JPH01312712A - 磁気ヘッド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 この発明は、ビデオテープデツキなどの磁気記録装置に
用いられる磁気ヘッドに関する。

「従来の技術」 この種の磁気ヘッドにおいては、磁気記録媒体の高密度
化に対応し得る磁気特性を有し、耐摩耗性あるいは成形
性などの機械的性質の面においてら侵れていることが要
求されている。そこでこれらの要求に答えることができ
る構造の磁気ヘッドとして、従来からヘッド材料として
多用されているフェライトの表面に、フェライトよりも
高い飽和磁束密度を有する軟磁性膜を形成した複合型磁
気ヘッド（通称ＭＩＧヘッド）が提供されるに至ってい
る。

この複合型の磁気ヘッドは、一般に、フェライトからな
る一対の磁気コア半体１がそれらの間に軟磁性膜とギャ
ップ部を介在させてガラスボンディングにより接合され
た構造となっている。

「発明が解決しようとする課題」 前記構造の磁気ヘッドを製造する場合、一対の磁気コア
半体をガラスボンディングによって接合する必要がある
ので、磁気コア半体はガラスボンディング時に、通常、
５２０℃以上の高温に加熱されるものである。

ところが、磁気コア半体がこのような高温に加熱された
場合、磁気コア半体と軟磁性膜との境界面で酸素の関与
する拡散反応が生じて境界部分の磁気特性が劣化する問
題がある。即ち、磁気コア半体を構成するフェライト中
の酸素原子が高温状態で軟磁性膜側に拡散し、フェライ
ト中の酸素原子が不足してフェライトの組成に変質を来
し、磁気特性が劣化するのである。また、このような磁
気特性に劣る部分が軟磁性膜に沿って形成された場合、
この部分が疑似ギャプを構成してしまう問題があり、疑
似ギャップの形成によりノイズが増えるなど、磁気ヘッ
ドの性能が低下するおそれがある。

本発明は、前記課題を解決するためになされたもので、
高温でガラスボンディングを行っても疑似ギャップが拡
大することがなく、疑似ギャップに起因するノイズを低
減できるとともに、より高温のガラスボンディング材を
使用することができてガラスの信頼性が向上し、しかも
、軟磁性膜の磁気特性を維持することができて優れた磁
気特性を発揮する構造の磁気ヘッドを提供することを目
的とする。

「課題を解決するための手段」 本発明は、前記課題を解決するために、ギャップ部側に
軟磁性膜を形成した一対の磁気コア半体を前記軟磁性膜
とギャップ部を介してガラスボンディングにより接合し
てなる磁気ヘッドにおいて、前記磁気コア半体と非晶質
主軟磁性膜との間に、Ｗ、Ｍｏ、Ｔａ、ＰＬの中か、ら
選択され６る少なくとも１種の元素からなり、厚さ５０
〜３００人の拡散バリア層を設けてなるものである。

「作用」 軟磁性膜と磁気コア半体との間に形成した拡散バリア層
がガラスボンディングの加熱時に磁気コア半体側から軟
磁性膜側への酸素原子の拡散を抑制して疑似ギャップの
拡大を阻止する。また、拡散バリア層の厚さが５０〜３
００人であるために、軟磁性膜の磁気特性を劣化させる
ことなく酸素原子の拡散が抑制され、軟磁性膜の良好な
磁気特性が維持される。

「実施例」 第１図と第２図は、本発明の一実施例を示すもので、こ
の例の磁気ヘッドＡは、Ｍｎ−Ｚｎフェライトなどの酸
化物磁性体からなる磁気コア半体１゜２をギャップ部３
を介して突き合わせて構成されている。これらの磁気コ
ア半体１，２のギヤツブ部３側には拡散バリア層４と軟
磁性膜５が順次形成され、磁気コア半体１．２は、各軟
磁性Ｈ５の間にＳｉＯｘなどからなるギャップスペーサ
層を介在させてギャップ部３を形成するとともに、この
状態でギャップ部３を挾むように磁気コア半体１゜２に
形成されたＴＦ／１６にガラスなどのボンディング材７
を充填して接合されている。

前記拡散バリア層４はＷ　１Ｍ　ｏ　＋　Ｔ　ａ　＋　
Ｐ　ｔのうち、１種または２種以上からなるもので、そ
の厚さは５０〜３００人の範囲に形成される。拡散バリ
ア層４の厚さが５０人より小さい場合はガラスボンディ
ング時の加熱によって磁気コア半体１．２側から軟磁性
膜５側に生じようとする酸素原子の拡散を十分に抑制す
ることができなくなり、３００人より大きい場合は拡散
バリア層４自体が疑似ギャップを構成するようになるの
で好ましくない。なお、拡散バリア層４は全体として前
記の厚さの範囲になるならば多層構造にしても差し支え
ない。

