JPH019689Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、自動車の前面ガラス端部を覆うモー
ルデイング構造の改良に関するものである。

〔従来の技術〕

第１図に示すように、前面ガラス１をシール２
を内側において接着剤３によりフロントピラー４
ほかの車体に固定した自動車では、従来一般に前
面ガラス１の端部を覆うスチール製モール５と、
上記フロントピラー４とフロントドア６の内側を
塞ぐ風あるいは雨等の洩れ防止リツプ７とは別体
のものであり、したがつて夫々を別個に取付けて
いる。

このため、(1)上記モール５と上記リツプ７とは
別個の金型を必要とし、製造コストが高い、(2)
別々にモール５とリツプ７を各々組付けるので工
数が多くかかる、(3)モール５とリツプ７との間の
フロントピラー４の部分がむき出しとなり外観が
悪い、などの欠点がある。

このような欠点、殊に前記(3)のモール５とリツ
プ７との間のフロントピラー４の部分がむき出し
となり外観が悪いといつた欠点を解消するため
に、実開昭57−86854号公報では、フロントガラ
スの端縁をフロントピラーの外側に配してフロン
トピラーに接合し、この接合部をおおうようにフ
ロントピラーモールを設置して該モールの後部側
縁をフロントピラー面にビス等の締結具により固
着し、固着されたモール側縁の一部をおおうよう
にドアの前端部を位置せしめた自動車のフロント
ピラー部に装着するウエザーストリツプであつ
て、フロントピラーに固着する上記モール後部側
縁を溝形断面に形成し、基部および基部から突出
するリツプ部よりなるウエザストリツプの基部を
締結具をおおつてフロントピラーモールの上記溝
形側縁に嵌着し、上記リツプをドア前端部の内面
に接触せしめたことを特徴とするフロントピラー
のウエザストリツプに関する考案が開示されてい
る。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかし、前記実開昭57−86854号公報の考案の
ものは、フロントピラーモールとウエザストリツ
プとは別体のものであり、従来技術の欠点として
挙げた前記(1)の上記モール５と上記リツプ７とは
別個の金型を必要とし、製造コストが高い、及び
(2)の別々にモール５とリツプ７を各々組付けるの
で工数が多くかかる、といつた諸問題点は依然と
して解決されないものである。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は、上記に鑑み案出したもので、上記モ
ールとリツプを一体化するとゝもに、その中央部
でフロントピラーのドアとモールの間を覆うよう
に取付け、且つリツプの形状に改良を加えたモー
ルデイング構造を提供することを目的としたもの
であり、その要旨は、一端側に前面ガラス端部を
覆うクランク形状断面をもつモール部と、中央部
の平坦部をはさんで他端側にドア前端内側と接す
る円弧状断面をもつリツプ部とを備えたモールデ
イングを一体的に形成し、前記中央部を締結具に
よりフロントピラーの前面に装着することを特徴
としたモールデイング構造にある。

〔実施例〕

以下、本考案を第２図以下に示す実施例により
詳細に説明すると、１０は本案に係るモールデイ
ングで、一端側を前面ガラス１の端部を覆うよう
なクランク形状断面図としてモール部１０ａとす
るとゝもに、中央の平坦部１０ｂをはさんで他端
側に、フロントドア６の前端内側に接する半円以
上の円弧部分断面を持つ風あるいは雨等の洩れ防
止用リツプ部１０ｃを一体的に形成している。

１１はインサートで、上記モールデイング１０
のモール部１０ａ先端とリツプ部１０ｃを残して
他の部分に装入されている。

上記リツプ部１０ｃは、第２図及び第３図に示
すもののほか、第４図及び第５図に示す如き断面
形状のものでもよい。要は、リツプ部１０ｃの断
面が少なくともフロントドア６の内側に接する側
でフロントドア６の開閉姿勢にかかわらず円弧で
あるようなものであればよい。

このような本案モールデイング１０は、第２図
及び第３図に示すように、モール部１０ａの先端
を前面ガラス１の表面に接触させつつ、その端部
を覆うよう、且つリツプ部１０ｃがフロントドア
６の内側に密接するよう、モールデイングの中央
平坦部１０ｂをフロントピラー４の前面に接して
クリツプ１２により固定するのである。

これにより、モール部１０ａは前面ガラス１の
端部を密封的に覆い、また平坦部１０ｂはフロン
トピラー４の前面を覆い、更にリツプ部１０ｃは
上記ピラー４とフロントドア６の内側の間を密封
する。殊に、上記リツプ部１０ｃは円弧としたの
で、上記リツプ１０がフロントドア６によりめく
れることがない。

〔考案の効果〕

本考案に係るモールデイング構造は、上述のよ
うに、一端側に前面ガラス端部を覆うクランク形
状断面をもつモール部と、中央部の平坦部をはさ
んで他端側にドア前端内側と接する円弧状断面を
もつリツプ部とを備えたモールデイングを一体的
に形成し、前記中央部を締結具によりフロントピ
ラーの前面に装着した構成であるから、従来モー
ル用の金型とリツプ用の金型の二基の金型を必要
としたが一基ですみ、製造コストが安い。

また、モール部とリツプ部が一体故に、組付も
簡単であり、工数もかからない。

更に、前記リツプ部の断面形状を円弧をもつも
のとしたので、リツプ部の摩耗や破損が少なく、
ドア操作感を損なわないといつた諸効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のモールデイング、リツプをもつ
車体構造の断面図、第２図は本案に係るモールデ
イングをもつ車体構造の斜視図、第３図は同第２
図のＡ−Ａ線断面図、第４図及び第５図は本案に
係るモールデイングの他の例を示す断面図であ
る。 １…前面ガラス、４…フロントピラー、５…モ
ール、６…フロントドア、７…風洩れ防止リツ
プ、１０…本案に係るモールデイング、１０ａ…
同モール部、１０ｂ…同平坦部、１０ｃ…同風洩
れ防止リツプ、１１…インサート、１２…クリツ
プ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一端側に前面ガラス端部を覆うクランク形状断
   面をもつモール部と、中央部の平坦部をはさんで
   他端側にドア前端内側と接する円弧状断面をもつ
   リツプ部とを備えたモールデイングを一体的に形
   成し、前記中央部を締結具によりフロントピラー
   の前面に装着することを特徴としたモールデイン
   グ構造。