JPH0133656Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、表面はループ面で、裏面に吸水面を
形成し、長さ方向に伸縮する伸縮テープに関する
ものである。

（従来の技術） 従来、伸縮するループを形成したテープとフツ
クを形成したテープを係合させてフツクとループ
の係着部分が伸縮する伸縮テープに関する発明
が、特公昭55−38121号公報に開示されている。

（考案が解決しようとする問題点） 従来の伸縮テープは、伸縮するループを形成し
たテープと伸縮するフツクを形成したテープはに
係着部分が伸びるために、フツクとループの係合
が弱くなり係着部分が外れる恐れがある欠点を有
している。

又、従来の伸縮テープは、伸縮するループを形
成したテープと伸縮するフツクを形成したテープ
の伸縮率が相違すると係着部分に皺が生ずること
があり、係着部分が体裁が悪い等の欠点がある。

さらに伸縮テープ自身に汗を取る効果がないた
め、運動用に使用できない欠点があつた。

（問題点を解決するための手段） 本考案は上記のような問題点を解決しようとす
るもので、実施例の第１図乃至第３図に示す如
く、ループ面５Ａは緯糸に熱溶解糸とナイロンフ
イラメントからなる多繊維の集束した糸を緯糸１
乃至２４に使用して、これにジグザグ配置される
ナイロン多繊維の集束した糸からなる経糸２Ａ，
３Ａと吸水性の経糸２Ｂ，３Ｂおよび弾性糸４Ａ
とナイロン糸の多繊維の集束した糸でループ経糸
１Ａ，１Ｂとをジグザグ配置し、前記の各緯糸と
各経糸の交点を熱処理により固着させて表面をル
ープ面５Ａ、裏面を吸水面８Ａを形成したもので
ある。

（実施例） 本考案は、以下の様な構成である。

第１図に示す如く、緯糸１乃至２４はナイロン
フイラメント２本、熱溶解糸２本の多繊維の集束
した糸からなり、経糸１Ａ，１Ｂ，２Ａ，３Ａは
ウーリーナイロン糸120本、スパークナイロン
（登録商標）糸60本の多繊維の集束した糸および
経糸４Ａのゴム糸はラテツクステトロン（登録商
標）糸、ナイロン糸23本の多繊維の集束した糸で
構成されている。

経糸２Ｂ，３Ｂは吸水性の糸で構成されてい
る。

経糸のゴム糸４Ａは緯糸１の上を、緯糸２の下
緯糸３の上を、緯糸４の下を以下上下順に通り配
置される。

経糸１Ａ（ループ経糸）は緯糸１の上を、緯糸
２の上、緯糸３の下、緯糸４，５の間を通り、緯
糸６，８，１０の上を通り、緯糸１１の下を通
り、緯糸１２，１３の間を通り、緯糸１４の上
を、緯糸１５の下を、緯糸１８，２０，２２の上
を通り、緯糸２３の下を通り、ジグザグに配置さ
れてループＬを形成する。

経糸１Ｂ（ループ経糸）は緯糸Ｙの上を通り、
緯糸２，４，６の上を通り、緯糸７の下、緯糸
８，９の間を通り、緯糸１０の上を通り、緯糸１
１の下、緯糸１２，１４，１６の上を通り、緯糸
１７の下、緯糸１８，１９の間を通り、緯糸２０
の上を通り、緯糸２１の下、緯糸２２，２４の上
を通りジグザグに配置されてループＬを形成す
る。

経糸２Ａは緯糸２の上を通り、緯糸３の下、緯
糸４，６の上を通り、緯糸８，１０の上、緯糸１
１の下、緯糸１２，１４の上を通り、緯糸１５の
下、緯糸１６，１８の上を通り、緯糸１９の下を
通り、緯糸２０，２２の上を通り、緯糸２３の
下、緯糸２４の上を通り、ジグザグに配置され
る。

経糸２Ｂは緯糸１の下を通り、緯糸２，４の上
を通り、緯糸５の下、緯糸６，８の上を通り、緯
糸９の下を通り、緯糸１０，１２の上を通り、緯
糸１３の下、緯糸１４，１６の上、緯糸１７の下
を通り、緯糸１８，１９の上、緯糸２１の下、緯
糸２２，２３の上を通り、ジグザグに配置され
る。

経糸３Ａは緯糸１の下を通り、緯糸２の上を通
り、緯糸３，５の下を通り、緯糸６の上を通り、
緯糸７，９の下、緯糸１０の上、緯糸１１，１３
の下、緯糸１４の上、緯糸１５，１７の下を通
り、緯糸１８の上、緯糸１９，２０の下、緯糸２
１の下、緯糸２２の上を通り、緯糸２３の下、緯
糸２４の上を通り、ジグザグに配置される。

