JPH0152873B2

JPH0152873B2 -

Info

Publication number: JPH0152873B2
Application number: JP56097603A
Authority: JP
Inventors: Marion Raito Jeraado
Original assignee: Eaton Corp
Current assignee: Eaton Corp
Priority date: 1980-07-09
Filing date: 1981-06-25
Publication date: 1989-11-10
Also published as: GB2121245A; US4355709A; GB2080635B; GB2121617A; GB2121617B; JPS5736792A; DE3126750A1; GB2080635A; GB2121245B; DE3126750C2

Description

【発明の詳細な説明】この発明は、動力を回転軸上に配設された回転
型整流リングに伝達するブラシ保持器に関し、さ
らに詳しくは粘性液体利用のフアン駆動装置に動
力を伝達するブラシ保持器に関し、この保持器は
粘性フアン駆動装置の軸上で自己保持機能をも
ち、かつ支持されたブラシを軸に対し、半径方向
および軸方向に支持するように確実に位置決めす
る。

この発明に係るブラシ保持器は、回転軸の円筒
形表面にスナツプ嵌めし、かつ回転軸上にブラシ
保持器を自己保持する単体または２体に型成形さ
れたブラシ保持器であることが好適である。

既知のブラシ保持器は単体または２体に型成形
され、かつ整流リングを装着した回転軸のまわり
に配設されている。従来型保持器の例としては、
米国特許第4112321号に記述されたものがあり、
該保持器は機械電気変換機用ブラシ保持器であ
る。この保持器は電流搬送ブラシに接触されるこ
の機械の回転部分を受け入れる１つの開口部をも
ちかつ機械のステータまたは機械の他の固定部分
にブラシ保持器およびブラシ組立体を取付けるた
めの複数の開口部を含む。Wanの特許において
ブラシ保持器を回転軸に対して締具によつて支持
しかつブラシ保持器は回転軸上に自己保持式でな
く配設されている。

Sporesへの特許第3745393号に型成形単体ブラ
シ保持器の別の例が公示されており、該特許明細
書においてブラシ保持器組立体を機械電気変換機
に固定するために受台に設けられた孔を用いるこ
とが記述されている。

SporesにせよWanにせよいずれも自己支持式
ではなく、軸線方向および半径方向ともに整流構
造部分に対するブラシ保持器の動きを防止するた
めに回転型整流構造に対して固定した部材上に共
に支持されている。

この発明は、軸の外側表面上に配置された回転
型整流リングに動力を伝達する新規な改良型自己
保持式ブラシ保持器組立体に関し、該組立体は該
軸の外側表面上で自給式に支持されかつ軸に支持
した後は軸に対し軸線方向にも半径方向にも移動
できず、軸が回転したときこのブラシ保持器組立
体の回転を防止する装置を提供する。

この発明はさらに１つの回転軸線まわりに回転
可能な軸の円筒形外側表面上に配設された回転型
整流リングに動力を伝達する新規な改良型ブラシ
保持器組立体を提供する。このブラシ保持器組立
体は、一般にＣ字形凹面をもつ第１部分と第１部
分の一般にＣ字形凹面と合わさり円筒形開口部を
つくる環状表面を形成する一般にＣ字形凹面をも
つ第２部分とを含む。この円筒形開口部は、軸の
円筒形外側表面と隣接して配置されかつ第１およ
び第２部分を軸上に支持して軸と第１および第２
部分との間の半径方向の移動を防止する環状表面
をもつて軸の円筒形外側表面を囲うように構成さ
れる。チヤンネル部分が第１および第２部分の一
方に設けられかつこれは一般に半径方向に配置さ
れ、ブラシ装置がこのチヤンネル部分の中に配置
されて軸に配設された整流リングと係合するよう
に半径方向内方へ偏倚される。

