JPH0130818Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自動車車体等のハーネス電線の電線結
合器に係る。

近年自動車の高度の電装化に伴ない自動車内に
多くの電装器が配置され、このためワイヤハーネ
スによる車内配線の分岐回路数が増大するととも
に、電装品の駆動用電磁リレーやこれらの制御用
電子機器が増加してきた。

このため車内所要個所に配線を集中化する電線
結合器を設けワイヤハーネス相互接続を行なうと
ともに、リレーや制御用電子機器をプリント配線
基板上に配置し、これを配線箱内に組込んでワイ
ヤハーネスの相互接続を行なうバスバー接続線群
と併設する機能組込型電線結合器が開発された。

このような電線結合器の例を第１図に示す。第
１図ａ，ｂに示すものは、ワイヤハーネスHA，
HB，HC群を集中的に結合する電線結合器であ
る。ａ図はそれの斜視図であり、ｂ図はａ図に示
すものの横断面図である。第１図ａにおいて
HA，HB，HC、はワイヤハーネス、１は配線
箱、２ａ，２ｂ，２ｃはハーネスHA，HB，HC
のコネクタ、Ｂはワイヤハーネス相互の接続を行
なうバスバーである。第２図に示すものはワイヤ
ハーネス間電線結合器の他の例であつて、雄雌コ
ネクタ２ｄ，２ｅによつて、ワイヤハーネス
HD，HEをそれぞれ相互接続している。

第３図に示すものは、２束のワイヤハーネス
H₁及びH₂がそれぞれの結合器に分かれて相互接
続されたもので、第３図H₁，H₂は多重ハーネス
束で、ハーネスH₁はH₁₁，H₁₂，H₁₃に分岐し、
ハーネスH₂もH₂₁，H₂₂，H₂₃にそれぞれ分岐し
てH₁₁，H₂₁は第１図ａに示すような電線結合器
１₁によつて相互接続され、ハーネスH₁₂，H₂₂は
一対のコネクタによつて相互接続され、ハーネス
H₁₃，H₂₃はリレー及びその駆動用制御回路をも
組込んだ電線結合器１₃によつて相互接続されて
いる。さらに図示していないがバスバーとリレー
及びその制御回路をも電線結合器に組込んだタイ
プのものもあり、このような電線結合器にはワイ
ヤハーネスのコネクタを結合するコネクタ受けに
雄端子が配列された構造になつている。しかし、
電装品の重装化に伴ないワイヤハーネス及びその
コネクタの数が増え、他方、コネクタ及び電線結
合器の小型軽量化の要求が強まり、電線結合器上
でのコネクタ受けの配置上の厳しい制限等設計上
種々の問題、及び製作上の密集化したコネクタの
接続作業の困難性等の種々の問題が起つてきた。

本考案はかかる問題の解決を計つたもので、多
機能の電線結合器の分散したコネクタ結合を集中
化してコネクタが単一化された電線結合器を提供
することを目的とするものである。

かかる目的を達成した本考案による電線結合器
の構成は、ワイヤハーネスに接続された多極の雌
端子を配列した１個のコネクタと、プリント配線
基板から直接突出した雄端子と、該プリント配線
基板に併設したバスバーの一部を突出した雄端子
を上記コネクタの雄端子に対応して配列し、上記
コネクタが結合されるコネクタ受けを備えた機能
組込型配線箱とからなることを特徴とするもので
ある。

本考案による電線結合器を一つの実施例の図を
参照しながら説明する。第４図は本考案の一実施
例の部分的断面をもつ構造説明図である。第４図
において、機能組込型配線箱３はリレー制御等の
電子部品を配線したプリント基板４を収容しプリ
ント基板４は一部延長して、プリント基板上の電
子回路と外部回路とハーネス線路Ｈで結合される
ため、延長されたプリント基板４から直接打込型
の雄端子５を突出している。また機能組込型配線
箱３はプリント基板４に平行して一般に多層にバ
スバー６を併設し、バスバーの外部回路に結合さ
るべき立上り雄端子７がバスバーから突出してい
る。尚機能組込型配線箱３の一部はくぼんでおり
コネクタ受け８を形成している。上記プリント基
板から突出した雄端子５及びバスバーから突出し
た雄端子７はコネクタ受け８に配列されており、
コネクタ受け８に結合されるコネクタ９の雌端子
１０にそれぞれ対応して配列されている。コネク
タ９の複数の雌端子１０はワイヤハーネスＨの各
素線に電気的に結合された外部回路に接続されて
いる。

本考案による電線結合器によれば、従来、プリ
ント配線基板の端末を一旦バスバーに落しバスバ
ーの端子としてコネクタ受けに突出したり、次い
で改良されたものとして、プリント配線基板から
コネクタ受けに端子を突出し、また、バスバーは
別のコネクタ受けに端子を突出せしめそれぞれ
別々のコネクタを介してワイヤハーネスに結合さ
れるといつたものであつたが、コネクタ受けを集
中化することによつて単一のコネクタでワイヤハ
ーネスに結合できるようになつた。これによつて
従来、配線箱の限られた空間に多数のコネクタ受
けを設けたり、これに結合されるコネクタを必要
としていたものがコネクタの形はやゝ大型化はす
るがコネクタは単一ですみコネクタ受けも１箇所
に集中でき、特に高密度の配線を要求される機能
組込型配線箱の構造を簡素化した。

従つて本考案によれば電線結合器の設計を容易
にするとともに、価格も安くなるばかりでなく、
本考案による電線結合器を配置した自動車車体の
組立作業中の車内配線作業も簡易になつた。

【図面の簡単な説明】

第１図ａ，ｂ、第２図並びに第３図は従来の電
線結合器のいろいろの種類のものの説明図、第４
図は本考案による電線結合器の説明図である。 図面中、３は機能組込型配線箱、４はプリント
基板、５は雄端子、６はバスバー、７は雄端子、
８はコネクタ受け、９はコネクタ、１０は雌端子
である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ワイヤハーネスに接続された多極の雌端子を配
   列した１個のコネクタと、プリント配線基板から
   突出した雄端子と、該プリント配線基板に併設し
   たバスバーの一部を突出した雄端子を上記コネク
   タの雌端子に対応して配列し、上記コネクタが結
   合されるコネクタ受けを備えた機能組込型配線箱
   とからなることを特徴とする電線結合器。