JPH0143047B2 - - Google Patents

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JPH0143047B2
JPH0143047B2 JP14427780A JP14427780A JPH0143047B2 JP H0143047 B2 JPH0143047 B2 JP H0143047B2 JP 14427780 A JP14427780 A JP 14427780A JP 14427780 A JP14427780 A JP 14427780A JP H0143047 B2 JPH0143047 B2 JP H0143047B2
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JP
Japan
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tow
treatment
producing
synthetic fiber
fibers
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Hiroshi Edakawa
Mitsuyoshi Machino
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Toray Industries Inc
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Toray Industries Inc
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  • Preliminary Treatment Of Fibers (AREA)
  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は新規な合成繊維ステープルフアイバの
製造方法に関し、さらに詳しくは表面に微細な圧
痕、ネジレを有するのものであつて、紡績性を大
幅に向上せしめ、かつ最終布帛特性的にも新規性
を発揮する短繊維の製造方法に関する。 合成繊維が出現してすでに久しいが、これらの
紡績性についてみると油剤、捲縮等の付与により
繊維集合体としての絡合性、平滑性、制電性等で
各種工夫をこらしているが、いまだにローラ巻付
き、コイラチユーブ詰り、風綿の発生等トラブル
が多い。また化合繊100%を用いた場合の生産性
は、例えば精紡工程においてスピンドル回転数が
上げられないため、天然繊維と混紡して紡績する
場合に比較して低い。 例えばポリエステル100%での紡績と、ポリエ
ステルと綿(cotton)のミツクス紡績を比較する
と精紡の回転数でみて後者が16000rpm程度まで
高速化できるのに対し、前者の場合は12000rpm
近辺が限界である。次に化合繊維の製品は特に機
能性にすぐれ、プリーツ性、防シワ性等が良く、
耐洗濯性、耐久性にすぐれている。しかし、高級
衣料分野において要求される諸特性、たとえば、
張、腰、反撥性とかボリユーム感、ソフトネス等
の風合、さらには色相、光沢については天然繊維
に及ばないことが多い。 これら天然繊維との対比で特性的に劣る原因と
しては種々考えられるが、そのうちの一つとして
化合繊の繊維軸方向における均一性、規則性の影
響が大であるといえる。すなわち天然繊維の場合
には繊維軸方向において不規則かつ複雑な形態を
しており、これらが有効に紡績性、あるいは独特
の風合発揮に寄与していると考えられるのであ
る。 本発明者等は、以上の考え方に基づき、天然繊
維の形態解析、諸形態と繊維集合体としての諸特
性との関係、等について鋭意検討した結果本件を
得たものである。すなわち、本発明の目的は繊維
軸方向に極めてランダム不均一に、数多くの微細
圧痕を付与し、微小なネジレ、凹凸を生成させる
ことにより繊維集合体として該集合体を構成する
