JPH0149366B2 - - Google Patents

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JPH0149366B2
JPH0149366B2 JP4844784A JP4844784A JPH0149366B2 JP H0149366 B2 JPH0149366 B2 JP H0149366B2 JP 4844784 A JP4844784 A JP 4844784A JP 4844784 A JP4844784 A JP 4844784A JP H0149366 B2 JPH0149366 B2 JP H0149366B2
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Sekisui Chemical Co Ltd
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  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
(技術分野) 本発明は、免疫血清学的診断試薬に有効なラテ
ツクスの製造方法に関する。 (従来技術) 免疫血清学の進歩に伴い、臨床検査における技
術の向上はめざましい。免疫血清学検査は、試験
管を用いて行われ、血清希釈にはメスピペツトが
使用される。このような試験管やピペツトによる
作業の繁雑さと、検査件数の増加に伴う大量の検
体処理とが免疫血清学検査の精度を低くしている
原因である。しかし、臨床検査の自動化導入によ
つて、免疫血清学検査の領域においても患者から
の採血量を少なくし、微量の検査材料で正確な検
査データが得られる微量検査法(マイクロタイタ
ー法)が実施されるに至つている。このマイクロ
タイター法は1955年ハンガリーのTakatsyによつ
て考案され、さらに、1962年に、アメリカの
Severによつて改良された。1963年にアメリカで
マイクロタイターキツトが市販されて以来、これ
が免疫血清学的検査に採用され、世界中で使用さ
れるようになつた。1967年、アメリカのCDC
(Center for Disease Control)がこれを補体結
合反応の標準検査法として採用した。Public
Health Serviceのトレーニングマニユアルにマ
イクロタイター法の手法が使用されている。我国
では、ウイルス学の研究者によつて比較的はやく
紹介され、輸入品によつてウイルスの血清学的検
査(血球凝集反応、血球凝集阻止反応、補体結合
反応など)や細胞・組織などの培養が行なわれて
いる。これらマイクロタイター法の特徴は、微
量の血清で多項目の検査ができること;操作が
簡便で多数の検体を短時間で迅速に希釈すること
ができること;抗原、抗血清、試薬などが現行
法にくらべ少量ですみ経済的であること;1枚
のプレートで全体の反応がみられ、凝集像や溶血
が鮮明で判定しやすいこと;現行法との反応の
感度や精度が変わらず、再現性もよいことなどで
ある。これらマイクロタイター法に用いられるの
は比較的比重の大きい血球であり、主としてヒツ
ジ赤血球およびニワトリの血球である。これら動
物血球を用いた場合には血球の腐敗および変性が
激しく、長期の保存性に欠けること、および個体
差が大きいために検査値のバラツキ幅が広く正確
なデータがなかなか得られないこと等の問題点が
ある。そのうえ、血球そのもの自体に抗原を含ん
でいるため、これが検査を受ける血清中の種々の
抗体と反応し、その結果、まぎらわしい反応を起
こしやすい。 (発明の目的) 本発明の目的は、ロツト間のバラツキがなく長
期間安定に保持しうる診断試薬用ラテツクスの製
造方法を提供することにある。本発明の他の目的
は、自己凝集および非特異凝集が少なく誰もが簡
単にしかも短時間で評価できる、マイクロタイタ
ー法に最適なソープフリー系ラテツクスの製造方
法を提供することにある。本発明のさらに他の目
