JPH01315451A - 水分散性組成物 - Google Patents

水分散性組成物

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JPH01315451A
JPH01315451A JP14730488A JP14730488A JPH01315451A JP H01315451 A JPH01315451 A JP H01315451A JP 14730488 A JP14730488 A JP 14730488A JP 14730488 A JP14730488 A JP 14730488A JP H01315451 A JPH01315451 A JP H01315451A
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JP
Japan
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vinyl monomer
monomer
polymer
silane
vinyl
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Application number
JP14730488A
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English (en)
Inventor
Yasuo Takatani
高谷 康雄
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Kansai Paint Co Ltd
Original Assignee
Kansai Paint Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、高ぜん断力を加えたりもしくは高湿度環境下
で塗装しても、塗膜にタレやメタリックムラ等の発生が
全くもしくは殆んど認められない新規な水分散性組成物
に関する。
従来の技術及びその課題 近年、塗料分野においても省資源並びに公害防止などか
ら、溶媒もしくは分散媒としての有機溶剤の一部もしく
は全部を水に代替してなる水性塗料が多く使用されるよ
うになってきた。ところが、該水性塗料の問題点として
、高湿度環境下(例えば湿度80%以上)で塗装すると
、塗着した塗膜が乾燥前に流下して塗面が不均一になる
(この現象を「タレ」と称している)ことがあげられる
従来、水性塗料のタレ発生を防止するために、塗料粘度
を増し、保護コロイド的作用を有するタレ止め剤を添加
することが知られているが、その効果は十分ではなかっ
た。
また、着色塗膜および透明塗膜からなる多層被膜の形成
に用いられるエマルジョンも提案されている(特開昭5
6−157358号)。これは、架橋重合体粒子がその
周囲を立体安定剤と称する親水性部分と親油性部分とを
有するポリマーによって保護されて水中に分散してなる
エマルジョンであって、例えば立体安定剤の存在下で水
性媒質中で重合性モノマーを分散重合することによって
得られる。立体安定剤の親水性部分の官能基(例えばカ
ルボキシル基)を中和すると水溶解性が増し、その結果
、揺変性(チクソトロピック性)となり、タレ等の発生
を防止しようとするものである。ところが、このエマル
ジョンでは、タレ防止能は前記添加剤使用に比べ向上す
るが、持続性が十分でなく、例えば、該エマルジョンに
攪拌操作やバイブ輸送などによって高ぜん断力が加えら
れると粘度や揺変性などが低下して流動しゃくなり塗着
塗膜のタレ抵抗性が劣化する。更に、該エマルジョンは
高湿度下におけるタレ抵抗性が依然として十分でなかっ
た。また、該エマルジョンに有機溶剤を配合したりもし
くは該エマルジョン塗面(未硬化)に有機溶剤系塗料を
塗り重ねるなどによって該エマルジョンと有機溶剤とが
接触すると該エマルジョンやその塗膜が膨潤し、その結
果、塗膜の平滑性が低下しやすくなるという問題点も有
している。
課題を解決するための手段 本発明の目的は上記課題を解決することであり、その特
徴は、エマルジョンにおける架橋重合体粒子とこれを安
定化させるポリマーとを特定の手段により化学的結合さ
せたところにあり、その結果、本発明の目的が十分に達
せられた。本発明の組成物は、架橋重合体粒子がコア部
、安定化ポリマーカシエル部に相当する所謂コア/シェ
ル型エマルジョンである。
即ち、本発明は、(I)加水分解性官能基及び(又は)
シラノール基を有し且つ重合性不飽和結合を有するシラ
ン系モノマーとビニルモノマーとを水性媒体中で反応せ