短繊維間および対金属間の摩擦特性を紡織工程通
過性という観点で良好なものとし、従来の二次元
捲縮あるいは紡績用油剤で到達していた紡績、製
織、等の工程通過性レベルを大幅に改善させるも
のである。また、該繊維加圧(圧痕処理)を施す
ことにより、製品風合的にソフトネス、ドレープ
性等を付与し従来合繊のペーパーライク風合を脱
却せんとするものである。また、本発明の他の目
的は、上記繊維加工を施すに係り、極めて効率的
にトウ状物で加圧するものであり、これを一定長
にカツトした原綿状態では上記微細圧痕がすでに
付加されたものとし、紡績全工程を通じて該圧痕
加工による効果を発揮するようにしたものであ
る。本発明は上記目的を達成するため下記の構成
要件から成り立つている。すなわち、合成繊維か
らなる長繊維が配列した未開繊トウ状物を開繊処
理し、次いで加圧手段を用いて開繊されたトウ状
物に加圧処理を施こし、該開繊トウ状物を構成す
る単繊維に微細圧痕を付与し、しかる後に短繊維
化することを特徴とする合成繊維ステープルの製
造方法である。 本発明方法において、合成繊維とはポリエステ
ル、ポリアミド、アクリルニトリル等の繊維であ
ればどのような繊維であつてもよい。 かかる合成繊維は、長繊維が多数配列された未
開繊トウ状物として用いる。本トウ状物は太さ
1000〜200万デニール程度の太さのものを使用で
き、またトウ状物を構成する単繊維の太さ0.1〜
60デニールの太さとして使用することができる。
また本トウ状物は長繊維が複数、好ましくは20本
以上の多数、結束配列されているものを用いる。
そして該トウ状物は捲縮が付与されていることが
好ましい。 かかる長繊維が配列された未開繊トウ状物は次
に開繊処理を行なう。開繊処理はどのような方法
で行なつてもよいが、好ましくは緊張および/ま
たは弛緩処理を行なう。他に未開繊トウ状物の開
繊処理手段として、流体処理加工手段、カーデイ
ング処理加工手段、捲縮付与加工処理手段も好ま
しい。このうち流体処理とは空気、スチーム等の
圧力流体を用いてトウを撹乱させる方法を示し、
カーデイング処理とは、ギル・フオーラー状物を
用いるもの又はピン付ローラ等により繊維にカー
デイング作用を付与する処理を示す。また捲縮付
与加工処理とは、スタツフイングボツクスへの押
し込み加工とか、歯車による捲縮付与加工処理を
示す。この捲縮付与処理は、未開繊トウ状物が既
に捲縮を付与されている場合は、捲縮の多段的付
与処理となる。該開繊処理によりトウを構成する
単繊維が互いに高頻度の交錯状態を形成するよう
にする。 開繊されたトウ状物には次いで加圧処理を施こ
す。該加圧処理はどのような手段を用いてもよい
が、好ましくは加圧ローラによる加圧処理を用い
る。加圧の圧力範囲は100Kg〜10トンが採用でき
るが、好ましい加圧範囲は300Kg〜7トンであり、
特に好ましくは600Kg〜5トンである。 かかる圧力はトウ全体にかかる圧力とする。 前記した開繊処理および加圧処理を行なうこと
により、該開繊トウ状物を構成する単繊維に微細
圧痕を付与することができる。該微細圧痕は少な
くとも200個/in付与することが必要で、好まし
くは300個/in以上である。 なお開繊されたトウ状物は2枚以上、多段に重
ね合わせ、加圧処理を施こしてもよい。 加圧処理は1段または多段に行なつてもよい。
また加圧処理を施こす際、トウ状物をトウの巾方
向に多段に折りたたんでもよい。更に加圧処理を
施こす際の温度は、室温程度でもよいが、30〜
220℃程度に加熱してもよい。この場合、加熱は
加圧領域全体でも、ローラだけでも、トウだけで
あつてもよい。 かかる開繊トウ状物を構成する単繊維に微細圧
痕を付与されたトウ状物は、続いて短繊維化す
る。かかる短繊維化は、カツターを用いてもケン
切によつて行なつてもよいが、好ましくはケン切
によつて短繊化する。 なお本発明の方法においては、トウ状物として
流体処理加工を施こした嵩高のトウを用いてもよ
