JPH0151602B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明はコンクリート或いは他の硬化可能な
物質でできたほぼ正方形の外周輪郭を有する舗装
石及びそのような石から造られた舗装に関する。

公開されていて且つ私的な自由施設、公園等に
おける街路及び通路の建設は大部分が自由な形状
及び弧状の移動線になる傾向がある。円形の石は
別として矩形或いは正方形の舗装石は、垂直な稜
を突き合わせて斜めに敷設する場合にしか湾曲し
た通路用には使えない。しかしそれらの舗装石は
そういう目的に使うものと定められてはいない。
そこから、造形的には形式上且つ機能上の欠陥
が、そしてしばしば技術上の欠陥が生じる。たと
えば開いた目地をあとから詰めなければならない
とか、石を打つか切るかして形を整えることが必
要であるとかである。

この発明の基本目的は、一個の舗装石、即ち行
列する真直ぐな列だけではなく、湾曲した列にも
並べられ、しかも個々の石が舗装の平面で相互の
接触を失わない舗装石の開発にある。

以上の目的はこの発明の次ような構成によつて
達成される。即ち舗装石の、一方の相対する二つ
の側面がそれぞれ、正方形状の底面に対して垂直
な面によつて決定される仮想平面をこえて外側へ
向かつて緩やかに傾斜突出し且つ石の底面に対し
て垂直で、石の中心対称平面を通る稜線で突き合
わされている平らな二つの部分面を形成し、一方
他の相対する二つの側面が平らであつて、石の正
方形の外周輪郭に対応する四隅の外側稜がそのほ
ぼ中央部から石の上側に向かつて斜めに削られて
稜線と一方の表面辺との交点又は他の表面辺の中
心点に向かつて三角形の楔形面を形成し、その結
果石の底面が正方形に近い六角形、石の表面が正
方形に若干近い等辺の八角形の形の輪郭をもつこ
とになる。外側稜はその長さの約半分以上を斜め
に削るのが好都合である。

この発明の対象はもう一つ舗装である。この舗
装は、個々の石が相互に平行な列に並んで、一つ
の列の相隣接する石が部分面の稜線で接触し、列
相互の石が平らな側面で接触するように敷設され
た舗装石から構成される。

この発明による舗装石の基本思想の本質は、石
に或る程度の旋回点を与えることにある。この旋
回点は石の二つの向かい合う外側面上の、外側に
向かつて傾斜突出した部分面の垂直稜線によつて
形成される。これによつて、隣接配列の際に真直
ぐな列の場合も、凹形、凸形湾曲の場合も石が常
に同じ位置に接触することになる。こうして石に
中心軸ができ、重列配置の場合には相互に平行な
中心軸ができる。このように構成された石はいろ
いろな大きさの変化に応じて事実上どんな湾曲で
も可能になる。

この発明による舗装石にとつて重要なことは、
この垂直な稜線が石の高さ全体にわたつて及んで
ること、即ち舗装の高さ全体にわたつて接触稜線
を構成しており、他の二つの側面が少なくとも中
心部分でやはり石の高さ全体に及んでいることで
もある。こうして相隣接する石が一つの列の中で
だけではなく、隣接する列の石も力の伝達のため
の、相互に最大限の接触稜線又は接触面をもつこ
とになる。

それでも舗装石は上部の斜切削によつて敷設態
様がいろいろに異なつても常に一様に印象的な像
を示す。外面を斜めに削つて三角形の楔形面を形
成することによつて、たとえ開口部の拡がりが異
なつても石と石の間には常に目地が形成される。
これにより同時に個々の石に釣合いのとれた調和
が生じて、かたい直角に曲がつた角ができない。
このことは舗装の中の石の集合において非常に重
要なことである。しかしこれによつて更に、いく
つもの列の湾曲によつて変化するが、しかし常に
或る程度の法則性に従う目地像が生じることにも
なる。これらの目地は舗装の一部分であり、その
外観の一部を形成する。しかしまたこれらの目地
は舗装に境を接する側方の草などの植裁部分への
雨水の流れる通路を形成することができる。

目地は砂で埋めることができ、そこへ石の表面
から雨水が急速に流入することができる。

一実施例を示した図をもとに詳記する。

コンクリート製が好都合な舗装石１は基本形が
平面視でほぼ正方形の外周輪郭に形成されている
（第１図）。底面４の相対する辺２と３は互いに平
行である。他の辺５と６は正方形の真直ぐな側辺
と比べていくらか外側へ傾き突出している。これ
らの辺５，６はそれぞれ一個の交点７を形成して
いる。この交点は石１の対称平面Ｓ−Ｓ上にあ
る。

