JPH0135481B2 - - Google Patents
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- JPH0135481B2 JPH0135481B2 JP55057364A JP5736480A JPH0135481B2 JP H0135481 B2 JPH0135481 B2 JP H0135481B2 JP 55057364 A JP55057364 A JP 55057364A JP 5736480 A JP5736480 A JP 5736480A JP H0135481 B2 JPH0135481 B2 JP H0135481B2
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Landscapes
- Non-Adjustable Resistors (AREA)
Description
本発明は電極が銅で構成されたグレーズ抵抗器
に関するものである。 従来、グレーズ抵抗器は、一般に、アルミナ基
板上に銀−パラジウム電極と酸化ルテニウム系グ
レーズ抵抗体を形成して構成されている。ここで
用いられている電極、抵抗体は全て貴金属から構
成されており、抵抗器を非常に高価なものとして
いる。 そのため、電極に安価な卑金属を用いた抵抗器
がこれまでにも強く望まれている。しかし、銅等
の卑金属電極の形成は、空気中では、酸化の問題
から不可能である。したがつて、空気中で焼成さ
れる酸化ルテニウムと銅電極等の卑金属材料との
組合せは困難とされている。 このような理由から、銅等の卑金属電極を用い
た抵抗器を作るには、卑金属電極が形成可能な雰
囲気、すなわち窒素中あるいは水素を含む窒素ガ
ス中で形成可能なグレーズ抵抗材料が必要であ
る。 酸化ルテニウムグレーズ抵抗材料は、窒素中あ
るいはグリーンガス中で焼成した場合、酸化ルテ
ニウムの還元反応が起り、抵抗としての特性を示
さなくなる。 一方、珪化物−ガラス系グレーズ抵抗材料は、
珪化物ならびにガラスの化学的性質から窒素中あ
るいはグリーンガス中で還元反応を起すことはな
い。また、硅化物系のグレーズ抵抗は従来銀−パ
ラジウム(Ag/Pd)系の厚膜電極と組み合わせ
使用していた。 しかし、この組み合わせのときは硅化物のグレ
ーズ膜とAg/Pd電極との間で反応が起り十分信
頼性の高い接触が得られず、その結果抵抗膜形状
によつてシート抵抗値に換算したときの値がバラ
ツクという問題があつた。 そのため、抵抗膜のパターン設計にあたつても
抵抗膜形状毎にパターンルールが異なるという難
点があつた。 本発明は、上記した問題を解決するもので、銅
電極を有するグレーズ抵抗器を実現するとともに
従来Ag/Pd電極との組み合わせで生じていた電
極部の接触の改善をし、すぐれた特性のグレーズ
抵抗器とするものである。 以下、その詳細について述べる。 銅電極は、一般に純粋な窒素中で焼成される
か、あるいは、銅ペースト中に含まれる有機バイ
ンダーを除去する目的で少量の酸素を含む窒素中
において、500℃程度の温度で熱処理し、そのの
ち高温度で少量の水素を含む窒素ガス中において
850〜900℃の範囲内の温度で焼成して形成され
る。基板にはアルミナ磁器基板が用いられる。こ
のような条件で形成された銅電極上に珪化物−ガ
ラス系の抵抗ペーストをスクリーン印刷する。印
刷された抵抗ペーストを450〜550℃の範囲内の温
度で空気中において熱処理する。この熱処理は抵
抗ペースト中に含まれる有機バインダを除去する
目的で行なう。有機バインダが完全に除去されな
い場合、グレーズ抵抗膜中に炭素粒子が残り、抵
抗特性に悪い影響を与える。このように有機バイ
ンダを除去した試料を850〜900℃の範囲内の温度
で10分間、約5%の水素を含む窒素ガス中におい
て焼成する。この焼成工程により、脱バインダ工
程で一部酸化された銅が再び還元され、銅電極表
面が清浄な表面となる。 このように、還元雰囲気焼成可能な珪化物系グ
レーズ抵抗材料を使用することにより、銅を電極
として用いたグレーズ抵抗器が得られる。 珪化物系グレーズ抵抗材料としては、真空中に
おいて1200〜1400℃の範囲内の温度で反応させて
得た珪化物を粉砕して粉末化し、これと、BaO、
B2O3、SiO2、CaO、MgOからなるガラス原料を
