JPH0130307Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、自動二輪車等のスキツドプレート装
置に関する。

（従来の技術） 自動二輪車において、エンジン前下方及び下部
が直接岩等に当らないようにスキツドプレートが
設けられる場合があり、主にオフロードやレース
仕様の自動二輪車に設けられる。

（考案が解決しようとする問題点） 以上の従来技術は、板材をプレズ成形してフレ
ームのダウンチユーブ下部及びダウンチユーブ下
端から後方に延びるロア等に下から結合し、上の
エンジンの岩等の衝突防止を図るのみで他の機能
はない。

本考案は以上に鑑みなされたもので、その目的
とする処は、スキツドプレートの多目的な利用、
スキツドプレートの耐衝撃性の向上、スペースの
有効利用、自動二輪車の更なる低重心化を図つた
スキツドプレート装置を提供するにある。

（問題点を解決するための手段） 以上の問題点を解決するための手段は、エンジ
ンの前方下部及び下方を覆うように設けられる自
動二輪車等のスキツドプレートにおいて、該スキ
ツドプレートを内部に液体を収納し得る如く液密
にタンク状に形成したことである。

（上記手段による作用） 上記手段によれば、スキツドプレートがタンク
状で二重構造のため対衝撃性に優れ、又水や燃料
の貯溜場所として利用でき、スキツドプレートの
多目的利用とスペースの有効利用が図れ、更にエ
ンジン下部のクランクケースに近い部分に水等が
貯溜されるので、低重心化が図れる。

（実施例） 次に本考案の好適する一実施例を添付図面を参
照しつつ詳述する。

第１図は自動二輪車の側面図、第２図はスキツ
ドプレートの斜視図、第３図は同平面図、第４図
は同側面図、第５図は第４図５−５線断面図、第
６図はフレーム前部の側面図である。

第１図において、自動二輪車１はフレーム２前
端のヘツドチユーブ２０１を介して前輪３を支持
するフロントフオーク４を操向自在に支持し、フ
レーム前部上にには燃料タンク５を、又下にはエ
ンジン６を各搭載し、フレーム前部の後部下部か
ら後方に後輪７を支持するリヤフオーク８を揺動
自在に枢着延出し、燃料タンク５の後方にはシー
ト９を配設する。

フレーム２は実施例ではヘツドチユーブ２０１
の下部から後方に延出された左右のメインフレー
ム２０２、ヘツドチユーブ２０１の後上方から垂
下された一本のダウンチユーブ２０３、これの下
部左右から垂下しつつ後方に延出された左右二本
のロアメンバ２０４、ロアメンバ２０４の後端と
メインフレーム２０２後端とをつなぐ縦のリヤメ
ンバ２０５と、ヘツドチユーブ２０１後上部とメ
インフレーム中間部に横架されたクロスメンバと
をつなぐ補強メンバ２０６、左右のリヤメンバ２
０５から後方に延出された横Ｖ型のリヤステイ２
０７、メインフレーム２０２から後方に延出され
たシートレール２０８等からなる。

フレーム２のメインフレーム２０２上に燃料タ
ンク５を跨設搭載し、メインフレーム２０２の下
でダウンチユーブ２０３とロアメンバ２０４、そ
して後方のリヤメンバ２０５で囲まれた空間内に
エンジン６を搭載し、ロアメンバ２０４は第１
図、第４図の如く側面視で前部２０４ａが前上傾
しつつ前端２０４ｂが起立してダウンチユーブ２
０３の下部２０３ａ両側に接合し、又前部２０４
ａは第３図の平面視で明らかな如く前端２０４ｂ
が夫々一本のダウンチユーブ２０３下部側に対称
的に弯曲して該下部２０３ａに接合されている。

以上のフレーム２のエンジン６下部前部、即ち
クランクケース６０１の前面及び下面を覆うよう
にスキツドプレート１０を配設する。スキツドプ
レート１０は第２図乃至第５図に示される如く
で、下板１０１及び上板１０２の接合一体化され
た中空二重構造体からなり、内部に液体を液密に
貯溜収納する空間１０３を備えてタンク状をな
し、平面視において上板１０２は平面視Ｕ字型に
もぐる凹部１０４を備え、凹部１０４の前部１０
４ａにダウンチユーブ２０３の下部２０３ａ及び
ロアメンバ２０４の前端２０４ｂが臨み、凹部１
０４の後部１０４ｂに左右のロアメンバ２０４の
前部２０４ａ，２０４ａが臨む。上板１０２のメ
ンバ２０４の前部２０４ａ，２０４ａ左右で上方
に突出した部分には２個所の注入口、或いは排出
口等の口部１０５が設けられ、凹部１０４の前部
１０４ａには外側の下板１０１正面との接合部を
含んで取付孔１０６が設けられ、又上板１０２の
左右上面には取付片１０７，１０７を起設し、取
付孔１０６はダウンチユーブ２０３下部前方に突
出したボス部２０３ｂにネジ止めし、取付片１０
７，１０７はクランクケース６０１の中間部左右
両側に取付孔１０７ａを介してネジ止めする。

かくしてスキツドプレート１０はダウンチユー
ブ２０３の下部２０３ａ前面とロアメンバ２０４
の前部下面に架け渡され、エンジンのクランクケ
ース６０１前部及び下部を覆うこととなる。かか
るスキツドプレート１０の空間１０３内に例えば
水を収納して随時取り出して飲料水としたり、燃
料を収納してリザーブタンクとして用いる。

以上実施例は自動二輪車を示したが、同様のフ
レーム構造を採用するオフロード用の三輪車等に
も用いることができる。

（考案の効果） 以上で明らかな如く本考案によれば、自動二輪
車において、エンジンガード用のスキツドプレー
トを中空タンク状として内部に水等を収納貯溜す
るようにしたのでスキツドプレートを多目的に用
い得、又水等の貯溜タンクをスキツドプレートを
利用して設けることができるのでスペース利用上
有利であること、次にスキツドプレートがタンク
状で二重構造なので耐衝撃性に優れ、機能性が向
上すること、更にエンジン下部のクランクケース
前下方に水等を収納したタンクが配設されること
になるので低重心化が図れる等の利点がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図
は自動二輪車の側面図、第２図はスキツドプレー
トの斜視図、第３図は同平面図、第４図は同側面
図、第５図は第４図５−５線断面図、第６図はフ
レーム前部の側面図である。 尚図面中６はエンジン、１０はスキツドプレー
トである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. エンジンの前方下部及び下方を覆うように設け
   られる自動二輪車等のスキツドプレートにおい
   て、該スキツドプレートを内部に液体を収納し得
   る如く液密にタンク状に形成したことを特徴とす
   る自動二輪車等のスキツドプレート装置。