このように、石１の基本体は、一方では相対す
る二つの側平面８によつて限定されており、これ
らの側平面は両切り妻屋根の形をなし（第２図及
び第４図）、辺２及び３上に起立している。他方
面では部分面９，１０から成る側面によつて限定
されており、前記部分面は片流れ屋根の形をして
いて折り曲げられた辺５の部分５′及び５″の上に
起立しており、交点７上に垂直に延びる稜線１１
を形成している（第３図及び第４図）。側平面８
と部分面９，１０はそれぞれ垂直な外側稜１２で
交わつている。

外側稜１２はその長さのほぼ中心にある点１３
から（第４図）上へ向かつて斜めに削られている
そして範囲１２′で石の表面１５の上部の角の点
１４の一つに向かつて内側へ傾斜しており、表面
１５は等辺八角形の外観を有している。これによ
り三角形の楔形面１６ができ、この楔形面は斜め
の稜１７で側平面８と交わり、斜めの稜１８で部
分面９，１０と交わる。三角形の楔形面１６は尖
端がそれぞれ稜線１１と表面辺２０との交点１９
及び表面辺２２の中心点２１となつて終わつてい
る。表面辺２０と２２は符号２３の所で折れ曲が
つており、このようにして舗装における好ましい
像の作成と達成に際して石の型枠剥離を容易にす
る。

この発明による舗装石の敷設を説明するために
示した第５図及び第６図からわかるように、石１
を真直ぐに並べて何列にも隣接させることによつ
て稜線１１の領域に中心軸Ｍができ、この中心軸
上で個々の石が互いに接触し、そこから開き且つ
閉じる目地２４の規則的な網ができる。稜線１１
はそうして或る程度の旋回点を形成し、石は、そ
れら旋回点の連結線によつてできた中心軸Ｍが湾
曲するように敷設することもできる（第６図）。
極端な場合には石がそれぞれ部分面９，１０で接
触する。これを明確にするために、稜線１１で互
いに突き当たる部分面９及び１０が相互に形成す
る傾斜角を第１図と比較して著しく大きく示して
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明による舗装石の平面図、第２
図は、第１図の−方向から見た側面図、第３
図は第１図の−方向から見た側面図、第４図
は舗装石の斜視図、第５図及び第６図はこの発明
による石を用いた舗装の一部を図式的に示した平
面図である。 図中符号、８……側面、９，１０……部分面、
１１……稜線、１２……外側稜、１５……表面、
１６……楔形面、１９……交点、２０，２２……
表面辺、２１……中心点。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ コンクリート又は他の硬化可能な物質ででき
   た、平面視でほぼ正方形の外周輪郭を有する舗装
   石において、舗装石の、一方の相対する二つの側
   面がそれぞれ、正方形状の底面に対して垂直な面
   によつて決定される仮想平面をこえて外側へ向か
   つて緩やかに傾斜突出し且つ石の底面に対して垂
   直で、石の中心対称平面（Ｓ−Ｓ）を通る稜線１
   １で突き合わされている平らな二つの部分面９，
   １０を形成し、一方他の相対する二つの側面８が
   平らであつて、石の正方形の外周輪郭に対応する
   四隅の外側稜１２がそのほぼ中央部から石の上側
   に向かつて斜めに削られて稜線１１と一方の表面
   辺２０との交点１９又は他方の表面辺２２の中心
   点２１に向かつて三角形の楔形面１６を形成し、
   その結果石の底面４が正方形に近い六角形、石の
   表面１５が正方形に若干近い等辺の八角形の輪郭
   をもつことを特徴とする舗装石。 ２ 外側稜１２がその長さのほぼ半分以上を斜め
   に削られている特許請求の範囲１記載の舗装石。 ３ コンクリート又は他の硬化可能な物質ででき
   た、平面視でほぼ正方形の外周輪郭を有する舗装
   石にして、舗装石の、相対する二つの側面がそれ
   ぞれ、正方形状の底面に対して垂直な面によつて
   決定される仮想平面をこえて外側へ向かつて緩や
   かに傾斜突出し且つ石の底面に対して垂直で、石
   の中心対称平面Ｓ−Ｓを通る稜線１１で突きわさ
   れている平らな二つの部分面９，１０を形成し、
   一方他の二つの側面８が平らであつて、石の正方
   形の外周輪郭に対応する四隅の外側稜１２が石の
   上側に向かつて斜めに削られて稜線１１と一方の
   表面辺２０との交点１９又は他方の表面辺２２の
   中心点２１に向かつて三角形の楔形面１６を形成
   し、その結果石の底面４が正方形に近い六角形、
   石の表面１５が正方形に若干近い等辺の八角形の
   輪郭をもつ舗装石を用いた舗装において、一つの
   列内の相隣接する石が前記部分面９，１０の稜線
   １１で、また列相互間では各列の石は平らな側面
   ８で接触するように個々の石が互いに平行な列に
   敷設された舗装。