溶融し、さらに粉末化したガスフリツトとテレピ
ン油等からなるビークルとを混練して抵抗ペース
トとしたものを使用する。導電材料として使用可
能な珪化物は多くある。この中でもMoSi2を
TaSi2の混合粉末系グレーズ抵抗材料は低抵抗領
域でよい特性が得られる。また、中、高抵抗領域
にはMoSi2、TaSi2にさらにMg2Siを添加した材
料系が適している。さらに、NiSi2とCoSiの粉末
とガラスからなる抵抗材料は、可変抵抗器用とし
てすぐれた特性を示す。これら珪化物とガラスか
らなるグレーズ抵抗材料は、窒素雰囲気あるいは
還元雰囲気で焼成されても、抵抗材料を構成する
成分が化学的に充分に安定であり、窒素雰囲気中
あるいは還元雰囲気で焼成することによつて抵抗
特性を得ることができるものである。 このように、珪化物とガラスからなる抵抗材料
を用いることにより、銅を電極にした低抵抗領域
から高抵抗領域までの抵抗値を窒素雰囲気あるい
は還元雰囲気中において焼成することにより得る
ことが可能となつた。抵抗は上記のような雰囲気
で焼成されるため、銅は酸化されることはない。 以上述べてきたように、本発明は、銅電極を用
いたグレーズ抵抗器を提供するものであり、銀あ
るいは銀−パラジウム等の高価な材料を電極とし
て用いる必要のないものである。また、硅化物グ
レーズ抵抗と銅電極を組み合わせる事により、従
来Ag/Pd電極との組み合わせで問題となつてい
た接触部の問題が解決され、すぐれた特性の抵抗
器を実現するものである。 以下、本発明の実施例について詳述する。 実施例 1 MoSi2:TaSi2=75:25(モル比)の組成を有
する珪化物を、真空中において1400℃で合成し、
これをメタノール中で平均2μmの粒径まで粉砕
して乾燥させた。このように得た粉末に、BaO、
B2O3、MgO、CaO、SiO2からなるガラスフリツ
トと、エチルセルロース10%溶解のテレピン油か
らなるビークルとを加え、混練して、グレーズ抵
抗ペーストを作製した。 一方、アルミナ基板上に銅ペーストを印刷し、
乾燥させてから、純窒素中において900℃で焼成
し、銅電極を形成した。なお、この銅ペースト中
には焼成雰囲気が還元雰囲気となるため、電極の
接着強度に確保する目的で少量のガラスフリツト
が添加されている。 銅電極の形成された基板に前述のようにして得
たグレーズ抵抗ペーストをスクリーン印刷し、
125℃で10分間乾燥させた。そして、これを500℃
まで空気雰囲気中において熱し、500℃から850
℃、そして850℃から室温まで5%H2−95%N2
雰囲気に調節可能な二元雰囲気厚膜炉に通して焼
成した。このようにして得られたグレーズ抵抗器
について、アスペクト比を変えて調べた結果、電
極とのマツチングがきわめてよく、また、抵抗器
の耐湿特性は温度70℃、相対湿度95%の雰囲気中
に1000時間放置した後の抵抗変化率で評価したと
ころ、±2%であつた。 第1表にはこれらのグレーズ抵抗器の抵抗値、
抵抗温度係数TCR、ノイズ、短時間過負荷特性
ΔR/Rを示す。
に関するものである。 従来、グレーズ抵抗器は、一般に、アルミナ基
板上に銀−パラジウム電極と酸化ルテニウム系グ
レーズ抵抗体を形成して構成されている。ここで
用いられている電極、抵抗体は全て貴金属から構
成されており、抵抗器を非常に高価なものとして
いる。 そのため、電極に安価な卑金属を用いた抵抗器
がこれまでにも強く望まれている。しかし、銅等
の卑金属電極の形成は、空気中では、酸化の問題
から不可能である。したがつて、空気中で焼成さ
れる酸化ルテニウムと銅電極等の卑金属材料との
組合せは困難とされている。 このような理由から、銅等の卑金属電極を用い
た抵抗器を作るには、卑金属電極が形成可能な雰
囲気、すなわち窒素中あるいは水素を含む窒素ガ
ス中で形成可能なグレーズ抵抗材料が必要であ
る。 酸化ルテニウムグレーズ抵抗材料は、窒素中あ
るいはグリーンガス中で焼成した場合、酸化ルテ
ニウムの還元反応が起り、抵抗としての特性を示
さなくなる。 一方、珪化物−ガラス系グレーズ抵抗材料は、
珪化物ならびにガラスの化学的性質から窒素中あ
るいはグリーンガス中で還元反応を起すことはな
い。また、硅化物系のグレーズ抵抗は従来銀−パ
ラジウム(Ag/Pd)系の厚膜電極と組み合わせ
使用していた。 しかし、この組み合わせのときは硅化物のグレ
