JPH0139281Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、複数の棒状部材を回転自在に連結
する部材の自在連結装置の改良に係るものであ
る。

例えば店舗等の入口の建物外面に装着される日
除け状構造物の骨材等棒状の部材による構造物は
多種多様の産業分野にわたつて使用されている。
この場合、部材同士の連結部における交叉角も
種々異なるため、任意の角度に設定すべく回転自
在の連結装置等も使用されている。さきに、この
種連結装置として、例えば第１図に示すように、
連結すべき棒状部材ａ，ｂ及びｃのうちの１本に
固着されるジヨイント材ｄに２叉部ｅを形成し、
この２叉部ｅに軸ｆをもつて回転自在に軸支され
る直方体状の連結駒ｇと、この連結駒ｇに係合す
る軸すなわちねじ軸ｈとをもつて第２及び第３の
棒部材ｂ及びｃに固着されるジヨイント材ｉ，ｊ
をそれぞれ回転自在に連結して成るものを提案し
たが、これは連結状態において特に２叉部ｅに溝
部が形成され、棒状部材ａ，ｂ，ｃの外面にテン
トを張設した場合に、テントが溝部に当たり、そ
の部分においてテントにしわが生じたり破けると
いう問題があつた。

この考案は、上記問題を解決することを企図し
てなされたもので、その要旨とするところは、そ
の連結側先端に円弧状の２叉部を有する第１のジ
ヨイント材と、この第１のジヨイント材の２叉部
間に遊嵌され、かつ、その中心部に穿設された第
１の取付孔及び２叉部を貫通する軸によつて回転
自在に軸支されるほぼ円弧状の連結駒と、第１の
取付孔に対して直交する第２の取付孔を有するこ
の連結駒における第２の取付孔及びこの第２の取
付孔に係合する軸をもつて回転自在に連結される
第２及び又は第３のジヨイント材とで構成して成
るもので、複数（２本ないし４本）の部材を任意
の角度にて連結することができるとともに、連結
部の外面を円滑な円弧面にすることにより、体裁
よくかつテント等を張設した場合のテントの破損
を防止できるようにしたことを特徴とする部材の
自在連結装置を提供しようとするものである。

以下にこの考案の実施例を第２図ないし第９図
に基づいて説明する。

第２図はこの考案の自在連結装置を有する店舗
用テントを示す斜視図で、店舗用テント１は、建
物２の入口３の上部に取り付けられている。前記
テント１の骨格部は、第３図に示すように、前記
建物２に固定される取付枠４と、前面枠５と、こ
れら取付枠４と前面枠５の上部及び下部同士を連
結するパイプ状の連結部材６及び７とでその主要
部が構成されている。そして、この骨格部の表面
に、適宜宣伝又は広告を施したテント体８が張設
されるのである。なおこの場合、前記前面枠５
は、適宜間隔をおいて配設される複数の縦パイプ
９，９…と、これら縦パイプ９，９…の上端及び
下端同士を連結する複数の横パイプ１０，１０…
とで構成され、そして、この横パイプ１０，１０
と前記縦パイプ９とがこの考案の自在連結装置１
１によつて任意の角度に連結されている。また、
前記前面枠５の縦パイプ９及び横パイプ１０と前
記連結部材６又は７も同様にこの考案の連結装置
１１を介して連結されている。

以下にこの考案の連結装置１１を、縦パイプ９
と横パイプ１０と下部連結部材７の連結部につい
て説明すると、この考案の連結装置は、第４図に
示すように、前記縦パイプ９、下部連結部材７及
び横パイプ１０の各連結側端部に固着される第
１，第２及び第３のジヨイント材１２，１３及び
１４と、前記第１のジヨイント材１２に回転自在
に軸支されるほぼ円形状の連結駒１５と、この連
結駒１５に係合して前記第２及び第３のジヨイン
ト材１３及び１４を回転自在に軸支するねじ軸１
６とでその主要部が構成されている。この場合、
前記第１のジヨイント材１２は、その連結側先端
に外側面が同一球面の一部を構成する円弧状の２
叉部１７を形成して成り、かつ、２叉部１７の対
向する部位には、連結駒１５を軸支するねじ軸１
８の貫通孔１７ａ，１７ａが穿設されている。一
方、前記連結駒１５は、第５図及び第６図に示す
ように、前記２叉部１７内に遊嵌される肉厚と、
２叉部１７の円弧部とほぼ合致しうる曲率を有す
るほぼ円形状に形成され、その中心部には、前記
ねじ軸１８が遊嵌する取付孔１９が穿設され、ま
た、この第１の取付孔１９と直交する径方向に
は、前記ねじ軸１６と係合すなわちねじ結合する
雌ねじ部を有する第２の取付孔２０が穿設されて
いる。なお、連結駒１５の周面には、前記２叉部
１７が構成する球面の一部を構成しうる円弧状の
膨隆部２１が形成されている。