しめて三次元に架橋反応した微粒子状ポリマーとし、(
n)該ポリマーに上記シラン系モノマーを縮合反応せし
め、次いで(m)該縮合反応生成物にカルボキシル基を
有するビニルモノマーを含むビニルモノマー成分を重合
し、更に該カルボキシル云を中和してなる水分散性組成
物に係る。
本発明の水分散性組成物(以下、「本組成物」と略称す
る)は、次の工程によって得られる。
(1):加水分解性官能基及び(又は)シラノール基並
びに重合性不飽和結合を有するシラン系モノマー(以下
、「シラン系モノマー」と略称する)とビニルモノマー
とを水性媒体中で反応せしめ、三次元に架橋反応してな
る微粒子状ポリマーが水中に分散してなるエマルジョン
を製造する。この微粒子がコア部を形成する。
(II> :上記エマルジョン中の微粒子状ポリマーに
、シラン系モノマーを縮合反応する。
(■):上記(II)の縮合反応後のエマルジョン中で
カルボキシル基を有するビニルモノマーを含むビニルモ
ノマー成分を共重合し、更に該カルボキシル基を中和す
る。この中和した共重合体が上記微粒子ポリマーを分散
安定化するための安定化ポリマーであり、シェル部に相
当する。
<m>では、ビニルモノマー成分が上記(II)の縮合
反応後の微粒子状ポリマー表面のシラン系モノマーに由
来する重合性不飽和結合と共重合する。
コア部とシェル部とを化学的に結合せしめる方法として
、本発明以外に、コア部の製造時に重合反応性が異なる
重合性不飽和結合を有する残基を1分子中に2個以上有
する多ビニルモノマーを併用し、該多ビニルモノマー中
不飽和結合の一部が残存するように水中で微粒子状に共
重合し、次いで、この微粒子状共重合体に残存した不飽
和結合にビニルモノマーを共重合せしめてシェル部を形
成し、該両部を化学的に結合させる試みもなされたが、
多ビニルモノマーの不飽和結合を一部残存させながらコ
ア部を形成することは困難であった。
次に、本組成物について、上記工程に従って詳細に説明
する。
工程(I): 工程(I)で用いるシラン系モノマーは、1分子中に加
水分解性官能基及び(又は)シラノール基を3個と重合
性不飽和結合を1個有する残基1個とがStに結合して
なる化合物であり、−最大%式% 及び(又は)シラノール基、Xは重合性不飽和結合を有
する残基である)で示される。
この−最大において、R1の加水分解性官能基としては
例えば炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数3〜15
のアルコキシアルコキシ基及び炭素数1〜12のアルカ
ノイルオキシ基などが、Xとしては例えば、CH2−C
H−及び CH2=C(R2) −C−0−(CH2) n−等が
夫々挙げられ、R2はH又はCH3−1nは2〜10の
整数である。
シラン系モノマーとしては、具体的には、ビニルトリメ
トキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、アクリロキ
シエチルトリメトキシシラン、メタクリロキシエチルト
リメトキシシラン、アクリロキシプロピルトリメトキシ
シラン、メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、
アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、メタクリロ
キシプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−
メトキシエトキシ)シラン等があげられこれ等のうち特
に好ましいシランモノマーとしてはγ−アクリロキシプ
ロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピ
ルトリメトキシシラン等を挙げることができる。
これ等のシラン系モノマーと水中で共重合せしめるビニ
ルモノマーは、1分子中に1個以上の重合性不飽和結合
を有する化合物で、シラン系モノマーはこれに含まれず
、その具体例を以下に列挙する。
■アクリル酸もしくはメタクリル酸と炭素数1〜20の
1価アルコールとのモノエステル化物:例えば、メチル
アクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレ
ート、エチルメタクリレート、プロピルアクリレート、
プロピルメタクリレート、ブチルアクリレート、ブチル
メタクリレート、2−エチルへキシルアクリレート、2
−エチルへキシルメタクリレート、シクロへキシルアク
リレート、シクロへキシルメタクリレート、ラウリルア
