JPH01313129A - 消失模型鋳造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、消失性模型を用いる鋳造方法に関するもので
あり、さらに詳細には、表面欠陥のない鋳物を鋳造する
ことのできる消失模型鋳造方法に関するものである。

先行技術 鋳造品を大量生産する場合には、金型を用いるのが一般
的ではあるが、金型は高価であるので、鋳造品を少量な
いし中量生産する場合には、金型を作って鋳造すること
は不経済である。そこで、鋳造すべき物品と対応した形
状の発泡ポリスチレンなどよりなる消失性模型を鋳枠の
中に入れ、これに砂を充填し、振動を加えるとともに減
圧で引いて、砂型を形成し、砂型の中に消失性模型をセ
ットし、その模型部分に溶湯を流し込んで、模型を溶か
しながら、模型と溶湯とを置換し、鋳造を右こなう方法
がしばしば用いられている。この方法によれば、高価な
金型を用いることなく、鋳造をおこなうことができ、経
済的であるという利点がある。

しかしながら、消失模型鋳造法においては、溶湯により
、消失性模型を溶解して、消失性模型を溶湯に置換させ
ることにより、鋳造を行うものであるため、生成した鋳
物の表面に、消失性模型の溶解によって生じたカーボン
が残滓として残り、しわ状の表面欠陥が生じやすいとい
う問題があった。このような問題を解決するため、カー
ボン残滓が生じやすい部分の消失性模型を加熱によりあ
らかじめ消失させたり（特開昭６２−３８５０号号公報
）、あるいはマイクロ波により消失させたりする（特開
昭６２−２３４６３８号公報）方法が提案されている。

発明の解決しようとする問題点 しかしながら、このような加熱したり、マイクロ波を用
いる方法では、特別を塗型剤を消失性模型の表面に塗布
しておかないと、消失性模型の形状を維持することがで
きず、複雑であるばかりでなく、エネルギーコストが上
昇するという問題があ　っ　プこ。

発明の目的 本発明は、簡易にかつ経済的に、表面欠陥のない鋳物を
鋳造することのできる消失模型鋳造方法を提供すること
を目的とするものである。

発明の構成 本発明のかかる目的は、消失性模型を砂型内にセットし
た後、少なくとも鋳造品の表面欠陥が生じやすい箇所に
対応する消失性模型の部分に、外部と連通ずる連通路を
形成し、該連通路より前記消失性模型を溶解する溶剤を
該消失性模型に供給し、該消失性模型の一部を溶解、消
失させた後、溶湯を前記消失性模型に注入することによ
って達成される。

本発明によれば、砂型内に消失性模型をセットした後、
少なくとも鋳造品の表面欠陥が生じやすい箇所に対応す
る消失性模型の部分に、外部と連通ずる連通路を形成し
、この連通路より消失性模型を溶解する溶剤を消失性模
型に供給して、消失性模型を溶解しているので、その後
に、溶湯が消失性模型に注入され、消失性模型を溶解し
ながら、中蔵が行われても、鋳造品の表面欠陥が生じや
すい部分には、もはや消失性模型は存在せず、したがっ
て、消失性模型の溶湯による溶解に起因するカーボン残
滓が発生することが防止される。さらには、鋳造中に、
消失性模型の溶解によって発生するガスも、連通路より
外部に排出されるので、発生したガスにより表面欠陥が
生ずることも同時に防止することが可能になる。

本発明において、連通路を形成する鋳造品の表面欠陥が
生じやすい箇所に対応する消失性模型の部分とは、表面
欠陥の生じやすい箇所であればとくに限定されないが、
通常は、溶湯の注入時に、上向きの平滑面を形成する消
失性模型の部分や溶湯が最後に到達する消失性模型の部
分において、生成される鋳物に表面欠陥が生じやすく、
したがって、これらの部分の全部または一部に、連通路
を形成するとともに溶剤を供給するようにすることが望
ましい。

本発明において、消失性模型の材料としては、一定の形
状を保持することができ、溶湯により溶解し、消失する
ものであればとくに限定されないが、発泡ポリスチレン
、発泡ポリウレタン、発泡ポリエチレンなどが好ましく
使用し得る。

本発明において、消失性模型の表面には、塗型剤が塗布
されており、本発明１：、おいて使用し得る塗型剤とし
ては、溶剤およびガスを透過するとともに、それ自体、
形状保持力を有しているものであれば、とくに限定され
ないが、酸化ケイ素を主成分するもの、とくに酸化ケイ
素と酸化ジルコニウムよりなるものなどが好ましく使用
し得る。

本発明において使用し得る消失性模型を溶解する溶剤は
とくに限定されるものではなく、消失性模型の材質が発
泡ポリスチレンである場合には、アセトンなどが好まし
く使用し得る。