上記のように構成されるこの考案の連結装置に
おいて、例えば、第１のジヨイント材１２の２叉
部１７内に連結駒１５を遊嵌するとともに、ねじ
軸１８にて回転自在に軸支し、次いで、ねじ軸１
６を第３及び第２のジヨイント材１３，１４に穿
設された透孔１３ａ，１４ａに貫通させて連結駒
１５の第２の取付孔２０にねじ結合して、第２及
び第３のジヨイント材１３，１４をそれぞれ第１
のジヨイント材１２に対して回転自在に連結する
ことができる。なおこの場合、前記第２のジヨイ
ント材１３の連結側先端部も円弧状に形成されて
おり、また、連結駒１５と接触する部位には、連
結駒１５の円弧状膨隆部２１及び２叉部１７の外
側球面部と合致しうる球面状の凹部２２が形成さ
れている（第７図参照）。また、第３のジヨイン
ト材１４の連結側先端も同様に円弧状に形成さ
れ、かつ、その外側面には、前記２叉部１７と同
様の球面部２３が形成されている。したがつて、
これら第１、第２及び第３のジヨイント材１２，
１３及び１４の連結部の外側面は、これらジヨイ
ント材１２，１３及び１４に形成された円弧部及
び球面部と前記連結駒１５の円弧部及び円弧状膨
隆部２１とが相俟つて円滑な曲面を形成すること
ができ、外観良好で外面に張設されるテント体８
等の破損を防止することができるのである。

なお、上記実施例では連結部材が３本の場合を
説明したが、必ずしも３本の場合に限定する必要
はなく、第８図に示すように、前記第一実施例か
ら第２のジヨイント材１３を取り除いた２本の連
結構造とすることもでき、また、第９図に示すよ
うに、前記縦パイプ９、２本の横パイプ１０，１
０及び上部連結部材６の４本を連結する構造にお
いても、同様に連結することができるものであ
る。なおこの第二、第三実施例において、その他
の部分は前記第一実施例と同様であるので、同一
部分には同一符号を付してその説明は省略する。

以上に説明したように、この考案の連結装置に
よれば、その連結側先端に円弧状の２叉部を有す
る第１のジヨイント材と、この第１のジヨイント
材の２叉部間に遊嵌され、かつ、その中心部に穿
設された第１の取付孔及び２叉部を貫通する軸に
よつて回転自在に軸支されるほぼ円形状の連結駒
と、第１の取付孔に対して直交する第２の取付孔
を有するこの連結駒における第２の取付孔及びこ
の第２の取付孔に係合する軸をもつて回転自在に
連結される第２及び又は第３のジヨイント材とで
構成して成るので、複数の部材を任意の角度にて
簡単に連結することができるとともに、連結部の
外面を円滑円弧面にすることができ、したがつ
て、テント等を張設する場合においても、作業性
が良く、しかも、鋭角部が無いためテントにしわ
などが生じることがなく、かつ、破損が防止でき
るという効果が得られるので、その利用価値は顕
著である。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の連結装置を示す分解斜視図、第
２図はこの考案の連結装置を有するテントの斜視
図、第３図はこの考案の連結装置の第一実施例を
示す分解斜視図、第４図は第３図の部拡大図、
第５図及び第６図はこの考案における連結駒の正
面図及びその側面図、第７図はこの考案における
第２のジヨイント材の斜視図、第８図はこの考案
の第二実施例を示す分解斜視図、第９図はこの考
案の第三実施例を示す分解斜視図である。 図において、１２……第１のジヨイント材、１
３……第２のジヨイント材、１４……第３のジヨ
イント材、１５……連結駒、１６……ねじ軸
（軸）、１７……２叉部、１８……ねじ軸（軸）、
１９……第１の取付孔、２０……第２の取付孔、
２１……円弧状膨隆部、２２……球面状凹部 で
ある。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 連結しうる複数の部材の各連結端部に固着さ
   れるジヨイント材同士を連結するものにおい
   て、その連結側先端に円弧状の２叉部を形成し
   て成る第１のジヨイント材と、この第１のジヨ
   イント材の２叉部間に遊嵌され、かつ、その中
   心部に穿設された第１の取付孔及び前記２叉部
   を貫通する軸によつて回転自在に軸支されるほ
   ぼ円形状の連結駒と、前記第１の取付孔に対し
   て直交する第２の取付孔を有するこの連結駒に
   おける第２の取付孔及びこの第２の取付孔に係
   合する軸をもつて回転自在に連結される第２及
   び又は第３のジヨイント材とで構成して成る部
   材の自在連結装置。 ２ 前記第１のジヨイント材の２叉部の外側面が
   同一球面の一部を構成して成る実用新案登録請
   求の範囲第１項記載の部材の自在連結装置。 ３ 前記連結駒の周面が円弧状に膨隆して成る実
   用新案登録請求の範囲第１項記載の部材の自在
   連結装置。