く、またトウを構成する単繊維として複合繊維を
用いてもよい。このようにすると、開繊処理によ
り開繊が容易に行なわれて好ましい。更に開繊処
理としては、未開繊トウに擦過を与え単繊維の一
部に極部的な擦過を与え、変形を与えてもよい。
また開繊処理と加圧処理をくり返し行なつてもよ
い。 本発明における単繊維に微細圧痕を付与された
合成繊維ステープルの紡績糸以外の他の用途とし
ては、ふとん綿等の詰綿用途、カーペツト、いす
張等のインテリヤ用途、人工毛皮等の植毛用途等
が考えられる。 次に本発明の方法を図を用いて説明する。 まず第1図イ,ロは各々開繊処理を施こしたト
ウ状物を加圧およびケン伸する態様の側面図(断
面図)と正面図であり、開繊状トウ1は第1の加
圧ローラ2,2′で加圧され、続いて第2の加圧
ローラ3,3′で加圧される。ここで該繊維束1
の構成単繊維の繊維間交錯状態をモデル的に第1
図ロに示すが、第1図ロにおいてトウ状物1の構
成単繊維をa,b,c,……とすると、これらの
交錯点、例えばaとbの交錯点i1,aとcの交錯
点i2,bとcの交錯点i3……のように無数の交錯
部を生起させ、続いて加圧ローラ2,2′で該交
錯点を加圧し、繊維間の圧縮せん断力により繊維
表面にくぼみ状の圧痕跡を付与するのである。該
ローラ2,2′と続いて設けたローラ3,3′の区
間においては加圧されたシート状物4の構成単繊
維がその交錯点を若干移動させ、例えばj1,j2
j3の如くになり引続きローラ3,3′で加圧され
て圧痕付加が行なわれる。該加圧ローラは二対以
上複数個で構成すると良く、適宜押圧処理を施し
た後、開繊状態を修正するローラ7,7′,およ
び8,8′の緊張処理により構成単繊維の長さ方
向に例えばl1,l2……,m1,m2,……の如き微細
圧痕を具備したトウ状物とする。第2図は多段で
押圧処理する場合に、加熱ローラと開繊ローラを
組込んだ場合の態様例を示すものであり、開繊状
トウに対し、第1加圧ローラ10,10′で圧痕
付与し、続いて該処理トウ12を加熱ローラ1
1,12に供給する。続いて該ローラ11,1
1′と金属製のスパイラル状開繊ローラ13とゴ
ムローラ14および硬質ローラ17,17′との
三者で構成した開繊区間において、ローラ11,
11′と13,14区間を緊張処理、ローラ13,
14と17,17′区間を弛緩処理することによ
りトウ状物はローラ13,14と17,17′の
区間で開繊状となり、構成単繊維間の分繊と交錯
個所の移動を行ない、続いてローラ17,17′
で加圧処理される。上記態様によれば加熱処理で
十分に加圧され、集束状となつたトウ状物を再度
開繊し、加熱状態のトウに再度圧痕付与を施こす
ことができる。次に第3図、第4図で実際にトウ
状物を連続的に圧痕付与加工する態様について説
明する。まずトウ23、および24をケンス2
1,22から立ち上がらせ、テンシヨンガイド2
8,29,30,31、および25,26,2
7,32を経てトウ形状を整える。続いて設けた
張力調整部33、開繊部34、開繊拡開部35、
さらには圧痕付与部36の各パーツに供給する。
該張力調整部33は、各種形状で構成したガイド
バー37および37′により一定値のトウ張力を
設定し、続いて設けた開繊部34で安定かつ適度
の開繊、分繊を実施できるようにする。次に開繊
部34は、例えばスパイラル状にし、間欠的に緊
張状のトウ状物をニツプするローラ38,38′
とゴムローラ39,39′を配置し、これとニツ
プローラ40,41、および40′,41′間でケ
ン伸を行なう。続いて開繊拡開部35においては
各種形状のガイドバー42,43,44,45お
よび42′,43′,44′,45′により構成し、
上記開繊部34で緊張処理したトウ状物を一気に
開繊、拡開処理する。該拡開域は上記ニツプロー
ラ40,41および40′,41′と加圧ローラ4
6,47および46′,47′の区間においてオー
バーフイード状とし、供給されてくるトウ52,