的は、高精度で検査値を得ることのできるラテツ
クスの製造方法を提供することにある。本発明の
さらに他の目的は、所望の粒径および比重のラテ
ツクスを製造しうる方法を提供することにある。 (発明の構成) 本発明の診断試薬用ラテツクスの製造方法は、
スチレンとスチレンスルホン酸塩とを乳化剤の不
存在下で過硫酸塩を開始剤として共重合させ共重
合体粒子の懸濁液を得る工程、該懸濁液をアルカ
リ性の条件下で加熱処理し次いで中性もしくは酸
性の条件下で加熱処理する工程、そして該懸濁液
を塩素化処理する工程を包含し、そのことにより
上記目的が達成される。 本発明に用いられるスチレンスルホン酸塩とし
ては、例えば、スチレンスルホン酸ナトリウム、
スチレンスルホン酸カリウム、スチレンスルホン
酸リチウム、スチレンスルホン酸アンモニウムな
どがある。このスチレンスルホン酸塩のスチレン
に対する使用割合は3重量%以下、好ましくは
0.0001〜3重量%、より好ましくは、0.001〜2
重量%の範囲である。開始剤として用いられる過
硫酸塩としては、例えば、過硫酸アンモニウム、
過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウムなどがある。
これらの過硫酸塩のモノマー全体に対する割合は
0.01ないし1重量%の範囲が好ましい。本発明に
おいて使用される原子価が2価の金属の酸化物ま
たは水酸化物としては、例えば、鉄、マグネシウ
ム、カルシウム、銅などである。これら酸化物ま
たは水酸化物の使用量は、スチレンモノマーに対
し0.003〜3.0重量%の範囲が好ましい。 本発明における共重合反応は、水の仕込まれた
反応器内で行われるが、反応時間は用いられるス
チレン、スチレンスルホン酸塩および開始剤の種
類や2価の金属の酸化物または水酸化物濃度等に
より異なる。通常、5〜50時間の範囲で行われ
る。共重合反応により得られる共重合粒子の懸濁
液は、次いで、アルカリ性の条件下で加熱され
る。このときの加熱温度は、通常、50〜90℃好ま
しくは60〜80℃である。このときの加熱時間は10
〜100時間が好ましい。その際の反応系のPHは7.5
〜12.5、特に8.0〜11.0の範囲に保たれるのがよ
い。 アルカリ性条件下での加熱処理のち、さらに中
性もしくは酸性側条件下で行われる加熱処理は、
加熱温度が60〜80℃であり、加熱時間は10〜50時
間である。これら加熱処理された懸濁液は、次い
で、塩素化処理に供される。そのときの温度は、
懸濁液の仕込み量および処理条件により異なる
が、通常、5〜65℃好ましくは10〜60℃である。
最終塩素化量は5〜40%好ましくは10〜30%であ
ることが好ましい。塩素化処理時間は10〜500分
好ましくは30〜400分であり、より好ましくは60
〜360分である。 上記処理条件を外れると、得られるラテツクス
の表面の損傷が激しく自己凝集の原因となる。か
りにうまく処理できても今度はラテツクス自体の
比重が大きくぎてマイクロタイター法等で評価し
たとき早く沈降しすぎ、±〜+付近の凝集がすべ
て逆転してしまい正確なデータが得られない。得
られるラテツクス粒子の比重が1.10〜1.60の範囲
に調整されたものは、マイクロタイター法のラテ
ツクスとして好適である。 本発明では、場合により、原子価が2価の金属
の酸化物または水酸化物が使用されるが、それは
次の理由による。 乳化剤の不存在下(ソープフリー系)でスチレ
ンとスチレンスルホン酸塩を共重合させて得られ
るラテツクスの粒子径を揃わせるためには、スチ
レンモノマーに対する触媒量を増加するだけでも
可能である。しかしこうした場合、得られたラテ
ツクスを用いて試薬化した際に感度が悪く、かつ
非特異的凝集反応を示す確率が高いために、安定
性にすぐれたラテツクス試薬が得られない。非特
異的凝集反応の少ない良好なラテツクス試薬を得
ようとすれば、非常に純度(力価の高い)の高い
精製された抗体または抗原を用いなければなら