ーズ膜とAg/Pd電極との間で反応が起り十分信
頼性の高い接触が得られず、その結果抵抗膜形状
によつてシート抵抗値に換算したときの値がバラ
ツクという問題があつた。 そのため、抵抗膜のパターン設計にあたつても
抵抗膜形状毎にパターンルールが異なるという難
点があつた。 本発明は、上記した問題を解決するもので、銅
電極を有するグレーズ抵抗器を実現するとともに
従来Ag/Pd電極との組み合わせで生じていた電
極部の接触の改善をし、すぐれた特性のグレーズ
抵抗器とするものである。 以下、その詳細について述べる。 銅電極は、一般に純粋な窒素中で焼成される
か、あるいは、銅ペースト中に含まれる有機バイ
ンダーを除去する目的で少量の酸素を含む窒素中
において、500℃程度の温度で熱処理し、そのの
ち高温度で少量の水素を含む窒素ガス中において
850〜900℃の範囲内の温度で焼成して形成され
る。基板にはアルミナ磁器基板が用いられる。こ
のような条件で形成された銅電極上に珪化物−ガ
ラス系の抵抗ペーストをスクリーン印刷する。印
刷された抵抗ペーストを450〜550℃の範囲内の温
度で空気中において熱処理する。この熱処理は抵
抗ペースト中に含まれる有機バインダを除去する
目的で行なう。有機バインダが完全に除去されな
い場合、グレーズ抵抗膜中に炭素粒子が残り、抵
抗特性に悪い影響を与える。このように有機バイ
ンダを除去した試料を850〜900℃の範囲内の温度
で10分間、約5%の水素を含む窒素ガス中におい
て焼成する。この焼成工程により、脱バインダ工
程で一部酸化された銅が再び還元され、銅電極表
面が清浄な表面となる。 このように、還元雰囲気焼成可能な珪化物系グ
レーズ抵抗材料を使用することにより、銅を電極
として用いたグレーズ抵抗器が得られる。 珪化物系グレーズ抵抗材料としては、真空中に
おいて1200〜1400℃の範囲内の温度で反応させて
得た珪化物を粉砕して粉末化し、これと、BaO、
B2O3、SiO2、CaO、MgOからなるガラス原料を
溶融し、さらに粉末化したガスフリツトとテレピ
ン油等からなるビークルとを混練して抵抗ペース
トとしたものを使用する。導電材料として使用可
能な珪化物は多くある。この中でもMoSi2を
TaSi2の混合粉末系グレーズ抵抗材料は低抵抗領
域でよい特性が得られる。また、中、高抵抗領域
にはMoSi2、TaSi2にさらにMg2Siを添加した材
料系が適している。さらに、NiSi2とCoSiの粉末
とガラスからなる抵抗材料は、可変抵抗器用とし
てすぐれた特性を示す。これら珪化物とガラスか
らなるグレーズ抵抗材料は、窒素雰囲気あるいは
還元雰囲気で焼成されても、抵抗材料を構成する
成分が化学的に充分に安定であり、窒素雰囲気中
あるいは還元雰囲気で焼成することによつて抵抗
特性を得ることができるものである。 このように、珪化物とガラスからなる抵抗材料
を用いることにより、銅を電極にした低抵抗領域
から高抵抗領域までの抵抗値を窒素雰囲気あるい
は還元雰囲気中において焼成することにより得る
ことが可能となつた。抵抗は上記のような雰囲気
で焼成されるため、銅は酸化されることはない。 以上述べてきたように、本発明は、銅電極を用
いたグレーズ抵抗器を提供するものであり、銀あ
るいは銀−パラジウム等の高価な材料を電極とし
て用いる必要のないものである。また、硅化物グ
レーズ抵抗と銅電極を組み合わせる事により、従
来Ag/Pd電極との組み合わせで問題となつてい
た接触部の問題が解決され、すぐれた特性の抵抗
器を実現するものである。 以下、本発明の実施例について詳述する。 実施例 1 MoSi2:TaSi2=75:25(モル比)の組成を有
する珪化物を、真空中において1400℃で合成し、
これをメタノール中で平均2μmの粒径まで粉砕
して乾燥させた。このように得た粉末に、BaO、
B2O3、MgO、CaO、SiO2からなるガラスフリツ
トと、エチルセルロース10%溶解のテレピン油か
らなるビークルとを加え、混練して、グレーズ抵
抗ペーストを作製した。 一方、アルミナ基板上に銅ペーストを印刷し、
乾燥させてから、純窒素中において900℃で焼成
し、銅電極を形成した。なお、この銅ペースト中
には焼成雰囲気が還元雰囲気となるため、電極の
接着強度に確保する目的で少量のガラスフリツト
