JPH0137268B2 - - Google Patents

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JPH0137268B2
JPH0137268B2 JP55149377A JP14937780A JPH0137268B2 JP H0137268 B2 JPH0137268 B2 JP H0137268B2 JP 55149377 A JP55149377 A JP 55149377A JP 14937780 A JP14937780 A JP 14937780A JP H0137268 B2 JPH0137268 B2 JP H0137268B2
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coating
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group
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JP55149377A
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Takashi Taniguchi
Jiro Mio
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Toray Industries Inc
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Publication date
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Priority to EP19810304987 priority patent/EP0051405B1/en
Priority to CA000388609A priority patent/CA1159730A/en
Publication of JPS5772856A publication Critical patent/JPS5772856A/ja
Publication of JPH0137268B2 publication Critical patent/JPH0137268B2/ja
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  • Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野] 本発明は表面硬度、耐久性、耐薬品性、接着性
およびとくに防曇性に優れた硬化被膜の製造方法
に関するものである。 [従来の技述] プラスチツク材料、無機ガラス等は従来から透
明基材としての性質を生かして、例えば窓ガラ
ス、鏡面、眼鏡レンズあるいはゴーグルなどの物
品に広く利用されている。しかしながらこれら透
明基材を用いた物品の欠点は高温、高湿の場所ま
たは温度や湿度差の大きい境界面などにおいて使
用すると物品の表面に結露を生じ、これに起因し
て物品の表面が曇りを帯びることである。またプ
ラスチツク材料を用いたものの場合は表面が傷つ
き易く、耐摩耗性に乏しいことである。とくに透
明基材のうちでも窓ガラス、眼鏡レンズ、鏡など
において製品の表面が曇つたりあるいは傷がつき
易いということは重大な問題である。従つて各方
面からこれらの問題点の改良に関する要望がなさ
れており、これまでに透明基材をはじめとする各
種物品に対して防曇性および耐久性を付与しよう
とする試みが種々提案されている。例えば、特公
昭50−1710号公報には親水性ポリマをケイ素化合
物で架橋させることによつて物品の表面に透明な
防曇被膜を形成する方法が提案されている。 しかしこの方法によつて得られる塗膜は水滴の
付着などによつて局部的な膨潤が起こり、塗膜の
表面が歪むなどの致命的欠点がある。また特開昭
53−39347号公報にはポリビニルアルコールとシ
リカの添加比がポリビニルアルコール100重量部
に対して5〜55重量部からなる組成物を主成分と
する防曇性被膜形成方法が提案されているが、こ
の方法により形成する防曇性の被膜は硬度が低
く、とくに水分吸収時には爪等によつても容易に
傷が発生し、実用に耐え得るものではない。 さらに特公和54−13431号公報あるいは米国特
許3479308号明細書では各種界面活性剤の塗布あ
るいは親水性物質の混合などによる物品表面の濡
れ性の改良方法などが提案されている。しかしな