ず、試薬製造に時間と手間を要し高価な試薬とな
る。これに対し、原子価が2価の金属の酸化物ま
たは水酸化物を使用するとこれらがラテツクス粒
子の核となりこの核のまわりをスチレンとスチレ
ンスルホン酸塩の共重合体が取巻いて均一な粒子
のラテツクスを形成する。この場合において前記
核を中心として形成されたラテツクス粒子は反応
系内において沈降や浮き上がりを生じることなく
均一な分散状態を保持し、粒子の形状および大き
さがよく揃つたものとなる。 本発明では、また、共重合ラテツクス粒子の懸
濁液がアルカリ性条件下で加熱処理され、次いで
中性もしくは酸性条件下で加熱処理されるが、そ
の理由は次のように説明できる。 開始剤として過硫酸塩を用いるからポリマー鎖
の両端に硫酸基(SO4 --)が存在することにな
る。ポリマー鎖同志の間にはこの硫酸基による電
気的反発力が作用して分散状態が安定化される。
しかし、ポリマー鎖末端の硫酸基による電気的反
発力のみでは分散状態の安定化には不充分であ
り、これに加えてスチレンスルホン酸塩を共重合
させてポリマー鎖中にスルホン基を導入すること
により、それによる電気的反発力が加わつてはじ
めて充分に安定な分散状態が得られる。しかしな
がら、免疫診断試薬用ラテツクスとしては、抗原
抗体反応に鋭敏に感応し高感度の凝集性を有する
ことが要求される。高純度の凝集性を得るには分
散状態が安定化しすぎないことが必要であり、常
時は分散状態が安定しているが抗原抗体反応に鋭
敏に感応し凝集性が得られる程度の不安定化要素
を有することが必要となる。このような分散状態
の指標は表面荷電の程度を示すゼータポテンシヤ
ルで表わされる。ラテツクスの分散状態の安定性
はこのゼータポテンシヤルが低い程良くなり−
60mV以下ではきわめてすぐれた安定性が得られ
る。しかし、このようなゼータポテンシヤル領域
では安定にすぎるため抗原抗体反応における鋭敏
な凝集性は得られない。そこで高感度の凝集性を
得るためにゼータポテンシヤルを−40mV近傍に
調節することが必要となる。このためには硫酸基
を加水分解し水酸基を経てカルボキシル基にする
のが最適の手段である。そこで、前記共重合体粒
子の懸濁液がアルカリ性条件下で加熱されると、
硫酸基は水酸基となる。しかしながら、硫酸基が
水酸基になつた場合のゼータポテンシヤルは−
40mV近傍に保たれない。そこで、ゼータポテン
シヤルを−40mV近傍に調整して凝集性をよくす
るためにさらに中性もしくは酸性条件下で加熱処
理して上記アルカリ性条件下での処理により生じ
る水酸基をカルボキシル基とするのである。この
ようにして、ゼータポテンシヤルが−40mV近傍
に調整される。 (実施例) 以下に本発明を実施例について述べる。 実施例 1 スチレンモノマー90g、スチレンスルホン酸ナ
トリウム0.63g、水酸化マグネシウム10g、過硫
酸カリウム0.5gおよびイオン交換水450gを反応
容器に仕込んだ。そして、容器を窒素ガスで置換
し反応温度を70℃〜72℃の範囲におさまるようコ
ントロールしながら24時間共重合した。共重合終
了後、反応容器内部を空気で置換し、ラテツクス
懸濁液のPHを8.6に調節した。これを、次いで、
70℃で20時間アルカリ性の条件下で加熱処理し
た。次いで、PHを6.0に保ちながら70℃で20時間
加熱処理した。反応器を停止し容器からラテツク
スを取り出し東洋濾紙No.2 12.5CMを用いて濾
過精製処理を行なつた。次いで、70℃乾燥機を用
いてこのラテツクスを乾燥し、得られた精製固型
分を秤量したところ、13.8(W/W)%であつた。
次に、3の反応容器に水2000gと、精製ラテツ
クスを蒸留水で10%に希釈したラテツクス500g
とを投入したのち自然光下において反応温度を15
〜20℃に保ちながら320分間塩素ガスを吹きこみ
塩素化処理した。N2ガスで容器内を150分間置換
した後、得られた塩素処理ラテツクス取り出し東
洋濾紙No.2 12.5CMを用いて濾過精製処理した。
