JPH01299566A

JPH01299566A - 単針式血漿分離装置

Info

Publication number: JPH01299566A
Application number: JP63131166A
Authority: JP
Inventors: Tatsuya Fujii; 立哉藤井; Takaaki Osawa; 孝明大澤; Akira Yagishita; 柳下　明
Original assignee: Terumo Corp
Current assignee: Terumo Corp
Priority date: 1988-05-27
Filing date: 1988-05-27
Publication date: 1989-12-04
Anticipated expiration: 2009-08-31
Also published as: JPH0667404B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】［産業上の利用分野コ　。

本発明は、血液中より血漿を採取するために用いられる
血漿分離装置、特に単針式の血漿分離装置に関する。

［従来の技術］従来の単針式血漿分離装置を第９図に示す。

第９図における５０は採血針、５１ａ、　５１ｂは送血
手段、５２はクランプ、５３は血漿分離器、５４は貯血
用容器、５５は血漿採取用容器、５６は送液手段である
。

この装置は図示のように血漿分離操作を行ううえで、ロ
ーラーポンプ等の特別な送血手段５１ａ＋５１ｂを少な
（とも１つ以上有している。また、第９図に示したもの
は血漿分離効率を向上させるために複雑な回路構成とな
っており、各ラインを切り換えるためのクランプ５２類
が必須の構成要素となるとともに、その複雑な操作も必
要となり、さらに、複雑な操作を円滑に行うために、種
々のセンサーを有する監視制御装置が必要となり、そし
て、多くの場合、これらの監視制御装置は種々のセンサ
ーからの情報をもとに自動制御されている。

また、例えば、第１Ｏ図に示すような２個の貯血用容器
６５．６６の位置を交互に上下させ、重力を利用して連
続的に血漿分離を行う三針式の血漿分離装置（特開昭５
９−２０９３４７号公報）が提案されている。

また、例えば、第１１図に示すような１個の貯血用容器
７５の位置を上下させ、重力を利用して間欠的に血漿分
離を行う単針式血漿分離装置（特開昭６０−７８５２号
゛公報）も提案されている。

［発明が解決しようとする問題点］しかしながら、従来の単針式血漿分離装置（例えば、第
９図に示すもの）においては、血液を血漿分離器に送る
ためにローラーポンプ等の特別な送血手段を少なくとも
１つ以上必要とし、よって、送血手段の管理、制御が必
要であること、血漿分離効率向上のため、複雑な回路構
成となっており、複雑な回路構成を円滑に操作するだめ
に特別な監視制御装置を必要とし、装置全体が大型化、
複雑化するという問題点を有していた。

また、第１θ図に示すような２個の貯血用容器６６、６
５を交互に上下させ、重力を利用して連続的に血漿分離
操作を行う二針式血漿分離装置においては、供血者に採
血針６１と返血針６８の２本の針を穿刺しなければなら
ず、また、この装置では供血者の静脈より採取する血液
を供血者と血漿分離器６３との間の落差により潅流しな
ければならず、さらに、血漿分離器６３より血漿採取用
容器６０、濃厚赤血球貯留容器６６、６５を下に位置す
るようにして血漿を採取することになり、操作を行う位
置がかなり低くなり、血漿採取操作が困難となるととも
に、供血者と血漿分離器６３との落差の確保も難しいと
いう問題点を有している。

また、第１１図に示すようなｌの貯血用容器７５を上下
させ、重力を利用して間欠的に血漿分離操作を行う単針
式血漿分離装置においても、供血者の静脈より採取する
血液を供血者と血漿分離器７３との間の落差により潅流
しなければならず、さらに、血漿分離器７３より血漿採
取用容器７９、濃厚赤血球貯留容器７５を下に位置する
ようにして血漿を採取することになり、操作を行う位置
がかなり低くなり、血漿採取操作が困難となるとともに
、供血者と血漿分離器７３との落差の確保も難しいとい
う問題点を有している。

