JPH0133712Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は建築用パネル、特に雄型連結具を備え
た化粧パネル等を係合するのに有用な雌型連結具
に関する。

従来、例えば金属サイデイング材を用いて住宅
等を施工する際には、その角部（出、入隅）部分
に役物を使用するのが普通である。そして、この
種役物の固定法としては、役物の外表面から悩天
打ちする方法を採つていた。そのため、化粧面に
釘頭が露出するばかりでなく、化粧面にハンマ等
の打痕が残り、美観を損なうだけでなく、錆の発
生、役物の変形を招く欠点があつた。

本考案はこの種役物を装着するのに有効な雌型
連結具を提案するものである。

以下に図面を用いて本考案に係る雌型連結具の
一実施例について詳細に説明する。第１図は本考
案に係る雌型連結具を示す斜視図であり、１は雌
型連結具で金属板体を成形した主体２とこの主体
２に嵌挿することにより挾持部を形成する嵌挿片
８とから構成する。さらに説明すると、主体２は
第２図に示すように垂直な金属板体の２側縁を内
方に屈曲して横断面をほぼ長円形状にした支持部
３を有する首部４とその上端を外方へ折り曲げ延
長すると共に、途中をく字状に窪ませた凹部５
と、さらにその上端を延ばして外方へ傾斜したガ
イド部６と前記首部４の下端を首部４に対して角
度θ（135゜）となるように折り曲げ延長して形成
した装着部７とから構成する。また嵌挿片８は第
３図に示すように垂直な嵌挿部９と嵌挿部９の上
端を外方へ折り曲げ延長し、その途中をく字状に
窪ませた凹部１０とその上端を延ばして外方へ傾
斜したガイド部１１とから構成する。特に、凹部
１０は前記凹部５と、ガイド部１１は前記ガイド
部６とそれぞれ対称な方向に窪み、傾斜したもの
である。

次に施工例につき第４図を用いて説明する。ま
ず、柱Ａ上に胴縁Ｂを所定間隔を有して釘Ｃを介
して固定した枠体が存在すると仮定する。そこ
で、外装材D₁を柱Ａの角部から矢印イ方向へ施
工していく。その後で主体２を柱Ａに釘Ｃを介し
て複数個、胴縁Ｂ間に固定する。次に嵌挿片８の
嵌挿部９を主体２の支持部３に差し込み挾持部１
２とガイド１３を形成した雌型連結具１を構成す
る。次に挾持部１２に対応する雄型連結具１４を
具備するコーナ役物１５を準備する。一一方、外
装材D₂は矢印ロ方向から装着してきた結果、そ
の途中を切断して納めると共に、端部を釘で胴縁
Ｂに固定する。そこで、コーナ役物１５を矢印ハ
方向に押圧して雌型連結具１に係合して一体化す
る。その結果、コーナ役物１５は雄、雌型連結具
１４，１の弾力の関係と外装材D₁，D₂とコーナ
役物１５端部の力関係（反力）によつて強固に係
合される。

以上説明したのは本考案に係る雌型連結具の一
実施例にすぎず、第５図ａ，ｂに示すように構成
することもできる。すなわち、ａ図は嵌挿片８を
支持部３を有しない首部４にスポツト溶接により
一体化した雌型連結具１であり、ｂ図は装着部７
を第２図と反対方向に折り曲げた主体２である。

上述したように本考案に係る雌型連結具１によ
れば、材料の無駄もなく、しかも単純成形のため
低コストで生産できる特徴がある。また、取付は
１個所を柱に固定するだけでよく、高能率となる
利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る雌型連結具の一実施例を
示す斜視図、第２図、および第３図は上記連結具
の主要部である主体と嵌挿片を示す斜視図、第４
図は施工例を示す斜視図、第５図ａ，ｂはその他
の実施例を示す斜視図である。 １……雌型連結具、２……主体、８……嵌挿
片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 垂直な金属板体の２側縁を内方に屈曲して横断
   面をほぼ長円形状にした支持部を有する首部と該
   首部の上端を外方へ折り曲げ延長すると共に途中
   を前記折り曲げ方向と反対方向にく字状に窪ませ
   た凹部と該凹部の上端をさらに延長して外方へ傾
   斜したガイド部と前記首部の下端を前記凹部の外
   側方向へ135゜で折り曲げ延長して装着部とを設け
   た主体と、前記ガイド部、凹部と対称に形成した
   ガイド部、および凹部を配すると共に、凹部の下
   端を垂直に延長した嵌挿部を有する嵌挿片とを備
   え、前記支持部に上記嵌挿片の嵌挿部を嵌着して
   逆ハ字状のガイドと略角パイプ状の挟持部とを形
   成したことを特徴とする雌型連結具。