この発明は、前述の環状表面がそれに形成され
た環状ランドを含みかつ軸が軸に形成された環状
溝を含む上述した構造の新規な改良型自己保持式
ブラシ保持器組立体を提供する。この環状ランド
は環状溝内に受入れられてブラシ保持器を軸に対
して確実に位置づけて両者間の軸線方向の運動を
防止する。そのうえ、制限部材が固定部材に取付
けられて軸が回転したときブラシ保持器組立体の
回転を防止する。しかし、この制限部材は支持や
整合作用を提供するものではない。

この発明は、さらに１つの回転軸線まわりに回
転可能な軸の円筒形外側表面に配設された回転型
整流リングに動力を伝達する新規な改良型自己保
持式ブラシ保持器組立体を提供する。この自己保
持式ブラシ保持器組立体は一般にＣ字形凹面部分
をもつ第１部材、第１部材の一般にＣ字形凹面部
分と合わさつて円筒形開口部をつくる環状表面を
形成する一般にＣ字形凹面部分をもつ第２部材を
含む。第１および第２部材は、第１および第２部
材のＣ字形凹面部分が互に隔たつた位置をとる第
１位置と、これらＣ字形凹面部分が互に隣接した
位置をとる第２位置との間で相互に可動であるよ
うに構成されている。第１および第２部材が軸の
円筒形外側表面上に半径方向に第１および第２部
材を支持する第２位置にあるとき、この環状表面
は軸の円筒形外側表面を囲みかつこれに隣接す
る。第１部材および第２部材は、第１位置にある
ときは第１および第２部材を装着するための軸を
半径方向に受入れるように構成されている。ブラ
シ装置は整流リングと係合するように半径方向内
方に配置され、チヤンネル部分は第１および第２
部材のいずれか一方に配置されてブラシ装置を整
流リングと半径方向に係合するように支持する。

この発明はさらに、１つの回転軸線まわりに回
転可能な軸の円筒形外側表面上に配設された新規
な改良型ブラシ保持器組立体を提供する。ブラシ
保持器・整流リング組立体は、一般にＣ字形凹面
部分をもつ第１部材と、第１部材の一般にＣ字形
凹面部分と合わさり円筒形開口部をつくる環状表
面を形成する一般にＣ字形凹面部分をもつ第２部
材を含む。第１および第２部材は、第１および第
２部材のＣ字形凹面部分が互に隔たつている第１
位置と、両部材のＣ字形凹面部分が互に隣接する
第２位置との間で相対運動できる。環状整流リン
グが軸の円筒形外側表面に取付けられて軸ととも
に回転する。環状表面は、第１および第２部材が
第２位置にあるとき軸の円筒形外側表面および環
状整流リングを囲みかつ隣接して第１および第２
部材を軸の円筒形外側表面および環状整流リング
上に半径方向に支持するように構成されている。
ブラシ装置は軸に配設された整流リングと係合す
るように半径方向内方に偏倚され、チヤンネル部
分が、ブラシ装置を整流リングと半径方向に係合
支持させるために第１および第２部材のいずれか
一方に設けられている。また軸が回転したとき第
１部材および第２部材の回転を防止するため第１
および第２部材の一方を固定部材に結合するため
に取付装置が提供される。

この発明はさらに、第１位置と第２位置との間
で第１部材および第２部材の相対運動を行わせる
ために第１および第２部材を連結する蝶番装置を
含み、かつ環状表面上に１つの環状ランドを設け
かつ軸がその円筒形外側表面に１つの環状溝を具
備した前述した新規な改良型ブラシ保持器・整流
リング組立体を提供する。環状ランドは環状溝内
に受入れられて第１および第２部材を軸に対して
確実に位置させかつ軸と第１おび第２部材との間
の軸線方向の相対運動を防ぐ。

