JPH0132208Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔従来の技術〕 円盤状記録媒体によるデータの記録再生は、そ
の記録媒体上に同心円を為すトラツクへの書き込
みあるいはこれからの読み出しによつて行なわれ
ている。従つて、書き込みまたは読み出しのいづ
れの場合にも、トラツク上に特定の位置、いわゆ
るインデツクス基準位置を設定し、この基準位置
が、記録媒体の回転により磁気ヘツドの位置に至
つたときに記録、再生等の動作を開始するように
する必要がある。

例えば、このような記録再生装置に使用される
円盤状記録媒体としては第４図に示すようなフロ
ツピーデイスク１があるがこの場合、トラツクＴ
上のインデツクス基準位置ａはデイスク１の中心
孔１ａと、モータの回転を与えるためのドライブ
孔１ｂとの位置関係で設定されている。従つて記
録再生装置には、フロツピーデイスク１が回転
し、前記インデツクス基準位置ａが磁気ヘツドに
至ると同時に検出信号Ｓを発生する手段が必要で
ある。

第５図は前記フロツピーデイスクを用いる一般
的な記録再生装置の構成を概略的に示す側面図で
ある。

図において、２は前記フロツピーデイスク１を
回転させるダイレクトドライブモータで、回転軸
２ａと共にロータ２ｂが回転するようになつてい
る。３はこのモータ２の回転軸２ａに固着した磁
性体より成る吸着板で、装着されたフロツピーデ
イスク１を磁力により吸着し、モータ２の回転を
伝達するようになつている。４，５は前記フロツ
ピーデイスク１に対し、書き込みおよび読み出し
を行なう２個の磁気ヘツドで、一方の磁気ヘツド
４はヘツド移動機構６に設けた上下可動の上キヤ
リツジ６ａに、他方の磁気ヘツド５は同じくヘツ
ド移動機構５の下キヤリツジ６ｂに夫々固着され
ている。また、ヘツド移動機構６はステツプモー
タ７により図中矢印の方向に移動するようになつ
ている。なお、８は上キヤリツジを下方に付勢す
るバネ、９は記録再生装置の外殻を成す機枠であ
る。

第６図は上記記録再生装置に設けた従来のイン
デツクス基準位置検出機構を示す図である。この
従来の検出機構は前記ロータ２ｂの外周面に固着
した検出対象としての反射板１０と、この反射板
１０に投光し、その反射光を検出する投受光器１
１より成つている。また、この投受光器１１は、
磁気ヘツド４，５の位置とフロツピーデイスク１
のインデツクス基準位置ａとを合わせた時、ロー
タ２ａの側面に固着した反射板１０と正対する位
置に取付板１２へ、ねじ１３により取り付けられ
ている。

そして、モータ２の回転中、投受光器１１の投
光部からは常時ロータ２ａの側面に向つて光が送
出され、このロータ２ａに固着した反射板１０が
投受光器１１に正対する位置に至ると、すなわ
ち、インデツクス基準位置ａが磁気ヘツド４，５
の位置に至ると、反射板１０が光を反射し、投受
光器１１の受光部がこれを受光する。受光部では
受光した光を電気信号Ｓに変換して出力し、この
信号Ｓに応じて記録再生動作が開始されるように
なつている。

ところで、上述の如きインデツクス基準位置検
出動作を適正に行なわせるためには、検出手段と
しての投受光器１１を検出対象としての反射板１
０に対し、高精度に取り付ける必要がある。従つ
て、各部品の加工精度だけでは検出位置を保障で
きず、組立後の調整が必要となる。

（考案が解決しようとする問題点） しかしながら、従来のインデツクス基準位置検
出機構は、組立後の調整は投受光器１１を取り付
けるねじ１３とこれを挿通させる孔との間隙を利
用する程度の極めて狭い範囲内でしか行なえない
ため、十分な検出精度が得られず、各部品の加工
精度に頼らざるを得なかつた。もつとも、ねじ１
３の挿通孔を長孔にして広範囲の調整を可能とす
ることも考えられるが、これでは、投受光器１３
を取り付けるために多くのスペースが必要とな
り、装置の小型化に大きな障害となる。

（問題点を解決するための手段） この考案は反射板を可撓性部材により形成し、
その一端をロータ外周面に固着すると共に、他端
に長孔を有する調整板を設け、この調整板を長孔
に係合するねじによりロータ底面に取り付けるこ
とにより、組立後に十分な精度の調整を行なうこ
とができ、しかも装置の小型化を妨げることのな
い円盤状記録媒体におけるインデツクス基準位置
検出機構を得ることを目的とする。