そこで、本発明の目的は、血漿分離器に血液を送るため
に特別な送血手段も必要とせず、簡単な回路構成で、さ
らに、特別な監視制御装置を必要なく、装置全体を小型
化でき、か・つ、血漿採取操作を行う位置を高くするこ
とができ、血漿採取操作が容易となり、さらに、血漿分
離器への血液を潅流するための落差の確保も容易となり
、安全に血漿採取を行うことができる単針式血漿分離装
置を提供するものである。

［問題点を解決するための手段］本発明の単針式血漿分離装置は、採血針と、貯血用容器
と、前記採血針と該貯血用容器とを連通ずる第１送血管
と、血漿分離器と、前記貯血用容器と該血漿分離器の血
液流入口とを連通ずる第２送血管と、前記血漿分離器の
血液流出口と前記第１送血管とを連通ずる第３送血管と
、血漿採取用容器と、前記血漿分離器の血漿流出口と該
血漿採取用容器とを連通ずる血漿輸送管とよりなり、前
記採血針の位置に対し、前記血漿分離器および前記貯血
用容器の高低の位置関係を任意に変えることができる単
針式血漿分離装置である。

さらに、前記第１送血管、前記血漿輸送管、前記第２送
血管および／または前記第３送血管には、回路開閉手段
を有することが好ましい。

さらに、前記第１送血管は、該第１送血管と連通ずるプ
ライミングラインを有することが好ましい。前記貯血用
容器の内部には、抗凝固剤液が収納されていることが好
ましい。さらに、前記抗凝固剤液は、抗凝固剤を含有す
る生理的等張液であることが好ましい。さらに、前記血
漿輸送管には、送液手段が設けられていてもよい。また
、前記血漿輸送管は、前記採血針の位置に対し、高低の
位置関係を任意に変えることができるものであってもよ
い。また、前記単針式血漿分離装置は、抗凝固剤収納容
器と、該抗凝固剤収納容器と前記貯血用容器とを連通ず
る抗凝固剤輸送管とを設けてもよい。さらに、前記抗凝
固剤輸送管には、回路開閉手段を設けてもよい。

そこで、本発明の単針式血漿分離装置を第１図に示した
実施例を用いて説明する。

本発明の単針式血漿分離装置ｌは、採血針１０と、貯血
用容器３、採血針１０と貯血用容器３とを連通ずる第１
送血管２と、血漿分離器４と、貯血用容器３と血漿分離
器４の血液流入口２３とを連通ずる第２送血管７と、血
漿分離器４の血液流出口２４と第１送血管２とを連通ず
る第３送血管８と、血漿採取用容器６と、血漿分離器４
の血漿流出口２６と血漿採取用容器６とを連通ずる血漿
輸送管９とよりなり、採血針１Ｇの位置に対し、血漿分
離器４および貯血用容器３の高低の位置関係を任意に変
えることができるように構成されている。

本発明の単針式血漿分離装置の特徴は、採血針１０の位
置に対し、血漿分離器４および貯血用容器３の高低の位
置関係を任意に変えることができるように構成した点に
あり、このように構成することにより、送血手段を用い
ることなく血漿の分離、採取を行うことができる。

本発明の血漿分離装置１に用いられる採血針１０として
は、公知の金属製の採血針、また樹脂製の採血針が用い
られる。

第１送血管２は、先端に上記採血針１０が取り付けられ
、他端は、貯血用容器３と連通している。また、第１送
血管２の他端には、２以上の貯血用容器を取り付けても
よい。第２送血管は、一端が貯血用容器３と連通し、他
端は血漿分離器４の血液流入口２３と連通している。第
３送血管８は、一端が血漿分離器４の血液流出口２４と
連通し、他端が第１送血管２と連通部２５にて連通して
いる。血漿輸送管９は、一端が血漿分離器４の血漿流出
口２６と連通し、他端が血漿採取用容器６と連通してい
る。

そして、第１送血管２には、貯血用容器３と第３送血管
８との連通部２５との間の位置に回路開閉手段１１が設
けられている。さらに、第２送血管７には、回路開閉手
段１４が設けられている。