さらにこの発明は、１つの回転軸線まわりに回
転可能な粘性クラツチ組立体を提供し該組立体か
ら隔たつて配設された感知要素によつて制御され
るように構成されている。このクラツチ組立体は
軸、軸に取付けられてこれとともに回転する第１
部材、第１部材と相対回転可能な第２部材、第１
および第２部材に設けられかつ第１部材と第２部
材との間に流体作用室を形成する剪断表面、流体
貯蔵室、および流体貯蔵室と流体作用室との間で
選択的流通作用を実施する弁部材を含む。流体作
用室と流体貯蔵室内に流体装置が配設され、かつ
弁部材の位置と流体作用室および流体貯蔵室内の
流体装置の量とを制御するために電磁式作動器が
配設されている。軸上に整流リングが配設され、
かつ整流リングに動力を伝達するために自己保持
式ブラシ保持器組立体が設けられて電磁式作動器
を付勢させる。このブラシ保持器組立体は、一般
にＣ字形凹面をもつ第１部分、、および第１部分
の一般にＣ字形凹面と合わさつて軸の外側表面を
囲む環状開口部をもつ環状表面を形成する一般に
Ｃ字形の第２部分を含み、前記環状表面は軸の外
側表面と隣接して第１および第２部分を支持しか
つ第１および第２部分の軸に対する半径方向の運
動を防止する。ブラシ装置は第１および第２部分
のいずれか一方の上に支持されかつ整流リングと
係合するように半径方向内方へ偏倚されている。

各図には一対のブラシ２２，２４を回転軸２０
に対し支持するブラシ保持器１０が示されてい
る。

ブラシ保持器１０は、第２図に詳細に示された
粘性フアン駆動装置１１にエネルギを伝達するた
めに作動する。粘性フアン駆動装置１１は、米国
特許第4056178号に開示されたものと類似である。

粘性フアン駆動装置または流体継手１１は、乗
物（図示せず）の水ポンプにより図示されていな
いフアンを駆動する。この水ポンプは公知の方法
で回転可能な入力部材１５に取付けられている。
流体継手１１は入力部材１５に対して回転可能な
出力部材１７を含む。入力部材１５は水ポンプに
より駆動され、このように駆動されると入力部材
１５と出力部材１７との間に形成された作用室１
９内で回転する。入力部材１５は半径方向に延び
る部分２１および流体継手１１の回転軸線２５と
同心的に配置されたハブまたは軸部分２０を含
む。ハブまたは軸部分２０は軸線方向に延び、か
つ半径方向に延びる部分２１にこれとともに回転
するように適した方法で押嵌めまたは結合され
る。

入力部材１５の回転は、シリコン流体のような
剪断流体を介して相対的に回転可能な出力部材１
７にトルクを伝達する。出力部材１７は複数の冷
却フイン１３をもつ台形部材３７及び板状カバー
４１を含む。カバー４１および台形部材３７は、
任意適当な結合具によつてそれらの周縁において
接合され、かつシール４３によつて密閉されて漏
洩を防止する。出力部材１７は入力部材１５と協
働して作用室１９を形成し、この作用室内にシリ
コン流体が入れられる。台形部材３７はその中央
部分に環状開口部４５を含み、この開口部を通し
て軸線方向に回転軸２０が延びる。適当な軸受４
９が開口部４５と軸２０との間に配置されて、軸
２０と出力部材１７とを対的に回転させる。軸受
４９は入力部材１５の軸２０にそれとともに回転
するように取付けられた内側レース５７および出
力部材１７にそれとともに回転するように取付け
られた外側レース５９を含む。軸受４９は入力部
材１５と出力部材１７との相対的回転を提供す
る。

図示されていないフアン羽根が部材３７にそれ
と共に回転するように取付けられる。フアン羽根
は入力部材１７が回転すると、公知の方法で乗物
のラジエータを通つて空気を引くように動作す
る。