（実施例） 以下、この考案の一実施例を第１図ないし第３
図に基づき説明する。なお、上記従来例と同一も
しくは相当部分には同一符号を付し、その説明の
詳細は省く。

図において、１４は一端をロータ２ａの外周面
に固着した反射板で、可撓性を有し、かつその一
面は鏡面となつている。１５はこの反射板１４の
一端に固着した調整部板材で、長孔１５ａが形成
されている。１６は反射板１４の一端を前記ロー
タ２ａの側面に固定するねじ、１７はロータ２ａ
の底面に前記反射板１４の他端を締め付け固定す
るねじで、調整板１５の長孔１５ａに挿通しであ
る。また、投受光器１３は取付板１２に固着して
あり、その取付位置は、前述のインデツクス基準
位置ａと磁気ヘツド４，５の位置とを合わせた
時、前記反射板１４の一面１４ａに光を照射し得
る位置であれば良い。

上記構成に基づき、次にインデツクス基準位置
の補正の仕方を説明する。

まず、インデツクス基準位置ａと磁気ヘツド
４，５の位置を一致させた後、投受光器１３から
の光を反射板１４に向つて照射する。次にねじ１
７をゆるめ、調整部材１５を長孔１５ａに沿つて
移動させる。この移動に伴ない、反射板１４の曲
率が連続的に変化し、反射光が投受光器１３の受
光部で受光されたところでねじ１７を再び締め付
け、固定する。この時、反射板１４中で同一の曲
率を有する部分はなく、従つて、ロータ２ｂを回
転させた場合、投受光器１３の受光部には上記設
定による一点からの反射光しか受光されず、その
他の部分からの反射光は受光されない。例えば、
第３図ａに示す位置に投受光器１３を取り付けた
場合、反射板１４中の一点ａからの反射光しか受
光されず、また、第３図ｂに示す位置に取り付け
た場合には、反射板１４中の一点ｂからの反射光
しか受光されない。

従つて、インデツクス基準位置ａと磁気ヘツド
４，５の位置とが一致した時点でのみ投受光器１
３の受光部は反射光を受光することとなり、適正
なインデツクス基準位置ａの検出が行なわれる。

なお、上記実施例においては投受光器１３を取
付板１２に固着した場合を示したが、第６図に示
すようにねじ１３等で調節可能に固定し、補正時
には双方を調節して行なうことも可能である。

〔効果〕

以上説明したとおり、この考案の円盤状記録媒
体におけるインデツクス基準位置検出装置は、反
射板を可撓性部材により形成し、その一端をロー
ク外周面に固着すると共に、他端に長孔を有する
調整板を設け、この調整板を長孔に係合するねじ
によりロータ底面に取り付けたことにより、投受
光器の取付位置および各部の加工に高精度を要求
されず、組立作業の簡略化およびコストの低減が
可能となると共に、高精度の調整が可能となり、
しかも調整板を取り付けるためのスペースを新た
に設ける必要がなく、装置の小型化を妨げること
もないという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例を示す要部平面
図、第２図は第１図に示したものの側面図、第３
図ａ，ｂは投受光器の取付位置に対する板体の腕
曲状態を示す要部説明平面図、第４図は円盤状記
録媒体の構成を示す平面図、第５図は円盤状記録
媒体を用いる記録再生装置の側面図、第６図は第
５図に示したものに設けた従来のインデツクス基
準位置検出機構を示す平面図である。 １……円盤状記録媒体、２……モータ、２ａ…
…ロータ、１３……投受光器、１４……反射板、
１５……調整板、１５ａ……長孔、１７……ね
じ、ａ……インデツクス基準位置、Ｔ……トラツ
ク。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 円盤状記録媒体を回転させるモータのロータ外
   周面に反射板を設け、投受光器によつてこの反射
   板からの反射光を検出することにより円盤状記録
   媒体のトラツクにおけるインデツクス基準位置を
   検出する機構であつて、前記反射板を可撓性部材
   により形成し、その一端をロータ外周面に固着す
   ると共に、他端に長孔を有する調整板を設け、こ
   の調整板を長孔に係合するねじによりロータ底面
   に取り付けたことを特徴とする円盤状記録媒体に
   おけるインデツクス基準位置検出機構。