電板51の両面に、スパッタ法により、Ti/Au電極52,53を形成する。次に、この二次集成圧電板51を常温にて、1kV/mmの電界を印加し、分極処理を施す。
【0028】
この二次集成圧電板51を用いて第1実施形態と同様に中心周波数500kHzの超音波探傷用トランスデューサを作成する。
このように本実施形態によっても、第1実施形態と同様に、比較的小型の固溶系圧電単結晶のインゴットから、その剣山状の圧電ブロックを切り出し、その圧電ブロックを集成して比較的大型の固溶系圧電単結晶の圧電板を提供することができる。さらに、クラック(ひび割れ)は生じたり不純物が部分的に混入して従来では廃棄処分送りとなっていたインゴットから、これらクラック等の不良部分を削り落として、使用することができるので、製品コストの低下にも寄与するものである。
本発明は、上述した実施形態に限定されることなく、種々変形して実施可能である。
【0029】
【発明の効果】
本発明によれば、最大でも坩堝の大きさ程度の比較的小型にしか製造できない固溶系圧電単結晶のインゴットから、圧電ブロックを切り出し、この複数個の圧電ブロックを張り合わせることにより、比較的大型の固溶系圧電単結晶の圧電板を提供することができる。さらに、クラック(ひび割れ)は生じたり不純物が部分的に混入して従来では廃棄処分送りとなっていたインゴットから、これらクラック等の不良部分を削り落として、使用することができるので、製品コストの低下にも寄与する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る圧電板とその製造方法を示す図。
【図2】本発明の第2実施形態に係る圧電板とその製造方法を示す図。
【図3】本発明の第3実施形態に係る圧電板とその製造方法を示す図。
【図4】本発明の第4実施形態に係る圧電板とその製造方法を示す図。
【図5】従来の圧電板とその製造方法を示す図。
【図6】超音波トランスデューサの構成を示す斜視図。
【符号の説明】
1…圧電板、
2…バッキング材、
3…アース電極、
4…信号電極、
5…音響マッチング層、
6…音響レンズ、
7…アース板(共通電極板)、
8…フレキシブル配線基板、
10…坩堝、
11…固溶系圧電単結晶のインゴット、
12…固溶系圧電単結晶板、
21…固溶系圧電単結晶のインゴット、
22…圧電ブロック、
23…一次集成圧電板、
24…二次集成圧電板、
25…表面電極(アース電極)、
26…背面電極(信号電極)。
Claims (12)
- 少なくともチタン酸鉛を含む固溶系圧電単結晶の複数個の圧電ブロックが、分極軸を揃えて、板状に集成されてなり、
前記圧電ブロックは、エポキシ樹脂により貼り合わされ、
前記エポキシ樹脂の音響インピーダンスは、1×10 6 <Zp<4×10 6 kg/m 2 sであることを特徴とする超音波トランスデューサ用圧電板。 - 前記圧電単結晶は、x=0.05〜0.55、B1がZn,Mg,Sc,In,Ybの少なくとも何れか一つ、B2がNb又はTaとして、Pb[(B1,B2)1-x Tix ]O3 であることを特徴とする請求項1記載の超音波トランスデューサ用圧電板。
- 少なくともチタン酸鉛を含む固溶系圧電単結晶の複数の薄板が、分極軸を揃えて、複数枚板状に集成されてなることを特徴とする超音波トランスデューサ用圧電板。
- 少なくともチタン酸鉛を含む固溶系圧電単結晶の複数本の柱体が、分極軸を揃えて、複数個板状に集成されてなることを特徴とする超音波トランスデューサ用圧電板。
- 少なくともチタン酸鉛を含む固溶系圧電単結晶であって剣山形状に加工された複数の圧電ブロックが、分極軸を揃えて、隙間に充填した樹脂により板状に集成されてなることを特徴とする超音波トランスデューサ用圧電板。
- 少なくともチタン酸鉛を含む固溶系圧電単結晶のインゴットを圧電ブロックに切り出し、この切り出した複数個の圧電ブロックを分極軸を揃えて板状に貼り合わせた後、所望の厚みに研磨することを特徴とする超音波トランスデューサ用圧電板の製造方法。
- 少なくともチタン酸鉛を含む固溶系圧電単結晶のインゴットを薄板に切り出し、この切り出した複数枚の薄板を分極軸を揃えて板状に貼り合わせた後、所望の厚みに研磨することを特徴とする超音波トランスデューサ用圧電板の製造方法。
- 少なくともチタン酸鉛を含む固溶系圧電単結晶のインゴットを柱体に切り出し、この切り出した複数本の柱体を分極軸を揃えて板状に貼り合わせた後、所望の厚みに研磨することを特徴とする超音波トランスデューサ用圧電板の製造方法。
- 少なくともチタン酸鉛を含む固溶系圧電単結晶のインゴットを剣山形状の圧電ブロックに切り出し、この切り出した複数個の圧電ブロックを分極軸を揃えて隙間に充填した樹脂により板状に貼り合わせた後、所望の厚みに研磨することを特徴とする超音波トランスデューサ用圧電板の製造方法。
- 前記圧電単結晶は、x=0.05〜0.55、B1がZn,Mg,Sc,In,Ybの少なくとも何れか一つ、B2がNb又はTaとして、Pb[(B1,B2) 1-x Ti x ]O 3 であることを特徴とする請求項3又は4記載の超音波トランスデューサ用圧電板。
- 前記圧電ブロックは、エポキシ樹脂により貼り合わされていることを特徴とする請求項3又は4記載の超音波トランスデューサ用圧電板。
- 前記エポキシ樹脂の音響インピーダンスは、1×10 6 <Zp<4×10 6 kg/m 2 sであることを特徴とする請求項11記載の超音波トランスデューサ用圧電板。
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