入力部材１７の部材３７は、作用室１９内に配
置された複数の同心の環状ランド６１を含む。入
力部材１５の半径方向に延びる部分２１もまた複
数の同心の環状ランド６５を含む。環状ランド６
５は出力部材１７の環状ランド６１と軸方向に重
なり合つつた関係で配設され、これによつて一方
の部材のランド間に形成された環状溝は、他方の
部材のランドを受入れるという関係をもつて、双
方の部材のランド間につくられた流体作用室を形
成する。シリコンオイルのようなオイルまたは他
の粘性流体がランド６１，６５間の環状溝に配置
されるとき粘性流体の剪断力または液圧力学的連
結によつて出力部材に入力部材からトルクを伝達
できる。作用室１９内の流体の量は入力部材１５
と出力部材１７との間の結合および対的回転の度
合を制御する。入力部材１５を出力部材１７に連
結する交互に組合つたランドと溝の作用について
は、米国特許第4056178号に詳細に記載されてい
る。

作用室１９から、入力部材１５の半径方向に延
びる部分２１と、該部分にそれとともに回転する
ように取付けられた円板状カバー７３との間に形
成された流体貯蔵室７１に、流体を流通させるた
めに適当なポンプ装置を提供する。作用室１９か
ら流体貯蔵室７１に流通するための適切な流体を
提供する。

貯蔵室７１から作用室１９への流量を制御する
ために弁装置８１を提供する。この弁装置８１は
開口部８３および弁部材８５を含む。弁部材８５
は回転軸線２５と平行に軸方向へ運動するように
弁軸８７に配置される。弁部材８５は開口部８３
を通る流量を阻止する位置から、弁部材８５が開
口部８３と離間して貯蔵室７１から作用室１９へ
の流量を許す位置に可動である。弁部材８５は貯
蔵室７１から作用室１９への流量を選択的制御す
るために、開口部８３を開閉できるように配設さ
れる。弁軸８７の運動は、弁部材８５を開口部８
３に対して移動させて該開口部を流量する流量を
制御する。開口部８３を開閉して貯蔵室７１から
作用室１９への流量を制御し、かつ作用室１９内
の流体量および入力部材１５と出力部材１７との
間の結合を制御する弁部材８５の機能は、当業界
においては公知であり、米国特許第3055473号に
詳細に記述されている。

弁軸８７は軸２０に設けられた同軸的な開口部
内に配設される。弁軸または電機子８７の装着お
よびその運動を案内するために、適当なライニン
グまたはブツシユ９１が開口部８９内に設けられ
る。弁軸８７は回転軸線２５の方向に運動するよ
うに構成されて、弁部材８５を開口部８３を閉塞
する第１位置から開口部８３と離間して流体の流
通を許す第２位置に移動する。空胴９３は円筒状
でかつその中に配設された電磁コイル９５を含
む。磁性端末具９７が円筒状空胴９３内に配設さ
れ、かつコイル９５の一端に位置する。コイル９
５が付勢されると磁束流９９をつくり、この磁束
路はついで電機子８７、端末機９７を通過し、軸
２０を繞つてからコイル９５の中心を通つて電機
子８７に戻る。コイル９５が付勢されて磁束器９
９が発生すると、電機子または弁軸８７を図にお
いて右方へ動かし、これによつて弁部材８５を開
口部８３から離間し、貯蔵室７１から作用室１９
への流体の流通を提供する。よつてコイル９５を
付勢することによつて弁部材８５の位置を制御
し、作用室１９内の流体量を制御して、入力部材
と出力部材との間の結合を公知のようにして制御
する。

コイル９５の付勢を制御するために感知器（図
示せず）が設けられる。好ましくは、この感知器
は乗物のラジエータ内の水温を感知し、その感知
温度に応答してコイルの付勢を制御する。ブラシ
保持器１０は遠隔式感知器によつて制御される動
力源とコイル９５とを接続するのに設けられる。

