JPH0133398Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は車載用無線通信機器など各種車載機器
の取付装置に関し、特に自動車のリヤートレー
（後部座席と後ろ窓との間の皿状部分）に取付け
るための取付装置に係るものである。

従来自動車のリヤートレーに種々の機器を取付
ける際には、リヤートレーに直接穴をあけ、ねじ
類にて固定しているのが殆んどであつた。ところ
がリヤートレーの下側にある補強構造（車体に強
固に固定された金属板）は部分的であり、その位
置は車種ごとに異なる。機器の取付において、こ
の補強のある箇所へ穴をあけ補強構造に固定する
か、或いはこの補強構造を全く逃げる所へ穴をあ
けリヤートレーだけに取付ける構成とする必要が
あり、取付において位置的な制限を受けるととも
に、その位置をさがすのに極めて手間どることが
多かつた。また、穴開けをしてしまうため、機器
を外した状態では明いてしまつた穴が美観を損う
などの欠点を有していた。

本考案の目的は、リヤートレーに穴をあけるこ
となく車載機器を簡易にリヤートレーに取付け得
る車載機器取付装置の提供にある。

本考案による車載機器取付装置は、一端が折れ
曲がつて自動車の後部座席背もたれとリヤートレ
ーとの間に差し込まれている取付プレートと、こ
の取付プレートの他端と摺動し得るように結合さ
れていてその結合部からそのリヤートレーとリヤ
ウインドとの境界部まで伸びいる固定金具と、前
記取付プレートとこの固定金具とが前記摺動をし
得ないようこれら両者を緊定する手段とを含むこ
とを特徴とする。

次に図面を参照して本考案を詳細に説明する。

第１図は本考案の一実施例を示す斜視図で、リ
ヤートレー２に固定したところを示すもので、第
２図はその縦断面図であり第３図はその分解斜視
図である。取付プレート１は一方がリヤートレー
２と後部座席の背もたれ３との間に狭みうるよう
に折曲げ片４を有し、他方の両側に固定されたボ
ルト５を具備し、更にプレート中央は種々の被取
付機器に合せた取付雌ねじ６を数個所有する。固
定金具７は一端に前記ボルト５に係合しうる長穴
８を有する。その他端はリヤートレー２とリヤー
ウインド９との境界部分に沿う輪郭をなしてい
る。この他端にはその境界部分に押圧されはさみ
込まれる軟質材によるブツシング１０が係合して
ある。この取付プレート１のボルト部に固定金具
７を重ね、蝶ナツト１１にて螺着し組立てある。

本考案の取付装置は上述のような構造であるた
め、リヤートレー２上に取付を行なうには、蝶ナ
ツト１１を緩めて固定金具７を取付プレート１の
折曲げ片４側によせた状態にしておき、まずリヤ
ートレー２と後部座席の背もたれ３との間に取付
プレート１の折り曲げ片４を挾み込み、次に取付
プレート１をリヤートレー２上に平らに載せ、固
定金具７をリヤーウインド９側に摺動させ、ブツ
シング１０がリヤーウインド９とリヤートレー２
の挾角へ押圧されるようにし、その状態にて蝶ナ
ツト１１を締結する。このように組立てることに
より、本装置はリヤートレー２上に確実に固定さ
れる。このようにして固定された取付プレート１
にはその雌ねじ６を使つて種々の車載機器を螺着
固定することができる。

尚本考案実施例にては車載機器を固定するため
に取付プレート１に雌ねじを設ける構造を示した
が、機器を取付けるための手段にはその他各種あ
る。例えば、部分的に切り起こし片をつけること
やボス等を種々工夫し、引掛けやバネ弾性材を付
けスプリング圧で固定する構造などである。

本考案によればリヤートレーに穴をあけること
なく車載機器を簡易にリヤートレーに取付け得る
車載機器取付装置を提供できるという効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例をリヤートレー上に
固定した状態を示す斜視図、第２図は第１図の縦
断面図、第３図は本実施例の分解斜視図である。 １……取付プレート、２……リヤートレー、３
……後部座席背もたれ、４……折曲げ片、５……
ボルト、６……雌ねじ、７……固定金具、８……
長穴、９……リヤーウインド、１０……ブツシン
グ、１１……蝶ナツト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一端が折れ曲がつて自動車の後部座席背もたれ
   とリヤートレーとの間に差し込まれている取付プ
   レートと、この取付プレートの他端と摺動し得る
   ように結合されていてその結合部からそのリヤー
   トレーとリヤウインドとの境界部まで伸びいる固
   定金具と、前記取付プレートとこの固定金具とが
   前記摺動をし得ないようこれら両者を緊定する手
   段とを含む車載機器取付装置。