JPH0143258Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は印字用紙の横巾の大きさに応じて、該
印字用紙を案内するためのガイド板を極めて簡単
に移動せしめることができると共に、その移動せ
しめた位置に一時的に駐止せしめることができる
外、印字用紙が使用されて紙承け板に載架されて
いないときに、紙送り用ローラーが回転せしめら
れても該ローラーは紙承け板に回転が自在なよう
に架せられた紙承け用のローラーに係合し乍ら軽
快に回転して、紙承け板との係合回転による不快
音を発することがないように工夫されたプリンタ
ー等の紙承け台装置に係る。

次に之を図の実施例により詳記すると、１は横
方向に長い板金を断面が略〓状となるように折り
曲げて形成された基体にして、この基体１の両側
部を前方（第２図に於て右方）に折り曲げて形成
された一対の耳部２，２′には板金を略先細のテ
ーパー状に形成された一対の側板３，３′がネジ
４で一体的に固定されて設けられている。そし
て、これらの側板３，３′の夫々の上端部は連結
杆５で相連結されていて、この連結杆５には紙承
け板６がその夫々の両上端部に形成された耳部
７，７′に穿わた孔８，８′を介して前記基体１の
中段９上で且つ側板３，３′の内側間に於て揺動
が自在なように架せられている。１０はガイド板
にして、このガイド板は主として第３図に示すよ
うに縦長の板金の上下端部に夫々穿れた切欠１
１，１２で形成された夫々の突片部を夫々前方
（第２図に於て右方向）に折り曲げて形成された
係合用の耳部１３，１３′及び１４，１４′と、こ
れらの耳部の略中央部に穿れた切欠１５，１５′
及び１６，１６′と、一側縁（第１図に於て右側
縁）を手前方（第２図に於て左方）に折り曲げて
形成された紙当て部１７と、右側部を下方（第１
図に於て手前方）に延長せしめて形成した脚部１
８と、その脚部の下端右側部の尖端を先細に形成
せしめた係合部１９とからなつていて、このガイ
ド板１０の前記耳部１３，１３′及び１４，１
４′を前記紙承け板６に穿れた案内用の長孔２０，
２１に夫々移動せしめることができるように、第
３図に於て手前より前方に向けて挿し通しせしめ
た上で、前記耳部１３，１３′及び１４，１４′の
夫々の切欠１５，１５′及び１６，１６′間に略円
弧状に形成された弾板２２，２３を夫々係合せし
めて、これらの弾板２２，２３と紙承け板６との
弾性係合により、ガイド板１０は紙承け板６に対
して移動せしめた位置に一時的に駐止せしめるこ
とができるように架せられている。２４は前記基
体１の中段９の第３図の左端上に固定されて設け
られた固定分離爪にして、この固定分離爪にはそ
の一端の手前側（第３図に於て左端の手前側）に
立設され、且つ第３図に於て右方に向けて傾斜さ
れた斜面２５を具えた爪部２６が設けられてい
る。２７は移動分離爪にして、この移動分離爪は
断面が略Ｉ字状に形成され、その一端には前記ガ
イド板１０の係合部１９に係合する長孔２８が穿
設されている外、手前側（第３図に於て手前側）
に立設され、且つ第３図に於て左方に向けて傾斜
された斜面２９を具えた爪部３０が設けられてい
て、この移動分離爪２７の前後の溝３１，３２を
前記基体１の中段９に穿れた案内用の長孔３３に
嵌装せしめると共に、前記長孔２８にガイド板１
０の係合部１９をその上方より係合せしめて、基
体１と紙承け板６とに対してガイド板１０と共に
主として第３図に於て左右方向に移動せしめるこ
とができるように基体１に架せられている。３
４，３５は夫々基体１と紙承け板６との間に設け
られた紙承け板６附勢用のスプリングにして、こ
れらのスプリング３４，３５の附勢による紙承け
板６の連結杆５を中心とする揺動は紙承け板６の
下端部が固定及び移動分離爪２４，２７の夫々の
爪部２６，３０に衝合することによつて阻止され
るようになつている。３６，３６₁…３６₃は紙承
け用のローラーにして、これらのローラーは前記
紙承け板６の下端部（第３図に於て手前端部）に
第３図に於て前方に向けて突設された一対の耳部
３７，３７′に回転が自在なように架せられた軸
３８に一体的に設けられていて、これらのローラ
ー３６，３６₁…３６₃は紙承け板６に穿れた孔３
９，３９₁…３９₃を通して紙承け板６の表面より
僅かに突出した状態で回転できるように設けられ
ている。４０，４０₁…４０₃は紙送り用のローラ
ーにして、これらのローラーは前記両側板３，
３′に夫々軸Ａ，A′を介して揺動が自在なように
架せられたクランク４１，４１′の夫々の一端間
に回転が自在なように架せられた軸４２の前記紙
承け用のローラー３６，３６₁…３６₃と相対向す