が添加されている。 銅電極の形成された基板に前述のようにして得
たグレーズ抵抗ペーストをスクリーン印刷し、
125℃で10分間乾燥させた。そして、これを500℃
まで空気雰囲気中において熱し、500℃から850
℃、そして850℃から室温まで5%H2−95%N2
雰囲気に調節可能な二元雰囲気厚膜炉に通して焼
成した。このようにして得られたグレーズ抵抗器
について、アスペクト比を変えて調べた結果、電
極とのマツチングがきわめてよく、また、抵抗器
の耐湿特性は温度70℃、相対湿度95%の雰囲気中
に1000時間放置した後の抵抗変化率で評価したと
ころ、±2%であつた。 第1表にはこれらのグレーズ抵抗器の抵抗値、
抵抗温度係数TCR、ノイズ、短時間過負荷特性
ΔR/Rを示す。
【表】
なお、TCRの値は20℃と125℃での抵抗値を測
定して得た。短時間過負荷特性については、定格
100mW/cm2の負荷を印加し、初期値Rに対する
変化分ΔRの割合で評価した。 以上示したようにMoSi2−TaSi2系珪化物グレ
ーズ抵抗体と銅電極との組合せにより、上記に示
すような抵抗特性が得られ、60Ω/口〜2.5K
Ω/口の範囲で従来のグレーズ抵抗器と同程度の
特性を有する。 実施例 2 MoSi2:TaSi2:Mg2Si=60:20:20(モル比)
の組成を有する珪化物を、真空中において1200℃
で合成し、これをメタノール中、ボールミルで
0.2μmの粒径まで粉砕した。このようにして得ら
れた粉末に、BaO、B2O3、SiO2、MgO、CaOか
らなるガラスフリツトとビークルとを加え、混練
しグレーズ抵抗ペーストを作つた。このペースト
を、実施例1と同じようにして得た銅電極を有す
るアルミナ基板上にスクリーン印刷し、120℃、
10分間乾燥させた。これを実施例1と同じプロフ
アイルを有する二元雰囲気炉中で焼成した。この
ようにして得られた抵抗体は銅電極とよくマツチ
ングしていた。耐湿特性は、約100KΩ/口まで
の抵抗範囲で、温度70℃、相対湿度95%の雰囲気
中に1000時間放置した後の、初期値に対する抵抗
値変化率で±2%以内であつた。 第2表には、これらのグレーズ抵抗器の抵抗
値、TCR、ノイズ、短時間過負荷試験の各特性
を示す。
定して得た。短時間過負荷特性については、定格
100mW/cm2の負荷を印加し、初期値Rに対する
変化分ΔRの割合で評価した。 以上示したようにMoSi2−TaSi2系珪化物グレ
ーズ抵抗体と銅電極との組合せにより、上記に示
すような抵抗特性が得られ、60Ω/口〜2.5K
Ω/口の範囲で従来のグレーズ抵抗器と同程度の
特性を有する。 実施例 2 MoSi2:TaSi2:Mg2Si=60:20:20(モル比)
の組成を有する珪化物を、真空中において1200℃
で合成し、これをメタノール中、ボールミルで
0.2μmの粒径まで粉砕した。このようにして得ら
れた粉末に、BaO、B2O3、SiO2、MgO、CaOか
らなるガラスフリツトとビークルとを加え、混練
しグレーズ抵抗ペーストを作つた。このペースト
を、実施例1と同じようにして得た銅電極を有す
るアルミナ基板上にスクリーン印刷し、120℃、
10分間乾燥させた。これを実施例1と同じプロフ
アイルを有する二元雰囲気炉中で焼成した。この
ようにして得られた抵抗体は銅電極とよくマツチ
ングしていた。耐湿特性は、約100KΩ/口まで
の抵抗範囲で、温度70℃、相対湿度95%の雰囲気
中に1000時間放置した後の、初期値に対する抵抗
値変化率で±2%以内であつた。 第2表には、これらのグレーズ抵抗器の抵抗
値、TCR、ノイズ、短時間過負荷試験の各特性
を示す。
【表】
上表から明らかなように、このグレーズ抵抗器
は、中、高抵抗領域で、好ましい抵抗特性を示し
ている。 実施例 3 NiSi2:CoSi2=80:20(モル比)の組成を有す
る珪化物を1000℃で2時間、真空中において合成
したのち、これをメタノール中、ボールミルで
1.0μmの粒径まで粉砕し、乾燥させた。この粉末
に、BaO、B2O3、SiO2、MgO、CaOからなるガ
ラスフリツトとビークルとを加え、混練して、グ
レーズ抵抗ペーストを作製した。このペースト
を、実施例1と同様にして作製した銅電極を有す
るアルミナ基板上に、スクリーン印刷し、乾燥さ
せた。これを実施例1と同じ条件の二元雰囲気炉