がらこれらの方法も全て一時的に物品に対して防
曇性を付与するのみであり、継続的な効果を期待
することができない。 一般に親水性には富むが耐摩耗性が劣る成分と
耐摩耗性に富むが親水性には乏しい成分とを組合
せて、両成分の長所を備えた混合物を作ろうとし
ても、単独成分の長所である親水性あるいは耐摩
耗性は各々の成分を混合することにより希釈され
てしまい、従つて両成分を混合しても実用性の乏
しいものしか得られないことが多い。また各々物
性が異なつた成分を組合せる場合には相溶性不良
に起因して硬化物の不透明化などが問題となる場
合が多い。 [発明が解決しようとする問題点] 本発明者らは透明基材をはじめとする各種物品
に対する防曇化について鋭意検討した結果、先に
述べた問題点を解決し親水性のある成分と耐摩耗
性のある成分とを組合せ、さらに湿熱処理をする
ことによつて、防曇性、耐摩耗性にすぐれた性質
を有すると同時に耐水性、耐候性、接着性をも兼
ね備えた被覆組成物を見い出し、以下に述べる本
発明に到達した。 [問題点を解決するための手段] すなわち、本発明は 「 下記のA、BおよびC成分からなる被膜組
成物で被塗布物の表面を塗布する工程(ただし
B成分はA成分100重量部に対して60〜300重量
部、C成分はA成分100重量部に対して0.5〜30
重量部である。) A ポリビニルアルコール B 平均粒子径が約5〜200mμの微粒子状シ
リカ C 下記一般式で表わされる有機ケイ素化合物
および/またはその加水分解物 R1 aR2 bSi(OR34-(a-b) (ここで、R1は炭素数1〜10の有機基、R2
炭素数1〜6の炭化水素基またはハロゲン化炭
化水素基、R3は炭素数1〜8のアルキル基、
アルコキシアルキル基またはアシル基であり、
a、bは0または1であり、a+bは0、1ま
たは2である。) 塗布された該被膜組成物を硬化させ、硬化被
膜を形成する工程、および 該硬化被膜を湿熱処理する工程 からなることを特徴とする防雲性硬化被膜の製造
方法。」 に関する。 次に本発明の被覆組成物を構成する各成分につ
いて述べる。 A成分として用いられるポリビニルアルコール
とはポリ酢酸ビニルのようなポリビニルエステル
の部分加水分解あるいは完全加水分解によつて得
られるものをいい、中でも平均重合度が250〜
3000、ケン化度が70モル%以上のポリビニルアル
コールが本発明には好ましく用いられる。平均重
合度が250より小さい場合は耐久性、特に耐水性
に乏しく、また3000より大きい場合は塗料とした
時に粘度が大きくなるため平滑な塗膜が得にくい
など作業上の問題がある。さらにケン化度が70モ
ル%より低い場合には防曇性の点で充分な性能が
期待できない。 B成分である平均粒子径が5〜200mμの微粒
子状シリカとしての効果的な例としてはシリカゾ
ルがあげられる。シリカゾルは高分子量無水ケイ
酸の水および/またはアルコールなどの有機溶媒
中のコロイド状分散体である。本発明の目的のた
めには平均粒子径約5〜200mμのものが使用さ
れるが、約7〜50mμの径のものがとくに好まし
い。平均粒子径が約5mμに満たないものは分散
状態の安定性が悪く、品質の一定したものを得る
ことが困難であり、また200mμを越えるものは
生成塗膜の透明性が悪く、濁りの大きなものしか
得られない。 また、被膜の接着性向上および耐薬品性向上剤
に有効なC成分としては、一般式が R1 aR2 bSi(OR34-(a-b) で表わされる有機ケイ素化合物および/またはそ
の加水分解物である。 (ここで、R1は炭素数1〜10の有機基、R2は炭
素数1〜6の炭化水素基またはハロゲン化炭化水
素基、R3は炭素数1〜8のアルキル基、アルコ
キシアルキル基またはアシル基であり、a、bは
0または1であり、a+bは0、1または2であ
る。) これらの一般式で表わされる有機ケイ素化合物
の具体的な例としては、エチルシリケート、n−
プロピルシリケート、i−プロピルシリケート、
n−ブチルシリケート、i−ブチルシリケート、
t−ブチルシリケートなどの4官能シラン化合物
さらにはβ−グリシドキシエチルトリメトキシシ
ラン、r−グリシドキシプロピルトリメトキシシ
ラン、r−グリシドキシプロピルトリエトキシシ
ラン、β−グリシドキシプロピルトリメトキシシ
ラン、β−グリシドキシエチルメチルジメトキシ
シラン、β−グリシドキシエチルメチルジエトキ
シシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメ
トキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチル
ジエトキシシラン、β−グリシドキシプロピルメ
チルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピ
ルエチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプ
ロピルエチルジエトキシシラン、β−グリシドキ
シプロピルエチルジエトキシシラン、β−グリシ
ドキシエチルプロピルジメトキシシラン、β−
(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリエ
トキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチ
ルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラ
ン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリアセ
トキシシラン、ビニルトリメトキシエトキシシラ
ン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ
−クロロプロピルトリエトキシシラン、γ−クロ
ロプロピルトリプロボキシシラン、γ−クロロプ
ロピルトリプトキシシラン、フエニルトリメトキ
シシラン、フエニルトリエトキシシラン、γ−ト
リフロロプロピルトリメトキシシラン、γ−メタ
クリロキシプロピルトリメトキシシラン、ジメチ
ルジメトキシシラン、γ−クロロプロピルメチル
ジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピル
メチルジメトキシシランなどの3官能シラン化合
物あるいは2官能シラン化合物が挙げられる。よ
り好ましいシラン化合物としては、前記一般式中
のR1の有機基としてエポキシ基、メチル基、ビ
ニル基などを有するものである。 該シラン化合物は、そのまま成分として添加す
ることもできるし、あらかじめ加水分解を行なつ
た後、該シラン加水分解物を添加して使用するこ
とも可能である。また加水分解に際しては通常の
方法、例えば塩酸等の無機酸、酢酸等の有機酸ま
たはカセイソーダのようなアルカリによつてある
いは水のみを用いて加水分解する方法を利用する
ことができる。 これらのシラン化合物は本発明組成物のA成分
100重量部に対して0.5〜30重量部程度の添加で耐
水性、接着性などが著しく向上する。より好まし
くは1.0〜20重量部の添加量が選ばれる。また該
シラン化合物の効果をより大きくする目的で一般
式がAl・Xo・Y3-oで表わされるアルミニウムキ
レート化合物を添加することが好ましい。 (ここでXは低級アルコキシ基、Yは
M1COCH2COM2およびM3COCH2COOM4からな
る群から選ばれた化合物から生ずる配位子(M1
M2、M3およびM4は低級アルキル基)nは0、
1または2である。) アルミニウムキレート化合物は各種の化合物が
使用できるが触媒活性、組成物中の溶解性、およ
び安定性の観点から好ましい化合物の例として
は、アルミニウムアセチルアセナート、アルミニ
ウムエチルアセトアセテートビスアセチルアセト
ナート、アルミニウムビスアセトアセテートアセ
チルアセナート、アルミニウムジ−n−ブトキシ
ドモノエチルアセトアセテート、アルミニウムジ
−i−プロポキシドモノメチルアセテートなどで
あり、これらの化合物の混合物を用いることもで
きる。 これらアルミニウムキレート化合物は添加シラ
ン化合物100重量部に対して0.5〜50重量部の範囲
で添加するのが好ましい。これらのアルミニウム
キレート化合物および前記シラン化合物などの添
加改質剤はその添加量を多くし過ぎると塗膜の透
明性を低下させるなどの問題を生ずるばかりでな
く、本発明の目的である防曇性をも低下させるも
のである。 さらに本発明の被覆組成物には前述した改質用
添加剤の他に作業性向上、表面平滑性向上などを
目的として溶媒、添加剤、各種改質剤などを含有
させることも可能である。 溶媒としては、例えば水、各種アルコール、ケ
トン、エステル、エーテル、環状エーテル、ジメ
チルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどを
適宜用いることができる。 また添加剤としては、表面平滑性を改良する目
的で各種の界面活性剤が使用可能であり、実例と
してはシリコーン系化合物、フツ素系界面活性
剤、有機界面活性剤などが使用できる。さらに改