また、第３送血管８には、この第３送血管８のみを（第
１送血管２に影響を与えることなく）開閉する回路開閉
手段１２が設けられている。

回路開閉手段１２．１４はそのいずれかか設けられてい
ればよく、両者が設けられていなくてもよい。また一方
のみ設ける場合は、回路開閉手段１２が設けられている
ことが好ましい。より好ましくは両者を設けることであ
る。さらに、血漿輸送管９には、回路開閉手段１３が設
けられている。

そして、第１送血管２、第２送血管７、第３送血管８、
血漿輸送管９、例えば塩化ビニル樹脂、シリコーンゴム
などの透明性を有する可撓性合成樹脂製管が好適に使用
でき、さらに、第■送血管２、第２送血管７および第３
送血管８それらに取り付けられている血漿分離器４、貯
血用容器３，５の採血針に対する高さを変えることがで
きるような十分な長さおよび柔軟性を有している。特に
、第１送血管としては、血漿分離器の圧力損失などによ
り相違するが、ｌｉｔ以上の長さを有していることが好
ましい。

さらに、第２送血管７の長さは、貯血用容器３および血
液分離器４を採血針ｌＯの位置より上に上げたとき、血
漿分離器４の血液流入口２３と貯血用容器３との間の落
差は、血漿分ｌ！ｌｌ器の圧力損失などにより異なり、
一定のものではない。

しかし、上記の落差は、５０ｃｘ以上となるような長さ
を有していることが好ましい。また、部類輸送管９も血
漿採取用容器６の採血針に対する高さを変えることがで
きるような十分な長さおよび柔軟性を有しているものと
することが好ましい。このようにすることにより、血漿
分離時における血漿採取用容器の位置をかえることがで
き、血漿採取用容器に血漿を輸送するための送液手段を
省略でき、さらに、血漿採取用容器の位置の選択により
、血漿分離時の血漿分離器のＴＭＰを変えることが可能
となる。

貯血用容器３および血漿採取用容器６としては、軟質合
成樹脂（例えば、塩化ビニル樹脂）により形成された、
密閉型の貯血容器、あるいは、開放型の貯血容器、例え
ば、菌不透過性の銖水性フィルターを有する硬質合成樹
脂（例えば、ポリカーボネート、硬質塩化ビニル樹脂）
製容器などが好適に使用できる。さらに、貯血用容器３
の内部には、ＡＣＤ液、ＣＰＤ液、クエン酸ナトリウム
、ヘパリンなどの抗凝固液が収納されており、好ましく
は、抗凝固剤液は、生理的等張液となっていることであ
る。これは、この貯血用容器３に採取され、そして、血
漿分離器４にて血漿が分離された濃厚赤血球が、直接供
血者に返血されるからである。よって、貯血用容器３の
内部に、生理的等張液となっている抗凝固剤液を予め収
納してお（ことにより、抗凝固剤注入ラインを省略する
ことができ、血漿分離装置をより小型化することが可能
となる。

また、本発明の血漿分離装置ｌでは、貯血用容器３と血
漿分離装置４とを連通ずる第２送血管７は、第１送血管
と連通していないので、採血時に、第２送血管７の内部
に血液が流入することがなく、よって、その除去作業の
必要もなく、また、第２送血管７の内部にて血液が凝固
することもない。

血漿分離器４は、血液流入口２３と濃厚赤血球である血
液流出口２４と、血液を血漿成分と血球成分とに分離す
る血液分離機能と、分離された血漿成分の流出口２６を
有している。血液成分分離器の構造としては、中空糸膜
型、平膜型などのものが使用される。

そして、回路開閉手段１１．１２．１３．１４としては
、鉗子などを用いてもよい。また、電磁作用により開閉
するクランプを用いてもよい。

さらに、第２図に示すように回路開閉手段１１，１２、
１３．１４に対して、開閉信号を出力する切替手段３ｚ
を設け、この切替手段３２に上記４つの回路開閉手段を
電気的に接続しく貯血用容器および血漿分離器の位置の
変更に支障を来さないように）、この切替手段３２に設
けられたモード（採血モード、返血および血漿分離モー
ド）切替スイッチの選択により、上記４つの回路開閉手
段を目的とするモードに合致した開閉状態に切替るもの
としてもよい。

