JPS6228986B2 - - Google Patents

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JPS6228986B2
JPS6228986B2 JP13012081A JP13012081A JPS6228986B2 JP S6228986 B2 JPS6228986 B2 JP S6228986B2 JP 13012081 A JP13012081 A JP 13012081A JP 13012081 A JP13012081 A JP 13012081A JP S6228986 B2 JPS6228986 B2 JP S6228986B2
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JP
Japan
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coating
paint
film
weight ratio
carbon
Prior art date
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Application number
JP13012081A
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English (en)
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JPS5832664A (ja
Inventor
Takashi Taniguchi
Masami Saito
Jiro Mio
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
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Publication of JPS5832664A publication Critical patent/JPS5832664A/ja
Publication of JPS6228986B2 publication Critical patent/JPS6228986B2/ja
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  • Materials Applied To Surfaces To Minimize Adherence Of Mist Or Water (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
プラスチツク材料、無機ガラス等は従来から透
明基材としての性質を活かして例えば窓ガラス、
鏡面、眼鏡レンズあるいはゴーグルなどの物品に
広く利用されている。しかしながら、これら透明
基材を用いた物品の欠点は高温高湿の場所または
温度や湿度差の大きい境界面などにおいて使用す
ると物品の表面に結露を生じ、これに起因して物
品の表面が曇りを帯びることである。とくに透明
基材のうちでも窓ガラス、眼鏡レンズ、鏡などに
おいて製品の表面が曇つたり、あるいは傷がつき
やすいということは重大な問題である。従つて各
方面からこれらの改良に関する要望がなされてお
り、これまでに透明基材をはじめとする各種物品
に対して防曇性、耐久性を付与しようとする試み
が種々提案されている。最も簡便な防曇効果の発
現方法として界面活性剤などの親水性物質の塗布
もしくは混合などによる物品表面の濡れ性の改良
方法が提案されている(米国特許第3479308号)。 しかしながらこれらの方法も全て一時的に物品
に防曇性を付与するのみであり継続的な効果を期
待することができない。 防曇性に耐久性を付与するために親水性のポリ
マを塗布することも行なわれた。この中にポリビ
ニルアルコールを使用することの提案が行なわれ
た。例えば米国特許第4127682号には硝酸ジルコ
ニウムとホルムアルデヒドで架橋されたポリビニ
ルアルコールの防曇剤が提案されているが硬度の
向上という点で十分でない。一方、ポリビニルア
ルコールが微粒子状シリカによつて架橋し、耐水
性のある被膜を与えることは公知である(米国特
許第3773776号)。 さらにポリビニルアルコールとシリカのコンプ
レツクスを主成分とする硬化性コーテイング組成