ブラシ保持器１０は第１部材１２および第２部
材１４を含む。第１部材１２は一般にＣ字形段付
凹面１６をもち、第２部材１４は一般にＣ字形段
付凹面１８をもつている。部材１２，１４は該部
材間で相対運動を行なうための蝶番２６を含む。
部材１２，１４は、Ｃ字形凹面１６がＣ字形凹面
１８から離間し、かつブラシ保持器１０が軸２０
をその中に受入れられる第１図に示す第１位置、
およびＣ字形凹面１６，１８が互に隣接して配置
されて軸２０の円筒形表面を囲み、実質的に連続
する環状表面２８を形成する第３図に示す第２位
置をもつている。蝶番２６は部材１２，１４が、
ブラシ保持器１０がその中に軸２０を受入れられ
る第１位置から、軸２０の円筒形表面を囲つてブ
ラシ保持器１０が取付けられた第２位置に移動す
るのを許す。

ブラシ保持器１０は２つの部材１２，１４を含
む構造となつているものとして記述したが、部材
１２，１４を一体に型成形し、またこれら両部材
を全く同一部材の２つの部分とすることもでき
る。また、蝶番を変形し、またもし部分１２，１
４を一体成形すれば蝶番２６の必要ないものとす
ることもできる。

アームの形態をした締具７０を部材１４の一端
に取付けることが好ましい。締具７０はブラシ保
持器１０の部材１２に形成された表面７２に係合
するように構成される。第１図に明示するよう
に、締具７０はそれぞれ肩部材８を有している。
肩部材８は、部材１４が第３図に示す位置に移動
されると、部材１２の表面７４と係合するように
構成され、これによつて肩部８２が表面７４と係
合すると部材１４を部材１２と隣接配置させて固
定する。肩部８２と表面７４とが協働してブラシ
保持器１０を軸１２の円筒形表面のまわりに固着
する。

軸２０は回転軸線２５のまわりに回転される。
整流リング３２は公知の方法で、軸２０にそれと
ともに回転するように取付けられている。絶縁部
材３４は軸２０の円筒形表面にそれとともに回転
するように取付けられ、かつ整流リング３２を軸
２０に対して絶縁関係を保つて支持する。絶縁リ
ング３４は、これを軸２０にそれとともに回転す
るように固定するために、軸２０の円筒形表面に
形成された環状の段付溝３６に取付けられるよう
に構成される。絶縁リング３４は外側段付表面４
０を含み、この上に整流リング３２が配設され
る。整流リング３２は絶縁リング３４にそれとと
もに回転するように公知の方法で取付けられる。
よつて、整流リング３２は軸２０から絶縁されか
つ絶縁リング３４によつて軸上に軸とともに回転
するように配設されることが明らかである。コイ
ル９５から適当な導線７が整流リング３２に取付
けられて、整流リング３２から軸２０の空胴９３
内に軸とともに回転するように取付けられたコイ
ル９５に動力を供給する。導線７は整流リング３
２をコイル９５に接続し、該コイルに公知の方法
で動力を供給することが望ましい。

ブラシ保持器１０の第１、第２部材１２，１４
が第２図に示す位置に配置されると、Ｃ字形凹面
１６，１８は、協働して軸２０の円筒形表面を囲
んで配置された環状段付表面２８を形成し、ブラ
シ保持器１０を軸２０に対し半径方向に支持す
る。ブラシ保持器１０の部材１２は該部材に設け
られた一対のチヤンネル４２を含む。一対のチヤ
ンネル４２は、軸２０の回転軸線２５に対し半径
方向に配置され、各チヤンネルはブラシ部材２
２，２４の１つを支持するように構成されてい
る。コイルばね４４のような適当なばね具がチヤ
ンネル４２内にそれぞれ配置されて、これと組合
わされたブラシ２２，２４を半径方向内方へ偏倚
してブラシと軸２０または整流リング３２と係合
させる。第２図においてさらに明らかなように、
ブラシ２４は整流リング３２と係合するように偏
倚され、かつブラシ２２は軸２０の円筒形表面と
係合する。ブラシ２２は、ブラシ保持器を付勢す
るための電気回路のアース部分に接続され、ブラ
シ２４は電気動力供給源のプラス側に接続される
ことが好ましい。動力供給源のプラス側−ブラシ
２４−整流リング３２−導線７−付勢されるコイ
ル９５を経て軸２０に戻り−ブラシ２２を通つて
動力供給源のアース側に接続して１つの回路が完
成する。