塩素化処理後のラテツクス中の塩素量は反応溶液
中のHCl分析を行なつた結果27.5%であつた。塩
素処理後のラテツクスを電子顕微鏡で観察した結
果、平均粒径は0.71μmそして粒径のバラツキは
変動係数(粒径の標準偏差/平均粒径)で表して
0.016であつた。このラテツクスの比重は1.42で
あつた。 得られた塩素処理ラテツクスを超音波にて1分
間分散処理した。分散処理されたラテツクスを透
析膜を用い24時間蒸留水にて精製処理した。 実施例 2 スチレンモノマー90g、スチレンスルホン酸ナ
トリウム0.20g、過硫酸カリウム0.5gおよびイ
オン交換水450gを反応容器に仕込んだ。容器を
窒素ガスで置換し反応温度を70℃〜72℃範囲にお
さまるようコントロールしながら24時間共重合し
た。共重合終了後、反応容器の内部を空気で置換
した。得られたラテツクス懸濁液のPHを8.6に調
節し、70℃で20時間アルカリ性の条件下で加熱処
理した。次いで、PHを6.0に保ちながら70℃で20
時間加熱処理した。加熱処理後、反応器を停止し
得られたラテツクスを取り出した。これを東洋濾
紙No.2 12.5CMを用い濾過精製処理した。これ
を70℃で乾燥機を用い乾燥精製後の固形分を秤量
したところ13.1(W/W)%であつた。次に、3
反応容器に水2000gと、精製ラテツクスを蒸留
水で10%に希釈したラテツクス500gとを投入し
たのち、自然光下において反応温度15〜20℃に保
ちながら320分間塩素ガスを吹きこみ塩素化処理
した。N2ガスで容器内を150分間置換した後、得
られた塩素処理ラテツクスを取り出し東洋濾紙No.
2 12.5CMを用いて濾過精製処理した。 次に、これら処理されたラテツクスを超音波に
て1分間分散処理した。分散処理されたラテツク
スを透析膜を用い24時間蒸留水にて精製処理し
た。塩素化処理後のラテツクス中の塩素量は反応
溶液中のHCl分析から17.4%であつた。塩素処理
後のラテツクスを電子顕微鏡で観察したところ、
平均粒径は0.67μmそして粒径のバラツキは変動
係数で表して0.007であつた。このラテツクスの
比重は1.28であつた。 R―PHA法凝集反応によるラテツクス評価: 上記実施例1と2で得られたポリスチレンラテ
ツクスをPH7.4のリン酸緩衝液に分散させ固型分
1%としたもの1容と、モルモツトの産生した
HBsモノスペシフイツクス抗体(セフアローズ
4Bに固定したHBs抗原のカラムに2回通液した
アフイニテイークロマトグラフイーによる精製
品)を同じくリン酸緩衝液中に40μg/c.c.の濃度
に溶解したものと1容とを混合し、37℃で60分間
インキユベートしてラテツクスに抗体を結合させ
た。次に、この感作ラテツクスを18000rpmにて
8分間遠心分離し、未吸着の抗体を除去した。こ
の上澄中の抗体価はPHA(受身赤血球凝集反応)
法により測定され少なくとも99.5%以上の抗体が
ラテツクスに吸着していることがわかつた。この
沈降したラテツクスを18000rpmで8分間遠心分
離し、上澄み液を捨て、沈降した処理後の感作ラ
テツクスをPH7.0のリン酸緩衝液に再分散してラ
テツクス試薬の調製を終了した。このようにして
調製されたラテツクスを用い現在市販されている
リバーセル(HBs抗原検出キツト山の内製薬製)
のうちの感作赤血球を該ラテツクスにおきかえて
R―PHA(逆受身血球凝集反応)試験法を試み
た。 マイクロタイターにマイクロドロツパーを用い
緩衝液50μを各管に分注した。そして、1μgの
HBs抗原を含む検体50μを取り出し、すみやか
にダイリユーターで倍々希釈した。そして、上記
方法で得られたラテツクスを50μ各管に分注し
たのちミキサーで30秒間振盪した。これを3時
間・7時間静置後凝集像を判定した。比較のため
に、ラテツクスの代わりにあらかじめヒツジ赤血
球に抗HBs抗体を吸着させたR―PHAセルを同
時に用いラテツクス凝集との比較として評価し