質剤としては本発明組成物と相溶性のよい有基ポ
リマ、例えばヒドロキシエチルセルロース、ポリ
ヒドロキシエチルメタクリレート、またはその共
重合体、アルコール可溶性ナイロン、ポリアクリ
ルアミド、ポリビニルピロリドンまたはその共重
合体などが挙げられる。さらに添加可能な改質剤
としては例えば各種エポキシ樹脂、メラミン樹
脂、アミド樹脂などがある。 このような必須成分以外の添加成分は本発明の
被覆組成物から形成される塗膜に対して耐熱性、
耐候性、耐水性、接着性あるいは耐薬品性など本
発明が適用される用途に応じて種々の実用特性を
改良しうるものである。 また本発明の組成物には透明性をそこなわない
範囲で染顔料を添加して組成物から形成する硬化
被膜を着色せしめることも可能である。 以上の各成分から本発明の被覆組成物を得るに
は、例えば各成分を単に結合する方法あるいは成
分によつてはあらかじめ加水分解などの処理を施
したものを用いてさらに他の成分を混合する方
法、さらには各成分を混合後に、あらかじめ加熱
などの処理によつて複合化する方法などがあげら
れ、これらはいずれも本発明の組成物製造には有
用な方法である。 本発明の被覆組成物は種々の基材に対して適用
可能であり、通常該被覆組成物は基材に塗布して
用いられる。この場合被塗布物としては本発明の
特性を損わないものであれば格別の制限はない
が、一般的にその特徴が顕著に認められる被塗布
物としては、プラスチツク、無機ガラス、透明セ
ラミツク、金属、鏡面材料などがある。またとく
に実用的価値の大きい例としてプラスチツクおよ
び無機ガラスレンズ、浴室などの窓、自動車もし
くは電車等の窓などに本発明の組成物は好ましく
用いられる。 本発明の組成物を被塗布物へ塗布する方法とし
ては例えばハケ塗り、浸漬塗り、スピンコーテイ
ング、流し塗り、スプレ塗装、ロール塗装、カー
テンフロー塗装など通常当業界で知られている各
種の方法を用いることが可能である。 被覆組成物は上記のような方法により被塗布物
へ塗布される。 このようにして被塗布物へ塗布された被覆組成
物を次いで硬化させることにより硬化被膜が形成
される。被覆組成物を硬化させる方法は通常コー
テイング分野で行なわれているものを適宜選択し
て用いることが可能である。好ましくは加熱乾燥
による硬化方法があり、加熱方法としては熱風、
赤外線などが可能である。また加熱温度は適用さ
れる被塗布物によつて決定されるべきであるが、
通常は50〜250℃、好ましくは60〜200℃が使用さ
れる。これより低温では硬化が不十分であり、ま
たこれより高温になると熱分解などが起つて黄変
などの問題点を生ずる。 以上のようにして形成された硬化被膜は硬度、
密着性、耐薬品性の高いものであるが防曇性に関
しては不十分であり、実用性に高いものとは言え
ない。そこで本発明者らはさらに鋭意検討を加
え、次に述べる湿熱処理を施すことによつて非常
に防曇性の優れたものとなることを見出だした。 ここでいう湿熱処理とは、硬化被膜を例えば、 (1)水もしくは熱水などに浸漬する。 (2)高湿度下において処理することである。 前者の水もしくは熱水へ浸漬する際の温度として
は、好ましくは40〜100℃、より好ましくは50〜
100℃である。また浸漬時間としては例えば数分
程度からでも効果を認めることができるが、通常
10〜120分の範囲内で行なうのが有効である。ま
た後者の高湿度処理条件としては、湿度はできる
だけ高い条件が好ましく、通常は相対湿度として
70〜100%の範囲内が有効である。さらに高湿度
下においては加熱を併用することにより処理時間
の短縮などが期待できる。また、湿熱処理された
硬化被膜中に含まれる水分を除去する目的で、該
被膜を加熱乾燥することも可能であるが、このよ
うな加熱乾燥という操作は、本発明の目的には必
ずしも必要ではないので適宜選択して、該操作の
可否を決定することができる。 また被塗布物との接着性を改良する目的で各種
のプライマーあるいは活性化ガス処理さらには
酸、塩基等の化学処理などで被塗布物をあらかじ
め前処理することも可能であることは言うまでも
ない。 本発明の組成物を硬化することにより得られる
硬化被膜に湿熱処理を施したものは耐摩耗性およ
び防曇性を有する以外にその特性を全く損なうこ
となく染料による着色なども可能であり、これら
は非常に付加価値の高いものである。 [実施例] 以下実施例により本発明をさらに詳しく説明す
る。 実施例1、比較例1 (1) γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ン加水分解物の調製 回転子を備えた反応器中にγ−グリシドキシ