切替手段３２が有する上記のような２つのモードの切替
スイッチを選択したときの出力信号としては、採血モー
ドにおいては、回路開閉手段１１を開放状態とし、かつ
回路開閉手段１２．１３．１４を閉塞状態とするもので
あり、（１４も閉塞状態とすることが好ましいが、開放
としておいてもよい。）返血および血漿分離モードにお
いては、回路開閉手段１１を閉塞状態とし、かつ回路開
閉手段１２．１３．１４を開放状態とするものである。

また、回路開閉手段１２および１４のいずれか一方のみ
を設ける場合は、上記各モードにおいて設けられていな
いほうの回路開閉手段が省略されたものとなる。

さらに、血漿輸送管９には、第５図に示すように、送液
手段２７を設けてもよい。この場合、血漿輸送管９には
、回路開閉手段を設けな（でもよい。この血漿輸送管９
に送液手段２７を設けても、後述するように、使用時に
おいても血漿輸送管９および血漿採取用容器６の位置は
採血針ｌＯに対して、上下に変更する必要がなく、送液
手段を取り付は固定状態としても、血漿分離装置の使用
に支障を来すことはない。

送液手段２７としては、ローラーポンプ、ペリスタリッ
クポンプなどのポンプが好適に用いられる。

次に、第３図に示す本発明の単針式血漿分離装置ｌの実
施例について説明する。

この実施例と、第１図に示した実施例との相違点は、第
３図に示すものでは、２つの貯血用容器３．５が設けら
れている点である。

この実施例では、第１送血管２は、連通部２５にて第３
送血管８と連通ずるとともに、２つに分岐しており、そ
の１つである第１送血管２ａは、第１の貯血用容器３と
連通し、また、第１送血管２ｂは、第２の貯血用容器５
と連通している。

さらに、第２送血管７は、一端が血漿分離器４の血液流
入口２３と連通し、途中で２つに分岐している。そして
、第２送（２）管７ａは、第１の貯血用容器３と連通し
、第２送血管７ｂは、第２の貯血用容器５と連通してい
る。そして、第３送血管８には、回路開閉手段１２が、
第１送血管１　ａ、　Ｉ　ｂには、回路開閉手段１１ａ
、ｌｌｂが、第２送血管７　ａ、　７　ｂには、回路開
閉手段１４ａ、　１４ｂが設けられている。また、血漿
輸送管９にも回路開閉手段１３が設けられている。

そして、回路開閉手段１１ａ、　ｌｌｂ、　１２．１３
．１４ａ、　＋４ｂとしては、鉗子などを用いてもよい
。また、電磁作用により開閉するクランプを用いてもよ
い。

さらに、第４図に示すように回路開閉手段１１ａ。

ｔｌｂ、　１２．１３．１４ａ、　１４ｂに対して、開
閉信号を出力する切替手段３２を設け、この切替手段３
２に上記６つの回路開閉手段を電気的に接続しく貯血用
容器および血漿分離器の位置の変更に支障を来さないよ
うに）、この切替手段３２に設けられたモード（第１採
血モード、第１返血および血漿分離モード、第２採血モ
ード、第２返血および血漿分離モード）切替スイッチの
選択により、上記６つの回路開閉手段を目的とするモー
ドに合致した開閉状態に切替るものとしてもよい。

切替手段３２が有する上記のような４つのモードの切替
スイッチを選択したときの出力信号としては、第１採血
モードにおいては、回路開閉手段１１ａを開放状態とし
、かつ回路開閉手段１２゜１３、１４ａ、　１４ｂ、　
ｌｌｂを閉塞状態とするものであり、第１返血および血
漿分離モードにおいては、回路開閉手段１１ａ、　ｌｌ
ｂ、　１４ｂを閉塞状態とし、かつ回路開閉手段１２．
１３．１４ａを開放状態とするものである。

さらに、第２採血モードにおいては、回路開閉手段１１
ｂを開放状態とし、かつ回路開閉手段１２゜ＬＬ　１４
ａ＋　Ｌ４ｂ＋　ｌｌａを閉塞状態とするものであり、
第２返血および血漿分離モードにおいては、回路開閉手
段１１ａ＋　１１ｂ＋　１４ａを閉塞状態とし、かつ回
路開閉手段１２．１３．１４ｂを開放状態とするもので
ある。