経糸３Ｂは緯糸１，２，３の下を通り、緯糸６
の上、緯糸７，９，１１，１３の下を通り、緯糸
１４の上を通り、緯糸１５，１７，１９，２１の
下、緯糸２２の上、緯糸２３の下を通る様に構成
して、二重織等により表面がループ面５Ａ、裏面
が吸水面８Ａからなる伸縮テープＴを形成する。

しかして緯糸１乃至２４には熱溶解糸が入れて
あるので、仕上げ時に熱処理により、各緯糸と各
経糸の交点で熱溶解糸により溶着されて、各緯糸
と各経糸が固定されている。

上記の構成により形成された伸縮テープＴを長
さ方向に所定の長さに切断し、裏面の吸水面８Ａ
の端部７ＡにフツクＦを有する伸縮しないフツク
部材６Ａを装着して使用する。

本考案の熱溶解糸は東レエルダー（登録商標）
糸を使用したが、熱溶解糸であればこれに限定す
るものではない。

また経糸に使用したウーリナイロン糸、スパー
クナイロン（登録商標）糸はナイロン糸のごとき
熱可塑性繊維糸であればその材料は限定するもの
ではない。

またゴム糸４Ａはラテツクステトロン（登録商
標）糸、ナイロン糸の多繊維を使用したが、合成
ゴム糸、天然ゴム糸等の単独または混合の弾性糸
であれば何れでもよい。

次に本考案に係る伸縮テープの使用方法につい
て説明する。

伸縮テープＴを長さ方向に所定の長さに切断
し、吸水面８Ａの端部７ＡにフツクＦを有する伸
縮しないフツク部材６Ａを接着、縫着、ウエルダ
ー溶着、超音波ウエルダー溶着等によつて装着し
て伸縮テープＴを形成し、これを運動用のベル
ト、テニス等の手首にはめるリストバンド、サツ
カー等のハイソツクスの靴下止め、はち巻等に使
用するものである。

（考案の作用効果） 本考案の伸縮テープＴは、熱溶解糸とナイロン
フイラメントとからなる緯糸と、これとジグザグ
に配置されるナイロン多繊維と弾性糸４Ａよりな
る経糸にループＬを織製し、緯糸と経糸との交点
を熱処理により固着させて表面をループ面５Ａに
裏面を吸水面８Ａに形成し、前記の伸縮テープＴ
の裏面側に伸縮しないフツクＦを有するフツク部
材６Ａを装着したので、係着部分Ｋでループ体が
伸びたり縮んだりせず、係着部分Ｋの係合が確実
である。

係着部分Ｋが伸縮しないのでループ面５Ａの係
着部分以外は長さ方向にのみ伸縮する特徴を有す
るものである。

フツクＦとループＬの係着部分Ｋが伸縮しない
ため、係着部分Ｋに皺が生ずることなく係着部分
の体裁が良好である。

本考案の伸縮テープＴは裏面に吸水面８Ａを形
成したので、運動用のベルト、テニス等の手首に
はめるリストバンド、サツカー等のハイソツクス
の靴下止め、はち巻等に使用して運動中の汗を吸
水してくれるので、使用が良好である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る織製して作られる伸縮テ
ープの長手方向の説明断面図、第２図は本考案に
係る伸縮テープの平面図、第３図は第２図の底面
図、第４図は本考案に係るフツクとループの係着
部分の一部省略拡大説明断面図である。 １乃至２４……緯糸（ナイロンフイラメントと
熱溶解糸）１Ａ，１Ｂ……ループ経糸、２Ａ，３
Ａ……経糸（ウーリーナイロン糸、ナイロン糸と
の多繊維の集束）、２Ｂ，３Ｂ……経糸（吸水性
の糸）、Ｌ……ループ、Ｆ……フツク、４Ａ，４
Ｂ……経糸（ゴム糸等の弾性糸）、５Ａ……ルー
プ面、Ｋ……係着部分、６Ａ……フツク部材、７
Ａ……端部、８Ａ……吸水面、Ｔ……伸縮テー
プ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 熱溶解糸とナイロンフイラメントとからなる緯
   糸に、ナイロン多繊維と弾性糸よりなる経糸と吸
   水糸よりなる経糸およびループ経糸とをジグザグ
   配置し、前記の緯糸と経糸の交点を熱処理により
   固着させて表面をループ面５Ａに、裏面を吸水面
   ８Ａに形成したことを特徴とする伸縮テープ。