る位置に一体的に設けられている外前記一方のク
ランク４１の他端に回動が自在なように架せられ
たローラー４３は一方の側板３の外側（第１図に
於て左側）に設けられた取付金具４４に回動が自
在なように架せられた伝導用の歯車４５を具えた
軸４６の一端に固定されたカム板４７のカム面４
８にスプリング４９の附勢で常に係合せしめられ
ていて、伝導用の歯車４５を介してのカム板４７
の回動によるカム面４８の高部４８′とローラー
４３との係合によるクランク４１，４１′のスプ
リング４９の附勢に抗する方向の揺動により紙送
りローラー４０，４０₁…４０₃を前記紙承け用の
ローラー３６，３６₁…３６₃に向けて移動せしめ
ることができるようになつているばかりでなく、
前記伝導用の歯車４５の回動を前記軸Ａに回転自
在に架せられた中間歯車５０と前記軸４２に固定
された歯車５１とを介して、軸４２に伝えて紙送
り用のローラー４０，４０₁…４０₃を第８図矢示
方向に回転せしめることができるようになつてい
る。５２，５２′は前記両側板３，３′の下側の手
前端部（第２図に於て手前側の左端部）に斜め上
方に向けて夫々穿れた取付用の切欠、５３は前記
ガイド板１０の手前側にして、且つ紙承け板６の
略中央部に位置するように、両側板３，３′間に
設けられた印字用紙Ｂの跳止め杆である。

本案の紙承け台装置は叙上のような構成である
から、之を使用するには前記切欠５２，５２′を
プリンター等の機台Ｃ上に設けられたピンＤ，
D′に斜め上方より嵌合せしめて、機台Ｃ上に第
１図及び第２図示のように設けると共に、印字用
紙Ｂの横巾の大きさに応じて、用紙ガイド１０を
移動分離爪２７と共に弾板２２，２３と紙承け板
６との弾性係合力に抗して、第１図に於て右方に
移動せしめた上で所要枚数が揃えられた状態で積
み重ねられた印字用紙Ｂの一側縁（第１図に於て
左端縁）を一方の側板３の内側に係合し案内せし
めた状態で、紙承け板６と跳止め杆５３との間に
スプリング３４，３５の附勢に抗して、印字用紙
Ｂの下端縁が固定及び移動分離爪２４，２７上に
夫の爪部２６，３０に衝合して受け止められるま
で挿入せしめた後、前記用紙ガイド１０をその紙
当て部１７が印字用紙Ｂの他側縁に突き当るまで
前記したと反対方向に移動せしめてその位置に一
時的に駐止せしめると、印字用紙Ｂの両側縁は一
方の側板３と用紙ガイド１０の紙当て部１７との
間に挟持されて位置すると共に、印字用紙Ｂの下
端の両側部は固定及び移動分離爪２４，２７の爪
部２６，３０と紙承け板６との間にスプリング３
４，３５の附勢で弾持された状態で印字用紙Ｂを
載架せしめることができる。次いで、プリンター
等の機台Ｃに装置され、且つ前記伝導歯車４５と
噛合する起動歯車Ｅを起動回動せしめることによ
り、伝導歯車４５，中間歯車５０，歯車５１，軸
４２を介して、紙送り用ローラー４０，４０₁…
４０₃に印字用紙Ｂ繰送り方向（第８図矢示方向）
の回動を与えると共に、軸４６を介してカム板４
７を回動せしめて、そのカム面４８の高所４８′
と一方のクランク４１のローラー４３との係合に
より、クランク４１を軸４２、紙送り用ローラー
４０，４０₁…４０₃、クランク４１及び歯車５１
と共に印字用紙Ｂに向けて揺動せしめて、紙送り
用ローラー４０，４０₁…４０₃を前記したよう
に、印字用紙Ｂの繰送り方向に回動せしめ乍ら印
字用紙Ｂに圧接せしめる結果、該ローラー４０，
４０₁…４０₃と最上部の印字用紙B′との摩擦係合
により、該印字用紙B′は固定及び移動分離爪２
４，２７上を第１０図に示すように辷り乍ら機台
Ｃに設けられたプラテンＦとフイードローラーＧ
との間に向けて、カム面４８の低所４８″に一方
のクランク４１のローラー４３が係合し、クラン
ク４１が復動して印字用紙B′に対する圧接を解
くまで一方の側板３とガイド板１０の紙当て部１
７に案内され乍ら繰送りされると共に、残りの印
字用紙Ｂはスプリング３４，３５の附勢による紙
承け用のローラー３６，３６₁…３６₃を伴う紙承
け板６の揺動で該紙承け板と固定及び移動分離爪
２４，２７の夫々の爪部２６，３０との間に弾持
される。このようにして印字用紙Ｂが次々に繰送
り使用されて紙承け板６に無くなつて、紙送り用
のローラー４０，４０₁…４０₃が紙承け板６に向
けて移動せしめられた状態で、これらのローラー
が回転せしめられたときにはこれらのローラーは
紙承け板６と係合することなく、該板に回転自在
に架せられた前記紙承け用のローラー３７，３７
_１…３７₃に夫々係合し乍ら回転する結果その回転
は極めて軽快に行われて、紙承け板６との係合回
転による不快音を発することはない。