また、回路開閉手段１２および［１４ａ、　１４ｂ］の
いずれか一方のみを設ける場合は、上記各モードにおい
て設けられていないほうの回路開閉手段が省略されたも
のとなる。

さらに、血漿輸送管９には、送液手段を設けてもよい。

この場合、血漿輸送管９には、回路開閉手段を設けな（
てもよい。この血漿輸送管９に送液手段を設けても、後
述するように、使用時においても血漿輸送管９および血
漿採取用容器６の位置は採血針１に対して、必ずしも、
上下に変更する必要がなく、送液手段を取り付は固定状
態としても、血漿分離装置の使用に支障を来すことはな
い。

第１送血管、第２送血管、第３送血管、血漿輸送管、貯
血用容器、血漿採取用容器、血漿分離器、および送液手
段としては、上述のものが、好適に使用できる。

次に、第６図に示す本発明の単針式血漿分離装置ｌの実
施例について説明する。

この実施例と、第１図に示した実施例との相違点は、第
６図に示すものでは、貯血用容器３と連通する抗凝固剤
輸送管１６、この輸送管１６と連通ずる抗凝固剤収納容
器１７および回路開閉手段１５が設けられている点であ
る。上記の抗凝固剤輸送管１６、およびこの輸送管１６
と連通ずる抗凝固剤収納容器１７を設けることにより、
１つの貯血用容器にて、複数回の血液採取および血漿分
離を行うことができる。

具体的に説明すると、抗凝固剤輸送管１６に設けられた
回路開閉手段１５を閉塞状態として、第１回目の血液採
取および血漿分離を行う。そして、その後、第１送血管
２に設けられた回路開閉手段１１、第２送血管７に設け
られた回路開閉手段１４を閉塞状態とし、かつ上記の回
路開閉手段１５を開放状態とし、貯血用容器３の内部に
、抗凝固剤溶液を充填する。そして、再び回路開閉手段
１５を閉塞し、回路開閉手段１１を開放し、２回目の採
血を行う。このようにして、複数回の採血および血漿分
離をクローズドにて、連続して行うことができる。

［作用］本発明の単針式血漿分離装置の作用を、貯血用容器が１
個の場合を用い、第１図、第７図および第８図を参照し
て説明する。

第１図は、採血時の状態の単針式血漿分離装置を示して
いる。

まず、本発明の血漿分離装置ｌを採血針１０よりも低い
位置に固定し、回路開閉手段１１を開放状態とし、回路
開閉手段１２．１３．１４を閉塞状態として、採血針ｌ
Ｏを供血者の静脈に穿刺する。そして、静脈より流出し
た血液は第１送血管２を経て、貯血用容器３に貯留し、
貯血用容器３の内部に充填されていた抗凝固剤と混和さ
れる。そして、貯血用容器３に一定量の血液か貯留した
後、返血および血漿分離操作を行う。

返血および血漿分離操作は、第８図に示すように、血漿
分離器４を採血針１０より高い位置に移動じ、貯血用容
器３を更にその上方に位置させた後行う。また、血漿採
取用容器６は、血漿分離器４より下方に位置させた状態
とする。そして、回路開閉手段１２．１３．１４を開放
状態とし、回路開閉手段１１を閉塞状態とする。貯血用
容器３に貯留した血液は、落差により、第２送血管７、
血漿分離器４、第３送血管８、採血針１０を経て、供血
者の静脈内に返血される。この時、血漿分離器４にて分
離された血漿は、血漿輸送管９を経て血漿採取用容器６
に流入する。上記のように、この血漿分離装置ｌでは、
返血時において血漿分離操作を行うことができるので、
血漿分離操作を行う位置が採血針１０の位置に対して高
い位置にて行うことができ、血漿採取作業が容易に行う
ことができる。また、血液を血漿分離器４に潅流するた
めの落差の確保も容易となる。