実施例 以下、添付図面に基づき、本発明の実施例につき、詳細
に説明を加える。

第１図は、本発明の実施例にかかる消失模型鋳造装置の
ステップを示す概略図である。

第１図（ａ）に示されるように、鋳枠１内のベッド川砂
の上に、消失性模型２がセットされ、その後に、砂が充
填され、砂が消失性模型２の溶湯が最後に到達する面（
以下、最終湯口り面という。）３のレベルにまで充填さ
れると、バイブレータ４により、鋳枠ｌを保持している
基台５が、たとえば、１．０〜１．２ｇ／秒の加速度で
、６０秒程度、振動せしめられ、砂が締められる。振動
は、砂の充填と同時に加えるようにしてもよい。こうし
て砂を充填した後、カーボン残滓が発生しやすい消失性
模型２の最終湯口り面３の塗型剤塗膜６上に、パイプ７
．７を垂直にセットする。パイプ７．７の先端は、溶湯
により溶解され、これに付着することがないように、耐
火物などでコーティングされ、耐熱性を有していること
が望ましい。その後、さらに、鋳枠ｌの上端まで、砂を
充填し、同様にして振動をかけて、砂を十分に締め、図
示しないポンプにより、たとえば、０．２　ｋｇ　／　
ｃｏ！程度に減圧し、砂をさらに固化させる。この際、
砂の上面を、プラスチックフィルムなどで覆うと、効果
的である。こうして、砂型８内に、消失性模型２および
パイプ７．７がセットされると、消失性模型２を溶解す
る溶剤が、パイプ７．７より、最終湯口り面３の近傍の
消失性模型２に供給される。第２図は、消失性模型２の
最終湯口り面３の近傍の略拡大図である。溶剤は、塗型
剤塗膜６を透過して、最終湯口り面３の近傍の消失性模
型２と接触し、これを溶解した後、ただちに気化し、パ
イプ７．７を経て、外部に排出される。このようにして
、溶剤により、消失性模型２の一部は溶解されて消失す
るが、この時点では、砂型８は、十分に固化しているの
で、塗型剤塗膜５により、消失性模型２の形状は維持さ
れる。

こうして、カーボン残滓が発生しやすい消失性模型２の
最終湯口り面３の近傍の消失性模型２が溶解され、消失
された後、第１図ら）に示されるように、図示しないポ
ンプにより減圧が加えられつつ、溶湯９が注入される。

溶湯８は、消失性模型２を溶解しながら進み、消失性模
型２の最＃腸回り面３の近傍に達するが、最終湯口り面
３の近傍の消失性模型２はすでに溶解され、存在しない
ので、消失性模型２が溶湯９により溶解されることに起
因するカーボン残滓は発生せず、カーボン残滓による表
面欠陥が生ずることが防止される。また、溶湯９により
消失性模型２が溶解される際に発生するガスの一部は、
減圧が加えられているため、砂型８内を通って外部に排
出され、砂型８を通って排出されなかったガスの一部は
、消失性模型２内を通過して、最終湯口り面３の近傍に
溜まり、これがまた表面欠陥を生じさせることがあった
が、本実施例においては、最終湯口り面３に設けられた
パイプ７．７を経て、ガスは外部に排出されるので、溶
湯９により消失性模型２が溶解されることによって発生
するガスによって、生成する鋳造品に表面欠陥が発生す
ることもあわせて防止することができる。

本実施例においては、生成する鋳造品の表面欠陥が生じ
やすい最終湯口り面３の近傍の消失性模型２が、あらか
じめ溶剤により溶解され、消失しているため、溶湯９が
最終湯口り面３近傍に達したとき、溶湯９により溶解さ
れる消失性模型２は存在せず、したがって、溶湯９によ
り消失性模型２が溶解されることに起因するカーボン残
滓が生成する余地がないから、カーボン残滓による表面
欠陥の発生を効果的に防止することが可能となり、また
、溶剤を供給するために設けたパイプ７．７より、消失
性模型２が溶湯９により溶解されたときに発生するガス
が外部に排出されるから、ガスによって生ずる表面欠陥
もまた、同時に防止することができる。

本発明は、以上の実施例に限定されることなく特許請求
の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能で
あり、それらも本発明の範囲内に包含されるものである
ことは言うまでもない。

たとえば、前記実施例においては、最＃湯回り面３にの
み、パイプ７．７を設け、溶剤を供給しているが、その
他に、あるいは、これに代えて、消失性模型２の上向き
平滑面１ｏに、パイプを設けて、溶剤を供給するように
し、でもよい。

また、前記実施例においては、パイプ７．７は二本設け
ているが、パイプ７．７の数は限定されるものではない
。ただし、二辺上のバイブを設けるときは、その位置決
めが容易なように、互いに接続しておくことが望ましい
。

発明の効果 本発明によれば、消失性模型が溶湯により溶解されるこ
とにより生成するカーボン残滓およびガスに起因する鋳
造品の表面欠陥の発生を効果的に防止して、表面性に優
れた鋳造品を製造することが可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の実施例にかかる消失模型鋳造方法の
ステップを示す概略図である。第２図は最、ａ湯口り面
近傍の略拡大図である。 ■・・・鋳枠、　　　　　２・・・消失性模型、３・・
・最＃湯口り面、４・・・バイブレータ、５・・・基台
、　　　　６・・・塗型剤塗膜、７・・・バイブ、　　
　　８・・・砂型、９・・・溶湯、　　　　１０・・・
上向き平滑面。 第１図 （ａ）　　　　　　　　　　　　　（ｂ）第２図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 　消失性模型を砂型の中にセットし、溶湯により該消失
   性模型を溶解消失させて、鋳物を鋳造する消失模型鋳造
   方法において、前記消失性模型を砂型内にセットした後
   、少なくとも鋳造品の表面欠陥が生じやすい箇所に対応
   する消失性模型の部分に、外部と連通する連通路を形成
   し、該連通路より前記消失性模型を溶解する溶剤を該消
   失性模型に供給し、該消失性模型の一部を溶解、消失さ
   せた後、溶湯を前記消失性模型に注入して、鋳造を行う
   ことを特徴とする消失模型鋳造方法。