52′が十分に幅方向および進行方向に弛緩する
ように構成する。次に圧痕付与部36は硬質ロー
ラ46,47および48,49更には46′,4
7′および48′,49′の各2対のローラで構成
し、上記開繊拡開したトウ状物53を加圧し、構
成単繊維の交接部分を加圧し、微細な凹凸状圧痕
を繊維表面に形成させる。以上の各パーツを経て
処理されたトウ状物55,55′はガイド56の
個所で合体させ、左方に導く。続いて該合体した
トウ状物をカツターにより一定カツト長に切断
し、原綿にすれば良い。 次に、第4図は第3図において、開繊拡開処理
後トウ状物を二段重ね状で圧痕付与処理するもの
であり、十分に開繊拡開した55,55′の各ト
ウ状物を合体用ガイドローラ57で合体し、続い
て加熱ローラ46,47およびローラ48,49
の2個所で押圧処理し、再度二本のトウ状物5
9,60として分割してた方に引取る。この場合
圧痕処理部に供給するトウ状物55,56は互に
交叉状に一定角度を持つて重ね合せると、開繊状
態で空隙率の大きい単繊維間にトウ状物55と5
5′の各構成単糸が混入し、該単繊維間の交錯部
発生頻度を増加させることができる。 次に第5図は第4図におけるトウ状物の多段重
ね方式に関して他の態様を示すものであり、トウ
状物のトータル太さとか、単繊維のデニール、等
によつて拡開処理後の多段重ねが困難な場合とか
圧痕処理の程度を各種変更して実施する場合、等
に有効であり、特に異種素材、デニールのミツク
ス、トウ本数を複数本で多数重ね合せて圧痕処理
する場合に有効である。まず2本のトウ状物5
0,50′を各々開繊拡開するが、第5図ロに示
す正面図で明らかなようにトウ状物52のトウ幅
に対し、拡開バー42,43,44,45により
大幅にそのトウ幅を拡開した状態のトウ状物53
とし、次いで該トウ幅を保持してトウシートの反
転ガイドの反転ガイド62,63に供給し直角方
向に走行進路を変更して図面の下方に引き出す。
該反転ガイドによりトウ状物61,61′は下方
に引き出される状態で2段又は多段状に積層さ
れ、該積層状態で加圧圧痕付与加工を施こす。該
加工は各種加圧ローラ、例えば金属ローラ、加熱
金属ローラあるいはスチーム処理装置と金属ロー
ラの組合せ、更に加圧ボツクスに充填して繊維間
の交錯部を加圧させれば良い。 以下、実施例で説明する。 実施例 1 ポリエチレンテレフタレート(酸化チタン0.5
重量%添加品)の単繊維デニール1.5dのトウでケ
ン縮数12.5山/in、ケン縮度13%を付与し結束配
列されたトータルデニール50万Dのトウを第3図
の態様でカートンケース21,22から供給し
た。各トウをガイド37,37′から構成する張
力調整ゾーン33で緊張処理し、続いて開繊緊張
ゾーン34と弛緩ゾーン35を通過させ、最後に
圧痕付与ゾーン36を導いた。各ゾーンでの条件
は下記の通り。 A 張力調整ゾーン トウ張力:7Kg/トウ1本当り B 開繊ゾーン 開繊ローラ38,39,38′,39′とデリ
ベリローラ40,41,40′,41′区間のド
ラフト倍率:1.54倍 C 弛緩ゾーン ローラ40,41,40′,41′と加圧ロー
ラ46,47,46′,47′区間のリラツクス
倍率:0.93倍 D 圧痕付与ゾーン (a) 加圧ローラ46,47,46′,47′の表
面温度:180℃ (b) (a)項ローラのクリヤランス:1.2mm (c) 加圧ローラ48,49,48′,49′の荷
重:1.2トン 上記態様で得られたトウ55,55′をガイド
56で合体し、引続きカツタでカツト長38mmにカ
ツトし原綿とした。該原綿の表面形態について顕
微鏡で観察した結果、ほぼ目標の圧痕付加状態に
あることを確認した。 上記実施態様においては測定本数50本の平均値
として約650個/inの圧痕が付加されており、繊
維―繊維間摩擦係数(静摩擦)(単位μts)および
対金属摩擦係数(静摩擦、対クロム)(単位μms)
はRoder法による測定値(JIS―L―1074試験法)