クリレート、ラウリルメタクリレート等。
■芳香族系ビニルモノマー:例えば、スチレン、α−メ
チルスチレン、ビニルトルエン等。
■水酸基含有ビニルモノマー:1分子中に水酸基と重合
性不飽和結合とを夫々1個有する化合物で、アクリル酸
もしくはメタクリル酸と炭素数2〜10個の2価アルコ
ールとのモノエステル化物が好適であり、例えば、2−
ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチル
メタクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒ
ドロキシプロピルメタクリレート等。
■カルボキシル基含有ビニルモノマー:1分子中に1個
以上のカルボキシル基と1個の重合性不飽和結合とを有
する化合物で、例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロ
トン酸、マレイン酸、イタコン酸等。
■グリシジル基含有ビニルモノマー:1分子中にグリシ
ジル基と重合性不飽和結合とを夫々1個有する化合物で
、具体的には、グリシジルアクリレート、グリシジルメ
タクリレート等。
■含窒素アルキル(炭素数1〜20)アクリレート:例
えばジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミ
ノエチルメタクリレート等。
■重合性不飽和結合含有アミド系化合物:例えば、アク
リル酸アミド、メタクリル酸アミド、ジメチルアクリル
アミド、N、N−ジメチルプロピルアクリルアミド、N
−ブトキシメチルアクリルアミド等。
■ビニル化合物:例えば酢酸ビニル、塩化ビニル等。
■重合性不飽和結合含有ニトリル系化合物:例えばアク
リロニトリル、メタクリロニトリル等。
■ジエン系化合物:例えばブタジェン、イソプレン等。
■重合性不飽和結合を1分子中に2個以上有する多ビニ
ル化合物:例えば、エチレングリコールジアクリレート
、エチレングリコールジメタクリレート、トリエチレン
グリコールジアクリレート、テトラエチレングリコール
ジメタクリレート、1.6−ヘキサンジオ−、ルジアク
リレート、ジビニルベンゼン、トリメチロールプロパン
トリアクリレート等があげられ、各化合物において、そ
れぞれに含まれる2個以上の不飽和結合の反応性が大差
ないことが好ましい。
これらのビニルモノマーは1種もしくは2種以上を用い
ることができる。
これらのうち、特に上記■、■、■及び■から選ばれた
モノマーを用いることが好ましい。
工程(I)におけるシラン系モノマーとビニルモノマー
とを水性媒体中で共重合せしめて三次元に架橋反応して
なる微粒子ポリマーを得る方法は、例えば、それ自体既
に公知の次に列挙する乳化重合方法によって行なうこと
ができる。
<i)両モノマーの混合物を、水に界面活性剤を配合し
てなる攪拌中の水性媒体中に不活性ガス雰囲気下で徐々
に滴下しながら所定温度で共重合を行なわしめる。
(11)両モノマーの混合物をあらかじめ水性媒体中で
乳化しておき、これを攪拌中の水中に徐々に滴下しなが
ら所定の温度で共重合せしめる。
(iii )上記いずれも、少量のモノマー(混合物、
単独のいずれでも差し支えない)を取出して予めシード
重合しておき、次いで、上記(i)、(11)の方法に
準じて乳化重合してもよい。
このうち、(iii )が粒径を小さくでき、タレ抵抗
性、平滑性などを向上させる点から好適である。
これらの乳化重合はいずれもラジカル重合開始剤の存在
下で行なうことが好ましい。
ここで、工程(I)及び(III)で用いる各種モノマ
ーの構成比率について説明する。工程(I)の全モノマ
ーと工程(m)の全モノマーとの構成比は、両モノマー
の合計重量に基づいて、工程(I)の全モノマーは30
〜95重量%、特に60〜90重量%が、工程(m)の
全モノマーは70〜5重量%、特に40〜10重量%が
夫々好ましい。また、工程(I)の全モノマーはシラン
系モノマーとビニルモノマーとからなっており、該両モ
ノマーの合計重量に基づいて、シラン系モノマーが1〜
20重量%、特に2〜10重量%、ビニルモノマーが9
9〜80重量%、特に98〜90重量%が夫々好ましい
。更に、工程(III)の全モノマーはカルボキシル基
を有するビニルモノマーを含むビニルモノマー成分から
なっており、カルボキシル基を有するビニルモノマーは
ビニルモノマー成分中1〜50重量%、特に3〜30重
量%が好ましい。更に、工程(III)のビニルモノマ
ー成分には、シラン系モノマー及び(又は)工程(I)
で例示したビニルモノマーの■多ビニル化合物を該ビニ