で焼成した。このようにして形成した抵抗体の表
面の接触抵抗は低く、可変抵抗器として適してい
る。 第3表には、この可変抵抗器のTCR、負荷特
性、CRV(contact、resitance variation)の値
を示す。
は、中、高抵抗領域で、好ましい抵抗特性を示し
ている。 実施例 3 NiSi2:CoSi2=80:20(モル比)の組成を有す
る珪化物を1000℃で2時間、真空中において合成
したのち、これをメタノール中、ボールミルで
1.0μmの粒径まで粉砕し、乾燥させた。この粉末
に、BaO、B2O3、SiO2、MgO、CaOからなるガ
ラスフリツトとビークルとを加え、混練して、グ
レーズ抵抗ペーストを作製した。このペースト
を、実施例1と同様にして作製した銅電極を有す
るアルミナ基板上に、スクリーン印刷し、乾燥さ
せた。これを実施例1と同じ条件の二元雰囲気炉
で焼成した。このようにして形成した抵抗体の表
面の接触抵抗は低く、可変抵抗器として適してい
る。 第3表には、この可変抵抗器のTCR、負荷特
性、CRV(contact、resitance variation)の値
を示す。
【表】
なお、短時間過負荷特性ΔR/Rは実施例1と
同じ条件で評価した。 実施例 4 MoSi2:TaSi2:Mg2Si=60:20:20(モル比)
の組成を有する硅化物を真空中において1200℃で
合成し、これをメタノール中、ボールミルで0.2μ
mの粒径まで粉砕した。このようにして得られた
粉末に、BaO、SiO2、MgO、CaOからなるガラ
スフリツトとビークルを加え、混練しグレーズ抵
抗ペーストとした。ここで、ペースト中の硅化物
導体とガラスフリツトの比は重量比で15:85であ
つた。 上記ペーストをすでに銅電極を形成したアルミ
ナ基板にスクリーン印刷、乾燥後、実施例1と同
じプロフアイルを有する二元雰囲気炉で焼成し
た。また、これとは別にすでにAg/Pd電極を形
成したアルミナ基板上に上記ペーストを印刷、乾
燥し、通常の空気中厚膜ベルト炉で温度850℃で
焼成した。上記、銅電極、Ag/Pd電極の双方と
も図に示すようなパターン上に抵抗膜巾(W)を
1mmとし長さ(L)を変えて測測定した。その結果を
図に示す。図に示すように、銅電極の場合は長さ
(L)が変つてもシート抵抗(抵抗膜を正方形パ
ターンに換算したときの値)はほとんど変化しな
い。一方、Ag/Pd電極の場合はLの値が大きく
なるとともにシート抵抗値が減少する傾向を示
す。以上、本実施例で示す通り、銅電極を用いた
ときは抵抗膜の形状が変つてもシート抵抗値は一
定となり、抵抗膜パターン設計上極めて有利であ
ることが判る。上表から明らかなように、このグ
レーズ抵抗器は、可変抵抗器として好ましい特性
を示す。 以上示した実施例からも明らかなように、銅電
極を用いた珪化物系グレーズ抵抗器は、固定抵抗
器、可変抵抗器として十分な特性を有し、かつ電
極材料が銅であるという点で大巾の材料コストの
低減が可能であり、本発明は工業上極めて有用な
ものである。
同じ条件で評価した。 実施例 4 MoSi2:TaSi2:Mg2Si=60:20:20(モル比)
の組成を有する硅化物を真空中において1200℃で
合成し、これをメタノール中、ボールミルで0.2μ
mの粒径まで粉砕した。このようにして得られた
粉末に、BaO、SiO2、MgO、CaOからなるガラ
スフリツトとビークルを加え、混練しグレーズ抵
抗ペーストとした。ここで、ペースト中の硅化物
導体とガラスフリツトの比は重量比で15:85であ
つた。 上記ペーストをすでに銅電極を形成したアルミ
ナ基板にスクリーン印刷、乾燥後、実施例1と同
じプロフアイルを有する二元雰囲気炉で焼成し
た。また、これとは別にすでにAg/Pd電極を形
成したアルミナ基板上に上記ペーストを印刷、乾
燥し、通常の空気中厚膜ベルト炉で温度850℃で
焼成した。上記、銅電極、Ag/Pd電極の双方と
も図に示すようなパターン上に抵抗膜巾(W)を
1mmとし長さ(L)を変えて測測定した。その結果を
図に示す。図に示すように、銅電極の場合は長さ
(L)が変つてもシート抵抗(抵抗膜を正方形パ
ターンに換算したときの値)はほとんど変化しな
い。一方、Ag/Pd電極の場合はLの値が大きく
なるとともにシート抵抗値が減少する傾向を示
す。以上、本実施例で示す通り、銅電極を用いた