さらに、この血漿分離装置１では、第１送血管２が第２
送血管７と連通していないので、血液採取時に、第２送
血管７内に血液が流入することがなく、よって、その除
去作業の必要もない。

さらに、本発明の血漿分離装置ｌては、貯血用容”？＋
”４３に最初に血液を採取した後、血液の返血時に血漿
分離を行うことができるように構成されているので、貯
血用容器３に予め生理的等張液となっている抗凝固剤液
を収納しておくことにより、抗凝固剤注入ラインを省略
することができる。

第７図は、本発明の単針式血漿分離装置１の使用前に行
う、ブライミング方法を示した図である。内部に抗凝固
剤の入った貯血用容器３と採血針ｌＯを同じ高さに固定
し、血漿分離器４と血漿採取用容器６はそれよりも低い
位置に固定した状態で、回路開閉手段１１．１２．１４
を開放状態とすることにより、貯血用容器３の内部の抗
凝固剤は落差により、第１送血管２、第２送血管７、第
３送血管８、血漿分離器４に充填される。

採血針１０と貯血用容器３の内部の抗凝固剤の液面が同
じ高さになったとき、平衡に達し、貯血用容器３からの
抗凝固剤の流出が停止し、プライミング操作が終了とな
る。

［実施例コ以下、本発明の実施例を図面を参照して具体的に説明す
る。

本発明の実施例を第８図を参照して説明する。

ヘマトクリット値４０％に調整した生血を使用した、本
発明の単針式血漿分離装置の血漿分離１ｎｖｉｔｒｏ実
験を行った。

回路開閉手段のうち、１１を開放状態とし、１２゜１３
．１４を閉塞状態とし、落差を利用して、採血針１０、
第１送血管２を経て、貯血用容器３に４００πρの血液
を貯留した。

引き続き、単針式血漿分離装置を第８図の条件に設置し
た。つまり、貯血用容器３の開口部から血漿分離器４ま
での高低差を１０００ｘｘ、血漿分離器４から採血針Ｉ
Ｏまでの高低差を１００ｉ、ｗ、血漿分離器４から血漿
採取用容器６の開口部までの高低差を４７０Ｒｚとした
。回路開閉手段１２．１３．１４を開放状態とし、１１
．１５を閉塞状態とした。貯血用容器３に貯留した血液
は落差により、第２送血管７、血漿分離器４、第３送血
管８、第１送血管２を経て、採血針１０より排出された
。

なお、採血針１０としては、１７Ｇ　（ゲージ）の針を
使用した。

表１に、１分毎の採取血漿量および圧力の変化［ＴＭＰ
、（入ロ圧＋出ロ圧）÷２−血漿圧］の一例を示した。

そして、３例について血漿分離を行った結果、１５２ｇ
の血漿を分離するのに必要な平均所要時間１２分１８秒
であった。また、血漿分離器のＴＭＰに平均は８６　ｘ
　＊　ＩＩ　ｇであり、血漿蛋白の回収率（採血用容器
中の蛋白濃度÷貯血用容器中の蛋白濃度）は、８８．６
％であった。

表１［発明の効果］本発明の単針式血漿分離装置は、採血針と、貯血用容器
と、前記採血針と該貯血用容器とを連通ずる第１送血管
と、血漿分離器と、前記貯血用容器と該血漿分離器の血
液流入口とを連通ずる第２送血管と、前記血漿分離器の
血液流出口と前記第１送血管とを連通ずる第３送血管と
、血漿採取容器と、前記血漿分離器の血漿流出口と該血
漿採取用容器とを連通ずる血漿輸送管とよりなり、前記
採血針の位置に対し、前記血漿分離器および前記貯血用
容器の高低の位置関係を任意に変えることができるもの
であるので、採血時と返血時において、採血針、血漿分
離器および貯血用容器の位置関係を変えるだけで、簡単
に血漿分離操作を行うことが可能であり、血液を血漿分
離器に送るためにポンプ等の特別な送血手段を用いる必
要はなく、また、従来の血漿分離装置で必要であったポ
ンプ、センサー等を具備した専用装置を用いることなく
、血漿分離操作を行うことができ、かつ装置を小型化す
ることができる。

