JPH0138196Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、コンクリートを打設する時の型枠
を簡単迅速に組めるようにした、コンクリート型
枠合板の連結具に関するものである。

（従来の技術） コンクリート型枠を組むに際して、コンクリー
ト型枠合板同志を連結するためにコンクリート型
枠合板の縁に桟木を釘付して、桟木同志を釘で止
めて連結していたものであつて、打設するコンク
リートの厚さを決めるセパレータに取り付けるた
めにコンクリート型枠合板に孔を穿つてセパレー
タを通していたものである。

（考案が解決しようとする問題点） このような従来技術による場合、桟木がよく折
れて消耗が激しいため桟木の費用が高くつき、こ
の桟木をコンクリート型枠合板に取り付けたり、
コンクリート型枠の組立てと分解に大変手数がか
かつて人件費が増大し、さらに組立連結の際にコ
ンクリート型枠合板のコンクリート打設面が揃い
難いので打上つたコンクリート壁面に段が付いて
見苦しくなる。

また、コンクリート型枠合板にセパレータ孔を
穿つ必要があるため、次に使用する時、この孔が
コンクリート面に跡として残ることになつて打上
りの品質を低下させるとともに、度々使用すると
セパレータ孔が増えて使えなくなるのでコンクリ
ート型枠合板の寿命が短かくなるものであつた。

またこのセパレータ孔にセパレータを通す際、
セパレータが傾いたり位置がずれていたりして一
致する事は殆んどないので、セパレータ孔からセ
パレータを探つて通すのに大変な労力と専門の技
能が必要となるものであり、このようにいろいろ
と問題のあるコンクリート型枠の組立ては素人で
は困難であり、専門の型枠大工に頼らざるを得な
いのが現状である。

本案は以上の如き従来の欠点を解消して、コン
クリート型枠合板へのセパレータ孔を不要として
耐用期間を延ばし、素人でも迅速確実な作業がで
きるようにして経済的なコンクリート型枠合板の
連結具を提供しようとするものである。

（問題点を解決するための手段） すなわち、コンクリート型枠合板を連結するた
めの、コンクリート型枠合板の側辺に取り付ける
縁金具と、セパレータに取り付けて縁金具を係合
する連結金具とからなり、縁金具はコンクリート
型枠合板の側辺表面に添わせる細長い縁板の裏面
に、コンクリート型枠合板の側辺に当接するコン
クリート型枠合板の厚さとほぼ同じ高さの当て凸
条と、この当て凸条より間隔をおいて当て凸条よ
りやや低い係合凸条とを長手方向に平行に設け、
さらに係合凸条の基部の外側に、縁板の延長また
は縁板と平行する耳部を形成するとともに、縁板
には数個のコンクリート型枠合板への取付孔を穿
つたものとし、一方の連結金具は、細長い連結板
の表面両側端に、長手方向の外凸条を設け、この
外凸条と間隔をおいて、外凸条に平行する内凸条
を設け、さらに連結板の幅方向の中心線上に、セ
パレータに取り付けるための数個のボールト孔を
穿つたものとし、縁金具の係合凸条を、連結金具
の外凸条と内凸条の間に嵌めて係合するとき、内
凸条の先端が縁金具の耳部の裏面に当つて、連結
金具の裏面と、当て凸条の先端とがほぼ同一平面
上にあるようにした、コンクリート型枠合板の連
結具である。

（作用） このコンクリート型枠合板の連結具は、コンク
リート型枠合板の側辺の表面に縁金具の縁板裏面
を当て、側端面に当て凸条を当接して、取付孔に
木ねじを通して取り付ける。

一方連結金具は、コンクリートの打設厚を定め
るセパレータのボールトにボールト孔を裏側から
通して配設しておき、表面の両側に突設してある
外凸条と内凸条との間に、２枚のコンクリート型
枠合板に取り付けた縁金具の係合凸条を左右対称
に嵌めると、縁金具の耳部裏面に連結金具の係合
凸条が接して、連結金具の裏面と、縁金具の当て
凸条の先端と、コンクリート型枠合板の裏面と
が、ほぼ同一平面に揃うもので、この状態で左右
の縁金具の向い合つた耳部の間に、連結金具のボ
ールト孔から突出したセパレータのボールトにホ
ームタイを螺合して締め付けると、連結金具の内
凸条と縁金具の耳部とがセパレータのコーンまた
は座金に押し付けられて固定するものである。