プロピルトリメトキシシラン236gを仕込み、
液温を10℃に保ち、マグネチツクスターラーで
撹拌しながら0.01規定塩酸水溶液54gを徐々に
滴下する。滴下終了後冷却をやめて、γ−グリ
シドキシプロピルトリメトキシシラン加水分解
物を得た。 (2) 塗料の調製 ポリビニルアルコール(平均重合度600、ケ
ン化度91.0〜94.0モル%)の15重量%の水溶液
500gをビーカーに秤量したのち、撹拌下で水
53.3g、前記γ−グリシドキシプロピルトリメ
トキシシラン加水分解物18.2gおよびメタノー
ル分散コロイド状シリカ(固形分30%、平均粒
子径13±1mμ)215gをそれぞれ添加する。
この混合分散液に1.4ジオキサン210g、フツ素
系界面活性剤0.5gおよびアルミニウムアセチ
ルアセトナート3gを加え、充分撹拌混合して
塗料とした。 (3) 塗布およびキユア 前項塗料を用い、カセイソーダ水溶液に浸漬
処理したジエチレングリコールビスアリルカー
ボネート重合体レンズ(“CR−39プラノレン
ズ”75mm径、21mm厚さ)に浸漬法で引上げ速度
10cm/分の条件で塗布し、130℃の熱風乾燥機
で2時間加熱キユアした。 (4) 湿熱処理 加熱キユア後、90℃の熱水に60分間浸漬し、さ
らに80℃で30分間乾燥を行なつた。 (5) 試験結果 塗布したレンズは次の試験を行なつた。結果
を第1表に示す。 (イ) 耐摩擦試験 スチールウール#0000で塗膜表面を10回摩
擦した後のレンズ表面におけるヘーズの増
加、および爪による傷発生の有無を調べ、次
のようにして判定を行なつた。 A:ヘーズ増加が10%未満 B:ヘーズ増加が10%以上で20%以下 C:爪で傷がつく なおAおよびBは両者とも爪で傷がつか
ない。 (ロ) 外観 肉眼観擦で透明度、塗布むらの有無などを
調べた。 (ハ) 密着性 レンズの塗布面に1mm角の基板に達するゴ
バン目を塗膜の上から鋼ナイフで100個入れ
て、セロハン粘着テープ(商品名“セロテー
プ、”ニチバン株式会社製品)を強くはりつ
け、90度方向に急速にはがし、塗膜はくりの
有無を調べた。 (ニ) 防曇性試験 レンズを23℃、50%RHの室内に1昼夜放
置した後、30℃、100%RHの条件下にレン
ズを晒した時に曇りが発生するまでの時間を
測定した。 (ホ) 耐薬品性試験 得られたレンズを入工汗(JIS LO848B)
を含浸させたガーゼを用いて、レンズ表面を
10回摩擦さた。その時の表面における塗膜の
状態を肉眼にて観察したところ、異常は認め
られず、耐薬品性に優れていることが確認で
きた。 なお比較例として湿熱処理を施していない
ものについても、試験結果を第1表に示す。 実施例 2 (1) メチルトリメトキシシラン加水分解物の調製 回転子を備えた反応器中にメチルトリメトキ
シシラン136gを仕込み、液温を10℃に保ち、
マグネチツクスターラーで撹拌しながら0.01規
定塩酸水溶液54gを徐々に滴下する。滴下終了
後冷却をやめて、メチルトリメトキシシランの
加水分解物を得た。 (2) 塗料の調製 実施例1のγ−グリシドキシプロピルトリメ
トキシシラン加水分解物に変えて、前記メチル
トリメトキシシランの加水分解物29.7gを使用
する以外はすべて実施例1に準じて塗料を調製
した。 (3) 塗布、キユアおよび湿熱処理 前項塗料を用い、実施例1に準じて塗布およ
びキユア、次いで湿熱処理を行なつた。 (4) 試験結果 塗布したレンズは次の試験を行なつた。結果
を第2表に示す。 (イ) 耐摩擦試験 カーボンランダム#600、0.08gを直径30
mmの羊毛フエルト(日本フエルト株式会社製
品、20JRW、厚さ2mm)からなるパツドに
付着させたものをレンズ凸面上に置いて、レ
ンズを8回/分で回転させ、さらにパッドを
130gの荷重143回/分で前後運動させる。こ
れを14分間行なつた後のレンズ表面における
ヘーズの増加を調べた。なお未処理のCR−
39レンズは22.0%であつた。 (ロ) 外観 実施例1と同様に行つた。 (ハ)密着性 実施例1と同様に行なつた。 (ニ) 防曇性試験 レンズを23℃、50%RHの室内に1昼夜放
置した後、呼気を吹つけた時の曇り発生の有
無について調べた。なおみ処理のCR−39レ
ンズは呼気を吹きつけた直後にレンズ全面に
曇りが発生した。 (ホ) 耐薬品性試験 実施例1と同様に行なつた。 実施例 3 (1) ビニルトリメトキシシラン加水分解物の調製 回転子を備えた反応器中にビニルトリエトキ
シシラン190gを仕込み、液温を10℃に保ち、