物も提案されている(米国特許第4016129号)。し
かしこれらのいずれもがポリビニルアルコールの
親水性を著しく低下せしめるもので防曇性被覆材
料とはいい難い。一方、不連続な無機質のフイル
ムと親水性樹脂により耐摩耗性と防曇性を向上せ
しめることが提案されている(米国特許第
3895155号)。しかしながら、これらは耐久性が十
分でない。たとえば親水性ポリマの耐水性の低さ
のために膨潤現象を生ずる。 これまでシラン化合物とシリカ微粒子を用いた
耐摩耗性コーテイング組成物が提案されている
(米国特許第4027073号および米国特許第4211823
号)、これらはとくにプラスチツク基材の表面硬
度化に有効であるが防曇性はない。 一般に親水性には富むが耐摩耗性が劣る成分と
耐摩耗性に富むが親水性には乏しい成分とを組合
わせて、両成分の長所を備えた混合物を作ろうと
しても、単独成分の長所である親水性あるいは耐
摩耗性は各々の成分を混合することにより希釈さ
れてしまい、従つて両成分を混合しても実用性の
乏しいものしか得られないことが多い。また各々
物性が異なつた成分を組合わせる場合には相溶性
不良に起因して硬化物の不透明化などが問題とな
る場合が多い。本発明者らもこれらの問題点を解
決した組成物を提案し(特願昭55―148283(特開
昭57―73059号公報参照))、さらにこれらを含む
被膜の処理によつて防曇性と耐摩耗性、耐久性の
バランスの向上した塗膜の製造法を提案した(特
願昭55―148284(特公昭59―51867号公報参照)
および特願昭55―149377(特開昭57―72856号公
報参照))のであるが、その後鋭意検討を進めた
結果、以下に述べるような耐久性のある防曇性と
表面硬度を有する被膜を得ることができ、本発明
に到達した。すなわち前記先願の特願昭55―
148283号では均一組成の膜を提案したが、この技
術では過酷な使用条件下での防曇性および耐久性
の両者を満足させることができないという問題点
があつた。 そこで本発明においては、被膜を2層とし、下
層は耐久性と表面硬度に優れた成分の膜とし、上
層は防曇性に優れた成分の膜として、前記の先願
発明の問題点を改善した技術を提供する。 すなわち本発明は、基材上に、被膜(表面
層)および被膜(基材側)が設けられ、それぞ
れの被膜が下記のA,BおよびC成分から得られ
る硬化被膜であつて、該被膜と被膜の両者か
らなる硬化被膜全体中の炭素およびケイ素の元素
含有量は、炭素/ケイ素(C/Si)の重量比で約
0.7/1.0〜2.0/1.0であり、かつその表面層であ
る被膜において上記重量比は、被膜と被膜
の両者からなる硬化被膜全体のC/Si重量比より
大きい値であり、しかも1.7/1.0以上であること
を特徴とする防曇性被膜に関するものである。 A ポリビニルアルコール 100重量部 B 平均粒子径が約5〜200mμの微粒子状シリ
カ 60〜300重量部 C 一般式 R1R Si(OR33a で表わされる
有機ケイ素化合物および/またはその加水分解
物 0.5〜30重量部 (ここでR1は炭素数1〜10の有機基、R2は炭
素数1〜6の炭化水素基、R3はアルキル基、ア
ルコキシアルキル基またはアシル基であり、aは
0または1である)。 A成分として用いられるポリビニルアルコール
とはポリ酢酸ビニルのようなポリビニルエステル
の部分加水分解あるいは完全加水分解によつて得
られるものをいい、中でも平均重合度が250〜
3000、ケン化度が70モル%以上のポリビニルアル
コールが本発明には好ましく用いられる。平均重
合度が250より小さい場合は耐久性、特に耐水性
に乏しく、また3000より大きい場合は塗料とした
時に粘度が大きくなるため平滑な塗膜が得にくい
など作業上の問題がある。さらにケン化度が70モ
ル%より低い場合には防曇性の点で充分な性能が
期待できない。 B成分である平均粒子径が5〜200mμの微粒
子状シリカとしての効果的な例としてはシリカゾ
ルがあげられる。シリカゾルは高分子量無水ケイ
酸の水および/またはアルコールなどの有機溶媒
中のコロイド状分散体である。本発明の目的のた
めには平均粒子径約5〜200mμのものが使用さ
れるが、約7〜50mμの径のものがとくに好まし
い。平均粒子径が約5mμに満たないものは分散
状態の安定性が悪く、品質の一定したものを得る
ことが困難であり、また200mμを越えるものは
生成塗膜の透明性が悪く、濁りの大きなものしか