で下記を得た。比較として本発明に用意したトウ
を上記の第3図態様による圧痕付与加工を施こさ
ないで原綿としたものについても測定値を示す。
【表】 第1表で明らかなように本発明による原綿は極
めて高いμfs値と低いμms値を有しており、該原
綿を紡績工程に投入した結果、短繊維束集団とし
て、特にスライバ状物としての絡合性が増加し、
かつ対金属に対する平滑性が向上する。絡合性の
大幅向上により、具体的には練条、粗紡工程での
ローラ巻付きの低減化、風綿の発生量低下に顕著
な効果のあることを確認した。また、対金属平滑
性の向上によりカード、練様の各工程におけるコ
イラチユーブ詰りトラブルの解消と、精紡工程で
のスピンドル回転数を大幅に向上しても弱糸発生
の起らないことを確認した。例えば第1表の水準
でL―2が13500rpmの回転数が限界であるのに
対し、本発明のL―1は15300rpmで回転数向上
が可能であつた。 実施例 2 ポリエチレンテレフタレート(酸化チタン無添
加)の単繊維デニール1.3dのトウで単繊維張力が
7.5g/dの高張力なものを用意し、第3図の態
様で圧痕付与加工を施こしたものと、加工を施こ
さないもので、ケン切機に供給し、ステープル化
した。トウのトータルデニールは45万デニールで
あり、トウ状でのケン縮付与はスタツフイングボ
ツクスによる方式でケン縮数13.6山/in、ケン縮
度12.5%であつた。第3図の態様において本実施
例ではカートンケース21から1本供給し、トウ
ガイド37、張力調整ゾーン33で緊張処理し、
続いて開繊ゾーン34と弛緩ゾーン35を通過さ
せて、最後に圧痕付与ゾーン36に導いた。 各ゾーンでの条件は下記の通り。 A 張力調整ゾーン トウ張力:10Kg/トウ1本当り B 開繊ゾーン 開繊ローラ38,39とデリベリローラ4
0,41区間のドラフト倍率:1.62倍 C 弛緩ゾーン ローラ40,41と加圧ローラ46,47区
間の倍率:0.90倍 D 圧痕付与ゾーン (a) 加圧ローラ46,47の表面温度:190℃ (b) (a)項ローラのクリヤランス:0.8mm (c) 加圧ローラ48,49の荷重:1.6トン 上記態様で得られたトウ55を引取り、ケース
に収容した後、ケン切機(引きちぎり方式)に供
給し、ステープル化した。ケン切機にはオーエム
製作所トウリアクタTR―型を用い各種最適条
件検討の結果下記条件で実施した。 主ケン切部倍率:2.8倍 修正ケン切部倍率 第1修正部:1.4倍 第2修正部:2.1倍 得られたケン切性と、ケン切後のスライバ状物
(太さ5.8g/m)のムラ品質は下表の通り。
【表】 特に本発明のL―3は圧痕付与が極めてランダ
ムかつ多数に適切に行なわれており、該圧痕部が
ケン切時の弱点部となり、スムーズなケン切状態
が得られた。比較に実施したL―4はトウの形
態、物性が極めて均斉かつ良好な個所はほぼ安定
するが断続的にケン切状態が悪くなり、該供給ト
ウの如き高強力、細デニールの場合には従来はほ
とんどケン切が困難であり、生産性も極端に低か
つたが、本発明によれば、トウ自体の形態変化、
物性バラツキ、等があつても極めて良好なケン切
性が得られることがわかつた。本発明のケン切後
のスライバはその後の紡績工程の通過性が良好で
あり、品品質的にもネツプ、スラブ等の発生の少
ない良品質のものが得られた。L―3の圧痕数は
615個/in、ネジレ203個/inであつた。 ここで、先述の圧痕数の測定は一般の光学顕微
鏡、走査型電子顕微鏡で100〜400倍程度の倍率で
一定本数以上を写真撮影し、写真上で判定できる
圧痕数を読み取りインンチ当りの値として平均値
で表わす。また、先述したように本発明によれ
ば、微細な表面凹凸の圧痕形成に基づきネジレ部
分が多数存在することにより、繊維束内での繊維
間空隙効果が生起し、糸および布帛にした場合に
嵩高性能が向上し、風合的にドレープ性、ボリユ
ーム感、等が良好となる。また、表面凹凸の圧痕
と該ネジレにより布帛表面の光沢がマイルドにな
