JPH0137950Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 開示技術は自動車等の車輛のリヤドアウインド
フレーム側クオータアウタパネルとクオータルー
バフランジ先端部との添着面に対する水シール
性、審美性向上の技術分野に属する。

而して、この考案は自動車等の車輛のリヤドア
のドアフレームに組付けたウエザストリツプを該
リヤドア開閉時に離反当接するクオータアウタパ
ネルに対して該ウエザストリツプ側にフランジを
有したクオータルーバをスタツドボルトを介して
締結し、該フランジ先端に対向するクオータアウ
タパネル面に該フランジ先端を挾持しているプロ
テクタを介してシール可能にしているクオータア
ウタパネル構造に関する考案であり、特に、上記
クオータルーバのフランジ先端に対向するドアフ
レーム組付ウエザストリツプ側のクオータアウタ
パネル面を凸状に成形すると共に、その凸状部の
隣接面に排水用凹溝を一体的に成形し、該凸状部
を囲繞すると共に該ウエザストリツプ当接側のク
オータアウタパネル面をカバーする面を有する上
記プロテクタを介してクオータアウタパネル面に
上記クオータルーバを添着し、水シール機能を向
上する様にすると共にウエザストリツプ当接面側
の見栄えを良くする様にしたクオータアウタパネ
ル構造に係る考案である。

〈従来技術〉 周知の如く、自動車には車種によつて第１、２
図に示す様に、車体１の後部リヤドア２に対して
クオータアウタパネル３とクオータインナパネル
４とが溶接接合されており、該リヤドア２のドア
フレーム５の外側面にはウエザストリツプ６が所
定に組付され、該ウエザストリツプ６側の該クオ
ータアウタパネル３にはリヤドア２の閉状態時に
ウエザストリツプ６が当接する段差部３ａとクオ
ータルーバ７を締結するための段差部３ｂが各々
段差を有して一体的にプレス成形されている。

而して、該クオータルーバ７の中央内側にはス
タツドボルト８のヘツドが固着され、該クオータ
ルーバ７が該スタツドボルト８を上記段差部３ｂ
中央の図示しない取付挿入孔にシールパッキン９
を介して挿入し、前記クオータインナパネル４の
ナツト挿入孔１０より挿入されたナツト１１を介
してクオータアウタパネル３に締結され、前記ウ
エザストリツプ６側の上記クオータルーバ７のフ
ランジ先端７ａにはプロテクタ１２が挾着されて
いて該プロテクタ１２のリツプ１３をクオータア
ウタパネル３に密接させてシールさせている。

〈考案が解決しようとする課題〉 さりながら、上述構造をとる場合、クオータル
ーバ７のフランジ先端７ａに挾持されたプロテク
タ１２とクオータアウタパネル３の段差部３ｂ端
の添着面部分の見栄えが悪く、塗装の後処理を施
さなければならない不都合さがあり、又、そのシ
ール性が悪いため、降水時のリヤドア２開状態時
の雨垂を防止するために、クオータルーバ７と段
差部３ｂ間にシール材としてのエプトシーラ１４
を更に介装しなければならない煩瑣な欠点があ
り、製作工数大からコスト高になる不利点があつ
た。

この考案の目的は上述従来技術に基づくリヤド
アフレーム側のクオータアウタパネルの水シール
性、見栄え等の問題点を解決すべき技術的課題と
し、クオータルーバのフランジ先端に対するクオ
ータアウタパネル面を凸状に成形すると共にその
隣接面を凹状に成形し、該フランジ先端に基部を
挾持されたプロテクタを該凸状部に囲繞させると
共にドアフレームウエザストリツプ先端に当接す
る側のクオータアウタパネル面をカバーするよう
に側延させて、該クオータアウタパネル面に添着
し、水シール性、審美性を向上させると共に水垂
を防止するようにし、自動車産業に於ける車輛パ
ネル技術利用分野に益し得る優れたクオータアウ
タパネル構造を提供せんとするものである。

〈課題を解決するための手段・作用〉 上述目的に沿うこの考案の構成は前述課題を解
決するために、クオータアウタパネルに締結する
クオータルーバのフランジ先端を、該フランジ先
端に対向するクオータアウタパネル面にプロテク
タを介してシール可能にするクオータアウタパネ
ル構造であつて、上記クオータルーバのフランジ
先端に対向する上記クオータアウタパネル面が凸
状に成形され、而して、該凸状部を囲繞する面を
有する上記プロテクタを介して該クオータルーバ
が添着されるクオータアウタパネル面を有してい
るクオータアウタパネル構造である。

〈作用〉 而して、自動車等の車輛後部のリヤドアフレー
ムに併設のクオータアウタパネルに締結されたク
オータルーバフランジ先端に対向する該クオータ
アウタパネル面を凸状に成形し、該凸状部を囲繞
すると共にドアフレーム組付ウエザストリツプ先
端に当接するクオータアウタパネル段差面に面一
に側延カバーする上記フランジ先端に挾持のプロ
テクタを上記クオータアウタパネル成形凸状面に
添着し、クオータルーバフランジ部側のクオータ
アウタパネルの水シール機能や見栄えを良好に
し、更に、該クオータアウタパネル成形凸状面の
隣接側面を凹溝に一体成形して水垂防止するよう
にした技術的手段を講じたものである。