得られない。 本発明のC成分である一般式がR1R Si
(OR33aで表わされる有機ケイ素化合物は、耐
水性向上、基材との接着性向上に必要な成分であ
り、具体的な例としては、 β―グリシドキシエチルトリメトキシシラン、
γ―グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、
γ―グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、
β―グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、
β―グリシドキシエチルメチルジメトキシシラ
ン、β―グリシドキシエチルメチルジエトキシシ
ラン、γ―グリシドキシプロピルメチルジメトキ
シシラン、γ―グリシドキシプロピルメチルジエ
トキシシラン、β―グリシドキシエチルエチルジ
メトキシシラン、γ―グリシドキシプロピルエチ
ルジメトキシシラン、γ―グリシドキシプロピル
エチルジエトキシシラン、β―グリシドキシプロ
ピルエチルジエトキシシラン、β―グリシドキシ
エチルプロピルジメトキシシラン、β―(3,4
エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシ
ラン、β―(3,4エポキシシクロヘキシル)エ
チルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシ
ラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリメ
トキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニ
ルトリアセトキシシラン、ビニルトリメトキシエ
トキシシラン、γ―クロロプロピルトリメトキシ
シラン、γ―クロロプロピルトリエトキシシラ
ン、γ―クロロプロピルトリプロポキシシラン、
γ―クロロプロピルトリブトキシシラン、フエニ
ルトリメトキシシラン、フエニルトリエトキシシ
ラン、γ―トリフロロプロピルトリメトキシシラ
ン、γ―メタクリロキシプロピルトリメトキシシ
ラン、ジメチルジメトキシシラン、γ―クロロプ
ロピルメチルジメトキシシラン、γ―メタクリロ
キシプロビルメチルジメトキシシランなどが挙げ
られる。またこれらの化合物は単独のみならず2
種以上混合して用いることも可能である。 上記C成分の有機ケイ素化合物の使用に際して
は、そのまま成分として添加することもできる
し、あらかじめ加水分解を行なつた後、該シラン
加水分解物を添加して使用することも可能であ
る。また加水分解に際しては通常の方法、例えば
塩酸等の無機酸、酢酸等の有機酸またはカセイソ
ーダのようなアルカリによつてあるいは水のみを
用いて加水分解する方法を利用することができ
る。 本発明の被膜はそれぞれ前述のA,BおよびC
成分を必須成分としており、このうちの一つが欠
けるような場合には本発明の目的としている防曇
性と耐久性の点で満足すべきものは得られない。 また本発明は基本的にA成分が全被膜中よりも
比較的多い表層部を有する硬化被膜である。 表層部とは最外層の、外気と接触する部分であ
りその組成によつてその下部の層と区別できる部
分を指す。 基材は被膜との接着性を改良する目的で活性化
ガス処理、サンドブラストなどの物理的処理、
酸、塩基、酸化剤などの化学的処理を施したもの
やプライマなどでコートしたものを用いることも
できる。 表層部のBおよびC成分が前記の値より少ない
と耐水性が低下し、これより多くなると防曇性の
低下が著しい。 表層部の膜厚は0.001μ〜5μの範囲が好まし
くこれより薄いと防曇性が低下し、厚くなると耐
水性が低下する。 被膜全体のBおよびC成分が上記の値より少な
いと耐水性および硬度が低下し、これより多くな
ると硬化時または硬化後経日的にクラツクの発
生、被膜の劣化を生ずる。被膜全体の膜厚は0.1
μ以上あることが好ましく、これより少ないと防
曇性が十分でなく硬度も低下する。厚い方はとく
に制限はないが塗塗作業性などを考慮すれば約30
μ以下が好ましく用いられる。 本発明の被膜形成組成物には前述した必須成分
の他にさらに溶媒、添加剤、各種改質剤などを含
有させることも可能である。 溶媒としては、例えば水、各種アルコール、ケ
トン、エステル、エーテル、環状エーテル、ジメ
チルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどを
適宜用いることができる。 また添加剤としては、表面平滑性を改良する目
的で各種の界面活性剤が使用可能であり、実例と
してはシリコーン系化合物、フツ素系界面活性
剤、有機界面活性剤などが使用できる。さらに改
質剤としては本発明組成物と相溶性のよい有機ポ
リマたとえばヒドロキシエチルセルローズ、ポリ
ヒドロキシエチルメタクリレート、またはその共
重合体、アルコール可溶性ナイロン、ポリアクリ
ルアミド、ポリビニルピロリドンまたはその共重
合体などが挙げられる。さらにはエチルシリケー
ト、n―プロピルシリケート、i―プロピルシリ
ケート、n―ブチルシリケート、i―ブチルシリ
ケート、t―ブチルシリケートなどの4官能シラ
ン化合物も添加することが可能である。改質剤と
して添加可能なものは例えば各種エポキシ樹脂、
メラミン樹脂、アミド樹脂などがある。 また必要に応じ硬化を促進する目的でシラノー
ルの縮合およびまたはシラノールと水酸基の反応
触媒として知られる各種の触媒が用いられるが、
一般式がAl・Xn・Y3oで表わされるアルミニ
ウムキレート化合物を好ましく用いることができ
る。 〔ここでXは低級アルコキシ基、Yは
M1COCH2COM2およびM3COCH2COOM4からな
る群から選ばれた化合物から生ずる配位子
(M1,M2,M3およびM4は低級アルキル基)、nは
0,1または2である。〕 アルミニウムキレート化合物は各種の化合物が
使用できるが触媒活性、組成物中の溶解性、およ
び安定性の観点から好ましい化合物の例として
は、アルミニウムアセチルアセトナート、アルミ
ニウムエチルアセトアセテートビスアセチルアセ
トナート、アルミニウムビスアセトアセテートア
セチルアセトナート、アルミニウムジn―ブトキ
シドモノエチルアセトアセテート、アルミニウム
ジ―i―プロポキシドモノメチルアセトアセテー
トなどであり、これらの化合物の混合物を用いる
こともできる。 このような必須成分以外の添加成分は本発明の
防曇性組成物から形成される塗膜に対して耐熱
性、耐候性、耐水性、接着性あるいは耐薬品性な
ど本発明が適用される用途に応じて種々の実用特
性を改良しうるものである。 また本発明の被膜における表層部、および下層
部の一方または両方には透明性をそこなわない範
囲で染顔料を添加して組成物から形成する硬化皮
膜を着色せしめることも可能である。 本発明の組成物を得るには、例えば各成分を単
に混合する方法あるいは成分によつてはあらかじ
め加水分解などの処理を施したものを用いてさら
に他の成分を混合する方法などがあげられ、これ
らはいずれも本発明の組成物製造には有用な方法
である。 本発明に述べたような表層部のA成分が比較的
に全体のA成分より多い被膜を具体的に製造する
には、 下層部形成組成物を塗布後、表層部形成組成物
をさらにその上に塗布することによる2回塗りを
行なう。 この場合下層部形成組成物を塗布、硬化後表層
部形成組成物を塗布、硬化することもできるし、
下層部形成組成物を塗布し、若干のセツテイング
後表層部形成組成物を所謂ウエツトオンウエツト
塗装し表層部の組成の異なる被膜を一挙に硬化さ
せることもできる。硬化被膜の形成は50〜250℃
で通常行なわれる。あまり低温では硬化が不十分
であるし、高温では被膜の着色や劣化を生ずる。 この他に一回塗りによつて被覆組成物を塗布
し、硬化前または硬化後湿潤処理によつて表層部
のBおよびまたはC成分を減少せしめ、表層部の
A成分が比較的に全体のA成分より多い被膜を製
造することができる。 ここで湿潤処理とは該被膜の水または有機溶媒
中への浸漬もしくは高湿度ふん囲気下での放置を
いう。この際、必要に応じ加温される。 さらに上記の湿潤処理の代りに、被膜表面をガ
ーゼ、不織布などで代表される布あるいは紙類な
どの柔軟性のある物品、もしくは水などをしめら
すことによつてより柔軟性を持たせた物品等で拭
く摩擦処理によつても同様の被膜製造が可能であ
る。 本発明の防曇性を有する被膜は種々の基材に対
して適用が可能であり、被塗布物としては本発明
の特性を損わないものであれば格別の制限はない
が、一般的にその特徴が顕著に認められる被塗布
物としてはプラスチツク、無機ガラス、透明セラ
ミツク、金属、鏡面材料などがある。また実用的
価値の大きい例としてプラスチツクおよび無機ガ
ラスレンズ、浴室などの窓、自動車もしくは電車