り高級感のある色調を得ることができる。該ネジ
レの発生頻度は上述したように、紡績性および製
品特性に大きな影響を持つものであり、少なくと
も50個/in以上(望ましくは100個/in以上)あ
ることが望ましい。該ネジレの測定は上述の圧痕
の場合と同じく各種顕微鏡で観察し、短繊維片の
繊維軸に対して偏芯している個所を読み取りイン
チ当りの平均値で表わす。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施態様をモデル的に説明す
るための断面図および正面図。第2図は本発明に
係る他の態様例を示す断面図。第3図、第4図は
本発明で特にトウ状物からフイードする場合の具
体的態様例を側面から示す断面図、第5図は本発
明の他の実施態様を示す断面図と正面図である。 主要部、2,2′,3,3′……加圧ローラ、1
3,38,38′……開繊用ローラ、62,63
……反転ガイド。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 合成繊維からなる未開繊トウ状物を開繊処理
    し、次いで加圧手段を用いて開繊されたトウ状物
    に加圧処理を施こし、該開繊トウ状物を構成する
    単繊維に微細圧痕を付与し、しかる後に短繊維化
    することを特徴とする合成繊維ステープルの製造
    方法。 2 特許請求の範囲第1項記載の方法において、
    未開繊トウ状物は捲縮が付与されていることを特
    徴とする合成繊維ステープルの製造方法。 3 特許請求の範囲第1項記載の方法において、
    未開繊トウ状物の開繊処理として緊張および/ま
    たは弛緩処理を行なうことを特徴とする合成繊維
    ステープルの製造方法。 4 特許請求の範囲第1項記載の方法において、
    未開繊トウ状物の開繊処理として流体処理加工を
    施こすことを特徴とする合成繊維ステープルの製
    造方法。 5 特許請求の範囲第1項記載の方法において、
    未開繊トウ状物の開繊処理として、カーデイング
    処理を施こすことを特徴とする合成繊維ステープ
    ルの製造方法。 6 特許請求の範囲第1項記載の方法において、
    未開繊トウ状物の開繊処理として、捲縮付与加工
    処理を施こすことを特徴とする合成繊維ステープ
    ルの製造方法。 7 特許請求の範囲第1項記載の方法において、
    少なくとも微細圧痕を200個/in付与することを
    特徴とする合成繊維ステープルの製造方法。 8 特許請求の範囲第1項記載の方法において、
    開繊されたトウ状物の加圧処理を、圧力100Kg〜
    10トンの範囲で行なうことを特徴とする合成繊維
    ステープルの製造方法。 9 特許請求の範囲第1項記載の方法において、
    開繊されたトウ状物を2枚以上、多段に重ね合わ
    せて加圧することを特徴とする合成繊維ステープ
    ルの製造方法。 10 特許請求の範囲第1項記載の方法におい
    て、開繊されたトウ状物に加圧処理を施こす際、
    トウ状物をトウの巾方向に多段に折りたたむこと
    を特徴とする合成繊維ステープルの製造方法。 11 特許請求の範囲第1項記載の方法におい
    て、微細圧痕を付与した単繊維からなるトウ状物
    を、ケン切により短繊維化することを特徴とする
    合成繊維ステープルの製造方法。
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JPS602735A (ja) * 1983-06-14 1985-01-09 東レ株式会社 スパンライク加工糸の製造方法
JPH01260026A (ja) * 1988-04-04 1989-10-17 Toray Ind Inc 獣毛調合成繊維の製造方法

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