次にこの考案の１実施例を第３図に基づいて説
明すれば以下の通りである。尚、第２図と同一態
様部分については同一符号を用いて説明し、第１
図を援用して説明するものとする。

自動車１の後部リヤドア２に臨ませてこの考案
の要旨を成すクオータアウタパネル３′がクオー
タインナパネル４と溶接接合されており、該クオ
ータアウタパネル３′のドアフレーム５組付ウエ
ザストリツプ６側にはリヤドア２の閉状態時にウ
エザストリツプ６が当接する段差部３a′とクオー
タルーバ７を締結するための段差部３b′とが各々
段差を有して形成され、該段差部３b′のウエザス
トリツプ６の側端側部には凸状部１５と、その隣
接側面には凹状部１６とが交互にサインカーブ的
な波形状になつて一体的にプレス成形されてい
る。

而して、該段差部３b′の中央の図示しないスタ
ツドボルト挿入孔には上記クオータルーバ７の内
側にボルトヘツドを固着されたスタツドボルト８
がシールパツキン９をボルトヘツド側に介装して
挿入されており、前記クオータインナパネル４の
ナツト挿入孔１０より挿入されたナツト１１を介
してクオータアウタパネル３′の段差部３b′にク
オータルーバ７を締結自在にしている。

又、該クオータルーバ７のウエザストリツプ６
側のフランジ先端７ａは前記凸状部１５を囲繞す
る面を有すると共に、上記クオータアウタパネル
３′の段差部３a′と段差部３b′間のウエザストリ
ツプの先端当接側段差面３c′全面をカバーするよ
うに側延した該フランジ先端７ａに挾持されたプ
ロテクタ１２′を介して該凸状部１５にシール可
能に添着されている。

したがつて、上述の如くクオータアウタパネル
３′はクオータルーバ７をスタツドボルト８を介
して締結すると共に該クオータルーバ７のフラン
ジ先端７ａをプロテクタ１２′を介して段差部３
b′の凸状部１５に添着させており、外側からの目
視状態ではクオータルーバ７のフランジ面とフラ
ンジ先端７ａに挾持された側延プロテクタ１２′
面がほぼ面一に成つて見栄えが良い。

又、降水時のリヤウインド２開状態時に於ても
クオータルーバ７のフランジ先端７ａに挾持され
たプロテクタ１２′がクオータアウタパネル３′の
凸状部１５を該プロテクタ１２′の先端当接面で
確実にシールしているため、降水の侵入を防止
し、更に、クオータアウタパネル３′の段差部３
b′に成形された凹状部１６に沿つて降水が流れる
ため降水垂を防止する機能をも有している。

尚、この考案の実施態様は上述実施例に限るも
のでないことは勿論であり、例えば、プロテクタ
基部をクオータルーバのフランジ部全面に挾持す
るように側延させる等種々の態様が採用可能であ
る。

〈考案の効果〉 前述の如く、この考案によれば、クオータアウ
タパネル構造に於て、クオータルーバのフランジ
先端に対向するクオータアウタパネル面が凸状に
成形され、該凸状部を囲繞する面を有するプロテ
クタを介して該クオータルーバが添着されるクオ
ータアウタパネル面を有するようにしたことによ
り、クオータルーバのフランジ先端とクオータア
ウタパネルの凸状部の添着面がプロテクタを介し
て該クオータルーバのフランジ面とほぼ面一にな
り、従つて、該添着面の見栄えが良く、水シール
機能も向上して降水の侵入が防止される優れた効
果が奏される。

更に、クオータアウタパネルの凸状部に隣接さ
せて凹状部を交互に成形することにより、降水時
に該凹状部に降水が沿つて流れるため降水垂を防
止するメリツトもある。

加えて、クオータルーバとクオータアウタパネ
ル間にシール材料を介装したりする必要もなく、
それだけ工数が削減されるメリツトがあり、又、
水シール機能、水垂防止機能をクオータアウタパ
ネル面に凸状、凹状を一体的にプレス成形するだ
けで有することにより低コストで出来る利点もあ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は車輛後部の部分説明図、第２図は従来
技術に基づく第１図の−断面説明図、第３図
はこの考案の１実施例の説明図であり、第３図は
第２図の相当説明図である。 ５……リヤドアフレーム、３′……クオータア
ウタパネル、７……クオータルーバ、７ａ……フ
ランジ先端、１２′……プロテクタ、１５……凸
状部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. クオータアウタパネルに締結するクオータルー
   バのフランジ先端を、該フランジ先端に対向する
   クオータアウタパネル面にプロテクタを介してシ
   ール可能にするクオータアウタパネル構造におい
   て、上記クオータルーバのフランジ先端に対向す
   る上記クオータアウタパネル面が凸状に成形さ
   れ、而して、該凸状部を囲繞する面を有する上記
   プロテクタを介して該クオータルーバが添着され
   るクオータアウタパネル面を有していることを特
   徴とするクオータアウタパネル構造。