Ｃ字形凹面１６，１８によつて形成された環状
表面２８は環状ランド４８をもつている。軸２０
はその外側周辺に環状溝５０もつている。ブラシ
保持器１０の環状ランド４８は軸２０の円筒形表
面に設けられた環状溝５０と合致してこの溝内に
受入れられ、この状態は第２図から明らかであ
る。環状溝５０内に環状ランド４８が位置する
と、ブラシ保持器１０を軸上において軸線方向に
確実に位置させ、溝５０はランド４８と協働して
両者の軸線方向の相対運動を防止する。

絶縁リング３４は環状表面５２をもち、該表面
の一部は、軸２０の円筒形表面上の環状溝５０の
一部を構成する。よつて、ひとたびブラシ保持器
１０が軸を囲んで取付けられると、ブラシ保持器
１０は溝５０と環状ランド４８との組み合わせに
よつて軸２０上に確実に配置されて、ブラシ保持
器１０と軸２０との間の軸線方向の相対運動を防
止する。

ブラシ保持器１０の環状表面２８は、軸２０の
円筒形表面と協働して軸２０上にブラシ保持器１
０を支持する。この環状表面２８はブラシ保持器
１０を支持し、かつ軸２０とブラシ保持器１０と
の半径方向の相対運動を防止する。表面２８は１
つの環状表面として述べたが、軸２０の円筒形表
面又は絶縁リング３４によつて軸２０の円筒形表
面上に支持された整流リング３２の円筒形表面と
合わされるブラシ保持器１０の段付内側表面を意
味するものと考えられる。ここで重要なことは、
表面２８と、軸２０の円筒形表面と、環状整流リ
ング３２との間の公差は、ブラシ保持器１０が自
己保持できるように最小に保たれることである。
このために、保持器１０の円筒形表面２８は環状
表面２，４，５４，５６を含む。環状表面４は、
軸受表面であつてブラシ保持器１０を軸２０の外
側環状表面上に支持する。表面５６はブラシ保持
器１０を環状整流リング３２の外側表面上に支持
する軸受表面である。またブラシ保持器は半径方
向に延びる環状表面１，３を含み、これらはそれ
ぞれ整流リング３２の半径方向に延びる環状表面
６、および軸２０の半径方向に延びる環状表面９
と係合して、ブラシ保持器１０の、軸２０および
整流リング３２との軸線方向の相対運動を防止す
る。

Ｃ字形表面１６，１８にはそれぞれ複数の軸方
向に延びる溝７８が設けられている。これらの溝
７８は部材１２の弱い部分を提供し、その凹面１
６が表面５０の上にふさがつてスナツプ嵌められ
て軸２０の表面および整流リング３２の円筒形表
面と係合させる。溝７８はまたブラシ保持器から
異物を逃がす場所を提供する。もし異物が軸２０
または整流リング３２の表面に存在すると、表面
１６，１８の掃き出し作用によつて異物は軸２０
および整流リング３２から排除される。異物は溝
７８内にたまり、そこから軸線方向に移動しよう
とする傾向をもつている。溝７８はまた型成形中
に部材１２，１４の膨張および収縮作用を許し、
これによつて肉厚部分と肉薄部分に起因して生ず
る変形を緩和する。

ブラシ保持器１０が軸２０および整流リング３
２を囲んで配置されたのち、ブラシ保持器１０が
軸２０に対してともに回転するのを防止すること
が必要である。このため、制限部材５８が設けら
れる。制限部材５８はその一端６０をブラシ保持
器１０の部材１２に固定している。制限部材５８
の反対端６２は固定部材６４によつて弛く保持さ
れている。固定部材６４は任意の支持構造物に取
付けられ、かつ制限部材５８の末端６２を保持す
る止め具を提供する。よつて、制限部材５８は固
定部材６４およびブラシ保持器１０の部材１２と
係合して軸２０が回転したときブラシ保持器１０
の回転を防止する。ブラシ保持器１０が粘性継手
１１とともに用いられるとき、固定部材６４は乗
物の機関の静止部分又は水ポンプの静止部分を含
むことができる。

