JPH0135425Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は配線基板に取付けられて用いられ、
複数の接触子が一列に配列され、相手コネクタの
結合孔内に挿入されて互いに結合されるプラグ型
の配線基板用コネクタに関する。

従来のこの種のコネクタにおいては取付けられ
た配線基板よりの高さが比較的高く、また端子間
隔が比較的大きく、このため配線基板に対する実
装密度が低いものとなる。更に配線基板の配線と
コネクタの端子とを半田接続する際に、その半田
フラツクスが接触子側に伝わつて接触子を劣化し
たり、接触不良の原因となる等の欠点があつた。

この考案の目的は配線基板への高密度実装を可
能とし、半田接続時のフラツクスの影響をなくす
ことが容易で、しかも生産性がすぐれ、簡単に作
ることが出来る配線基板用コネクタを提供するこ
とにある。

以下この考案による配線基板用コネクタの実施
例を図面を参照して説明しよう。このコネクタに
おいては、ほぼ長方形の補強板１１が設けられ
る。補強板１１は合成樹脂材のモールド品として
作られ、その両端下部に取付けられるべき配線基
板と対接される脚部１２がそれぞれ一体に形成さ
れている。この実施例では脚部１２に固定金具１
３が取付けられた場合で、固定金具１３はＵ字状
をしており、金属板をＵ字状に折曲げ、そのＵ字
の両脚片の端部を互いに外方に折曲げ延長してそ
れぞれ取付け片１３ａとした場合である。脚部１
２の上側より脚部１２を挾むように固定金具１３
が嵌合されて取付けられている。なおこの固定金
具１３の厚み程度に脚部１２の上面及び側面が浅
い凹所とされている。

更にこれら脚部１２の下端面に、配線基板の位
置決め用孔と嵌合される凸部１４がそれぞれ一体
に形成されている。この実施例では、補強片１１
の中間部に上下に延長して結合片１５が一体に形
成されており、結合片１５は相手コネクタに結合
された時、この補強板１１を相手コネクタの接触
子側に弾性的に押えるように相手コネクタのケー
スと係合するようにされる。更に第２図にこのコ
ネクタを逆さにした状態で示しているが、補強片
１１の係合片１５と反対側において、相手コネク
タと結合した場合その相手コネクタの凸部と係合
して軽い抜け止めを構成する係合凹部１６が形成
されている。固定金具１３の取付け片１３ａは、
補強片１１の板面と直角に補強板１１の両側で延
長されている。

この補強板１１の一面、この例では係合片１５
が突出している側において、そのほぼ全面に渡つ
て可撓性配線膜１７が貼付けられる。可撓性配線
膜１７は、補強板１１の下縁を通つて補強板１１
の反対側に折返すように延長され、その反対の面
においても同様に貼付けられる。この可撓性配線
膜１７は、絶縁材のシート１７ａにほぼ同一間隔
で平行に導体１７ｂが形成され、その導体１７ｂ
は補強板１１に対しては絶縁材シート１７ａの外
側において折り返されるようにされており、つま
り補強板１１にその一面において、貼付けられた
状態で導体１７ｂは上下方向に延長される。

この可撓性配線膜１７には、係合片１５が挿通
される開口１８が形成されている。可撓性配線膜
１７が補強板１１に対して、位置決めされるよう
に、補強板１１の下縁を除く周縁部に凸条１９が
形成され、その凸条１９の内側は浅い凹所２１と
なり、凹所２１内に位置決めされて配線膜１７が
補強板１１に貼付けられる。同様に、短く折り返
された側の配線膜１７が位置決めされるように、
補強板１１の他方の面に凸条２２が一体に形成さ
れる。導体１７ｂの補強板１１のほぼ全面に渡つ
て形成された側の部分は、相手コネクタと接触さ
れるべき接触子２３を構成しており、短く折り返
された側の導体１７ｂは、配線基板に取付けられ
た場合の配線と接続される端子部２４を構成して
いる。

この考案のコネクタを配線基板に取付けるに
は、補強片１１の底面に可撓性配線膜１７を介し
て両面接着テープ２５を付け、両面接着テープ２
５にて第３図に示すように配線基板２６上にこの
コネクタを仮り止めを行い、この際その脚部１２
により補強片１１が配線基板２６に対して垂直に
立てられ、且つ図に示してないが凸部１４によつ
て配線基板２６に形成されている位置決め孔内に
嵌合されてこのコネクタが位置決めされる。この
時配線基板２６の配線２７は端子部２４とそれぞ
れ対応して位置しており、端子部２４と半田２８
で電気的且つ機械的に接続される。又、この例に
おいては固定金具１３を用いた場合で、取付け片
１３ａが配線基板２６上のアース導体に半田付さ
れて固定される。

この状態で配線基板３１に取付けられた相手コ
ネクタ３２の結合孔内に補強板１１を挿入するこ
とによつてコネクタを互いに結合させることが出
来、この場合係合片１５が相手コネクタ３２のケ
ースと係合して接触子２３を相手コネクタ３２内
の接触子に弾性的に押え付けるようにされる。ま
たこの結合状態で配線基板２６，３１はほぼ互い
に平行な状態が保持される。

以上述べたように、この考案による配線基板用
コネクタによれば、補強板１１及び脚部１２はモ
ールド品として寸法精度の高いものを多量生産す
ることが出来、このコネクタを配線基板２６上に
配した状態で、脚部１２によつて補強板１１が正
しく垂直に保持される。また可撓性配線膜１７は
いわゆる印刷配線基板と同様に作ることが出来、
導体１７が多数本、しかも長く形成されたものを
作り、その可撓性配線膜を所用の寸法に分割切断
して一個のコネクタに用いることによつて寸法精
度の高いものを多量生産することが出来、安価に
作ることが出来、つまり接触子２３や端子部２４
の配置、間隔の精度の高いものを容易に且つ安価
に作ることが出来、従つてそれだけ実装密度を高
くすることが可能となる。

端子部２４を配線基板の配線２７に半田付する
際に、配線膜１７が折り返されている為、半田フ
ラツクスが接触子２３側に伝わり難く、特にこの
例で述べたように、両面接着テープ２５を導体１
７上で補強板１１の底面において接着する場合は
両面接着テープ２５により半田フラツクスが接触
子２３側に伝わるのを阻止することが出来、それ
だけ接触子２３と端子部２４との間隔を短くする
ことが出来、配線基板２６に対して背の低いコネ
クタとすることが可能であり、この点からも実装
密度を上げることが出来る。又、そのような両面
接着テープ２５を用いることによつて、配線基板
に対する仮止めを行うことが出来、その取付作業
が容易となる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案による配線基板用コネクタの
一例を示す分解斜視図、第２図はそのコネクタを
逆さにした状態を示す斜視図、第３図はこのコネ
クタを配線基板に取付けた状態を示す断面図であ
る。 １１：補強板、１２：脚部、１３：固定金具、
１７：可撓性配線膜、２３：接触子、２４：端子
部、２５：両面接着テープ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 長方形状補強板と、その補強板の両端の下部に
   一体に形成され、取付けられるべき配線基板と対
   接される脚部と、上記補強板の一面にほぼ全面に
   渡つて対接され、下縁で折り返されて他面と対接
   されて貼付けられ、複数本の導体が外側において
   上記補強板に沿つて折り返されて形成されている
   可撓性配線膜とを有し、上記補強板のほぼ全面に
   延長された上記導体は相手コネクタと接触される
   接触子とされ、上記補強板の他面の導体は配線基
   板の配線と接続される端子とされている配線基板
   用コネクタ。