等の窓など本発明の被膜は好ましく用いられる。 被塗布物へ塗布する方法としては例えばハケ塗
り、浸漬塗り、スピンコーテイング、流し塗り、
スプレ塗装、ロール塗装、カーテンフロー塗装な
ど通常当業界で知られている各種の方法を用いる
ことが可能である。 本発明の被膜は防曇性、表面硬度を基材に付与
する他に分散染料透過性を有し、被膜形成後染色
による着色が可能である。分散染料を有する染浴
中での浸染、昇華性染料を保持した転写捺染紙に
よる捺染、染料インキによる印刷、手書きなどに
よる模様づけなどが可能であることも本発明被膜
の特徴である。 以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明
する。 実施例 1 (1) γ―グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ン加水分解物の調整 回転子を備えた反応器中にγ―グリシドキシプ
ロピルトリメトキシシラン236gを仕込み、液温
を10℃に保ち、マグネテイツクスターラで撹拌し
ながら0.01規定塩酸水溶液54gを徐々に滴下す
る。滴下終了後冷却をやめて、γ―グリシドキシ
プロピルトリメトキシシランの加水分解物を得
た。 (2) 塗料の調整 ポリビニルアルコール(日本合成化学工業(株)製
品、AL―06、ケン化度91.0〜94.0モル%)の15
重量%の水溶液250gをビーカーに秤量したの
ち、撹拌下で水28g、前記γ―グリシドキシプロ
ピルトリメトキシシラン加水分解物10.4g、およ
びメタノール分散コロイド状シリカ(触媒化成工
業(株)製品、カタロイド―Sメタノール分散体、固
形分30%、平均粒子径13±1mμ)105gをそれ
ぞれ添加する。この混合分散液に1,4ジオキサ
ン105g、フツ素系界面活性剤0.24g、およびア
ルミニウムアセチルアセトナート1.5gを加え充
分かく拌混合して(A)塗料とした。この塗料による
被膜形成成分中の炭素およびケイ素の含有量は
C/Si重量比で約1.6であつた。 (A)塗料のポリビニルアルコールの量を307g、
メタノール分散コロイド状シリカの量を77g、水
10g、および1,4ジオキサン95gに変えた以外
は全て(A)塗料に準じて塗料を調整し(B)塗料とし
た。この塗料による被膜形成成分中の炭素および
ケイ素の含有量はC/Si重量比で約2.5であつ
た。 (3) 塗布およびキユア カセイソーダ水溶液に浸漬処理したジエチレン
グリコールビスアリルカーボネート重合体レンズ
(理研レンズ工業株式会社製品“CR―39プラノレ
ンズ”75mm、径、2.1mm厚)に、まず(A)塗料を浸
漬法で引上げ速度5cm/分の条件で塗布し、80℃
の熱風乾燥機で10分間加熱乾燥した。ついで水で
2倍に希釈した(B)塗料で浸漬法によつて引上げ速
度5cm/分の条件で重ね塗りをおこない、130℃
の熱風乾燥機で2時間加熱キユアした。塗膜中(A)
塗料による被膜厚は4μ、(B)塗料による膜厚は
0.5μであり被膜全体の炭素およびケイ素の含有
量はC/Si重量比で約1.7であつた。 (4) 試験結果 塗付したレンズは次の試験をおこなつた。結果
を第1表に示す。 (イ) 塗膜強度試験 レンズを90℃の熱水に60分浸漬し、湿潤状態で
擦過処理し、塗膜の安定性(こすりとられの有
無)を調べた。 (ロ) 外 観 肉眼観察で透明度、塗布むらの有無などを調べ
た。 (ハ) 密着性 レンズの塗膜面に1mm角の基板に達するゴバン
目を塗膜の上から鋼ナイフで100個入れて、セロ
ハン粘着テープ(商品名“セロテープ”ニチバン
株式会社製品)を強くはりつけ、90度方向に急速
にはがし、塗膜はくりの有無を調べた。 (ニ) 防曇性試験 レンズを23℃、50%RHの室内に1昼液放置し
た後、呼気を吹きつけた時の曇り発生の有無につ
いて調べた。なお未処理のCR―39レンズは呼気
を吹きつけた直後にレンズ全面に曇りが発生し
た。 比較例 1 実施例1において、(B)塗料を除く以外はすべて
実施例1に準じて塗布、キユアおよび試験をおこ
なつた。結果を第1表に示す。 比較例 2 実施例1において、(A)塗料を除き、(B)塗料のみ
を塗布し、キユアおよび試験をおこなつた。結果
を第1表に示す。 実施例 2 (1) ビニルトリエトキシシラン加水分解物の調製 回転子を備えた反応器中にビニルトリエトキシ
シラン190gを仕込み、液温を10℃に保ちマグネ