この発明に係るものは、従来技術によるものと
は異り自己保持式ブラシ保持器１０を提供し、該
保持器は一般に、ブラシが整流部材と係合される
位置において固定部材に取付けられる。この発明
において、ブラシ保持器１０は半径方向にも軸線
方向にも軸２０に対して自己保持性を有してい
る。制限部材５８はブラシ保持器１０を支持する
ように作用せずに、止め具として作用して軸２０
が回転したときブラシ保持器１０の回転を防止す
る。

上述の説明から、新規な改良型粘性フアン駆動
装置は、粘性フアン駆動装置に配設された回転コ
イルに動力を提供するための自己保持式ブラシ保
持器を含む。この自己保持式ブラシ保持器は、回
転軸線のまわりに回転可能な粘性フアン駆動装置
の軸の円筒形表面上に配設された回転型整流リン
グに動力を伝達する。このブラシ保持器は一般に
Ｃ字形凹面をもつ第１部分、および第１部分のＣ
字形凹面と合わされて回転軸線と同軸的に配置さ
れた縦方向の軸線をもつ円筒形開口部をつくる環
状表面を形成する一般にＣ字形凹面をもつ第２部
分を含む。円筒形開口部は軸の円筒形表面を囲む
ように構成され、この場合環状表面が軸の円筒形
表面に隣接して配置され、かつ軸とブラシ保持器
との間の半径方向および軸線方向へ運動を防止す
るようにブラシ保持器を軸上に保持する。ブラシ
保持器はさらに、回転軸線に対し一般に半径方向
に配置されたチヤンネル、およびこのチヤンネル
内に配置され、かつ半径方向内方に偏倚されて軸
上に配設された整流リングと係合するブラシを含
む。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の実施例の斜視図で、回転軸
が受入れられる位置を示し、第２図は同上のもの
が粘性フアン駆動装置に配設された状態を示す部
分断面図、第３図は第２図の線３−３にほぼ沿つ
てとられた断面図を示す。１，２，３，４，６…環状表面部分、７…導
線、８…肩部材、９…表面部分、１０…ブラシ保
持器、１１…粘性フアン駆動装置、１２…第１部
材、１４…第２部材、１５…入力部材、１６…表
面部材、１７…出力部材、１８…表面部分、１９
…作用室、２０…回転軸、２２，２４…ブラシ、
２５…回転軸線、２６…蝶番、２８…環状表面、
３２…整流リング、３４…絶縁リング、３６…環
状段付溝、４２…チヤンネル、４５…開口部、４
８…ランド、５０…溝、５２，５４，５６…環状
表面部分、５８…制限部材、６１…環状ランド、
６４…固定部材、６５…環状ランド、７０…締
具、７１…貯蔵室、８１…弁装置、８３…開口
部、８５…弁部材、８７…弁軸、電機子、８９…
開口部、９５…コイル、９７…磁性端末具、９９
…磁束路。