また、本発明の装置では、返血時において血漿分離操作
を行うことができるので、血漿分離操作を行う位置が採
血針の位置に対して高い位置にて行うことができ、血漿
採取作業が容易に行うことができる。また、血液を血漿
分離器に濯流するための落差の確保も容易となる。

さらに、各構成要素の高低の位置関係を変えることによ
り、ブライミング操作も簡便に行うことが可能である。

さらに、第２送血管は、第１送血管と連通しないように
構成されているので、採血時に、第２送血管内に血液が
流入することがなく、よって、その除去作業の必要もな
い。

また、本発明の血漿分離装置では、貯血用容器に最初に
血液を採取した後、血液の返血時に血漿分離を行うこと
ができるように構成されているので、貯血用容器に予め
抗凝固剤液を収納したものとすることにより、抗凝固剤
注入ラインを省略することが可能となる。

また、逆に、貯血用容器に、抗凝固剤輸送管、およびこ
の輸送管と連通ずる抗凝固剤収納容器を設けることによ
り、１つの貯血用容器にて、複数回の血液採取および血
漿分離を行うことができる。

【図面の簡単な説明】

第り図は、本発明の単針式血漿分離装置の一実施例を示
す図、第２図、第３図、第４図、第５図および第６図は
、本発明の単針式血漿分離装置の他の実施例を示す図、
第７図は、本発明の単針式血漿分離装置のプライミング
方法の説明図、第８図は本発明の単針式血漿分離装置の
一実施例の説明図、第９図、第１０図および第１１図は
従来の血漿分離装置の説明図である。 ■・・・単針式血漿分離装置、２・・・第１送血管３・
・・貯血用容器、４・・・血漿分離器５・・・貯血用容
器、６・・・血漿採取用容器７・・・第２送血管、８・
・・第３送血管９・・・血漿輸送管、１０・・・採血針
１１、　ｌｌａ、　ｌｌｂ、　１２．１４．１４ａ、　
１４ｂ、　１５・・血液回路開閉手段１６・・・抗凝固剤輸送管、１７・・・抗凝固剤容器２
１、２５・・・連通部、２３・・・血液流入口２４・・
・血液流出口、２６・・・血漿流出口２７・・・送液手
段、３２・・・切替手段第４図第５図第８図第１１図

Claims

【特許請求の範囲】

（１）採血針と、貯血用容器と、前記採血針と該貯血用
容器とを連通する第１送血管と、血漿分離器と、前記貯
血用容器と該血漿分離器の血液流入口とを連通する第２
送血管と、前記血漿分離器の血液流出口と前記第１送血
管とを連通する第３送血管と、血漿採取用容器と、前記
血漿分離器の血漿流出口と該血漿採取用容器とを連通す
る血漿輸送管とよりなり、前記採血針の位置に対し、前
記血漿分離器および前記貯血用容器の高低の位置関係を
任意に変えることができることを特徴とする単針式血漿
分離装置。
（２）前記第１送血管、前記血漿輸送管、前記第２送血
管および／または前記第３送血管には、回路開閉手段を
有する請求項１記載の単針式血漿分離装置。
（３）前記貯血用容器の内部には、抗凝固剤液が収納さ
れている請求項１または２のいずれかに記載の単針式血
漿分離装置。
（４）前記抗凝固剤液は、抗凝固剤を含有する生理的等
張液である請求項３に記載の単針式血漿分離装置。
（５）前記血漿輸送管には、送液手段が設けられている
請求項１ないし４のいずれかに記載の単針式血漿分離装
置。
（６）前記血漿輸送管は、前記採血針の位置に対し、高
低の位置関係を任意に変えることができるものである請
求項１ないし４のいずれかに記載の単針式血漿分離装置
。
（７）前記単針式血漿分離装置は、抗凝固剤収納容器と
、該抗凝固剤収納容器と前記貯血用容器とを連通する抗
凝固剤輸送管とを有する請求項１ないし７のいずれかに
記載の単針式血漿分離装置。
（８）前記抗凝固剤輸送管には、回路開閉手段が設けら
れている請求項７に記載の単針式血漿分離装置。