テイツクスターラでかく拌しながら0.05規定塩酸
水溶液54gを徐々に滴下する。滴下終了後冷却を
やめてビニルトリエトキシシランの加水分解物を
得た。 (2) 塗膜の調製 ポリビニルアルコール(日本合成化学工業(株)製
品、AL―06、ケン化度91.0〜94.0モル%)の15
重量%の水溶液230gをビーカーに秤量したの
ち、かく拌下で水42g、前記ビニルトリエトキシ
シラン加水分解物18.5gおよびメタノール分散コ
ロイド状シリカ(触媒化成工業(株)製品、カタロイ
ド―Sメタノール分散体、固形分30%、平均粒子
径13±1mμ)115gをそれぞれ添加する。この
混合分散液に1,4ジオキサン105g、フツ素系
界面活性剤0.24g、およびアルミニウムアセチル
アセトナート1.5gを加え充分かく拌混合して(C)
塗料とした。この塗料による被膜形成成分中の炭
素およびケイ素の含有量はC/Si重量比で約1.2
であつた。 ポリビニルアルコール(日本合成化学工業(株)製
品、AL―06、ケン化度91.0〜94.0モル%)の15
重量%の水溶液102gをビーカーに秤量したの
ち、かく拌下で水333g、γ―グリシドキシプロ
ピルトリメトキシシラン加水分解物3.5gおよび
メタノール分散コロイド状シリカ(触媒化成工業
(株)製品、カタロイド―Sメタノール分散体、固形
分30%、平均粒子径13±1mμ)26gをそれぞれ
添加する。この混合分散液に1,4ジオキサン35
g、フツ素系界面活性剤0.08g、およびアルミニ
ウムアセチルアセトナート0.5gを加えて充分か
く拌混合して(D)塗料とした。この塗料による被膜
形成成分中の炭素およびケイ素の含有量はC/Si
重量比で約2.5であつた。 (3) 塗布およびキユア 実施例1の(A)塗料を(C)塗料に、および(B)塗料を
(D)塗料に変える以外は、すべて実施例1に準じて
塗布、キユアおよび試験をおこなつた。塗覆中(C)
成分による膜厚は3.5μ,(D)成分による膜厚は0.5
μであり被膜全体の炭素およびケイ表の含有量は
C/Si重量比で約1.4であつた。結果を第1表に
示す。 実施例 3 (1) 実施例2の(D)塗料の組成でポリビニルアルコ
ールの量を97g、メタノール分散コロイド状シ
リカの量を28g、水336gに変えた以外は全て
(D)塗料に準じて塗料を調製し、(E)塗料とした。
この塗料による被膜形成成分中の炭素およびケ
イ素の含有量はC/Si重量比で約2.2であつ
た。 (2) 塗布およびキユア 実施例2の(D)塗料を(E)塗料に変える以外はす
べて実施例2に準じて塗布、キユアおよび試験
をおこなつた。塗膜中(C)成分による膜厚は3.5
μ,(E)成分による膜厚は0.4μであり被膜全体
の炭素およびケイ素の含有量はC/Si重量比で
約1.3μであつた。結果を第1表に示す。 実施例 4 (1) 実施例2の(D)塗料の組成でポリビニルアルコ
ールの量を92g、メタノール分散コロイド状シ
リカの量を31g、水338gに変えた以外はすべ
て(D)塗料に準じて塗料を調整し、(F)塗料とし
た。この塗料による被膜形成成分中の炭素およ
びケイ素の含有量はC/Si重量比で約1.9であ
つた。 (2) 塗布およびキユア 実施例2の(D)塗料を(F)塗料に変える以外はす
べて実施例2に準じて塗布,キユアおよび試験
をおこなつた。塗膜中(C)成分による膜厚は3.5
μ、(F)成分による膜厚は0.4μであり被膜全体
の炭素およびケイ素の含有量はC/Si重量比で
約1.3であつた。結果を第1表に示す。 比較例 3 (1) 実施例2の(D)塗料の組成でポリビニルアルコ
ールの量を77g、メタノール分散コロイド状シ
リカの量を38g、水346gに変えた以外はすべ
て(D)塗料に準じて塗料を調整し、(G)塗料とし
た。この塗料による被膜形成成分中の炭素およ
びケイ素の含有量はC/Si重量比で約1.3であ
つた。 (2) 塗布およびキユア 実施例2の(D)塗料を(G)塗料に変える以外はす
べて実施例2に準じて塗布、キユアおよび試験
をおこなつた。塗膜中(C)成分の膜厚は3.5μ、
(G)成分による塗膜厚は0.4μであり被膜全体の
炭素およびケイ素の含有量はC/Si重量比で約
1.2であつた。結果を第1表に示す。 実施例 5 (1) プライマー (イ) γ―グリシドキシプロピルメチルジエトキシ
シラン加水分解物の調製 回転子を備えた反応器中にγ―グリシドキシ
プロピルメチルジエトキシシラン386.3gを仕