叙上のように本案装置によると、ガイド板１０
を印字用紙Ｂの横巾に応じて、紙承け板６に対し
簡単に移動せしめて、その紙当て部１７と一方の
側板３とで印字用紙Ｂを確実に案内せしめた状態
で繰送りすることができるばかりでなく、印字用
紙Ｂが使用されて、紙承け板６に載架されていな
いときに、紙送りローラー４０，４０₁…４０₃が
紙承け板６の方に移動せしめられて回転せしめら
れても、紙承け板６に係合することなく、該板に
回転自在に架せられた紙承け用のローラー３６，
３６₁…３６₃に係合し乍ら軽快に回転して不快音
を発することがない外、その構成も又簡単で、容
易に之を製作することができる等、之が使用によ
る実用的効果は極めて多大である。

尚図中５４，５４′は紙承け板６に、又５５，
５５′は基体１に夫々突設されたスプリング３４，
３５案内用の突起を夫々示してある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例であつて、第１図は正面
図、第２図は側面図、第３図イは一部分を切欠い
で示した一部の斜視図、同ロは一部の拡大斜視
図、第４図は一部の拡大平面図、第５図は一部分
を切欠いで断面で示した一部の拡大側面図、第６
図は同じく一部の拡大側面図、第７図は第１図と
異つた作動状態で示した一部の正面図、第８図は
一部の拡大側面図、第９図は第８図と異つた作動
状態で示した一部の側断面図、第１０図イ，ロ，
ハは夫々異つた作動状態で示した一部の斜視図で
ある。 １…基体、２，２′…一対の耳部、３，３′…一
対の側板、４…ネジ、５…連結杆、６…紙承け
板、７，７′…紙承け板６の耳部、８，８′…耳部
７，７′に穿れた孔、９…基体１の中段、１０…
ガイド板、１１，１２…切欠、１３，１３′及び
１４，１４′…耳部、１５，１５′及び１６，１
６′…切欠、１７…紙当て部、１８…脚部、１９
…係合部、２０，２１…長孔、２２，２３…弾
板、２４…固定分離爪、２５…固定分離爪２４の
斜面、２６…固定分離爪の爪部、２７…移動分離
爪、２８…長孔、２９…移動分離爪２７の斜面、
３０…移動分離爪の爪部、３１，３２…移動分離
爪の溝、３３…長孔、３４，３５…スプリング、
３６，３６₁…３６₃…紙承け用のローラー、３
７，３７′…耳部、３８…軸、３９，３９₁…３９
_３…孔、４０，４０₁…４０₃…紙送りのローラー、
Ａ，A′…軸、４１，４１′…クランク、４２…
軸、４３…ローラー、４４…取付金具、４５…伝
導用の歯車、４６…軸、４７…カム板、４８…カ
ム面、４９…スプリング、４８′…カム面４８の
高所、５０…中間歯車、５１…歯車、５２，５
２′…切欠、Ｂ…印字用紙、B′…最上部の印字用
紙、Ｃ…プリンター等の機台、Ｄ，D′…ピン、
Ｅ…起動歯車、Ｆ…プラテン、Ｇ…フイードロー
ラー、４８″…カム面４８の低所、５３…跳止め
杆、５４，５４′…突起、５５，５５′…突起。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 基体１の両側に固定された側板３，３′にスプ
   リング３４，３５の附勢で常に前記基体１に固定
   された固定分離爪２４の爪部２６と基体１に穿れ
   た長孔３３に移動できるように架せられた移動分
   離爪２７の爪部３０とに向けて揺動するように架
   せられた紙承け板６と、一側に紙当て部１７を具
   え且つ前記紙承け板６に穿れた長孔２０，２１に
   係合する耳部１３，１３′と１４，１４′を具える
   と共に、その耳部１３，１３′と１４，１４′間に
   夫々設けられた弾板２２，２３と紙承け板６との
   係合で紙承け板６に対して移動せしめた位置に一
   時的に駐止せしめることができるように紙承け板
   ６に架せられたガイド板１０と、紙承け板６に回
   転自在に架せられ、且つ該板に穿れた孔３９，３
   ９₁…３９₃を介して、その表面より僅かに突出し
   て回転する紙承け用のローラー３６，３６₁…３
   ６₃と、前記側板３，３′に揺動自在に架せられた
   クランク４１，４１′と、これらのクランクの一
   端間に回転自在に架せられた軸４２と、該軸の前
   記紙承け用のローラー３６，３６₁…３６₃と相対
   向する位置に固定された紙送り用のローラー４
   ０，４０₁…４０₃と、これらのローラーに前記軸
   ４２を介して印字用紙Ｂ繰送り方向の回転を与え
   ると共に前記一方のクランク４１との係合によ
   り、該クランクに揺動を与えるカム面４８を具え
   たカム板４７に回転を与える歯車機構４５，５０
   及び５１とを具えたことを特徴とするプリンター
   等の紙承け台装置。