マグネチツクスターラーで撹拌しながら0.05規
定塩酸水溶液54gを徐々に滴下する。滴下終了
後冷却をやめて、ビニルトリエトキシシランの
加水分解物を得た。 (2) 塗料の調製 実施例1のγ−グリシドキシプロピルトリメ
トキシシランの加水分解物に変えて、前記ビニ
ルトリエトキシシラン加水分解物32.3gを使用
する以外はすべて実施例1に準じて塗料を調製
した。 (3) 塗布、キユアおよび湿熱処理 前項塗料を用い、実施例1に準じて塗布およ
びキユア、次いで湿熱処理を行なつた。 (4) 試験結果 実施例2に準じて試験を行なつた。結果を第
2表に示す。 実施例 4 (1) γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシ
シラン加水分解物の調製 回転子を備えた反応器中にγ−グリシドキシ
プロピルメチルジエトキシシラン386.3gを仕
込み、液温を10℃に保ち、マグネチツクスター
ラーで撹拌しながら0.05規定塩酸水溶液55.8g
を徐々に滴下する。滴下終了後冷却をやめて、
r−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシ
ラン加水分解物を得た。 (2) 塗料の調製 実施例1のγ−グリシドキシプロピルトリメ
トキシシラン加水分解物に変えて、前記γ−グ
リシドキシプロピルメチルジエトキシシラン加
水分解物17.0gを使用する以外はすべて実施例
1に準じて塗料を調製した。 (3) 塗布、キユアおよび湿熱処理 前項塗料を用い、実施例1に準じて塗布およ
びキユア、次いで湿熱処理を行なつた。 (4) 試験結果 実施例2に準じて試験を行なつた。結果を第
2表に示す。 実施例 5 (1) β−3,4エポキシシクロヘキシルエチルト
リメトキシシラン加水分解物の調製 回転子を備えた反応器中にβ−3,4エポキ
シシクロヘキシルエチルトリメトキシシラン
246gを仕込み、液温を10℃に保ち、マグネチ
ツクスターラーで撹拌しながら0.01規定塩酸水
溶液54gを徐々に滴下する。滴下終了後冷却を
やめて、β−3,4エポキシシクロヘキシルエ
チルトリメトキシシラン加水分解物を得た。 (2) 塗料の調製 実施例1のγ−グリシドキシプロピルトリメ
トキシシラン加水分解物に変えて、前記β−
3,4エポキシシクロヘキシルエチルトリメト
キシシラン加水分解物17.7gを使用する以外は
すべて実施例1に準じて塗料を調製した。 (3) 塗布、キユアおよび湿熱処理 前項塗料を用い、実施例1に準じて塗布およ
びキユア、次いで湿熱処理を行なつた。 (4) 試験結果 実施例2に準じて試験を行なつた。結果を第
2表に示す。 実施例 6 実施例1において基材をガラスレンズに変え
て、他はすべて同様に行なつた。なお試験は実施
例2に準じて行なつた。結果を第2表に示す。 比較例 2 (1) 塗料の調製 実施例においてγ−グリシドキシプロピルト
リメトキシシラン加水分解物を添加しない以外
は、すべて同様に行なつて塗料とした。 (2) 耐薬品性試験 実施例1と同様に行なつたところ、著しいヘ
ーズの増加を認められた。
【表】
【表】 [発明の効果] 本発明によつて、得られる硬化被膜は、硬度、
密着性、耐薬品性、防曇性の高いものであり優れ
た効果を有する。 さらに、染料による着色なども可能である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下記のA、BおよびC成分からなる被膜
    組成物で被塗布物の表面を塗布する工程(ただ
    しB成分はA成分100重量部に対して60〜300重
    量部、C成分はA成分100重量部に対して0.5〜
    30重量部である)。 A ポリビニルアルコール B 平均粒子径が約5〜200mμの微粒子状シ
    リカ C 下記一般式で表わされる有機ケイ素化合物
    および/またはその加水分解物 R1 aR2 bSi(OR34-(a-b) (ここで、R1は炭素数1〜10の有機基、R2
    炭素数1〜6の炭化水素基またはハロゲン化炭
    化水素基、R3は炭素数1〜8のアルキル基、
    アルコキシアルキル基またはアシル基であり、
    a、bは0または1であり、a+bは0、1ま
    たは2である。) 塗布された該被膜組成物を硬化させ、硬化被
    膜を形成する工程、および 該硬化被膜を湿熱処理する工程 からなることを特徴とする防曇性硬化被膜の製造
    方法。
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