ときは抵抗膜の形状が変つてもシート抵抗値は一
定となり、抵抗膜パターン設計上極めて有利であ
ることが判る。上表から明らかなように、このグ
レーズ抵抗器は、可変抵抗器として好ましい特性
を示す。 以上示した実施例からも明らかなように、銅電
極を用いた珪化物系グレーズ抵抗器は、固定抵抗
器、可変抵抗器として十分な特性を有し、かつ電
極材料が銅であるという点で大巾の材料コストの
低減が可能であり、本発明は工業上極めて有用な
ものである。
図は、銅電極とAg/Pd電極を用いたときの硅
化物グレーズ抵抗膜の形状とシート抵抗値の関係
を示す特性図である。 1……電極、2……抵抗膜のパターン、3……
銅電極の場合のシート抵抗曲線。4……Ag/Pd
電極の場合のシート抵抗曲線。
化物グレーズ抵抗膜の形状とシート抵抗値の関係
を示す特性図である。 1……電極、2……抵抗膜のパターン、3……
銅電極の場合のシート抵抗曲線。4……Ag/Pd
電極の場合のシート抵抗曲線。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 銅電極を有する耐熱性絶縁基板上に、珪化物
−ガラス系グレーズ抵抗体を形成してなることを
特徴とするグレーズ抵抗器。 2 珪化物が、MoSiとTaSi2、MoSi2とTaSi2と
Mg2Si、またはNiSi2とCoSiで構成されているこ
とを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載のグ
レーズ抵抗器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5736480A JPS56153702A (en) | 1980-04-30 | 1980-04-30 | Glazed resistor |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5736480A JPS56153702A (en) | 1980-04-30 | 1980-04-30 | Glazed resistor |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS56153702A JPS56153702A (en) | 1981-11-27 |
JPH0135481B2 true JPH0135481B2 (ja) | 1989-07-25 |
Family
ID=13053519
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5736480A Granted JPS56153702A (en) | 1980-04-30 | 1980-04-30 | Glazed resistor |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS56153702A (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61292402A (ja) * | 1985-06-20 | 1986-12-23 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | マイクロ波集積回路 |
JPS61294847A (ja) * | 1985-06-21 | 1986-12-25 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 厚膜回路基板の製造方法 |
JPS61294801A (ja) * | 1985-06-21 | 1986-12-25 | 松下電器産業株式会社 | グレ−ズ抵抗体ペ−スト |
JPH0624162B2 (ja) * | 1989-05-11 | 1994-03-30 | コパル電子株式会社 | 可変抵抗器の抵抗体 |
-
1980
- 1980-04-30 JP JP5736480A patent/JPS56153702A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS56153702A (en) | 1981-11-27 |
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