JPH01313125A - 模型の成形方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、中空形状の鋳造品を鋳造するための模型の成
形方法に関するものであり、さらに詳細には、中空形状
の鋳造品を鋳造するための消失性模型の成形方法に関す
るものである。

先行技術 鋳造品を大量生産する場合には、金型を用いるのが一般
的ではあるが、金型は高価であるので、鋳造品を少量な
いし中量生産する場合には、金型を作って鋳造すること
は不経済である。そこで、鋳造すべき物品と対応した形
状の発泡ポリスチレンなどよりなる消失性模型を鋳枠の
中に入れ、これに砂を充填し、振動を加えるとともに減
圧で引いて、砂型を形成し、砂型の中に消失性模型をセ
ットし、その模型部分に溶湯を流し込んで、模型を溶か
しながら、模型と溶湯とを置換し、鋳造をおこなう方法
がしばしば用いられている。この方法によれば、高価な
金型を用いることなく、鋳造をおこなうことができ、経
済的であるという利点がある。

発明の解決しようとする問題点 しかしながら、このような消失性模型を用いて中空形状
の鋳造品を鋳造する場合に、実開昭６３−１６５２９号
公報に開示されるように、鋳造すべき製品の形状と同一
の中空形状を有する消失性模型を用いて鋳造を行うとき
は、消失性模型の中空部と外部とに、砂を均一に充填す
ることがきわめて困難であり、そのため、消失性模型に
不均一な力が加わり、強度の小さい消失性模型が変形し
て、所望の形状の鋳造品を得ることがきわめて困難であ
った。

発明の目的 本発明は、精度良く、中空形状の鋳造品を鋳造すること
のできる模型の成形方法を提供することを目的とするも
のである。

発明の構成 本発明のかかる目的は、中空部の形状と同一の中子部を
消失性模型により成形し、該中子部の消失性模型の表面
を形状保持層により被覆し、該形状保持層の外側に、鋳
造すべき鋳造品と同一形状の消失性模型を成形して、模
型を得ることによって達成される。

本発明によれば、模型は中空部を有していないので、強
度が向上し、また、形状保持層の外側に形成された消失
性模型に溶湯を供給して、これを溶解し、溶湯によって
置換することにより鋳造品が鋳造されるので、中空部に
も砂を充填しなければならないことに起因する不均一な
力が消失性模型に加わることはなくしたがって、消失性
模型が変形することを効果的に防止することができ、さ
らには、中子部を形成する消失性模型には、形状保持層
を経て、溶湯の熱が伝えられるので、形状保持層の材質
、膜厚を適切に選択することによって、鋳造品が固化し
た後に、中子部の消失性模型が溶解するように制御する
ことができ、したがって、鋳造後に、中子部の消失性模
型を容易に鋳造品から取り除くことができる。

本発明において、消失性模型の材料としては、一定の形
状を保持することができ、溶湯により溶解し、消失する
ものであればとくに限定されないが、発泡ポリスチレン
、発泡ポリウレタン、発泡ポリエチレン、発泡ポリウレ
タン、発泡ポリエチレンなどが好ましく使用し得る。

本発明において、形状保持層とは、塗型剤よりなる層を
指し、本発明において使用し得る塗型剤としては、それ
自体形状保持力を有し、溶湯を透過しないものであれば
、とくに限定されないが、酸化ケイ素を主成分するもの
、とくに酸化ケイ素と酸化ジルコニウムよりなるものな
どが好ましく使用し得る。形状保持層の材料および／ま
たは膜厚は、形状保持層が、溶湯を形状保持層の外側の
消失性模型に供給して、鋳造品を鋳造する際には、中子
部の消失性模型とともに、中空部の形状を維持し、鋳造
後には、溶湯からの伝熱によって、中子部の消失性模型
が軟化、溶解して、容易に鋳造品を単離することができ
る熱伝導率を有するように選択されることが望ましい。

たとえば、溶湯により、形状保持層の外側の消失性模型
が溶解し、溶湯がある程度固化して、形状保持力を有す
るに至った後に、溶湯からの伝熱によって、中子部の消
失性模型が溶解するような熱伝導率を、形状保持層が有
するように、形状保持層の材質および／または膜厚を選
択することが望ましい。酸化シリコンと酸化ジルコニウ
ムよりなる塗型剤においては、酸化ジルコニウムの量が
大きいほど熱伝導率は高くなるので、酸化ジルコニウム
の里を制御することによって、中子部の消失性模型の溶
解タイミングを制御することが可能になる。