ルモノマー成分に対し10重全%以下の比率で併用する
ことができる。
工程(1,)の乳化重合に用いる界面活性剤はアニオン
系もしくは非イオン系のいずれでもよく、アニオン系と
しては例えば長鎖アルキルサルフェート、長鎖アルキル
スルホネート及び長鎖アルキルスルホサクシネートのア
ルカリ金属塩もしくはアンモニウム塩:アルキルジサル
フエートのアルカリ金属塩;ポリオキシエチレンアルキ
ルフェニルエーテルサルフェートのアルカリ金属塩もし
くはアンモニウム塩;アルキルジフェニルエーテルジス
ルホネートのアルカリ金属塩もしくはアンモニウム塩;
ジアルキルスルホサクシネートのアルカリ金属塩もしく
はアンモニウム塩などがあげられ、非イオン系としては
ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオ
キシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン長
鎖カルボン酸エステル等を挙げることができる。これら
の界面活性剤は単独もしくは複数で用いられ、その使用
量は工程(I)の全モノマー100重量部当り0.05
〜10重量%、更に0.1〜5重量%、特に0.5〜3
重量部が好ましい。
工程CI)で用いられるラジカル重合開始剤としては、
過酸化物系化合物が好適で、例えば、過硫酸アンモニウ
ムナトリウム、過硫酸アンモニウムカリ6ム、ピロ亜硫
酸ナトリウム、t−ブチルヒドロパーオキサイド、クメ
ンヒドロパーオキサイド等があげられ、これらは単独で
もしくは複数で使用することができる。該重合開始剤は
、工程(I)の全モノマー100重量部当り、0.1〜
10重量部、特に0.2〜5重量部が好ましい。
工程(I)における上記両モノマーの共重合反応は一般
に90℃以下、特に25〜90℃の温度で行なわしめる
ことが好ましい。
工程(I)における重合反応は、上記両モノマーの合計
含有率が10〜60重、量%の範囲内で行なうことが好
ましい。
工程(I)によって得られるエマジョンは、シラン系モ
ノマーとビニルモノマーとが三次元に架橋反応してなる
微粒子状ポリマーが水性媒体中に分散してなるものであ
る。該両モノマーの架橋反応は、主として該両モノマー
に含まれる重合性不飽和結合による共重合、シラン系モ
ノマー中の加水分解性官能基及び(又は)シラノール基
同士による加水分解を含めた縮合反応などがあわせて行
なわれ、さらにシラン系モノマーとビニルモノマー中に
含まれることがある水酸基などとの反応も関与すること
がある。その結果、該微粒子状ポリマーは主として重合
性不飽和結合による炭素−炭素結合とシラン系モノマー
による一8i−0−8i−結合との両者によって三次元
に架橋反応しているものと推察される。そして、この微
粒子状ポリマーの表面には、上記シラン系モノマーに基
づく加水分解性官能基及び(又は)シラノール基が未反
応の状態で結合しているものと思われる。
工程(I)で得られる微粒子状ポリマーの粒子径は界面
活性剤などの種類、量、重合方法によって異なるが、1
0〜500nm特に30〜300nmが好ましい。
工程(■)二上記工程(I)のエマルジョン中の微粒子
状ポリマーにシラン系モノマーを反応せしめる。これは
、該微粒子状ポリマーの表面に結合している未反応の加
水分解性官能基及び(又は)シラノール基などにシラン
系モノマーを反応せしめて、該微粒子状ポリマー表面に
重合性不飽和結合を導入するものである。工程(II)
で得られる重合性不飽和結合を導入した微粒子状ポリマ
ーを、以下「不飽和微粒子状ポリマー」と略称する。
具体的には、工程(I)で得られたエマルジョン中にシ
ラン系モノマーを配合し、例えば20〜90℃で放置す
ることによって、エマルジョン中の微粒子状ポリマー表
面にシランモノマーが吸着すると同時に上記反応が行な
われて、重合性不飽和結合が導入されるのである。
工程(II)における微粒子状ポリマーとシランモノマ
ーとの比率は、特に制限されないが、工程(I)で用い
たシラン系モノマー1モル当り、工程(n)で用いるシ
ラン系モノマーが0.5〜2モル(通常前者100重量
部当り後者50〜200重量部)の範囲が好ましく、後
者のシラン系モノマーがこれより少なくなると重合性二
重結合の導入量が少なくなり本組成物の安定性が劣化す
る虞れがあり、一方これより多くなると微粒子状ポリマ
ーが凝集しやすくなることがある。
工程(■):工程(n)で得られた不飽和粒子状ポリマ
ーに、カルボキシル基を有するビニルモノマーを含有す
るビニルモノマー成分を共重合し、次いで、該カルボキ
シル基を中和してシェル部を形成する工程である。