その場合、例えば、前記Ｗ、Ｍｏ、Ｔａ、ＰＬの中から
選択される元素からなる拡散バリア層であって、各々異
なる組成の拡散バリア層を積層しても差し支えない。

Ｏｉ７記軟磁性模５はＧ　ｏ−Ｔ　ａ−Ｈｆ系、Ｃｏ−
Ｎ　ｂ−Ｚ　ｒ系などの非晶質軟磁性膜あるいはセンダ
ストなどの結晶質軟磁性膜が用いられる。

萌記拡故バリア層４と軟磁性、［５を形成するには、高
周波２極スパツタ法、直流スパック法、３極スパツタ法
、イオンビームスパッタ法など、各種のスパッタ法、あ
るいはその他の薄膜形成法を適用することが可能である
。なお、軟磁性膜５としてｃｏ−Ｔ　ａ−１−１ｒ系の
軟磁性膜を用いる場合に使用するターゲットは、Ｃｏ−
Ｔ　ａ−Ｈｒ系の合金ターゲット、Ｇｏ板上にＴａ、Ｈ
ｆのペレットを°配した複合ターゲット、または、Ｃｏ
とＴａと■「の各元素のうち、少なくとも１種以上を含
有する複数の合金ターゲットなどを用いることができる
。なおまた、前記拡散バリア層４と軟磁性膜５を形成す
るには、ターゲットを２種類以上装着可能なスパッタ装
置（同一真空槽内に複数のターゲットを存するもの、あ
るいは、ロードロック方式でスパッタ室を２室以上有す
る装置など）により真空状態を破ることなく拡散バリア
層４と軟磁性膜５を連続的に成膜して形成することが好
ましい。

磁気ヘッドＡを製造するには、例えば、溝付きのＭｎ−
Ｚｎフェライト製のコアブロックの上面に重連の手段で
拡散バリアＰＪ４と軟磁性膜５を形成し、この後にＳｉ
ｎ、などからなるギャップスペーサ層を介在させてガラ
スボンディングにより両コアブロックを接合し、コアブ
ロックを機械加工することにより製造することができる
。

そして、前記構造の磁気ヘッドＡは、高温でガラスボン
ディングを行っても拡散バリア層４が酸素の拡散を抑制
し、疑似ギャップ部分が拡大しない。従ってノイズの少
ない特性の優れた特徴がある。また、疑似ギャップが拡
大しないので、中〜高融点のボンディング材７を使用す
ることができ、この場合にガラスボンディング材の信頼
性が向上するので磁気ヘッドの信頼性が向上する。

「製造例」 高周波２極スパツタ法を用い、Ｍｎ−Ｚｎフェライト製
の溝付きの一対のコアブロック上に、Ｗからなる厚さ１
００人の拡散バリア層を形成するとともに、同一真空槽
内でターゲットを換えてＣｏ−Ｔ　ａ−１１ｒ系の軟磁
性膜を形成した。次に５ｉｎｓ製のギャップスペーサ層
を介して一対のコアブロックをガラスボンディングによ
り１溶着し、ギャップ部を形成し、機械加工を行って磁
気ヘッドを製造した。

この磁気ヘッドの再生出力の周波数特性を第３図に示す
。また、拡散バリア層を設けていない従来構造の磁気ヘ
ッドを製造し、この磁気ヘッドの再生出力の周波数特性
を第４図に示す。第３図と第４図において、カーブのう
ねりの振幅が疑似ギャップノイズを示す。

第３図と第４図に示す結果から、従来の磁気ヘッドの疑
似ギャップノイズは５〜８ｄＢであったのに比較して本
発明の一例の磁気ヘッドのノイズは２ｄ［３以内であり
、大幅にノイズを低減できたことが明らかとなった。

なお、前記Ｗ製の拡散バリア層に換えてＭｏ。

Ｔａ、ＰＬ製の拡散バリア層を用いて磁気ヘッドを形成
してみたが、Ｗ製の拡散バリア層を設けた磁気ヘッドと
同様の拡散防止効果が得られた。

「発明の効果」 以上説明したように本発明によれば、軟磁性膜と磁気コ
ア半体との間に、拡散バリア朋を形成したので、ガラス
ボンディングによる加熱時に、磁気コア半体側から軟磁
性膜側への酸素の拡散を抑制して疑似ギャップの拡大を
阻止することができ、磁気特性の優れた磁気ヘッドを得
ることができる。

また、ガラスボンディング時の熱による悪影響が取り除
かれるので、従来より高い温度でガラスボンディングす
ることができるようになる。従って磁気特性を損なうこ
となく中〜高融点のガラスボンディング材を使用するこ
とができるようになり、ガラスボンディング材の信頼性
が向上する効果がある。

更に、拡散バリア層の厚さを５０Å以上に設定したので
拡散バリア層は酸素の拡散を防止するために十分な厚さ
を有するとともに、拡散バリア層の厚さを３００Å以下
にしたので拡散バリア層自体が議事ギャップを構成する
ことのない厚さになっている。従って優れた電磁変換特
性を維持しつつ疑似ギャップの拡大を阻止することがで
きる構造の磁気ヘッドを提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図と第２図は、本発明の一実施例を示すもので、第
１図は磁気ヘッドの要部拡大断面図、第２図は磁気ヘッ
ドの斜視図、第３図は本発明の一実施例の磁気ヘッドの
再生出力を示す線図、第４図は従来の磁気ヘッドの再生
出力を示す線図である。 Δ・・・磁気ヘッド、１．２・・・磁気コア半体、３・
・・ギャップ部、４・・・拡散バリア層、５・・・軟磁
性膜、　　７・・・ボンディング材。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. ギャップ部側に軟磁性膜を形成した一対の磁気コア半体
   を前記軟磁性膜とギャップ部を介してガラスボンディン
   グにより接合してなる磁気ヘッドにおいて、前記磁気コ
   ア半体と軟磁性膜との間に、Ｗ、Ｍｏ、Ｔａ、Ｐｔの中
   から選択される少なくとも１種の元素からなり、厚さ５
   ０〜３００Åの拡散バリア層を設けてなることを特徴と
   する磁気ヘッド。