実施例 以下、添付図面に基づき、本発明の実施例につき、詳細
に説明を加える。

第１図は、本発明の実施例にかかる模型の成形方法のス
テップを示す概略図である。

第１図（ａ）に示されるように、まず、中子部を形成す
る消失性模型１が成形される。この成形方法は、公知の
方法を用いることができ、たとえば、金型内に、発泡ポ
リスチレンのビーズを入れ、金型内に上記を吹き込んで
、ビーズを発泡させ、その後、金型を水冷し、さらに減
圧で空冷することによって、消失性模型１を成形する。

第１図（ｂ）に示されるように、こうして得られた中子
部の消失性模型１の表面に、塗型剤を塗布し、形状保持
層２を形成する。形状保持層２の膜厚および／または塗
型剤は、溶湯により、形状保持層２の外側の消失性模型
が溶解し、溶湯がある程度固化して、形状保持力を有す
るに至った後に、中子部の消失性模型１が溶解するよう
に、選択することが望ましい。塗設された形状保持層２
が乾燥した後、中子部の消失性模型１は、第１図（Ｃ）
に示すように、金型３の中にセットされる。金型３の形
状保持層２の外側には、鋳造すべき鋳造品の形状と同一
の形状の空間が形成されている。その後、金型３内の形
状保持層２の外側の空間に、発泡ポリスチレンのビーズ
を入れ、公知の方法により、鋳造すべき鋳造品と同一形
状の消失性模型４が、形状保持層２の外側に成形される
（第１図（６）参照。）。得られた模型５は、金型３よ
り取り出され、第１図（ｅ）に示すように、その表面に
、塗型剤層６が塗設される。

第２図は、本実施例により成形された模型５を用いて、
中空部を有する鋳造品を成形する鋳造装置の概略図であ
る。

第２図において、鋳枠７内に、模型５がセットされた後
、砂８が充填され、鋳枠７を保持する基台９を振動モー
タ１０によって振動させ、砂８を締め、さらに、減圧ポ
ンプ１１により減圧に引いて、砂８を十分に固化させる
。模型５は、中空部を有していないため、その強度は比
較的高く、また、砂８は、模型５の外部の鋳枠７内のみ
に充填されるから、模型の中空部と外部に、砂８を均一
に充填することの困難さに起因して不均一な力が発生し
、模型５に加わることもないから、以上の過程で、模型
５が変形することが効果的に防止される。その後、湯口
１２より、湯路１３を経て、溶湯１４が、形状保持層２
の外側の消失性模型４に供給される。溶湯１４は、消失
性模型４を溶解しながら、これと置換しつつ進行し、最
終的に、消失性模型４と完全に置換する。溶湯１４の注
入部と中子部を形成する消失性模型ｌとの間には、形状
保持層２が設けられているため、溶湯１４は、形状保持
層２に遮られ、中子部の消失性模型１の部分に侵入する
ことが防止されている。しかし、溶湯１４の熱が次第に
、中子部の消失性模型ｌに伝達し、所定時間の経過後、
たとえば、溶湯１４の注入完了から、１０秒以上経過し
た後に、中子部の消失性模型１は軟化を開始し、鋳造品
の凝固が完了した時点には中子部の消失性模型１は、溶
解して、完全に消失する。

本実施例によれば、模型の変形を防止して、中空部を有
する鋳造品を精度よく鋳造することができる。

本発明は、以上の実施例に限定されることな（特許請求
の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能で
あり、それらも本発明の範囲内に包含されるものである
ことは言うまでもない。

たとえば、前記実施例においては、形状保持層２を構成
する塗型剤の材質および／または形状保持層２の膜厚を
選択することにより、中子部の消失性模型１が軟化、溶
解をする時間を制御しているが、これに代えて、あるい
は、これとともに、中子部の消失性模型１の材質を選択
することによって、これらを制御するようにしてもよい
。

発明の効果 本発明によれば、消失性模型の変形を効果的に防止して
、中空部を有する鋳造品を精度良く鋳造することのでき
る模型を、簡単な方法で得ることが可能になる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の実施例にかかる模型の成形方法のス
テップを示す概略図である。第２図は、本実施例により
成形されたで消失性模型を用いた鋳造装置の一例を示す
概略図である。 １・・・中子部の消失性模型、 ２・・・形状保持層、　３・・・金型、４・・・消失性
模型、　５・・・模型、６・・・塗型剤層、　　７・・
・鋳枠、８・・・砂、　　　　　９・・・基台、１０・
・・振動モータ、１１・・・減圧ポンプ、１２・・・湯
口、　　　　１３・・・湯路、ｌ４・・・溶湯。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 　中空部の形状と同一の中子部を消失性模型により成形
   し、該中子部の消失性模型の表面を形状保持層により被
   覆し、該形状保持層の外側に、鋳造すべき鋳造品と同一
   形状の消失性模型を成形することを特徴とする模型の成
   形方法。