た。その結果を第1表および第2表に示す。第1
表および第2表は、それぞれ3時間静置後および
7時間静置後の凝集像の判定結果である。なお以
下の表における符号の意味は次の通りである。 − :凝集が認められない ± :ゆるやかな凝集が認められる + :明瞭な凝集が認められる ++:完全な凝集が顕著に認められる
【表】
【表】
【表】 以下の試験結果から、本発明により得られたラ
テツクスは、乳化剤が使用されていないため、自
己凝集および非特異凝集が少なく、保存性に優れ
ロツト間のバラツキもない。粒子がよく揃いかつ
比重が比較的大きいため凝集反応を、だれもが簡
単に、しかも短時間で評価できる。しかし検査値
への影響が少なくマイクロタイター法等にもつと
も適したラテツクスであることが明らかである。 比較例 1 スチレンモノマー90g、スチレンスルホン酸ナ
トリウム0.63g、水酸化マグネシウム10g、過硫
酸カリウム0.5gおよびイオン交換水450gを反応
容器に仕込め、容器を窒素ガスで置換し反応温度
を70〜72℃の範囲におさまるようコントロールし
ながら24時間共重合した。共重合終了後、反応容
器の内部を空気で置換し、得られたラテツクス懸
濁液のPHを8.6に調節して70℃で20時間加熱処理
した。次いで、これをPH6.0に保ちながら70℃で
20時間加熱処理した。そして、反応器を停止し得
られたラテツクスを取り出し東洋濾紙No.2
12.5CMを用いて濾過精製処理した。これを、次
いで、70℃乾燥機を用いて乾燥精製した。得られ
た固型分を秤量したところ、13.4(W/W)%で
あつた。このラテツクスを電子顕微鏡で観察した
ところ、平均粒径が0.695μm、そして粒径のバラ
ツキは変動係数で表して0.019であつた。このラ
テツクスの比重は1.03であつた。 比較例 2 スチレンモノマー90g、ノニオン乳化剤(第一
工業製薬社製、商品エマルジツト49)2g、過硫
酸カリウム0.6gおよびイオン交換水450gを反応
容器に仕込み、容器を窒素ガスで置換し反応温度
を70〜72℃の範囲におさまるようコントロールし
ながら24時間重合した。得られたラテツクスを電
子顕微鏡で観察した結果、平均粒径は0.725μmそ
して粒径のバラツキは変動係数で表して0.127で
あつた。このラテツクスの比重は1.04であつた。 R―PHA法凝集反応によるラテツクス評価: 比較例1および比較例2で得られたポリスチレ
ンラテツクスをPH7.4のリン酸緩衝液に分散させ
固型分1%としたもの1容と、モルモツトの産生
したHBsモノスペシフイツクス抗体(セフアロ
ーズ4Bに固定したHBs抗原のカラムに2回通液
したアフイニテイークロマトグラフイーによる精
製品)を同じくリン酸緩衝液中に40μg/c.c.の濃
度に溶解したもの1容とを混合し、37℃で、60分
間インキユベートしてラテツクスに抗体を結合さ
せた。次に、この感作ラテツクスを18000rpmに
て8分間遠心分離し、未吸着の抗体を除去した。
この沈降したラテツクスを18000rpmで8分間遠
心分離し、上澄み液を捨て、沈降した処理後の感
作ラテツクスをPH7.0のリン酸緩衝液に再分散し
てラテツクス試薬の調製を終了した。このように
して調製されたラテツクスを用い市販のリバーセ
ル(HBs抗原検出キツト山の内製薬製)のうち
の感作赤血球を該ラテツクスにおきかえてR―
PHA(逆受身血球凝集反応)試験法を試みた。マ
イクロタイターにマイクロドロツパーを用いて緩
衝液50μを各管に分注した。次に、1μgのHBs
抗原を含む検体50μを取り出し、すみやかにダ
イリユーターで倍々希釈した。そして、上記方法
で得られたラテツクスを50μ各管に分注したの
ちミキサーで分注後30秒間振盪した。そして、こ
れを3時間および7時間静置して後、得られる凝
集像を判定した。3時間・7時間判定では静置前
と全く凝集像の変化は認められなかつた。比較例
2で製造したものについては12時間判定では非特
異凝集像が明らかとなつたために比較例2で得ら