込み、液温を10℃に保ち、マグネチツクスター
ラーで撹拌しながら、0.05規定塩酸水溶液55.8
gを徐々に滴下する。滴下終了後冷却をやめ
て、γ―グリシドキシプロピルメチルジエトキ
シシラン加水分解物を得た。 (ロ) プライマー用塗料の調製 前記γ―グリシドキシプロピルメチルジエト
キシシラン加水分解物442.1g、“エピコート
827”(シエル化学株式会社製品、エポキシ当量
約185、ビスフエノールA型エポキシ樹脂)
97.3g、“エピコート834”(シエル化学株式会
社製品、エポキシ当量約250、ビスフエノール
A型エポキシ樹脂)58.9g、“デナコール
EX320”(長瀬産業株式会社製品、エポキシ当
量約130、トリメチロールプロパンポリグリシ
ジルエーテル)77.7g、ジアセトンアルコール
235.4g、ベンジルアルコール118.6g、シリコ
ーン系界面活性剤4.2gを加えてよく混合し、
溶解してからメタノール分散コロイド状シリカ
(日産化学株式会社製品、“メタノールシリカゾ
ル”固形分30%、平均粒子径13±1mμ)
1678.6gを撹拌しながら加える。この混合分散
液にアルミニウムアセチルアセトナート50.6g
を加え、撹拌混合して塗料とした。 (ハ) プライマーの作成 前項塗料を用い、ポリカーボネートレンズ
(直径60mm、厚み3.0mm、General Electric社製
品“レキサン―141”)に浸漬法で引上げ速度10
cm/分の条件で塗布し、130℃の熱風乾燥機で
2時間加熱キユアした。キユア後のレンズを以
下に示す方法で活性化ガス処理を施してプライ
マーとした。 装置:プラズマリアクター501A型を使用 (ヤマト科学(株)製品) ガス:酸素 ガス流量:100c.c./分 出力:50W 処理時間:5分 (2) 塗料、塗布およびキユア 実施例1において前項処理レンズを用いる以外
はすべて実施例1に準じておこなつた。結果を第
1表に示す。
【表】 実施例 6 実施例1において、(A)塗料および(B)塗料からそ
れぞれアルミニウムアセチルアセトナートを除い
て(A′)塗料および(B′)塗料とした。一方、
コーテイング基材としては下記の無機ガラス板を
使用した。 (1) 基材の調製 厚み2mmの無機ガラス板にN―(β―アミノエ
チル)―γ―アミノプロピルトリメトキシシラン
加水分解物からなる0.5%エタノール溶液でシラ
ンカツプリング剤処理したものを基材とした。 (2) 塗布およびキユア (B′)塗料塗布後の加熱キユア条件を160℃、
15時間とする以外は、すべて実施例1と同様に行
なつた。 (3) 試験結果 塗布した無機ガラス板は、実施例1と同様の試
験を行なつたところ、第1表の実施例1の結果と
同様いずれも良好な結果が得られた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 基材上に、被膜(表面層)および被膜
    (基材側)が設けられ、それぞれの被膜が下記の
    A,BおよびC成分から得られる硬化被膜であつ
    て、該被膜と被膜の両者からなる硬化被膜全
    体中の炭素およびケイ素の元素含有量は、炭素/
    ケイ素(C/Si)の重量比で約0.7/1.0〜2.0/
    1.0であり、かつその表面層である被膜におい
    て上記重量比は、被膜と被膜の両者からなる
    硬化被膜全体のC/Si重量比より大きい値であ
    り、しかも1.7/1.0以上であることを特徴とする
    防曇性被膜。 A ポリビニルアルコール 100重量部 B 平均粒子系が約5〜200mμの微粒子状シリ
    カ 60〜300重量部 C 一般式 R1R2 aSi(OR33aで表される有機
    ケイ素化合物および/またはその加水分解物
    0.5〜30重量部 (ここで、R1は炭素数1〜10の有機基、R2
    炭素数1〜6の炭化水素基、R3は炭素数1〜8
    のアルキル基、アルコキシアルキル基またはアシ
    ル基であり、aは0または1である)。
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JP4823497B2 (ja) * 2004-08-25 2011-11-24 株式会社Nbcメッシュテック 親水性を有する複合部材

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