ビニルモノマー成分は、カルボキシル基を有するビニル
モノマーとその他のビニルモノマーとから構成されてお
り、前記工程(I)でシラン系モノマーと共重合せしめ
るビニルモノマーとして例示したものが好適に使用でき
る。即ち、カルボキシル基を有するビニルモノマーとし
ては前記「■カルボキシル基含有ビニルモノマー」に列
挙したものから選ばれた1種以上が用いられ、このうち
アクリル酸、メタクリル酸などが特に好適である。
また、その他のビニルモノマーは、カルボキシル基を有
するビニルモノマー以外の1分子中に1個の重合性不飽
和結合を有する化合物で、具体的には、前記■〜■及び
■〜[相]に列挙したモノマーなどがあげられ、更に前
記■の多ビニル化合物やシラン系モノマーも併用するこ
とができる。
ビニルモノマー成分を構成するカルボキシル基を有する
ビニルモノマーとその他のビニルモノマーとの比率は、
両モノマーの合計量正に基づいて、前者が1〜−50重
口%特に3〜30fiffi%、後者が99〜50重量
%、特に97〜70重量%が好ましい。そして、該ビニ
ルモノマー成分は、前記した如く、工程(I)で用いた
シラン系モノマー及びビニルモノマーの合計量、言い換
えれば工程(I)で得られる微粒子状ポリマーと本成分
との総和に基づいて、70〜5重量%、特に40〜10
重量%の範囲が好ましい。また、工程(III)でシラ
ン系モノマーや多ビニル化合物を併用する場合は、これ
らの使用量はビニルモノマー成分100重量部当り、1
0重量部以下が好ましい。
工程(III)におけるビニルモノマー成分の共重合反
応は、前記(i)、(ii )を準用でき、工程(n)
で得た反応生成物エマルジョン中に該ビニルモノマー成
分を配合し、50〜90℃の温度下で行なうことができ
、この反応は必要に応じ前記ラジカル重合開始剤の存在
下で行なうことが好ましい。
この工程は、工程(II)の不飽和微粒子状ポリマー(
コア部に相当)にビニルモノマー成分による主として線
状の共重合ポリマー(シェル部に相当)を化学的に結合
させるためのものである。具体的には、工程(n)で微
粒子状ポリマーの表面に結合せしめたシラン系モノマー
に基づく重合性不飽和結合部に、上記ビニルモノマー成
分を共重合させる反応であり、その結果、工程(I)の
微粒子状ポリマー(コア部)の表面にビニルモノマー成
分による共重合体(シェル部)が化学的に結合している
工程(III)では、不飽和微粒子状ポリマーにビニル
モノマー成分を共重合してシェル部を形成し、更に該シ
ェル部中のカルボキシル基を中和することも含まれる。
この中和は、該反応系中に中和剤を混合することによっ
て行なわれ、中和剤としては水酸化ナトリウムや水酸化
カリウム等の無機アルカリ性物質やアンモニア又は水溶
性アミノ化合物例えば、モノエタノールアミン、エチル
アミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチル
アミン、プロピルアミン、ジプロピルアミン、イソプロ
ピルアミン、ジイソプロピルアミン、トリエタノールア
ミン、ブチルアミン、ジブチルアミン、2−エチルヘキ
シルアミン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、
メチルエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、
ジエチルエタノールアミン、モルホリン等が用いられる
中和反応は室温もしくは加熱することによって行なわれ
、これによって本組成物が得られる。
工程(m)で最終的に得られる粒子状ポリマーは、工程
(I)のコア部にシェル部が結合し、かつ該シェル部は
中和されて親水性を呈しており、その粒子径は工程(I
)のコア部の粒子径より10〜100%大きくなってい
る。
本組成物は、塗料、紙塗工用、接着剤等として好適であ
り、適用に当って着色顔料、体質顔料、メタリック顔料
等を適宜配合することもできる。
また、本組成物は、それ自体公知の水性塗料に配合して
該水性塗料に揺変性等を付与し、タレ等の発生を防止す
るために用いることが好ましい。
該水性塗料としては、例えばアクリル樹脂、ビニル樹脂
、アルキド樹脂、ポリエステル樹脂等を主成分とする水
溶性もしくは水分散性の塗料があげられる。この場合、
本組成物は、上記水性塗料中の樹脂固形分100重量部
当り、固形分換算で10〜300重量部程度配置部るの
が好ましい。
発明の効果 本組成物の特徴は、コア/シェル型エマルジョンにおい
て、コア部とシェル部とを特定の方法で結合せしめたと