Claims

【特許請求の範囲】１回転軸の円筒形表面上に配設された回転型整
流リングに動力を伝達する自己保持式ブラシ保持
器であつて、一般にＣ字形凹面をもつ第１部分
と、第１部分のＣ字形凹面と組合つて回転軸と同
軸的に配置された円筒形開口部をつくる環状表面
を形成する一般にＣ字形凹面をもつ第２部分とを
含み、前記円筒形開口部の環状表面が回転軸の円
筒形表面を囲み、かつそれに隣接して配置され
て、第１、第２部分を相互の半径方向相対運動を
防止するように回転軸に支持するようになつてお
り、さらに第１、第２部分の一方に設けられかつ
回転軸線に対して一般に半径方向に配置されたチ
ヤンネルと、このチヤンネル内に配置され、かつ
軸上に配設された整流リングと係合するように半
径方向内方へ偏倚されているブラシとを含むこと
を特徴とする自己保持式ブラシ保持器。２前記円筒形開口部の環状表面又は回転軸の円
筒形表面の一方に配置された１つの表面突出部
と、前記環状表面又は円筒形表面の他方に配置さ
れた１つの凹部とをさらに含み、表面突出部が凹
部と合わされて、ブラシ保持器を回転軸に対して
確実に位置させ、かつブラシ保持器と回転軸との
相対的軸線方向運動を防止するようになつている
特許請求の範囲第１項記載の自己保持式ブラシ保
持器。３前記突出部が環状表面に設けられた１つの環
状ランドからなり、かつ前記凹部が回転軸の円筒
形表面に設けられた１つの環状溝からなり、環状
ランドがブラシ保持器を回転軸に対して確実に位
置づけ、かつブラシ保持器と回転軸との軸線方向
の相対運動を防止するように環状溝内に受入れら
れている特許請求の範囲第２項記載の自己保持式
ブラシ保持器。４固定部材にブラシ保持器を結合し、軸が回転
するときブラシ保持器の回転を防止する取付装置
を含む特許請求の範囲第１項記載の自己保持式ブ
ラシ保持器。５取付装置は、その一端が第１、第２部分の一
方に取付けられ、かつ他端が固定部材に取付けら
れて回転軸が回転したとき、ブラシ保持器の回転
を防止する制限部材を含む特許請求の範囲第４項
記載の自己保持式ブラシ保持器。６回転軸が回転したとき、ブラシ保持器の回転
を防止するように、ブラシ保持器を固定部材に結
合する装置を含む特許請求の範囲第３項記載の自
己保持式ブラシ保持器。７取付装置は、その一端が第１、第２部分の一
方に取付けられ、他端が固定部材に取付けられ
て、回転軸が回転したときブラシ保持器の回転を
防止するための制限部材を含む特許請求の範囲第
６項記載の自己保持式ブラシ保持器。８第１部分が第１部材を含み、第２部分が第２
部材を含み、第１、第２部材が、第１部材の凹面
が第２部材の凹面から隔間している第１位置と、
第１部材の凹面が第２部材の凹面と隣接して配置
されて環状表面を形成する第２位置との間で相対
運動が可能に構成され、第１、第２部材が第１位
置において両部材間で回転軸を実質的に半径方向
から受入れることができ、第２位置においてブラ
シ保持器が回転軸上に配置されたとき、同軸を囲
むように構成された環状表面を形成する特許請求
の範囲第１項記載の自己保持式ブラシ保持器。９第１、第２位置間において、第１、第２部材
の相対的運動を提供するため、第１部材と第２部
材とを連結する蝶番を含む特許請求の範囲第８項
記載の自己保持式ブラシ保持器。１０第１部分が第１部材を含み、第２部分が第
２部材を含み、第１、第２部材が、第１部材の第
１凹面が第２部材の第２凹面から隔間している第
１位置と、第１部材の凹面が第２部材の凹面と隣
接して配置されて環状表面を構成する第２位置と
の間で相対的に可動であり、第１、第２部材が、
第１位置において両部材間に実質的に半径方向に
回転軸を受入れることができ、第２位置において
ブラシ保持器が回転軸上に配置されたとき、同軸
を囲うように構成された環状表面を形成する特許
請求の範囲第５項記載の自己保持式ブラシ保持
器。１１第１部材と第２部材を連結して両部材を第
２位置に固定し、第１、第２部材の第１位置への
運動を防止するための締具を含む特許請求の範囲
第１０項記載の自己保持式ブラシ保持器。１２第１、第２凹面が実質的に軸線方向に延び
る複数の細溝を含む特許請求の範囲第１０項記載
の自己保持式ブラシ保持器。１３第１、第２凹面が実質的に軸線方向に延び
る複数の細溝を含む特許請求の範囲第１項記載の
自己保持式ブラシ保持器。