れたラテツクスを用い上記のようにしてラテツク
ス試薬を調製しこれを用いて種々の濃度のHBs
抗原を含むヒト血清に対する凝集の強さを測定し
た。その結果を第3表に示す。
【表】 次に、リバーセイア(HBs抗原検出EIAキツト
山の内製薬製)を用いて、血清中のHBs抗原
が0.4ng/c.c.以下であることが判明している300人
の正常なヒト血清について同様のテストを行つ
た。300検査中、陽性が13件そして偽陽性が21件
であつた。 以上の試験結果より、比較例2のラテツクスを
使用し試薬化したラテツクスは非特異凝集を起こ
すことが明らかである。 (発明の効果) 本発明によれば、このように、乳化剤を全く含
まないにもかかわらず、常時は安定で抗原抗体反
応に鋭敏に感応して高凝集性が得られるラテツク
スが製造される。このラテツクスはしかも粒径が
よく揃つており、かつ従来のラテツクスに比較し
て比重が大きい。それゆえ、特にマイクロタイタ
ー法用として有効である。このラテツクスは、乳
化剤を全く含まないために免疫血清学的診断試薬
として用いると、非特異的凝集反応による検査値
のバラツキのないすぐれた性能を有するマイクロ
タイター法等に特に偉力を発揮しうる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 スチレンとスチレンスルホン酸塩とを乳化剤
    の不存在下で過硫酸塩を開始剤として共重合させ
    共重合体粒子の懸濁液を得る工程、該懸濁液をア
    ルカリ性の条件下で加熱処理し次いで中性もしく
    は酸性の条件下で加熱処理する工程、そして該懸
    濁液を塩素化処理する工程を包含する診断試薬用
    ラテツクスの製造方法。 2 前記共重合は原子価が2価の金属の酸化物ま
    たは水酸化物を含有する水溶液中で行なわれる特
    許請求の範囲第1項に記載の方法。 3 前記アルカリ性条件下での加熱処理が50〜90
    ℃にて10〜100時間そして中性もしくは酸性条件
    下での加熱処理が60〜80℃にて10〜50時間行なわ
    れる特許請求の範囲第1項もしくは2項に記載の
    方法。 4 前記塩素化処理が5〜65℃にて10〜500分行
    なわれる特許請求の範囲第1項もしくは2項に記
    載の方法。
JP4844784A 1984-03-13 1984-03-13 診断試薬用ラテツクスの製造方法 Granted JPS60192706A (ja)

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ES541181A ES8700675A1 (es) 1984-03-13 1985-03-12 Un metodo de producir un latex para ensayos inmunoserologi- cos
EP85301683A EP0158443B1 (en) 1984-03-13 1985-03-12 A latex for immunoserological tests and a method of producing the same
CA000476291A CA1250805A (en) 1984-03-13 1985-03-12 Latex for immunoserological tests and a method for the production of the same
DE8585301683T DE3585045D1 (de) 1984-03-13 1985-03-12 Ein latex fuer immunoserologische teste und ein verfahren zu seiner herstellung.

Applications Claiming Priority (1)

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