ころにあり、その結果、以下に記述するような技術的効
果が得られた。
(1)工程(II)によるコア部への重合性不飽和結合
の導入及び工程(■)における共重合反応が単純に行な
うことができるので、コア部とシェル部との化学的結合
を容易に行うことが可能となった。
(2)工程(m)でシェル部のカルボキシル基を中和す
ると、該シェル部のポリマー分子の一部もしくは全てが
水溶化して水性媒質中に拡がって、揺変性(チクソトロ
ビック性)を示す。しかも、この揺変性は、コア部とシ
ェル部とが前記の如く化学的に結合しているので、該水
分散性組成物に高ぜん断力を加えても粘度低下すること
は殆んどもしくは全くない。その結果、本発明の組成物
はもしくはこれを配合した水性塗料は高ぜん断力を加え
られてから塗装しても塗膜がタレることは殆んど認めら
れない。
(3)本組成物を高湿度環境下で塗装しても、上記(2
)の理由に基づき、塗膜にタレが発生することはない。
(4)本組成物におけるコア/シェル部は有機溶剤によ
る膨潤度は従来のものより小さい。従って、該本組成物
に有機溶剤を含む成分(例えば顔料ペーストなど)や有
機溶剤などを配合しても何ら異常(例えば、貯蔵安定性
、機械安定性、サーキュレーション安定性の低下など)
が認められず、しかも該本組成物の未硬化(ウェット)
塗膜面に有機溶剤系塗料を塗装することも可能である。
因みに、有機溶剤による膨潤度について比較すると、本
組成物では殆んどが3倍以下であったが、コア部とシェ
ル部とが化学的に結合していない組成物では、4倍以上
のものが多かった(これらは、有機溶剤とし−てエタノ
ールを用い、レーザー相関スペクトロスコピー法で粒径
を測定して比較した)。
(5)本組成物のコア部はシランモノマーが含まれてお
り、その表面にもシラノール基が存在しているために、
コア粒径が沈降しない程度の凝集力を示し、その結果、
上記(2)と相俟って塗膜のタレ防止に寄与している。
実施例 次に、本発明を更に明確にするために実施例及び比較例
を示す。ここで、部、%はいずれも原則として重量基準
である。
実施例1〜6及び比較例1〜3 第1表に示すモノマー等を用い、実施例及び比較例の水
分散性組成物を得た。
工程(■):フラスコ内に脱イオン水120部を入れ、
それを80〜85℃に加熱し、攪拌しながら第1表の第
1プレエマルジョン2部を滴下し20分間熟成後、同温
度で残りのプレエマルジョンを一定速度で3時間を要し
て滴下して三次元に架橋反応してなるコア部の水分散液
を得た。
工程(II):第1プレエマルジョン滴下終了後、速や
かに、シラン系モノマーを滴下し、80〜85℃で1時
間保持して、上記コア部表面にシラン系モノマーを反応
せしめた。
工程(■):脱イオン水50部を配合し、80〜85℃
で第2プレエマルジヨンを一定速度で1時間を要して滴
下した。
次いで、過硫酸アンモニウム0.06部を脱イオン水1
8部に溶解した水溶液を同温度で1時間を要して滴下後
、同温度で1時間保持してから室温に急冷し、固形分含
有率が30%になるように脱イオン水を加えた。得られ
たポリマー微粒子は有機溶剤に不溶である。その後、脱
イオン水を加えジメチルエタノールアミンで中和し、2
0%固形分含有率に調整してコア/シェル型水分散性組
成物を得た。
第1表において、*1〜5は次のものを示す。
(*1)プレエマルジョン:夫々に記載の成分からなる
混合物を高速撹拌機で均一に分散してなる乳化物。
(*2)MGAは下記式で示される化合物である。
CH。
(*3)夫々に含まれる重合性モノマー成分に基づく重
量比率。
(*4)中和には、ジメチルエタノールアミンを用いた
(*5)レーザー相関スペクトロスコピー法で測定した
次に、実施例及び比較例で得た水分散性組成物を夫々単
独、更に該組成物を通常の常温乾燥型エマルジョン塗料
と固形分重量比で50150の割合で混合したものを用
いて試験した。
まず、塗装作業性は、湿度70%又は90%において、
上記試料をスプレー塗装機で乾燥塗膜に基づいて20μ
になるように、直径1cmの穴をあけた垂直に設置した
スレート板(厚さ5mm)に塗装し、室温で乾燥させた
後、上記穴の部分からの塗料のタレの長さ(単位:mm
)を調べた結果である。
次に、機械的安定性は、上記実施例、比較例で得られた
水分散性組成物単独について試験した結果で、粘度安定
性とTI値保持率で評価した。まず、粘度安定性は上記
試料を室温で24時間静置した後のB型粘度計(6rp
m)による粘度(η0)と、それを室温でカラレス型デ
イスパーで回転速度約80Orpmで3分間攪拌し、5
分間放置後の粘度(η1)を前記と同様に測定して両者
