JPH0132089Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は自動車の自動変速装置を操作するシフ
トレバーをシフト方向に案内規制するために設け
られた節度プレートの改良に関する。

〔従来技術〕

自動変速装置のシフトレバーは、通常、節度プ
レートによりシフト方向が規制されている。従来
の節度プレートとして、実開昭58−61631号公報
に開示されているものが知られている。これはシ
フト方向に沿つて一対の平板を一体に連結し、こ
の平板にシフト方向ガイド溝を設けてなるもの
で、シフトレバーに取付けた摺動板を両側のガイ
ド溝に嵌め込んで案内規制している。そしてガイ
ド溝とは別に、シフトレバーに節度運動を行わせ
るべくカム溝を設け、このカム溝にシフトレバー
の従動節を嵌め合わせてシフト位置決めを行わせ
ている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

ところで、、従来の節度プレートにシフトレバ
ーアツセンブリを組付けるために、前記ガイド溝
の一端をプレート端縁に開口させ、プレート内の
シフトレバー配設空間部にガイド溝の開口端から
摺動板を嵌着させつつ、正規位置に取付けるよう
にしている。しかし、従来の節度プレートにおけ
るガイド溝は、一様の溝幅のまま開口端に至る形
状とされているため、シフトレバーアツセンブリ
を組付ける際の摺動板嵌め込みが良好に行われ
ず、作業性が極めて悪い欠点があつた。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は上記従来の問題点に着目し、シフトレ
バーアツセンブリを組付性を簡易迅速に行うこと
のできるように改良した節度プレートを提供する
ことを目的とする。

上記目的は、自動変速装置を操作するシフトレ
バーのシフト方向に沿つて配置され前記シフトレ
バーに取付けた摺動板をガイドするシフトレバー
用節度プレートが、互いに平行に立設した一対の
板と、該一対の板の一方の端部寄り上縁を互いに
連結する連結板と、前記一対の板の各々に設けら
れた前記摺動板をガイドする円弧状のガイド溝
と、前記連結板とシフトレバーのシフト方向反対
側の前記一対の板の各々を折り曲げたフランジ部
と、該フランジ部に設けた前記ガイド溝と連通す
る幅広の開口端と、を有することにより達成され
る。

〔作用〕

上記構成により、節度プレートへのシフトレバ
ーアツセンブリの組付けの際に、ガイド溝の開口
端が幅広であるため摺動板を簡単に装入でき、組
付作業性が改善されるのである。

〔実施例〕

以下に本考案に係るシフトレバー用節度プレー
トの実施例を図面を参照して詳細に説明する。

第１図は実施例に係る節度プレートを組み込ん
だシフトレバー機構部の断面図、第２〜４図は節
度プレートの詳細図である。

まず、シフトレバー機構部は、ケーシング１０
内に配置された節度プレート１２を具備してい
る。節度プレート１２は１枚の金属板を曲げ加工
して形成されてなるもので、１対のプレート本体
１４を平行にして立設し、一端部寄りの上縁を連
結板１１にて一体構造とされている。そして、プ
レート本体１４間に挾まれた内部空間にはシフト
レバー１６が上方に延設されて装入されている。
節度プレート１２の下部にはデイテント機構を構
成する波形板部材１８が配置され、この波形板部
材１８に対面してボール付勢手段を具備した駒体
２０を前記シフトレバー１６の下端部に取付けて
いる。デイテント機構によりシフトレバー１６を
シフト操作をなしたときに戻り止め作用を行わせ
ている。

ここで、節度プレート１２の各プレート本体１
４にはシフトレバー１６のシフト方向に沿う円弧
状のガイド溝２２が形成され、このガイド溝２２
に前記駒体２０側部に突設させた摺動板２４を嵌
め込んでシフト方向を案内規制するようにしてい
る。ガイド溝２２はプレート本体１４間の連結板
１１と反対に位置するプレート端縁に開口してお
り、この開口部２６はガイド溝２２ひいては摺動
板２４の幅寸法より幅広に形成されているもので
ある。またプレート本体１４の外面にはガイド溝
２２に沿うフランジ状突条を形成し、摺動板２４
の案内時に摺動板２４が振れないようにしてガイ
ド幅を広げている。プレート本体１４の底部には
両側に折り曲げ部１４Ｂを形成してプレート本体
１４を補強している、更に開口部２６が設けられ
たプレート本体１４の端縁には外側に折り返され
たフランジ部１４Ａを設けてプレート本体１４お
よびガイド溝２２を補強し、これに前記幅広開口
部２６を形成している。

なお、プレート本体１２にはシフトレバー１６
のシフト位置を決定するカム穴３０を形成し、こ
れにはシフトレバー１６内に挿入しているカムシ
ヤフト３２に連結された従動シヤフト３４を貫通
接触させるようにしている。このカム穴３０およ
び従動シヤフト３４によりシフトレバー１６は節
度運動を行うのである。

このような構成に係る節度プレート１２によつ
てシフトレバー機構を組付けるには、まず、節度
プレート１２内にデイテント機構の波形板部材１
８を装着して固定する。そして、駒体２０を取付
けたシフトレバー１６のアツセンブリを装着する
が、これは摺動板２４を幅広開口部２６から装入
してガイド溝２２に嵌め込めばよい。その後、駒
体２０にボール付勢手段を組み込んで波形板部材
１８とともにデイテント機構を構成させ、組付を
完了するのである。

斯かる実施例によれば、シフトレバーアツセン
ブリを組付ける際に、その摺動板２４を節度プレ
ート１２のガイド溝２２に幅広開口部２６を介し
て簡単に装着でき、組付作業性が極めて簡単に行
われる。また、節度プレート１２は１枚の金属板
より形成されているので、部品点数が１点で済
み、フランジ部１４Ａや底部の折り曲げ部１４Ｂ
を形成し、かつガイド溝２２の周縁折り曲げ部を
形成することによつて、プレート本体１４やガイ
ド溝２２が補強され、剛性が高まる。しかも製造
工数の削減効果が高いものとなり、従来の補強部
材溶接による製造作業の煩雑さを改善できる。

〔効果〕

以上の如く、本考案によれば、シフトレバーア
ツセンブリの組付作業を簡易迅速に行わせること
のできる節度でレートとすることが可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は実施例の節度プレートの組付状態断面
図、第２図は節度プレート平面図、第３図は同正
面図、第４図は同側面図である。 １２……節度プレート、１４……プレート本
体、１６……シフトレバー、２２……ガイド溝、
２４……摺動板、２６……幅広開口部、３０……
カム穴。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 自動変速装置を操作するシフトレバーのシフト
   方向に沿つて配置され前記シフトレバーに取付け
   た摺動板をガイドするシフトレバー用節度プレー
   トにおいて、互いに平行に立設した一対の板と、
   該一対の板の一方の端部寄り上縁を互いに連結す
   る連結板と、前記一対の板の各々に設けられた前
   記摺動板をガイドする円弧状のガイド溝と、前記
   連結板とシフトレバーのシフト方向反対側の前記
   一対の板の各々を外側に折り曲げたフランジ部
   と、該フランジ部内側に設けた前記ガイド溝と連
   通する前記ガイド溝より幅広の開口端と、を有す
   ることを特徴とするシフトレバー用節度プレー
   ト。