（実施例） 以下図面にもとづいて本考案実施の一例を説明
する。

１は縁金具で、細長い縁板２の裏面に、コンク
リート型枠合板の厚さとほぼ同じ高さの当て凸条
３と、この当て凸条より適当な間隔をおいて当て
凸条よりやや低い係合凸条４とを長手方向に平行
して設け、さらに係合凸条４の基部の外側に、縁
板の延長または縁板と平行する耳部５を形成し、
縁板２には、コンクリート型枠合板１２に木ネジ
や釘によつて取り付ける取付孔６を設けてある。

７は連結金具で、細長い連結板８の表面の両側
端に長手方向の外凸条９，９を設け、この外凸条
９，９と間隔をおいて外凸条に平行する内凸条１
０，１０を設け、さらに連結板８の幅方向の中心
線上にセパレータ１３に取り付けるための数個の
ボールト孔１１を設けてある。

前記縁金具１の係合凸条４を、連結金具７の外
凸条９と内凸条１０の間に嵌めて係合すると、内
凸条１０の先端が縁金具１の耳部５の裏面に当つ
て、連結金具７の裏面と、当て凸条３の先端とが
ほぼ同一平面上にあるように構成される。

本案コンクリート型枠合板の連結具の使用状態
は第１図の断面図に示す如く、コンクリート型枠
合板１２の側辺に縁金具１を、縁板２の裏面を表
面に、当て凸条３を端面に当て、取付孔６に木ね
じか釘を通して取り付けたもの２枚を、セパレー
タ１３のボールトにボールト孔１１を通して配設
した連結金具７の外凸条９と内凸条１０の間に係
合凸条４を嵌めて左右対称に係合し、連結金具７
のボールト孔１１を通して突き出したセパレータ
１３のボールトにホームタイ（登録商標）１４を
螺合して締め付けるものである。

こうして連結したコンクリート型枠合板には、
外面に補強鋼管を沿わせ、ホームタイにクランプ
金具を嵌めて固定するのは従来通りであり、一般
に公知であるから図示を省略してある。

（考案の効果） 本考案は以上説明した通りであるから、コンク
リート型枠合板に取り付ける桟木が不用となり、
しかもコンクリート型枠合板にセパレータを通す
孔を明ける必要がないから、コンクリート型枠合
板が長持ちすることによつて材料費が低廉となり
連結作業は専門の技能を必要とせず誰でも行える
とともに、コンクリート型枠の組み立てが従来の
１／２以下の時間で行うことができて経済的に大き
な利益が得られるとともに、仕上り面にコンクリ
ートパネルの喰い違いが無いために段がつかずセ
パレータ孔の跡もつかないから極めて美麗で高品
質な仕上りとなる等多くの効果を奏するものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案実施の一例を示す連結状態の断面
図、第２図は連結金具の一部を示す斜視図、第３
図および第４図は縁金具の一部を示す斜視図であ
る。 １……縁金具、２……縁板、３……当て凸条、
４……係合凸条、５……耳部、６……取付孔、７
……連結金具、８……連結板、９……外凸条、１
０……内凸条、１１……ボールト孔、１２……コ
ンクリート型枠合板、１３……セパレータ、１４
……ホームタイ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. コンクリート型枠合板の側辺に取り付ける縁金
   具と、セパレータに取り付けて縁金具を係合する
   連結金具とからなり、縁金具は、コンクリート型
   枠合板の側辺表面に沿わせる細長い縁板の裏面
   に、コンクリート型枠合板の側辺に当接する、コ
   ンクリート型枠合板の厚さとほぼ同じ高さの当て
   凸条と、この当て凸条より間隔をおいて当て凸条
   よりやや低い係合凸条とを長手方向に平行に設
   け、さらに係合凸条の基部の外側に、縁板の延長
   または縁板と平行する耳部を形成したものとし、
   一方の連結金具は、細長い連結板の表面両側端
   に、長手方向の外凸条を設け、この外凸条と間隔
   をおいて、外凸条に平行する内凸条を設け、さら
   に連結板の幅方向の中心線上に、セパレータに取
   り付けるための数個のボールト孔を設けたものと
   し、縁金具の係合凸条を、連結金具の外凸条と内
   凸条の間に嵌めて係合するとき、内凸条の先端が
   縁金具の耳部の裏面に当つて、連結金具の裏面
   と、当て凸条の先端とがほぼ同一平面上にあるよ
   うにしたことを特徴とする、コンクリート型枠合
   板の連結具。