の比η1/η。を調べた結果であり、TI値保持率は、
上記試料を室温で24時間静置した後のB型粘度計の6
rpmと6Orpmにおける粘度比TIo(”η6/η
6o)と、それを室温でカラレス型デイスパーで回転速
度約80Orpmで3分間攪拌し、5分間放置後のB型
粘度計の6rpmと6Orpmにおける粘度比T I 
t(=η /η6o)を測定して両者の比率(T I 
t/TIo)×100(%)を調べた結果である。
上記組成物と混合せしめる通常の常温乾燥型エマルジョ
ン塗料は、数平均分子量的3000、酸価100のマレ
イン化1,2−ビニル型ポリブタジェンの固形分74%
のエチレングリコールモノブチルエーテル溶液216g
をアンモニアで0.95当量中和し、780gの水に溶
かし、これにn−ブチルメタクリレート414gを加え
よく攪拌しエマルジョンとした後、1gの過硫酸アンモ
ニウムを20gの水に溶かした物を加え加熱し80℃に
2時間保つことによって製造した。
試験結果を第2表に示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)( I )加水分解性官能基及び(又は)シラノー
    ル基を有し且つ重合性不飽和結合を有するシラン系モノ
    マーとビニルモノマーとを水性媒体中で反応せしめて三
    次元に架橋反応した微粒子状ポリマーとし、(II)該ポ
    リマーに上記シラン系モノマーを縮合反応せしめ、次い
    で(III)該縮合反応生成物にカルボキシル基を有する
    ビニルモノマーを含むビニルモノマー成分を重合し、更
    に該カルボキシル基を中和してなる水分散性組成物。
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DE1989622526 DE68922526T2 (de) 1988-06-15 1989-06-14 Wasserdispergierbare Harzzusammensetzung, wasserdispergierbares Anstrichmittel und Verfahren zum Anstreichen mit dieser Zusammensetzung.
CA 602790 CA1341171C (en) 1988-06-15 1989-06-14 Water-dispersible resin composition, water-dispersible coating composition and coating method using the coating composition
EP19890110826 EP0346886B1 (en) 1988-06-15 1989-06-14 Water-dispersible resin composition, water-dispersible coating compositon and coating method using the coating composition
US07/641,632 US5288771A (en) 1988-06-15 1991-01-17 Water-dispersible core-shell resin which exhibits excellent sagging resistance in coatings
US08/024,083 US5332766A (en) 1988-06-15 1993-03-01 Water-dispersible resin composition, water-dispersible coating composition and coating method using the coating composition

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0687716A1 (en) 1994-06-16 1995-12-20 Shinto Paint Company, Limited Microgel-containing anionic water-dispersible resin composition and electrodeposition coating composition containing the same
KR101222934B1 (ko) * 2010-10-18 2013-01-17 (주)디오 내마모성 선택적 광 차단 도료

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